「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者[ハガレン](アニメ映画)」

総合得点
71.7
感想・評価
574
棚に入れた
3779
ランキング
1257
★★★★☆ 3.9 (574)
物語
3.9
作画
4.0
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

しゅりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

絢爛たる白昼夢

タイトルは本編でマブゼ(フリッツ・ラング)が口にした台詞からです。
ハガレン第一期アニメの劇場版である本作はアニメ最終話の約二年後を舞台に描かれています。
第二期ハガレン映画のPRで放送されたため、数年ぶりに見てみました。

アニメ最終話でエドが飛ばされた第一次大戦直後のドイツと
アルが残った錬金術世界を「門」で無理やりつなぐストーリーです。
第一期ハガレンが好きな人にはオススメします。

エドを取り巻く西暦世界の人々には夢や希望が閉塞した現実に押しつぶされる苦悩を感じ、
アルを取り巻く錬金術世界の人々には様々なモノへの喪失感が強く印象に残りました。

どちらかというと西暦世界の描写が多めな訳ですが、
コントラストのはっきりした錬金術世界に比べて色褪せた色彩で描かれる西暦世界を見ていると、
確かに錬金術世界がエッカルトの求めたシャンバラ、ノーアの切望した世界に見えてきます。

だからこそ、エドがノーアへ言った「この先は…夢じゃない」という台詞と
エッカルトによって破壊されていくセントラルの色褪せた廃墟としての姿から
シャンバラなどなく、全て彼らにとっての現実なのだと感じられました。

ただ、西暦世界でその後も生きていくヘスやハウスホーファー、マブゼなどの史実上の人物
にして見れば、このアニメの出来事はまさに白昼夢のような物だったのかもしれません。
※もちろんフィクションですけれども…。

アニメオリジナルのキャラ、ラースの最期にはとても胸を打たれました。
彼の母への想い、地に突き立てた機会鎧に宿る決意には
原作キャラ達に勝るとも劣らない存在感がありました。
ホーエンハイムの父としての姿も原作終盤に近い印象を受けました。

エドとアルが西暦の世界に行ってしまい、ウィンリィが取り残されるなど、
人によっては納得出来ない終わり方かもしれませんが、
第一期ハガレンの幕引きには相応しい結末だったと思います。

投稿 : 2011/07/05
閲覧 : 567
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