「異国迷路のクロワーゼ The Animation (TVアニメ動画)」

総合得点
73.0
感想・評価
953
棚に入れた
4405
ランキング
1046
★★★★☆ 3.7 (953)
物語
3.6
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.8

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ネタバレ

じょー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

異国文化との軋轢と理解、そして自由

原作既読

遠いフランスはパリに奉公にやってきた湯音と、クロード、オスカーを中心としたパリの人たちとの心の交流を描いた、優しさあふれる作品でした。こういう文化の相互理解というテーマに対しては免疫なくって、すぐ感動してしまうので、若干点数甘めです。フランスという異空間にありながら、非日常の日常系といった所でしょうか。終始変わらず、ほっこりを与えてくれるアニメでした。間違いなく良作と言っても過言ではないかと思います。

原作ストックが2巻までしかなく、ストーリーの展開が心配でしたが、世界観を壊すことなく、4.5話などの秀逸なオリジナルを混ぜてきて、ぶれずに美しく仕上げています。

制作はマクロスFでヒットしたサテライト。1話初頭のパリの背景の画像は圧巻の作画でした。その後も背景作画は非常に精巧に出来ています。監督さんは知らないですが、構成にたまゆらを監督予定、ハルフィルムの佐藤順一さん、サトジュンさんらしい、癒しの雰囲気がすでに1話から最終話まで良くでています。脚本に君に届け、フルバ他の池田眞美子さん。このコンビは秋にたまゆらをやります。なにげに音響と制作委員会に青ニが入ってますね。

ストーリーの設定は結構突飛ですが、とにかく、湯音がけなげで、可愛らしく、魅力的なキャラクターに仕上がっていました。絵本を大事そうに抱える姿は、応援したくなり、守護欲を引き立てられます。そして、不器用ながらも湯音を見守るクロードの表情に心理が見事に反映されていました。お姫様だっこは反則です。

なんだか終わってしまうのが寂しくなるほどに普通によい最終回でした。最後の最後まで綺麗な笑顔でした。

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以下過去レビュー

2話

とうとう原作買ってしまった。こちらもなかなかいいですよ。自然に話をふくらませていますが、原作よりも雰囲気としては良いかも知れません。今週もまったり、ゆっくり話がすすみました。チーズのくだりはとても微笑ましく、でもその食の苦労は結構重荷になったりします。買い物のシーンもこころがほんわかになりました。今週も湯音かわいかったです。

4話

ロリッ子のお風呂とか「キャー、クロードさんのエッチ」とかサービス回なのに、エロいどころか、癒されてしまう自分。満を持してアリス登場。さすが悠木さんは、心得てる、上手いですね。あのウザさは一級品ですが、それを憎たらしくなく演技するのってすごいです。でもやっぱりウザいのはウザいですが。

4.5話 

ネット配信です。DVDのおまけの放送らしいのですが、正直いって、いままでで、一番いいエピソードでした。絵コンテ、脚本ともに、サトジュンさんの回というちょっと贅沢なオリジナル回です。さすがに泣かせどころが良くわかっています。

ジプシーの奏でる日本の歌に惹かれる湯音。アリスの家で開かれる音楽会に招かれます。そしてボヘミアンの少女のギターと湯音の歌が演奏されます。テーマは別れと約束。穏やかな話の中に出てくる、クロスフィンガーと指切りが約束と希望を表現しています。突然厳しい言葉を書けるカミーユ。そして、湯音と姉、アンヌの祖父と祖母にて、別れが表現されますが、ここに幼きクロードとカミーユが重なりあるカットが入ります。

ジプシーの少女役は、ランカ・リーさん。エンディングの優しい曲と、重なる別れのカットは涙を誘います。ランカさんは、マクロスFのサテライトつながり、たまゆらEDでのサトジュンつながりでもありますね。
ランカさんの歌の声質はこういう作品に非常にあってると思います。

幼い湯音に子守歌を歌う姉には能登麻美子さん。ウイッチブレイディオでの”あの”童謡を彷彿とさせます。解らなければ、ようつべかニコニコで”能登 童謡”で探してみてください。ここまで声が透明だと、こういうのはちょっと恐いです。能登こわいよ能登

5話

今週もイイ話でした。完全なる自由は不自由より苦しい物です。迷子からクロードを見つけたときの湯音の表情がとてもかわいらしかったですね。「お前の無事以上に価値ある商品は店に置いていない」クロード言ってくれます。最近はツン2割、デレ8割です。

7話

湯音の風邪になるお話、原作をほんとに上手く料理して、非常に心温まるお話に仕上げているところは、さすがです。クロードさんのツンデレぶりにも益々磨きがかかってます。パリでの自分の居場所がテーマですが、よき理解者に恵まれて幸せな湯音でした。かわいいな~ほんと。

8話 

ブランシュ家訪問。クロードとカミーユの子供の頃の話を交えながら時折見える、カミーユの慈悲深い優しさとそして、反対にリアリスティックで冷徹な冷たさの両方の表情を見せます。原作での一エピソードにすぎなかった、東洋の龍の話を上手くつかって、綺麗にエンディングまでつなげたお見事な回でした。本当に上手く泣かせてくれます。

11話

祈り、最終話を前に、公園編。姉汐音の秘密と言葉にすることによる癒し。オスカーさんかっこいいです。今日はクロード様は形無しでした。能登麻美子さん演じる、汐音は碧眼の持ち主、4.5話にひょっとしたらつながるのでしょうか?今週も心が洗われます。

とうとう次週は最終回原作組はたぶん少し驚きの、屋根の上の猫で話を閉じます。最後まで静かに物語を閉じるようです。来週はなけそうです。

投稿 : 2011/09/19
閲覧 : 871
サンキュー:

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