かげきよ さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態：観終わった
演出不足で棺桶入り
自堕落な日々を送っていた乱破師（サバター）のトールが
棺を背負った記憶喪失の少女チャイカと出会い
共にチャイカの父・ガズ皇帝の遺体集めをしてゆく中世西洋ファンタジー。
【総評】
王道を往く収集冒険物。
中世西洋の雰囲気タップリ、各種媒体でもお馴染みの世界観なので入り込み易い。
ありがちな流れではあるがストーリーの質も良く
遺体集めにより敵味方、人間模様が絡み合い力強く膨らんでいく
チャイカとトールそしてアカリ、フレドリカが徐々に互いを知り
主従以上の絆を得ていく課程もしっかりと描かれている。
…ここまで書くと名作・秀作の様に思われるが、
演出の力が脆弱貧弱で未熟。
盛り上げ所は果たして何処なのか？辟易する程に淡々と進む。
戦いも熱くない。重要人物との戦いもあっさりだ。
これが生死や誇りを賭けて戦っている者の姿なのか？と思ってしまう。
想像の膨らみを具現化してこそアニメ化する価値があるというのに、
あまりにも作り手の想像力が貧困で悲しくなる。
ストーリーもキャラも良く出来ているのに死に体で棺桶に入ってしまっている。
ちゃんと魂を入れてくれないと感動出来る物も出来なくなってしまうと言う悪い見本。
とても悔しい。
ストーリー等は楽しみで２期も観るつもりだが少しでも演出が強化されていて欲しい。
演出の項目が無いので物語の項目で併せて評価しているため
割と高得点になっているが『アニメ』としての価値は低いと思って頂きたいです。
