れのん。さんが選びぬいた『新海誠監督作品　ＢＥＳＴ１０』【あにこれβ】

新海誠監督作品　ＢＥＳＴ１０

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　サンキュー(44)

視聴者を圧倒する映像美が特徴であり、とりわけ、風景がたいへん美しい。繊細な心理描写にも優れている。ＣＭを含む優れたショートアニメ作品も多いが、みごたえのある中～長編劇場アニメをいくつか制作している。これからも新海監督作品がたいへん楽しみである。

BEST10作成日：2015.01.29

2013年公開。さまざまな雨の表現など、映像の美しさは尋常ではない。監督自身が、思春期に美しい風景によってすくわれた体験が作品の中に生かされている。物語はやや地味だが、ラストの階段踊り場シーンで、秦基博さんのＥＤ曲「Rain」が絶妙のタイミングで入り、視聴者に深い感動を与える。

　4.1

2016年公開。作品の完成度は高く、構想・脚本段階からの、川村元気プロデューサーとの関わりが、影響を作品に与えている。250億円の興業成績は、作風の変化によるところもあり、ちょっとそれが寂しくもあるが、新海ワールドは充分に生かされており、何度見てもおもしろい。

　4.1

【あらすじ】「あの光の中に、行ってみたかった」高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続...

　3.9

2007年公開。連作短編３本からなり、二人の間の心の距離や、物理的・心理的スピードをテーマとしている。大人になっても、小学生以来ずっと唯一の女性を追いかけ続ける主人公の心を描く。"One more time, One more chance "が強い印象を与える。

　3.9

2013年に「言の葉の庭」と同時上映で公開されたショートアニメ。冒頭に野村不動産のＣＭがあるが、たいへん美しい映像が印象的である。飼い猫の目線をとおして、父と娘の細やかな心の交流を描いている。

　3.9

2004年公開。日本が南北に分割占領された、別の戦後世界が舞台とするファンタジー作品。モノローグが多いが、吉岡秀隆らが優れた演技をしている。セリフにこだわるとやや難解だが、作品中で夢を中心にすえており、無意識領域を含む心の深い層での体験を描いた作品である。

　3.7

2011年公開。ファンタジー作品であり、宮崎駿作品へのオマージュがみられる。異世界アガルタでの物語が中心だが、作品冒頭と終わりに日常生活の描写がある。新海監督によると、何かを無くした後、次にどうすればいいのかという、「喪失」がテーマである。

　3.6

2002年公開の、約25分のショートアニメ。後の「秒速５センチメートル」と同じく、二人の間の物理的・心理的距離を描く。ただ、本作品では、二人の距離は遠く宇宙空間を隔てており、携帯でメールを送るのに8年かかるというものすごいものである。

　3.4

2007年に制作された約１分のショートアニメ。猫好きな新海監督らしく、４人家族に飼われている猫を主人公とする。ちょっとコミカルな猫たちのストーリーで、観ていて思わず微笑んでしまう。他の新海作品と少し違った作画だが、ほのぼのとした印象でたいへん好感が持てる。

　3.6

120秒のＺ会のＣＭアニメであるが、作画がたいへんすばらしく、短い中にもストーリーがある。新海監督は、この他にも大成建設のＣＭシリーズなど、たいへん優れたアニメによるＣＭを多く制作してきており、これらはアニメ作品としても鑑賞できる。

　3.9

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