Mir先生 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
子育てアニメ
振り返ってみれば、総合的に平均以上を取るようなアニメでした。
風呂敷を広げすぎて失敗と言われる作品があるが、
この作品は、風呂敷を隅々まで綺麗に使い切ったという印象があります。
(ちなみに原作は読んでいません)
さすがプロダクションIG。
とにかくキャラが動きます。
子供の動きなんていう難易度が高いアニメーションを、しっかりとやっています。
そもそも線が細く、書き込みが少ないキャラクターで演出・表現するなら、
絵を動かしていくしかないんですが、敢えてそれをやっているように思えます。
IGは元々リアル描写、シリアル作品が得意なスタジオではあるけど、
2000年代後半から幅広く制作するようになりました。
そのノウハウと、また名の知れた天才アニメーターが多く在席しているのも強みですかね。
ちらりと原画で安藤雅司さんも入っているようです。
(※もののけ姫、千と千尋、パプリカの作画監督などを担当するアニメーター)
噂ではIG4課が担当したらしいです。
お話の方も、ありがちですが非常に丁寧に書いています。
これは原作者さんの力なんでしょうか?
いわゆる日常系です。ただし、30男と6才の女の子の日常です。
リアルにその関係を考えてしまうと、薄暗いお話になりそうですが、
面白おかしく書き綴っているところはセンスを感じます。
物語は主に「子供を思う大人の視点」で綴られていきます。
幼稚園のことや大人の事情も忘れずに織り込んでいるのは、
現実味があって憎らしいなあ、と思いますね。
簡単にまとめると、とにかく優しいお話だと思います。
主人公・河地大吉の持つ、あの優しさは一体どこから生まれるのか、不思議なほどに。
元々が女性向けのマンガだったようで、
アニメの方も20代から30代の女性にお勧めできますね。
男性は、多分働くようになってから観ると、大吉に感銘を覚えると思います。