「特例措置団体ステラ女学院高等科C3部(TVアニメ動画)」

総合得点
59.3
感想・評価
688
棚に入れた
3094
ランキング
6176
★★★★☆ 3.1 (688)
物語
2.8
作画
3.3
声優
3.2
音楽
3.3
キャラ
3.0

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ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

シンジくんの面影遠く・・・

【第11話まで見て】

あらすじ{netabare}
大和ゆらはステラ女学院高等科の1年生。高校入学を機会に変わろうとしていた。
コミュニケーション能力の低さに極度の人見知り、内気で友人と呼べるものがいないそんな性格をだ。
そんな彼女が大きく変わる出会いをする。
それこそ、サバゲーだった。{/netabare}

漫画原作。
トップをねらえ!、エヴァで有名なGAINAX制作。

第9話まで見て感想{netabare}
最近のラノベ、アニメの傾向として、ある種のコミュ障を題材としたものが見られる。「はがない」のようにライトなものから、「俺ガイル」のように心をエグッてくれるものまで、色々とだ。
が、それらに感じるのは「お前ら、ホントはコミュニケーション能力高いだろ」と言いたくなる内容でもあるということだ。
例外として、今クールでコミュ障をギャグとして見事に昇華させている「ワタモテ」なんてのもあるんだが。

さて、本作は実にエグい。主人公のゆらが暗黒面に堕ちていく訳だが、実にエグい堕ち方をしてくれるのである。
何もないと感じている人間が何かと出会うことによって存在価値を見出す。それにより喜びや楽しさを見出すが、それを失うとまた何も無い自分に戻ってしまうので、どんどんそれに依存していく。そこにコミュニケーション能力の低さと真面目で頑固なところが重なって、周りを見ることが出来なくなり、さらにそれに依存していく。
これが綺麗に描かれている。
だが、綺麗に墜ち過ぎで、ちょっとだけ心に引っ掛かりを感じてしまった。
その引っ掛かりがここまで見てやっとこ抜けたんだが、それは「なんか、エヴァのシンジくんみたいだな」と理解出来たから。

何もない彼がエヴァという存在価値を与えられ、苦悩や葛藤を抱きながらもエヴァに依存していく。その依存度がドンドン高まっていくと同時に彼はエヴァのパイロットとして増長していくんだが、周りの誰もフォローしてくれない。
これを綺麗にトレースしているように感じるのだ。

こっからこの物語がどうなるか分からんが、大きな壁にぶつかって挫折して、そのちゃん先輩から大事な言葉を貰って復活して、「そっか、サバゲーで良いスコアを叩き出すプレイヤーじゃなくても良い世界もあるんだ」と気付いて、皆から「おめでとう」と拍手される、とかじゃなきゃ良いが。

なんてヒネクレた見方をしている状況。{/netabare}

第11話の感想{netabare}
あー、まとめに入ってこんな最低な内容にしてしまうとは・・・勿体無さ過ぎる。
ゲーセンでのゆらとれんとの会話は良い。卑屈になったゆらが変な丁寧語になりながら変な言い訳しているシーンはこのテの人物像のらしさを良く表していると思う。
が、それ以降が最悪だ。ここまで堕ちたゆらをどう救い上げるか、に掛かったシナリオなのになんだ、このクソ展開。
まず、そのちゃん先輩。ゆらのことを気にはかける素振りは見せていたが特に声をかけることもせずただただ見守るだけ。挙句の果てに凛との会話で「全て受け入れたような気になってたけど、色んなことから逃げてただけ。最低だわ」って勝手に自己解決。その後も特には積極的に動かない。反省が実行に移らない。
次にC3部のメンバー。ゆらを連れ戻そうと動き出すが、無理やり連れ戻すのはエゴの押しつけになるから辞めようというそれすらもエゴ。
根本的になんでこの空気の中で連れ戻そうと思えるのかが分からない。そのちゃん先輩の転校ってイベントがなかったら連れ戻す気なんか湧かなかったんじゃなかろうかとも思えてくる。
そしてゆら。問題解決の切っ掛けがゆうれいだか妄想だかって意味が分からない。
レビュータイトルや上感想にエヴァのことを書いたのでシンジくんを例にするが、シンジくんの立ち直りの切っ掛けをくれたのはミサトさんだ。
自分の存在意義を与えてくれたエヴァに乗れば乗るほど周りの大事な人を傷付けていくという事態に絶望したシンジは無気力状態になる。そんなシンジにミサトは命をかけて自分のエゴを押し付ける訳だ。何やら感動的に聞こえる言葉で自分のエゴを押し付けることでシンジに存在意義や生きる意味を与えてやると同時に大人のキスという希望を与えて散っていく非常に素晴らしいシーンに仕上がっている。(一応補足するが旧劇25話Air)
はてさて、このC3部をゆらの堕ちる物語としたことで、如何に綺麗に立ち直りをさせるかが最重要になるのは明白。
それがこんな訳の分からんことで良いのか?
この幽霊が出てきた第4話は脚本のさかもとたけしが路線転向回だの放送事故だとツイートしてるらしいが、そんな回のポッと出キャラにこんな重要なことをさせていいのか?
全くもって、ラス前にしてこんなクソを見せられるとは・・・情けない・・・{/netabare}


感想{netabare}
物語:いい感じに暗黒面に堕ちていってくれている。自分に何もない人間が何を見つけてしまったが為に堕ちていく様は痛々しく心地良い。
が、最重要な立ち直りがこんなのではダメ過ぎる。

作画:大崩は無いものの、グッとくるまでは行かず。もうちょい動かして欲しいかも。

声優:たった一人棒な人間がいるだけで、ここまで全体の印象が悪くなるのか、と思い知らされた。

音楽:ノリの良いOPに、キャラソンEDとまぁまぁ。

キャラ:分かりやすいキャラ付けだとは思う。{/netabare}

投稿 : 2013/09/20
閲覧 : 270
サンキュー:

8

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