「花咲くいろは HOME SWEET HOME(アニメ映画)」

総合得点
80.8
感想・評価
1280
棚に入れた
7232
ランキング
429
★★★★★ 4.1 (1280)
物語
4.0
作画
4.3
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
4.1

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ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

監督かスタッフ、絶対なこち好きだろ!

この劇場版は おい!小説家の卵、子供にエロ小説貸すなよ!!という観客のツッコミから始まる。

全体的にはなこちと皐月さんの話といっていいだろう。
親との関係、将来のこと…2人も緒花と同じような悩みを抱えていた。ここがストーリーのポイント。レビューではなこちの天使っぷりに焦点あててます、好きだから!

以下、なこちストーリーのネタバレ
教師である両親が研修会に行って、弟妹たちの親がわりをするなこち。母性があふれています。家計簿つけてる姿とか完全にお母さん。家族と話すときは一人称が名前になるみたい。可愛いです!
そんな中、妹のまなちゃんは幼稚園の芋掘り遠足が近いのにお母さんは家を空けていて参加できない。でもなこちが仲居の仕事をお休みして行ってくれるんだって。ホントいい子だなあ!


しかし、親の代わりにがんばるしっかり者だけど、まだ16歳。ある時、まなちゃんが迷子になってしまい、動揺して、電話越しに母親へと感情をぶちまける。
「私、ずっとガマンしてたんだよ…!」
その姿はかつての緒花のようだった。
「私、今までわがまま言ったこと無かったよね?初めてのわがままなんだから聞いてよ!まなの遠足行ってあげてよ!!」
はい、天使。もう天使。初めてのわがままが妹の為って…(/ _ ; )それはわがままと言うのでしょうか。

なこちの電話を聞いていた緒花は、昔の自分の体験から
まなちゃんはお母さんと行けなかった遊園地に行こうとしたのではないか
と考え、デパートの屋上に向かう。ってか電車に乗ってとなり町へ行く幼稚園児…!すごい行動力だな

そして、デパートのミニ遊園地でまなちゃんを発見!!
「遠足の前の日に何してるの!?」と叱るなこちに対して
「お母さんが居ないんじゃ遠足行きたくない!!」と泣き出すまなちゃん。
うわぁ、いたたまれない。あんなに家のこと頑張ってても、お母さんの代わりにはなれないの?そんな風に思って泣きそうなおれをよそに、なこちは妹の涙を拭い
「…なこがいるじゃない」と優しく諭す。
ああ、もはや天使を通り越して女神だよ、結婚したい…
女将さんだったらビンタ飛んでるとこだよ?それも往復の。
全編を通しても
非常に明るく前向きな気持ちになれる良い映画でしたが、なこちの深い深い母性・家族愛が観れただけでなこちファンとしては大満足でした。

ぶっ飛んだ性格のキャラが多い昨今で、久々に、純粋に魅了されたキャラでした。
女神…と言いたくなる(個人的)3大キャラの一角決定です!
↓3大女神
なこち
アリシアさん(ARIA)
姉崎部長(お茶にごす)



映画を観に行った後のメモが残ってたんで、どうせだから
皐月さんの物語のほうもここで記します。




まめじいの業務日誌から母の過去を知る緒花。

「お母さんも私みたいに輝きたいって思ってたころがあったんだ !」

業務日誌から展開していく過去のストーリー。
母のようにはなりたくない、喜翠荘では私は輝けない。そんな風に自分の生き方に悩んでいた高校生の皐月。そんな皐月の前に、後の夫となるカメラマンが客として現れる。彼はやばい!君は綺麗だよ、とか僕には輝いて見えたんだ、とかさらっと言っちゃう。短い尺の中に収めるためだとしても、フラグ立つような台詞言い過ぎだろ!そりゃ皐月ほれるわ。

皐月の夢を見つけるまでのプロセスは興味深い。
最初は母親への反抗心が強かった。私はここに縛られたくない。母は父の亡霊に、過去に縛られていると思っていた。ここじゃない私の場所を。
しかし、東京の大学に行ったとしてもやりたいことがないと気づく。やりたいことがわからずモヤモヤする、私は輝けないと思う。そんな時にカメラマンが先ほどの言葉をかける→皐月惚れる。いきなりキスする大胆さは流石だが、その後めちゃくちゃ照れちゃうあたりがまだ子供で可愛らしい。
そうして彼が宿を去る日。皐月は見送りに現れない。階段を駆け上がり、いつもより少し空に近い場所から、去りゆく電車を眺めてつぶやく。
さよならなんてしてやらないんだから、と。
皐月は自分の夢を見つける。編集者となり、彼と再会し、共に仕事すること。「男の後を追うのかい?」と言われたのに対し、「母さんもそうだったでしょ?」と返す。いいとししてガチで照れる翠さん可愛い!
そうして、今度は確かな覚悟を持って、東京に行きたいと訴える皐月なのであった。


まめじいの短い業務日誌の言葉から、大人として捉えていた母の、自分と同じ葛藤から夢を見つけるまでの過程を眺め興奮する緒花さん。たまらず走り出します。いやー、青春だね。
その後しばらくは母の話題は出てこないが、ある日の日誌に自分を連れた母が喜翠荘を訪れたと書いてあった。夫を亡くし、まだ赤子の緒花を連れ田舎に帰る決心をする。きっと話せば母もわかってくれるはずだと。駅で巴さんぽい女学生とすれ違ってたね。
「ライターの仕事を諦め、旅館で働く」と、上司に告げた後の彼女の顔は別人のように覇気がない。
喜翠荘に着き、まめじいと再会するが旅館はなんだか慌ただしい。
若き日の蓮さんが食材の発注ミスをしてピンチに陥っているようだ。そんな中、女将は今できうる最善を尽くそうとする。その姿を見た皐月は、母が父の亡霊を追っているのではない、過去に縛られているわけではないと気づく。
母は自分に負けたくないのだ!夫が亡くなってから喜翠荘はダメになった、そんな風に思われたくない。
強い意思を秘めた母の姿を目にし、彼女はここに来たことを内緒にしてほしいとまめじいに頼み、他の誰にも顔を合わせないまま東京に戻る。「私も負けてられない!」そんな強い決心と共に。

ラスト
緒花の
ゴミ収集車を追う皐月の
輝きたいころの皐月の
母の姿をみて自分に負けられないと思い幼い緒花を抱くシングルマザーの皐月の
それぞれの走る姿を続けて写してからの緒花の笑顔で映画は終わり
…いいね、素晴らしく爽やかで前向きになれる終わり方だ。
エンドロール後の岸田メル絵のなこちも可愛かった!
素敵な時間であっという間に過ぎてしまった。放映時間としては短いかもしれないが、ただ長ければいいってもんじゃない。僕らのウォーゲームもそうだ。
既存のTVアニメシーンをプラスして冗長になってしまうよりは、新作として綺麗にまとまっていて
だけど、まだいろはの世界に触れていたくて…ああ、もう一度見たい!そう思える今作はベストな尺だと思う。


以下はおまけ感想。
・結名とみんちは空気
得意げにまかない持ってくるからサンドイッチとか食べやすいもの持ってくるのかと思った。最終的にお弁当作るくだりで気づいたから良かったけど!相手のことを思った料理じゃないとね!
結名はTV放送のが、えせ方便とか可愛かった気がする。お風呂シーンは悲しいかな完全にモブだった
でも停電対策のキャンドルナイトは彼女らしくてよかった!

・角刈りじゃないれんさんには笑った!

・巴さんの踵ケアの道具は俺もわからなかった(笑)

・まめじいは相変わらず良いキャラだった。

・緒花の名前の由来
花のように可愛い子に。
またハワイの言葉でオハナは家族という意味。
まさにHOME SWEET HOME

投稿 : 2014/09/29
閲覧 : 264
サンキュー:

18

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