退会済のユーザー さんの感想・評価

4.2
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

主人公をおもわず応援したくなる恋愛アニメ

ちょっと地味かな～と思いつつ「能登麻美子」が主人公を演じているので視聴してみました。
そして実際に視聴してみると、この動機で見始めたなんて恥ずかしい・・・。
「能登麻美子」の存在がなくてもこのアニメは称賛に値するとっても純粋な恋愛アニメでした！
とはいえもちろん「能登麻美子」の声優演技もバッチリ！

◆主人公の黒沼爽子はこんな子です・・・
容姿は白い肌に、長いストレートの黒髪。
性格はいつもオドオドした感じの、人付き合いがとっても苦手な女の子。
その陰気な雰囲気から周りの人達からは「ホラー映画リングの貞子」のような子だとレッテルが張られています。
「本名は爽子でなく貞子」「霊感がある」「３秒以上見つめ合うと呪われる」などいろいろ噂されています。
もちろんそれらは全くの誤解。
天然でかなりズレた感覚を持つ女の子ですが、とっても純粋ピュアな心の持ち主。
そしてすごく他人想いで、自分の事よりも他人の気持ちを第一に考え、友達に不幸があれば自分の事のように一緒に泣いて悲しむ様なとっても優しい女の子なのです。

◆この作品での恋愛描写について・・・
私としては、これほど気持ちいい恋愛アニメは他に見当たらないといっても過言ではないと思いました。
爽子は一人の男性に恋心を抱きます。
でも、爽子自身は自分が恋愛できるとは思っていません。
まして好きな男性と恋人になろうとは夢にも思わないような女の子です。
恋人を作るなんて大それた事と考えてしまうような女の子なのです。
序盤から、もういつくっついてもおかしくない感じなのに・・・。
爽子が謙虚過ぎます。
なので見ていてすごく応援したくなります。
頑張って！もっと自分に自信を持って！って爽子の背中を押したくなる様な恋愛を描いたアニメでした。

◆ライバルについて・・・
恋愛アニメならば恋のライバルはかかせません。
この恋のライバルとの描写もこのアニメの見どころの一つ。
なんとこのライバル役を「平野綾」が演じています。
能登麻美子ＶＳ平野綾。
この図式はすごいですね～。
小悪魔的なライバルキャラに「平野綾」はハマリ役です。

◆シーンによって爽子の絵が変わる・・・
通常は普通の女の子のデザインで描かれますが、シーンによっては柔らかい丸いタッチで座敷わらしの様なデフォルメキャラで可愛らしく爽子が描かれます。
また貞子のイメージのちょっと怖いキャラで描かれる時も多々あります。
このキャラデザの使い分け演出もこの作品の楽しいところです。

◆総評・・・
パッケージの絵などを見ると、ちょっと古臭い地味な印象がありますが、それでこの作品を避けるのはもったいないです。
背景にシャボン玉を浮かばせたような演出やキラキラした演出などもあり、少女漫画の世界をそのままアニメ化した様な作品であり、とっても爽やかで優しい雰囲気の作品でした。
特に恋愛・友情の心情描写が丁寧過ぎるほど綺麗に描かれていて良かったです。
最終回は中途半端な感じもしましたが２期に大きな期待が走ります。