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「葬送のフリーレン(TVアニメ動画)」

総合得点
85.8
感想・評価
431
棚に入れた
1468
ランキング
214
★★★★★ 4.2 (431)
物語
4.2
作画
4.3
声優
4.2
音楽
4.2
キャラ
4.2

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葬送のフリーレンの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

challia さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アウラ戦以降面白くなってきた

最初の頃はどうかなぁと疑問だったけど、アウラ戦以降は面白く感じました。特に一級試験受験以降のストーリーが興味深く、登場人物ではユーベルが魅力的でした。ただ、やはり初期の頃から感じているフェルン(やシュタルク)の強さへの疑問がマイナス要素として私の中では残ってます。短時間で強くなりすぎではないかなぁと・・。アウラは特別かもしれないけど、500年鍛錬し続けている。人間以外は人間とは比較にならないレベルの長さで修行していると思う。それに数年鍛錬しただけの人間が対抗できるとは、ちょっとその点がひっかかってます。海外では人気が高いみたいなので、応援したいと思います2期制作

投稿 : 2024/04/18
閲覧 : 31
サンキュー:

2

shitasama さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:今観てる

まだ半分くらい

ほんと評判通り…ほんと面白い
何故かこれ見終わったら夏目友人帳見直そうかな
と思った
さて続き見るかな

投稿 : 2024/04/18
閲覧 : 23
サンキュー:

3

ネタバレ

おおかみ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ありそうな内容だけど

面白かった。YOASOBIが良い歌も歌う。
・過去の仲間との思い出再会。今の仲間の成長や旅の進展など今後も気になってしまう内容
・寿命の違いってのは他アニメでも取りざたされるけどこの作品はキレイに描いている気がする。他のアニメにもそういった物はあるけども
・各キャラが魅力的。特にヒンメル

投稿 : 2024/04/16
閲覧 : 23
サンキュー:

1

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

その魔法使いは、タイムラグにどんな料簡を見せる?

原作は未読ですので、まっさらな気持ちで観ています。

みなさんの評価がとても高いので、期待を込めて視聴継続です。



4話。「葬送」って、生者が死者を悼んで見送るときの言葉ですよね。
{netabare}
だけれど、フリーレンにしてみると、人間と共にできる時間の長さや早さがあまりにも食い違っているので、感情はもちろん、知識さえ自分の場外にほかりっぱなしにしているみたいです。

そこから汲みとると、一義的には、そもそも人間の間尺には合わないズレ感みたいな日常とか価値とかが描かれるような気がします。
となると、葬送って意味の解釈がどんなふうに描かれ、どんなふうに受け止めるかが鑑賞のポイントになってくるのかもしれません。

フリーレン自身は、魔法使いとしては研究熱心に見えますし、能力的にも無双のようにも見えます。
その反面、人間由来の依頼にはマイペースに徹していて、相手に合わせるようなそぶりが少しも見えないんですね。
そこはまぁ、そこはかとないギャップ感で、お茶目な印象のフリーレンです。

見送りのなかには "回顧" や "懐古" といった含みがあって然るべきなのかもしれません。
ですので、そんな人間臭い文化性がどんなフリーレンを形づくるのか興味津々です。

これからのち、人のつながりや重なりが彼女を変えていくのなら、そこに生じるだろう世界観や時間軸の整合性が何を見せてくれるのか、なおさら楽しみで仕方ありません。
{/netabare}


7話までの感想。
{netabare}
とても、とても惹きこまれています。
もしも、もしも "今期の覇権" という表現が相応しいのなら、そう言っても良さそうな期待感が膨らんでいます。

皆さんのレビューを読むにつけ、新しい気づきにはたと膝を打っています。
「なるほど、そういう捉え方もあるのか。」
「あの演出は、そんな意図があったのか。」と。
ほんとうに感謝です。

それに、スタッフの趣向やこだわりのおかげで、毎回、鮮明な気持ちで、フリーレンの世界観へと没入できています。
ともすれば原作に手を出したくもなりますが、そこはぐっとこらえて視聴していきたいと思います。


フランメ。
今やおとぎ話に語られる彼女も、フリーレンには昨日のように思い出される師匠。

その足跡をたどれるのは、一人の継承者のみ。
その功績を体得できるのは、連れあう仲間のみ。

大魔法使いの息吹に触れる口上は、彼らにはおしなべて謎めいています。
ですが、フリーレンがハブとなって、その命脈へと導いているかのようです。

滅びへと向かうかもしれないスタンスにあっても、引き継いだ想いを果たすかのような控えめな台詞。

安易な言葉には流されない彼女の双耳。
真実のみを怜悧に見定める彼女の双眸。

種を蒔き、花を咲かせ、実を生らせるのならと、時の流れを撚り合わせていくフリーレン。

EDに写る彼女の瞳の先に、十重二十重(とえはたえ)にいろどる Timeless が咲き乱れる。

EDに映る彼女の眼差しに、光陰は矢のごとくに、一日千秋に祈る Always が見てとれる。

一瞬のまぼろしとも思える人との交わりを、永続する希望として歌いあげる Milet さんのメロディラインが心を震わせます。

すっかり、すっかりお気に入りです。
{/netabare}


9話。「断頭台のアウラ」回。
{netabare}
作劇としてはとても面白かったです。
次週が待ち遠しく感じられたのは久しぶりでしたし、皆さまのレビューも楽しめました。

ただ、一つ気になるポイントも・・。
作品には直接関係ないので伏せておきます。

{netabare}
流れとしては、フリーレンとフランメの馴れ初めを紹介する回でもありました。
気になったのは、薫陶に語られる「動機と手法」です。

二人の共通項は「魔族への復讐」です。
怒りに滲む悔恨を、知略に置きかえる発想で、行動を創り変え、目的を遂げようと図ります。
それを自らの修行として1000年を費やせるフリーレンなのですね。

「目立たなく生きろ」とのフランメの教えは、フリーレンに臥薪嘗胆と深慮遠謀を促しています。
とは言え、彼女はどんな想いで、人類やエルフの長き被虐の歴史を葬送してきたことでしょう。

その胸中にあって、魔力の体外放出の制御を「何となく?」と見抜いたヒンメルに、待ちに待った時が熟したと判断したフリーレン。
ハイターとの掛け合いにイラついたのも、案外、彼らの計略にまんまと乗せられた、と解釈しても楽しそうです。

いずれにしても、ウィンウィンの10年の長旅がそこから始まったわけでしょうし、その10年の活躍を、わずか1秒にまとめる演出は、すこぶる見応えを感じさせる見事さでした。
このシーン。私は、フリーレンが時間を俯瞰する際の習性を表現していたようにも感じました。


また、二人が一致させた手法は「魔族を魔法で欺くこと」。
意外だったのは(推測ですけれど)魔王討伐においても魔力を全開放しなかったという彼女の怜悧な判断です。

フランメとの魔王をぶっ殺す約束は果たせても、アウラら大魔族を獲り損ねたフリーレン。
魔族を撃ち滅ぼすのが彼女の最終目標なのでしょうから、全存在をかけて復讐心をたぎらせるのは、彼女の意志としては理解できるところです。

それに魔族のプライドを逆手に取る術策は、まさに頭脳戦の極みと言えそうですし、飄々とするフリーレンの風体とのギャップが、フランメの教えの凄みを更に浮き立たせています。


ただ・・・少年誌の人気作の主人公の動機が「復讐」という設定は、そのアイデンティティーにおいて相応しくあるのだろうかと、私はいくらか引き気味です。
また、「欺く」という手法にも、どうにもスッキリしない印象が残ってしまっています。

まぁ、それだけ今の世の中が荒んでいる証左を反映していると言えるのかもしれません。
騙し騙され、謀り謀られ、しゃぶり尽くされ、搾り取られるというこのご時世の悪しざま。

コンテンツとしてのフリーレンは、その体現者なのか、あるいは真逆のアンチテーゼを示しているのか、一視聴者として、今後の展開が気になるところです。
{/netabare}
{/netabare}


10話。グラナト伯爵とモンクのクラフト回。
{netabare}
アウラの魔法によって命を奪われた魂を、(ようやく?)80年越しに解放し、膝を折って葬送するフリーレン。
私は、祈りを手向ける彼女の姿もそうですが、むしろその心の寄せ方に関心を向けました。

アウラに囚われた勇者の全ての魂を解き放つのは、フリーレンの魔力総量でも厳しかった。
ですが、80年前にヒンメルに叱られたのは、彼らを問答無用になぎ払うという不遜な振る舞いでした。

だから、彼女は今回、彼らをアウラの手下として見るのではなく、勇猛果敢に立ち向かった同志として、長き呪縛から解放する妙策を案じたのですね。

「自害しろ」と背越しに言い放ったのは、無念に散った英霊らの雪辱を果たし、彼らの眼前にその首が落ちるのを見せたかったのではないかと読みました。

フリーレンの祈りは、80年前に辱めた英傑らへの非礼に対する禊であると同時に、ヒンメルとのよすがを温めたい想いでもあったのだろうと感じました。



グラナト伯爵は、フリーレンの時間軸では赤子のような存在ですが、フリーレンをリスペクトする態度は大人の振る舞いです。
それは長く独りでいたフリーレンには、なかなか理解しにくいお作法かも知れません。

でも、フランメとの約束に信義を置く以上に、ヒンメルらとの10年で培い、フェルンやシュタルクとの旅で、遂につかみ取った宝ものだったとも言えそうです。

"強い魔法使い" 。
それは、魔力の総量や技術、相手を欺く知恵はもちろんのこと、強大な魔族に立ち向かった勇者たちを慮り、その尊厳に寄り添える人格と態度のことと感じました。



クラフトはモンクであり、モンクとは武闘僧とのこと。
日本の歴史に置き換えると、武蔵坊弁慶に比肩するのでしょう。
両者とも、出自も身の果ても不詳とする伝説的な存在のようです。

クラフトは自身の功績を、女神の称賛に求めています。
エルフと人類には心許ない記憶も、女神を仰ぐならその足もとに心の安寧が得られると言うのです。

ただ、その偶像性への恋着は、抽象概念として結び得ても、誕生日を祝ったり、笑いあったりする輩(ともがら)にはなり得ません。

フリーレンの料簡は、1000年に風化し形骸化されるおとぎ話にではなく、ヒンメルらの10年、そして今生浮世の旅にこそ見出せるものなのでしょうね。



シュタルクが兄から受けていた愛ある薫陶。
そしてアイゼンとフリーレンがこしらえるビッグハンバーグ。
これらのプレゼントが、彼の意志と肉体の強さを "勇者の剣" に値する端緒となればどんなにステキでしょう。

"本物の勇者" 。
それは、神々の審判に適うモニュメントを踏み絵と拘泥しながら生きる道か、あるいは世の毀誉褒貶(きよほうへん)に惑わずに未来へと踏み出すかの違いにあるのかも知れません。



ところで、二人がフェルンにささやいた「いい匂い」と、フェルンが連発していた「エッチ」。

怪しげな薬で、フリーレンを問答無用で真っ裸にしてしまうし(エッチ、なのかな?)。

銀のブレスレットは、古く宗教的には "精神的な束縛" という含意・・。
それをシュタルクにプレゼントするとは、エッチなんて軽口どころでは収まらないような・・。
しかも、どう見たって、いちばん "分厚そう" でしたし。

彼女の純粋にすぎる師弟愛は理解できなくもないですが、解釈次第ではシュタルクを擁護したくもなりますね。
フェルン、ちょっと怖いかもです・・・。
{/netabare}


13話。ザインの今と今更の回。
{netabare}
私としては、評価⭐️5つの回でした。
すべてのキャラのパフォーマンスにワクワクしました。

全体としては、ザインを誘うストーリー展開。
キーワードは「私は今の話をしている。」でした。

「今」とは、出会いの可能性に "期待を含ませる" 言葉。

本当はフランメから託され、フリーレンが引き継いだ言葉でした。
それは「魔王に対抗できる "いつかの今" 、ぶっ殺す "そのときの今" 」です。

でも、長年、魔力の体外放出を10分の1以下に押し込めてきたフリーレンです。
そんな "今" の積み重ねが、魔族への憎悪感も、戦う熱の総量も、自分を欺くまでにこじらせてしまったというのが実相のようでした。
言うなら、自己効力感の欠落と、自己欺瞞という底なし沼です。

彼女はヒンメルに「500年という流れに、戦い方を忘れてしまった。怖くなった。」と話していましたが、それはそのままフランメと過ごした "1000年分の今" を冒涜するものです。

フランメとの約束を反故にすることは、自分自身の生き方を偽ることに他なりません。
だから、ヒンメルから「今の話をしている。」と誘われたときに、胸を衝かれたのではないでしょうか。

80年前、フリーレンはヒンメルに誘われる立場でした。
今回はザインを誘う側、言うならヒンメルの立場です。

何百年と心を欺いてきたフリーレンを、ヒンメルのひと言が確かに変えたのです。
どうしてザインの10年を動かせないものと諦められるでしょう。

フランメから授けられた奥義をヒンメルに振る舞ったのは、自己効力感(魔法使いとしての矜持)を確認したかったのかもしれません。
確かにヒンメルには効果万全だったみたいです。
だから、ザインにも絶対的な自信があったのでしょう。

ヒンメルにはシュタルクばりの鼻血を流させ、ザインにはアウラばりの自惚れを糾すのが、フリーレンの料簡だとしたら・・。

これはもう、アイゼン曰くの「罪な女」認定のフリーレンですね。

~   ~   ~   ~

それにしてもフランメから託された魔王討伐までの "その時" 。
まさか "いつもの" ダラダラ評がフリーレンの真実だったとは予想外でした。

およそ主人公で、ここまで約束を先延ばしするキャラは、アニメ界広しといえどもなかなか見当たりません。
ますますフリーレンの素性と素行が分からなくなりそうです。

あえて蒸し返しますが、フランメ仕込みの投げキッス話も、なんだか当てにはならないかも。
だって、あんな生めかしい "しな" をフランメが演じるとは思えませんもの。

いえ、むしろ深慮から教えていたのであれば、さすが大魔法使いの先生、フリーレンの性格を "わかっていらっしゃる" です。
彼女がトラウマに萎縮するのを見越したうえで、元々の意地の強さが発揮できるように仕込んでおいた "奥義中の奥義" と言って良さそうです。

投げキッスという奥義。
その効力は、"魔力に由らず" とも、自己効力感を高めたり、自己欺瞞を打ち消したり、相手の "心臓を撃ちぬく" には威力たっぷりなんですね。
やってみると分かりますよ。何か得体の知れない活気がモリモリ湧き上がってくるのが感じ取れるはずです。(自己の解釈です。)

ところで "今更" ですが、同族嫌悪は自己嫌悪のことでもありますから、ザインの10年とフリーレンの1000年は、"今を選ぶという点において質も量も違いはない" という受け止めが "オチ" なのかもしれません。
{/netabare}


14話。シュタルクは「バカ」?の回。
{netabare}
「乙女の一念、岩をも穿つ」。

ここにきて "生臭坊主" に育てられた綻びが悪目立ちしてきた "乙女な" フェルンです。

そう言えば、彼女は、フリーレンに弟子入りする前から、一途に自分磨きをしていました。

ハイターへの敬慕と、フリーレンに師事したことこそ、フェルンの何よりの強みのはずです。

とは言え、"恋の攻撃魔法には不得手" なフェルンが、"内なる恋に恋してしまったら" 果たしてどうなるか・・。

しかも、相手が "岩男" のシュタルクなら尚のこと・・。

だって、彼は、いつだってハイター様をドン引きさせるアイゼン様の "一番弟子" なんですもの。

これではシュタルクの「バカ認定」が既定路線化していくのは避けられそうもありませんね。



それにしても、大人のゆとりを振る舞いながら、その実、屋根から盗み見する "オトナ" もどうなの?と思っちゃいます。

でも、こういう "バカさ加減" が、フリーレンが一番やってみたかった "人を知ること" なのかもしれませんね。
{/netabare}


15話。タイアップ&イノベーションの回。
{netabare}
今話もよく練られたストーリーラインでした。

前半は、シュタルクとフェルンにはお休みさせて、ザインとフリーレンとのタイアップ&イノベーションです。

新加入のザインには、フリーレンとの連携には今一つ時間不足。
その懐疑を解かしたのが、ハイターから聞かされていた説法です。
その示唆は、僧侶と魔法使いのタイアップには欠かせないヒントのようでした。

両者の魔法は、指向性も有効性も違うので、相互理解は難しいもの。
「だからフリーレンの言葉を信じたのです」というハイターの言葉を信じたザインの勇断。

新参冒険者のザインに必要なのは、パーティーへの理屈抜きの信頼だったのですね。

その結果としての鮮烈な電光石火の攻撃こそが、フリーレンの料簡でした。

ハイターの知見とザインの覚悟とを絡めた、三者三様のタイアップ&イノベーションが楽しめたAパートでした。



Bパートは、ザインとフリーレンはお休みモードで、シュタルクとフェルンのタイアップ&イノベーションのお話でした。

シュタルクの兄弟愛と、オルデン卿の親子愛のタイアップが、思わぬ展開でフェルンとシュタルクのパーティーダンスにイノベートされます。

いつもなら「シュタルク様はバカ」と言ったり言われたりの体面に繕う二人です。
でも、舞踏曲にステップを合わせ、視線を重ねる二人は、とても愛らしく、初々しく感じられました。

プレゼントに交わしあったときの、ちょっぴり雑な心持ちを、思いもかけないフォーマルな気持ちで、受け止めあえたんじゃないでしょうか。

お互いを気遣い合うフェルンとシュタルクのイノベーションは、もしかしたらフリーレンにも同じ感覚を呼び起こしたのかもしれません。

なぜなら、フリーレンもまた、かつてヒンメルからリングをもらった記憶に、懐かしく微笑んでいたのですから。



厄介事の匂い。

旅路でのタイアップ&イノベーションには、心をときめかすツール&シチュエーションとして、指輪も、ブレスレットも、舞踏会も "あり寄りのあり" です。

ですが、大人を自負するザインには、若者&若目立ちする一座は "おこちゃま道中" にしか見えないようです。

ましてや、連れのお姉さんは、魔導書にしか興味がないようです。
理想とするお姉さん像に比べると、今さらながら、厄介事の匂いばかりが鼻に付くのでしょうね。

そんなザインも、一皮むけば、ハイターの上を行くなまぐさ坊主。
若者らの嗅覚なら、"厄介事" のオトナ臭がぷんぷんするのかもですね。

それもまた、タイアップ(協力と提携)& イノベーション(結合と活用)に生み出される "人の心" の匂いなのかも知れません。
{/netabare}


16話。心を受け止める役目、の回。
{netabare}
今話は、耄碌(もうろく)しても、頑固であっても "時の守り人の矜持" が沁み出る良作でした。

Aパートは薄れてしまった妻の面影、つまりフォル爺の内面性を、Bパートでは忘れさられた英雄像の名前、こちらは頑固婦人の外面性に焦点を当てています。

おぼろげな記憶も、風雨に消えた名前も、胸に美しくしておきたい想いは、のちを生きていくためのともしびです。
二人の持ち時間に数百年のタイムラグはあったとしても、胸中深くに秘めている矜持は同じなのでしょうね。

目には見えない心の襞(ひだ)には、過ぎ去った時間を記憶に書き留めた真実が刻まれています。

「フォル爺のおかげだよ」と昔話に花を咲かせる楽しさで、心にひとつ安堵を得たフリーレン。
「未来に持っていってあげる」と、その役目を心に誓うのです。



長寿友達とは、エルフやドワーフのような "長命族" だけの特権ではないと思います。
フランメやヒンメルらも、フリーレンには忘れることのできない面影であり、声であるはず。

それなのにフリーレンの素っ気なさといったら、ほんとうにどうなっているのでしょう。
エルフの先天的な特性なのか、それともフランメの後天的な教えなのかは分かりかねますが・・。

「ほどほどに」だとか、「別に・・・」だとか、まるで他人事のように処するのは、いくら何でも水臭いですよね。
でも、彼女がずいぶんと変わったと思うのは、誰の目にも明らかでしょう。



どうにも不器用で心尽く彼らの旅路は、のんびりとゆっくりと気心を交わしあう旅でもあります。

今のパーティー組みの時間経過は、フリーレンの感覚では、ほんの数秒ほどにしかならないのかもしれません。

でも、タイムライフとしては、フェルンらとともに、多くの視聴者を交えて継承していく確かな懸け橋となるものです。

それは、2倍速とか3倍速とかのタイパでは到底伝えられそうもない、一瞬も目が外せない極上なエピソードばかり。

けれど、やっぱりフリーレンは気だるそうな顔をしてこう言うでしょう。
「私は、ただダラダラと "魔法の収集をしているだけ" だよ。」と。

それが彼女が人払いに使う常套句であることはとっくにバレバレなんです。
でも、かつて「ダラダラと "生きてきただけ"」とヒンメルに言っていたのを私は見逃していません。

ちょっとした言い回しの違いでも、フリーレンの気持ちにどれほどの変化があったのかが窺い知れるというものです。



かつてフランメが、最後にフリーレンに話したのは「私が魔法を好きになった理由」でした。
それはフリーレンに仕込まれた「理想の魔法使い」へ回帰するための処方箋にもなっているようです。

花々が咲き乱れるその真ん中で、フリーレンが楽し気に、軽やかに笑ってほしいと願ったフランメの了簡。
それは、戦うだけの魔法使いではなく、何気ない日常に生きる魔法使いの役目であることへの心遣いです。

1000年を超える寿命のフリーレンです。
彼女が「魔法が好き」と公言するのなら、行き交う人から "魔法使いが好き" と言われることが、あるべき人生の姿形なのでしょう。

フランメには、最初から分かっていたようです。
フリーレンが人目を忍ぶ天涯孤独であっていいわけがないことを。
人の心を深く知るべきなのだと。



最も長命なエルフ族。
「葬送のフリーレン」とは、人類にも魔族にも、本質的には "その立ち位置は揺るがない" との意味で間違いないこと。

彼女は、どのようなスパンで関わったとしても、常に見送る側にいます。
視点を変えれば、誰にとっても、彼女に葬送されることを意味しています。

ですが、1000年の静寂も、10年間の戦闘も、この旅自体も、そのお作法で割り切っていいものとは思いたくありません。
ですから、私は、「葬送の」を 『錚々の』と読み替えて、フリーレンの生きざまを捉えてみたいなと思っています。


「どうしたもんだか‥。」とこぼしたザインの揺れる想いも気になるこの頃。
まもなくお正月ですが、早々に時間を進めてもらいたい気分です。

全く、フリーレンには、私の了簡が足らなくなってきました。
これも "どうしたもんだか、な" です・・。
{/netabare}


~     ~     ~
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2期もすっごく楽しめています。


21話まで観たところで一筆。
{netabare}
今話は刺さる台詞がいくつもありました。

「魔法は自由であるべきだ。」(フリーレン)
「魔法は探し求めているときが一番楽しい。」(デンケン)
「こういう魔法使いが平和な時代を切り拓くんだ。」(フランメ)
「魔法の世界では天地がひっくり返ることもある。」(ゼーリエ)

4人の台詞は、魔法使いの矜持と深い含蓄とを、確然と感じさせるものだったと思います。

今後は、大陸魔法協会と聖杖の証とのパワーバランスや、追い求める者と授ける者との大局観の差、既知の魔法解析と魔法への奇知への期待が高まります。

加えて、エルフ特有の長命性に対峙する師匠と弟子、それぞれの人間観(人間を知る旅)なども相まって話は進んでいくものと思います。

もはや本作は、近年まれに見る大河ドラマレベルの夢想夜話といった様相になってきていますね。

どこまでも原作中心主義に突き詰めた演出の妙に期待しています。
{/netabare}


22話。心許(ばか)りのタイムラグ?の回。
{netabare}
物語の進捗でいうと、バトルのあとのお休み回といったところ。
でも、本作の特長は、アフォリズム(人生訓)満載というのがポイントです。
登場するキャラのセリフに、いちいち寓意と含蓄がありますから、ひとつも聞き逃せません。

必ずと言ってもいいほどに、"次回以降の伏線" か、あるいはともすれば "以前の回に掛かる種明かし" になっていて、なるほどそこに結びつくかと頷ける巧みな仕込みになっています。


例えば、共感を得ることで、他者の魔法を使いこなせてしまえるユーベルは、ヴィアベルとの "何気な時間稼ぎの会話" にその伏線が張られていました。
23話以降、この "共感" が、フリーレンや他の受験者たちの絡みに、どんな展開を開いていくのか期待が膨らみます。

また、デンケンが老体に鞭打っても足掻くのは、宮廷魔法使いのトップであっても、故郷の墓参りにも馳せられないもどかしさが折り込まれていました。
名誉も権威も、奥さんへの思慕には到底及ばない、その内面にある境地が、フリーレンをどのように感化させていくのか興味がつきません。


エンデへの旅に同行している私たちも、フリーレンがさまざまな人間の心根に触れながら、相見互いにアフォリズムを "血肉化している姿" に、ともどもに共感を育てているのではないでしょうか。

フリーレンは "カンネの返礼品" は無味乾燥に思えたみたいですが、お冠だったフェルンをとろけさせるには、このうえない "未知の魔法" だったようで、畏まりながらも嬉しそうでしたね。

ともに助け合って第一次試験を乗り越えたともがら。
それぞれが今を生きるのも、それぞれの未来を活かしあうのも、お互いの心を許しあってはじめて "奇知なる魔法使い" になれるのかも知れません。

"人の心とのタイムラグを埋め合わせる旅" 。
それはヒンメルとフランメが遺した、フリーレンのための "アフォリズム"。
わたしは密かにそのように思っています。
{/netabare}


23話。わたし的⭐️5つの回でした。
{netabare}
受験者にとっては、自尊心にも自負心にも触れるその複製体。
ましてや攻撃型に特化している彼らには、敗北は受け止めがたいダンジョン設定です。
北の大地の魔族に対抗するには、いかに戦局に見合う魔法を平常心で使いこなせるか。
最高峰のステータスに問われるのはそこでしょう。

複製体=実力が互角なら、いずれは魔力の消耗戦となることは自明です。
万一、勝ち負けに拘れば "自らの零落に消える" ことになります。
となれば、プライドの選択にも、柔軟な発想と怜悧な計算が試されます。
あたかも・・ミミックに押し込み、吐き出させるように。

フリーレンの複製体に対峙するデンケンのパーティー。
対抗できるとしたら未見のメトーデの魔法能力なのかもしれません。
でも、ゴーレムに次の試験にチャレンジする機会も残されているはずです。



第2次試験官の意向。

ゼンゼは試験官としては協会のメンバー。すなわちゼーリエの主意の体現者でもあります。
試験課題のクリアにのみ価値を置く協会のスタンスは、はたして聖杖の証の料簡にそぐうものなのでしょうか。
もしかしたら、それは平和主義者を主張するゼンゼの信条にも、強い影響を与えるものなのかもしれません。

ゼンゼがフェルンに不思議を感じるのは、伝説の大魔法使いに微塵も物おじしない態度と、ダンジョン攻略に恐怖しない意識性にでしょう。
平和主義を標榜するゼンゼの受験者への期待は、魔法使い同士の融和と信頼なのではないかと見て取りました。
それはフリーレンとフェルンとが、笑いあえる師弟関係に一致できるもの。
ゼンゼが「正解」とほほ笑む理由がそこにみられそうです。



ダンジョンにワクワクするヒンメルの真意。

冒険者の常識は "バカみたいなもの" ?
でも彼の本意は、限られた生をフリーレンと楽しみたいとする本懐にあるはずです。
その世界観は、それぞれが今を生き、今に活かされるという "人の心" を示すことに尽きます。
結果として世界を救えたならと笑う基底にも、今という瞬間に歓びを見つけられる彼の精神性がストレートに伝わってきます。

フリーレンの旅の気づきは、人の気持ち(=ヒンメルの想い)を知るためにあります。
ゼンゼの価値観も、その利益も、平和への希求に見出せます。
ならば、笑顔こそが彼女の評価であり、天地がひっくり返るようなゴールにもなりそうです。

零落の王墓が完璧な複製体を創出するのならば、それを選んだゼンゼが、受験者に求めるダンジョン攻略法はいったい何なのか。
次回がすごく待ち遠しいです。
{/netabare}


24話。フェルン、チャンス到来の回。
{netabare}
Strong-willed.

フェルンを一言で表すとそんな印象です。
訳すと「意志が強い、頑固、決断力がある」になります。

彼女は、両親を亡くし、自死しようとしたときにハイターに出会いました。
フリーレンに言わせれば、酔っ払いの生臭坊主、大人のふりする知ったかぶりです。
そんなハイターでも、フェルンにとっては、慕い、尽くし続けてきた命の恩人です。

フェルンは一心に修練に明け暮れますが、ハイターの余命にはおぼつきません。
でも、命を救ってもらえたフェルンだから、ハイターが天寿を全うする直前まで、自身の魔法技術を磨き、ついに課題をクリアしたのです。

二心なく奉仕してきたフェルンですが、命を賭する旅路の明け暮れも、魔法の技術ではフリーレンの足元には及びもしません。
でも、彼女は Strong-willed.
言うなら、芯の強いナルシスト、淳良なレジリエント、義理堅いデターミンドです。

そんなフェルンが譲れないのが、フリーレンが思わず鼻をくすぐるほどの "いい匂い" なんですね。


そのフリーレンの "完璧な複製体" が、彼女たちの目前に立ちはだかります。
格上の魔法使いに対抗するには、拘束魔法か精神操作魔法だとリヒターは言いきりますが、フェルンはどう受け止めたでしょう。
ゲナウによれば、彼らの本当の相手は、神話に語られる魔物シュピーゲルなのです。

ダンジョンを隅から隅まで愉しむというフリーレンの心意気が、壮観な壁画としてフェルンの心をくすぐります。
「一般攻撃魔法しか使えないよ」というフリーレンの指示は、実はそれで十分にクリアできる能力がフェルンにはあると認められているようなものです。

育ての親ハイターへの高恩、師匠であるフリーレンへの報恩、そしていつか一人前になるための自己研鑽。
ゲナウが指摘するように、冷静な自己分析、チームワークが必要なら、ここでフェルンが頑張らない理由はありません。

なぜなら、実力も、魔力も、技術さえも模倣した完璧な複製体は、謂わば "フリーレンそのもの" なのですから。

リュグナーと対峙したときにフェルンが回想していたのは、フリーレンからの強烈なダメ出しでした。
「生きてきた時間が違う。魔力も技術も違う。私に追いつくことはできないよ。」と。

でも、そう言われっぱなし、凹みっぱなしではいられない Strong-willed なフェルンです。
フリーレンの完璧な複製体と闘う機会なんて、最大にして最高、そして最上のチャンス到来。

いよいよ、魔法使いフェルンの料簡の見せ場です。
{/netabare}  


25話。4人の魔法使いの料簡、の回。
{netabare}
ダンジョン攻略において重要なのは、確かな情報、展開の想定、作戦の練り上げ、そしてチームメンバーの実行能力です。
ゼンゼも「平和主義者」というヒントを出すぐらいの最高難度の一級魔法試験です。
足の引っ張り合いや、独りよがりのあてずっぽうでは、合格など望むべくもないことでしょう。

それにしても、第1次試験での対人戦と、第2次試験の集団的連携とを擦り合わせる難しさは、冷静な合理性、明確な目的意識性、経験豊富な相互信頼が求められるところ。
ラヴィーネら若い魔法使いにとっては、ダブルスタンダードにも見えるデンケンらへの歩み寄りは難しいことなのかも知れませんね。

そんな中、フリーレンが「恥ずかしいもん。」と立つ瀬がない体で申し開きする姿は、なかなかにお茶目で、その場を和ませるにはもってこいだったんじゃないでしょうか。
ただ、それが致命的な隙であっても、それを攻める魔法使いにも弱点があるわけなので、フリーレンには対策済みといったところでしょう。

それにしてもバトルに繰り出されるWフリーレンの攻撃魔法、すごかったですね。
もしも、デンケンたちがあの場にいたら、あっという間に巻き添えになって死んでしまっていたでしょう。
大魔法使いの伯仲するつばぜり合いが、どれほどに凄まじく、また圧があるかを思い知らされました。

今話は、それが堪能できた回でした。
劇場のスクリーンサイズならもっと良かったかもなんて欲張っちゃいますね。





もう一つ、今話のポイントは、"縦" と "横" に交錯する "魔法使いの系譜" が垣間見られました。

"縦" はゼーリエ、フランメ、フリーレン、フェルンと続く時間軸で、師匠と弟子との関係性とも言えるでしょう。
それぞれの思惑と行動がよく理解できる構成と演出でした。

"横" は、ゼーリエとフリーレンだけが共有できる "エルフ種族" という系譜です。
両者は、永遠、長大、立体的な時間軸に生きており、それこそ人知を超越する魔法の深奥の世界観を見せてくれています。

これら二つの時間軸に、3人の大魔法使いの錯綜する想いを生々しく見せていること、そして助演女優の立ち位置に若いフェルンを置くことで、フリーレンの "今" をより強く押し出し、かつバトルの熱量を上げて物語を展開しているところがとても面白かったです。


加えて、エルフの悠久と、人間の刹那の交錯において、それぞれが今をどう扱うか、それぞれにどう生ききるかというテーマを対立させながら、提示されていることにも関心を寄せています。
エルフと人間の時間の尺度の違いから、それぞれが未来をどう見通すかという大きなテーマにもつながっていくでしょう。

フリーレンの先生はフランメですから、人間が語る夢、命の使い方、それを育て、託し、絶えず繋いでいく系譜に、豊かな人間の心があることをフリーレンもきっと気付けるはずです。

私は、物語のファクターには、"キャラクターの人物像" 、"それぞれの動機" 、そして "初発のいきさつ" が大切だろうと思っています。
その意味では、フリーレンの今後の料簡を占うには、肝要な回だったのではないかと感じています。
{/netabare}


26話。フリーレン無双の回。
{netabare}
無詠唱、ノーリアクション、魔力不感知。

無限の、無限による、無限のままを操作する想像力。

大気を用いた圧倒的な物理的質量攻撃。


80年ぶりに見せるフリーレンの料簡。

その術式は、神代のシュピーゲルさえ容易には発動させない。

その身に受けたのは、おそらくは魔王とフェルンの二人だけなのだ。


まさに魔法の高み、魔法使いの極みである。

なるほど、フェルンが震えるのも納得がいく。

伝説の大魔法使いは、かようにして空前絶後を見せ、かくなる敬慕欽仰(けいぼきんぎょう)に相伝されるものなのだ。


{netabare} ところで、フリーレンはミミックの中で、毎回この術式をやってるんじゃないでしょうか。

縦ロール髪におさめる程度の力加減で、ね。
{/netabare}
{/netabare}


27話。わたしの杖、わたしの先生、の回。
{netabare}
フェルンの半生は、魔法の修業、実践、そしてフリーレンの料簡に折々に触れてきました。
それは彼女が大切にしてきた日常で、一人前へと引き上げてくれたフリーレンとの旅です。

フランメに師事したフリーレンの50年。
魔力の揺らぎをコントロールする術を、フェルンはわずか8年で極めたのです。

その才覚はゼーリエの揺らぎさえも喝破する超越した境地。
フランメが種を蒔き、フリーレンが花を咲かせ、フェルンに結実したのです。

ゼーリエのほんの気まぐれから始まった魔法使いの1000年の系譜。
人間の弟子を取るということは、天地がひっくり返ることと同意なのです。


私のなかで、ようやくEDのショートストーリーに繋がりました。

あれはフリーレンの夢。
師が弟子を求める心象です。

生命の限界領域を超え、魂の邂逅を果たしたい姿だったのです。
{/netabare}


28話。錚々の魔法使いたち、の回。
{netabare}
花弁は捨てても、フランメの遺言あっての弟子の育成。
ゼーリエの目利きは、パラダイムシフトばりの当意即妙。
大魔法使いをも呑みこむ胆力が、合格ラインみたいですね。


一代魔法使いデンケンの告白。
妻への愛、魔法フリーク、フリーレンへの憧れ。
らしくないけど、それも格好いいじゃない?


ヒンメルの逸話がヴィアベルを漢にした原動力。
血湧き肉躍る武勇伝であっていい。
ささやかな人助けが矜持であってもいい。


ゼーリエへの尽誠がレルネンの鑑。
不器用な師弟は、魔法のセオリーも武器用でした。
名ばかりの戦いなど時間の無駄、それが冒険者たちの回答でした。


フェルンの旅路につきものの埃と血のり。
神話時代の必然をチョイスしたのは、いったい誰のため?
心を掴まれなかった生活者は、まったく何人いるのかしら?


ヒンメルの死に涙を流したフリーレン。
「また会ったときに恥ずかしいからね。」
彼の魂に出会ったら、果たしてどんな料簡で言うのでしょうね。
{/netabare}


まとめの感想。
{netabare}
まずは、miletさんが歌う Anytime Anywhere が、本作の精神性にまさにぴったりで、とても素晴らしく思いました。

葬送を物語る "長恨歌" 、または旅情を偲ぶ "哀傷歌" 、あるいは魂を呼び交わす "求愛歌" にも感じられます。

ですが、そんなタイムラグを愛(いとお)しみ、心を未来に向かわせるための "応援歌" が一番似つかわしいように思われました。

しっとりと包み込む愛で、力強く背中を押しだしてくれる。
エンディングを飾るに相応しい、聞きごたえのある歌曲でした。





さて、私には、本当にどの回のどんなお話も甲乙つけがたく思えるのですが、あえて15話、16話が、特にお気に入りとなりました。

シュタルクが「跡継ぎには困らなそうだ。」と話した後に、フリーレンが3人に頬を弛ませるシーン。
フォル爺に「未来に連れて行ってあげるからね。」とくすりと鼻を鳴らすシーンです。

フリーレンは、故郷の村を守れなかったことで心が深く傷つくのですが、フランメやヒンメルらとの出会いで自己回復に向かえたとも言えそうです。
ですが、彼女の深層には、成し遂げたことと喪失したもののアンバランスな想いがくすんでいると感じます。

目的達成のこととは言え、1000年もの間、自分のいちばんの強みを10分の1以下に抑え込むなどは想像を絶しますし、大好きな魔法を相手を欺くために使うという自分縛りにも驚きます。

静かな修行の中で、絶対に揺るがない強靭な確信力と、あり得ない程に繊細な想像力を作り上げたフリーレン。
淡白にも思えるその営みの背景には、全てを差し置いてでも成し遂げたかった思いがあったことに、どれだけシンパシーが寄せられるかが、作品を楽しむ一つのポイントです。



フリーレンがゼーリエに「それは本当に偶然だったのかもしれないけれど。」と話すのは、孫弟子としての弁(わきま)えとリスペクトであり、しかし、フランメの直弟子としての信念と意気地とが、混じりあい、せめぎあっていたとも感じます。

世界に50人もいないとされる一級魔法使いの門を、一度に6人に開くことになったフリーレンの料簡。
それはフランメの遺言に耳を傾けたゼーリエの思惑とも重なります。

ただ、三者が語る "人間の時代" は、フリーレンは魔法は自由であるべき、フランメは平和な時代を作るため、ゼーリエは人間の魔法使いがお前を滅ぼす、と解釈に相応の温度差があります。

そんなゼーリエの勧誘を断り、フリーレンに師事することを選んだフェルンは、唯一フランメの薫陶を踏襲できる立場。
であればこそ、人を幸せにする魔法をチョイスしたフェルンが、たまらなくうれしい "フリーレン先生" なのですね。



1000年を生きた大魔法使いと、一級魔法使い最年少合格者のこれから。
それは、時代を平和へと動かしていく魔法の高みへと、さらに昇り詰めていく入り口です。

フェルンはフランメの意をくむ「跡継ぎとしての高み」を、フリーレンは今を生きることのしあわせを「未来に持って行く役割」を、"何度でも果たしていく" のだろうと思います。

そんな気持ちで振り返ると、「葬送のフリーレン」とは、平和を希求する心を永くサポートする者、という読み取り方が、より似つかわしいような気がしてきています。

ということで


The journey to Ende continues


首を長くして待っています。
{/netabare}


おまけ。
{netabare}
これはもう "沼" としか言いようがないのですが、ふとした気づきがありましたので残しておきたいと思いました。

それは、フリーレンは、今もなおヒンメルの葬儀直後のような気分なのでは?という想い(仮説?)です。



28話でゼーリエが「弟子のことを鮮明に思い出せる。」という台詞からずっと引っかかっていたのですが、失敗作と評したフランメでさえも、まるで昨日そこにいたかのように語れるエルフです。
(もちろんそれは演出上の必要なのですが、伏線でもあると思うのです。)

1000年前の出来事が昨日のように思えるのなら、ヒンメルと出会った80年前、彼を葬送した30年前、そこで流した涙とその感情は、フリーレンには、ほんの1分前のことなのかもと思うのです。

これはエルフの記憶する能力による特性なのかもですが、永遠に近い時間を当たり前に生きるDNAのようなものかと思います。
現代の脳科学によれば、人間はそのポテンシャルを20%しか活用していないんだとか。
だから、エルフは、例えば、年表のような相対的な位置関係で捉えるのではなくて、絶対的、包括的、瞬間的、感覚的に出し入れできるのかもしれません。

なので、フリーレンがヒンメルを思い浮かべる行為は、人間でいうところの回想や回顧、昨日や今日ではなく、もっと真近な事象と心情、まるでその時のままであろうことに、私は十分に納得できるのです。



フリーレンがヒンメルを想うこと。

それは人間の時間の感覚なら、若い方ならお爺さんやお婆さんとの思い出だったり、ご年配でしたらご自分の死の直前に幼い頃の記憶を思い出したりとか、そんな具合なのかなと思います。

でも、エルフの感覚なら、フリーレンの想いなら、と思うとき、「葬送の」という冠詞は、まさに今の話のこと、とても生々しいリアルなことのようにも感じます。

ゼーリエは「人間はエルフよりも死に近いところにいる。」と話していて、それを感情に当てればおそらく空疎感だろうかと感じます。
人の命の短さは儚いもの。と同時にそこには「人間を1000年も忘れない哀愁」も混じっているのではないでしょうか。
それは、到底人間には窺い知れないもので、「葬送」の一般的な概念に収まりきるものではないでしょう。

本来、葬送とは、死者を悼むことで、生きていく者の心を満たすための行為です。
フリーレンとゼーリエとが、そんな "人間の時代" に評価するもの、あるいは期待するものが、何を満たすのか、満たしたいのか、とても興味深いものがあると感じます。

その背景には、平和の軸(フリーレン、フランメ、ヒンメルら)と、戦いの系(ゼーリエ、大陸魔法協会)のそれぞれの志向性に、明々と違いが出るように感じます。
常に命を葬送していくエルフとして、果たしてどちらの立場であっていいのか、物語はいつか方向性を示してくれるのだろうと思います。



ところで、人間の最大の願いは、不老不死と言われます。
その体現者がフリーレン、ゼーリエだと考えてみると、果たして、彼女らの心境や境遇に、どんなシンパシーの接近が必要になるでしょうか。
それをひと言で表現したのが「葬送の」なんだろうと思います。

葬送する者(エルフ)への当事者性は、その心情にどれだけ寄り添えるか、長い人生にどのように帯同するのかという共感によって生まれます。
難しいのは、とんでもない長生きとか、生殖欲求や恋愛感情が生まれにくいわけなので、ちょっとやそっとでは接点が見つからないことです。
長耳という外見上の違いどころではない、内面性の深奥に触れるなど恐ろしくも感じます。

だから、でしょうか。
「生き甲斐の探究」というテーマであれば、フリーレンやゼーリエと同様に、シンパシーが強まるようにも思います。
たとえそれが、受験者の選定や育成であっても、くだらない魔法を集める趣味であっても。

思い留めておきたいのは、ゼーリエもフリーレンも、フランメの遺言を得た者同士の一致点が見えることです。
私は、それを "利己愛と利他愛の融合" と捉えています。

この時世も久しく「人生80年」と喧伝され、「健康寿命(死ぬまでの約10年間)」の充実が提唱される昨今です。
自分を大事にし、他人も愛することは、きっと悪くはないものでしょう。



フリーレンが、今もヒンメルのリアルな面影を胸の内に宿し、軽妙に言葉を交わしあっていることを想像すると、あたかもそれは彼女なりの、例えば恋慕のようにも、情愛のようにも感じられます。

フリーレンが言い残した「人の心を知る」ことの意味を胸に置きながら、ヒンメルの魂に再会するまでの旅に思いを馳せ、あらためて2期が告知されるタイムラグを待ちたいと思います。


それにフリーレンの料簡なら、きっとこう言うと思うのです。


{netabare}「そんなのは瞬きする間もないことだよ。」

と。 {/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/04/15
閲覧 : 965
サンキュー:

39

ろーみし さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ごめんなさい

話題作なので流し見

良かった点
・思いつかない

悪かった点
・思いつかない

満足度 20/100点 オススメ度 50/100点
本当にごめんなさい
どうしても本腰を入れて見れませんでした
流し見なので下手なことは言えませんが、一言でこのアニメを表すと
「雰囲気のある日常系アニメ」です
ストーリーは冒険ものにしては薄味です
ですが独特な雰囲気があります
序盤の展開が影響しているのでしょう
クスッと笑える様な要素も多いので、意外とこのすば等が好きな方にオススメできるアニメかもしれません

投稿 : 2024/04/14
閲覧 : 54
サンキュー:

1

ネタバレ

anikorepon さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

しっとり、穏やか、沁みる一言、そして魅せる魔法!

原作未読で新鮮な感覚で視聴できてよかった。

穏やかな日常会話に声優さんの声が響く。
これほど声優さんの演技に心打たれたことはなかったかもしれない。
何気ない会話でありながら、魅力的なキャラクターをより一層引き立てていた。
ある意味、演技力がなければ作品が台無しになるような作品なのかもしれない。

物語の展開はなんとなく先が読めてしまうのだが、独特の雰囲気と演出で期待以上で大満足。
中盤からは序盤の雰囲気を残しつつ、少年漫画らしい熱い展開へ発展。
最後は圧倒的な作画力で魅せる魔法の戦い。

音楽もまた素晴らしく、全体の雰囲気をいい感じに作り出し、本編を最高に盛り上げていた。



絵がとても素晴らしい。
緻密に書き込まれているわけでも、煌びやかなわけでもないが、確かな画力で見る人に強い印象を与える。

背景美術も素晴らし。
爽やかな青空がとても印象的だ。

そして、動く。
やはり、アニメーションは動いてこそ価値があるものだ。
無表情で繰り出される魔法の数々、武器を使ったアクション。
服を着る動き、切り落とされる髪の毛。
天地創造のような魔法の応酬。

物語の雰囲気と相まって、印象に残るアニメーションが盛りだくさんだ。

投稿 : 2024/04/14
閲覧 : 17
サンキュー:

3

ルカルカ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原作よりも面白いアニメ

原作も読んでますが、アニメ化してさらに面白くなった作品。

ファンタジー冒険ものですが、魔族がいる独特の世界とエルフの主人公フリーレンが人間と関わる事で見せる変化やほっこりする日常パートと動きの激しいバトルシーンも注目です。

今までにない切り口で進んで行くストーリーも好きです。

投稿 : 2024/04/13
閲覧 : 32
サンキュー:

5

ネタバレ

camuson さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

印象度:97

原作未読。

魔法が存在し、エルフやドワーフなど人間以外にも様々な種族が共生する
中世欧州風の王道RGP的なファンタジー舞台設定。

本作品に特徴的なこととして、まず挙げられるのが、
主人公が魔王を討伐した後から物語がスタートするところです。

人間の一生の儚さ、それゆえの凝縮された刹那を感じさせることが
作品の底流にあるとすると・・・、

人類の文明史ほどの長い寿命を持つエルフの回想を交えて、
俯瞰的な視点から現在と過去の比較を行いストーリーを進めることは、
とても有効であることは誰でも気づくところだと思います。

とはいえ、回想される過去は、
エルフの記憶に強く残っているものである必要があるし、
作中の現在の世界や登場人物に大きな影響を与えていた方が、
現在のストーリーとの絡み具合もよくなるし、
受け手にとっても、まったく知らない人物や事柄であるよりは、
知っていた方が当然没入しやすくなるし、
などなど、これらの条件を積み上げていくと、

勇者による魔王討伐という一大イベントこそを、
過去の回想話にしてしまうというのは、
実は最も理にかなったストーリーテリングであるという解答に行きつきます。
ひらめきによるのか、理詰めで到達したのかは定かではありませんが、
すばらしい発見だったと思います。

しかし、それだけにはとどまらず、
破綻の無い世界観の構築、
無駄なキャラクターがいないのではないかと思えるほどの
キャラクター設定の細やかさと自然な絡み方、
各話ごとに、じんとくるような何か、
ドキッとするような何かがあるなどのストーリー構成と展開の妙。

ジブリとはまた違った優しく親しみのあるキャラクター造形。
表面的な優しいタッチの中に狂気も表現できているのは、
これまでのマッドハウスでは見られなかった、
浄化されたマッドハウスの新境地を見た思いです。

原作既読者の評価から失速すると思われた一級魔法使い試験編。
アクションとキャラの絡みがさらに多彩になり、
面白さが加速しているのが素晴らしく、
シーズンの終わり方もきれいな形で、余韻が残る良いものでした。


オープニング・エンディングすべて世界観によく合っていました。
OP1「勇者」はYOASOBIのベストじゃないでしょうか。
OP2「晴る」は最初は印象薄かったのですが飽きがこないスルメ曲。
ED「bliss」もいい曲。予告のランダムなセリフとのつながりもイイ感じです。

投稿 : 2024/04/12
閲覧 : 33
サンキュー:

5

ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

物語の揺らぎ

前クールの終盤あたりからはもう惰性で視聴しているような有様で、
劇場版を凌ぐクオリティと喝采されたバトルシーンなども辟易するばかりだった。
あの煽るような劇伴が流れると何だかげんなりしてしまうのだ。

ともあれ、何とか最終話まで完走してみて良かったと思っている。
やはり並外れたスケールと深さをもつ作品であることがほぼ確認できたからだ。
本作がはらむ膨大な魔力の"揺らぎ"が見えていなかったわけで、
まだまだ修行不足である。


第27話。ゼーリエとフリーレンとの間で交わされる言葉。
フランメが好きだった「花畑を出す魔法」。
本作のいわば"包括的"テーマがここに集約されている。

前回の投稿の中で指摘した「闘争―平和」のシェーマのことである。
第2話で早くも示唆されたいわゆる伏線が、ラストで回収されたかたちだろうか。
自分の推論があながち的外れでもなかったことがわかって少し安堵した。
このシーンの感動をいちいち解説するのは野暮だし、自分はもはやその任ではない。
前回のレビューを再掲することで一段落としよう。


物語はいま、「包括的テーマ」と仮に呼んだものが本格的に開示され、
作品の核心部分にたどり着いた段階なのではないかと思う。
それを担うのがゼーリエ、フランメ、フリーレンの三代にわたる魔法の師弟であり、
さらに末流にフェルンが加わることで、これら師弟の物語は更新されていき、
深みのある本物のドラマがこれから生まれるような予感がある。

フランメはフリーレンを「平和な時代の魔法使い」と呼んだ。
そしてフェルンは「人間の時代」の扉を開こうとしている。
まさしく数千年にわたる世界魔法史の展開がこの四人の魔法使いに集約されているのだ。
驚くべき壮大な物語のスケール、卓越した構想力である。


さて、前回の投稿からすでに半年が経ち、その間ずっと続稿を試みてきたが、
ファイルに書きさしが溜まるばかりで、どうしてもまとめ切ることができなかった。
敗因は明らかで、このヒロインの「内面のドラマ」を追求するアプローチそのものが
有効ではなかったのである。そんなわけで、第23話で一度視聴を断念した時に、
レビューの方も削除してしまったのだが、上記の理由で復刻することにした。
併せて、半年間におよぶ迷走と挫折の結果も少しばかり書きとめて、供養としたいと思う。



{netabare}まずは前回投稿時の"実存的"フリーレン像(笑)が崩壊した次第を一つ。

「私はもっと人間を知ろうと思う」・・・こうフリーレンは言った。
実はこの時点ですでに自分は妙な違和感を覚えていた。

確かに展開としては理に適っている。が、心理的にはやや不自然に感じられた。
何やらメタ臭がするのは、これから始まる旅の物語の「テーマ」を宣言しているからで、
それは作品の本質ないし表現意図に関わる本物の「テーマ」とは別物である。
(一見テーマ風でキャッチーな文言なり設定なりを初手でいきなり掲げて、
視聴者をまずは取り込んでしまおうとする、昨今頻発するこうした手口を
自分は冗談半分に「陽動」などと呼んでいる。)

このセリフを踏まえ、本作の旅は「人間を知る旅」という風にまとめられている。が、
そうした公式な「目的」の表明に飽き足らず、その奥にあるべき「動機」に自分は思いを馳せた。
キャラクターの行動と心情とがストーリーを織り成す従来の一般的な物語ならば、
内在する「心情」と外在化した「行動」とを結ぶ「動機」を掘り起こして
キャラクターの「内面」を読み解くのがストーリー解釈の定石であって、
自分でも馬鹿の一つ覚えみたいにこだわってきた部分である。

実はわざわざ掘り起こすまでもなく、公式に表明されたものが見つかるのだ。
第一クールのオープニングテーマ、「勇者」。
このサビの部分の歌詞に、「動機」となった心情がストレートに言い表されている。

   同じ途を選んだ
   それだけだったはずなのに
   いつの間にかどうして
   頬を伝う涙の理由(わけ)をもっと
   知りたいんだ
   ・・・

フリーレンの旅の「動機」、それは「後悔」である。
ヒンメルの死に際して涙とともに漏らした言葉、「私、この人の事を何も知らない」、
「なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」。
未知の感情が内部に生じ、それが何なのかを知ろうとする心の衝迫。
つまり、「人間を知る旅」の本質は「自らの心を知る」旅なのである。
"実存"風に言い換えると、体験の「原点」を見つめ、反復しつづける内面の旅、となる。


さて、問題は第13話「同族嫌悪」だった。
この回のエピソードで描かれた、自分から積極的に他人の背中を押すという、
らしからぬ行動についても、この方向での解釈をまずは試みてみた。

「私は今の話をしているんだよ。」

このセリフが解釈のポイントになる。
この「今」はザインにとっての「今」であると同時に、フリーレンにとっての「今」でもある。
ヒンメルの死に際して感じた深い後悔を抱いて、かつての仲間たちの想いをたどる旅に向かった。
そして、過去と向き合い、対話をつづける旅の時間が彼女の「今」となっている。
彼女を突き動かしたのはこの、"いま"、持続している後悔だったのではないか。

ところが第17話で、本人の口から背中を押した理由が説明されてみると、
「ヒンメルならこうした。」の一言で、あっさりと片づけられてしまった。
当時のヒンメルの役割を今度は自分が引き受けるというだけの単純な話であって、
つまりは、過去の経験だけが問題になっていて、現在はそこに反映されていないのだ。
私は"いま"の話をしているんだよっ‼

かつてのヒンメルと現在のフリーレンをシンクロさせた演出が見られたが、これも、
単に同じ立場に立ったという意味だとしたら、さすがに薄っぺらくはないだろうか?
内面化されたヒンメルの存在が彼女の「今」を導いている、と自分は理解していたのだが…。
結局、自らの経験に基づいてアドバイスや勧誘をしただけの話になってしまい、
それならば林先生の「今でしょ!」と同じようなものではないか。
「楽しかったでしょ?」なんて、まるでリア充な言い草にも勝手にガッカリして、
このヒロインへの興味が急激に薄れてしまった・・・といったような経緯があったのだ。


どうやら自分はドラマチックに考え過ぎていたようだ。
要するにフリーレンは"物語的"なヒロインではなかったのである。
すなわち、この作品の本質を最初から見誤っていたということになる。
従来の物語とは組成が異なるという前提に立って解釈し直すべきところだろう。

例えば、作中で展開されるのは「ドラマ」ではなく、「芝居」なのだと割り切ってみる。
そうするといろいろと腑に落ちる点がある。

ストーリーは「語られる」ものである。
対して、芝居とは「見せる」もの、役者が「魅せる」ものだ。

メインの三人は言うに及ばず、かつての仲間たちや
一級試験編で大挙して登場した面々もそれぞれ味のある役者っぷりを発揮している。
従来の物語のキャラクターにはない独特の存在感、ライブ感のようなものが感じられて、
二次創作界隈が大変な盛り上がりを見せているのも当然と思われる。

また、これは本作の会話劇としての一面も説明するものだろう。
よく練られたセリフで簡明に表出される心の機微。コミカルなやり取りの挿入や、
「間」を含めたテンポによってそれはさらに生かされ、本作の魅力を形づくっている。
一場のエピソードを名言風のセリフで締め括るパターンなども芝居である。

「芝居」という表現にはネガティブなニュアンスもあるが、
ここではフラットに観察された特徴を端的に言い表しているだけである。
同様に「雰囲気アニメ」という評言も、本作にはそのままの意味で当てはまると思っている。
質の高い作画と見事な劇伴とが相まって醸し出すファンタジーの雰囲気だけでも、
自立した作品世界として完成している。そういう肯定的な意味合いであって、
自分はストーリー以上にそちらの方を高く評価している。{/netabare}



以上、深読みが空振りに終わったというだけのつまらない話でした。
あるいは失敗例として何かの参考になるかも知れないと思い、拾い上げてみた次第。
できれば近いうちに、作品全体を俯瞰した総括的な一節を付け足したいと考えている。

本作の”沼”にハマった人たちは今頃、さぞやロスに苦しんでいることだろう。
こちらは正直、やれやれ、やっと終わってくれたか…という感想しかない(笑)。
結局まとまらなかったものの、曲がりなりにも再投稿が叶い、
取り敢えずは肩の荷が下ろせてほっとしたというのが、いまの偽らざる心境である。



「蒼月草と青い魔法」(旧稿)


{netabare}原作の世界を過不足なく再現することが基本コンセプトのようだが、
自分がたまたま気づいた、アニメ独自の創意が認められる部分について書こうと思う。

アニメの第2話Bパート。原作では第3話「蒼月草」。
とりわけ色彩の効果には、並々ならぬ力の入れ具合が感じられた。
紅葉した深秋の森と、蒼月草のコバルトブルーの鮮やかな対比が実に印象的だ、
勿論、原作には色はついていないわけで、アニメの強みを生かした
視覚的なインパクトを狙ったというような、単純な理由だけでもなさそうだ。

アニメでは原作にはない魔法が一つ追加されているのである。
足跡を魔法で浮き上がらせるというもので、こちらもサファイアのような青色になる。
そしてこのとき、杖の魔法石(?)がいつもの赤色から青色に変わっている。

ここに気づいたとき、いつもの如く我流の深読みを触発されてしまった。
と言うのも、初回四話をまとめて観た直後に勢いあまって原作の既刊分を一気に通読し、
抽出してみたシェーマに、この演出がぴたりと嵌まっているように感じられたからである。
以下には要旨だけをメモ風に記しておく。


「葬送のフリーレン」。

このタイトルに二重の意味があることを、原作既読の方はすでにご存知だろう。

作品全体を俯瞰したとき、そこに認められる二つのフェーズ、すなわち、「闘争」と「平和」。
これら二つのベクトルの二面性を、このタイトルが表しているものとまずは仮定したい。

今話のエピソードには、このシェーマが分有されていると考えられる。
一方の「平和」は表層に、他方の「闘争」は深層部から、予見的に読み取ることができる。

エピソードの中心となるのはフリーレンの「花畑を出す魔法」である。
その場面。勇者パーティーが佇んでいる場所は、戦いで無残に破壊された聖堂。
フリーレンの魔法によって、荒廃した堂内も周囲も一面に花で覆いつくされ、
歓喜した一同は子供のように無邪気に花々と戯れる。

実はここには、アニメオリジナルの演出がある。
原作では魔法で花畑に変わるのは、何もない荒地のような場所だった。
したがって、ここに一つの創意が加えられていること、
その意図が明らかに「平和」への願望を表現するものであること、
つまり、この演出には一つの解釈が含まれているということ、などが解る。
解釈とはフリーレンの魔法について、さらに具体的には「花畑を出す魔法」についてである。

そもそも今話で語られている蒼月草のエピソードには、
単にヒンメルにまつわる思い出話にとどまらずに、
フリーレンの魔法の本質を示唆する、極めて重要な内容が含まれているのである。

フェルンとの対話を順を追って引用する。

1 フリーレン様は本当に魔法がお好きなのですね。
  ほどほどだよ。フェルンと同じで。
  少し違うような気がします。
  同じだよ。

2(蒼月草の花を咲かせる魔法は)ヒンメル様のためですか?
  いや、きっと自分のためだ。

3 フリーレンさまは何故、魔法を集めているのですか?
  (・・・・・)
  私の集めた魔法を褒めてくれた馬鹿がいた。それだけだよ。
  くだらない理由ですね。
  そうだね。

この「そうだね」の時に見せたフリーレンの含みのある表情を、アニメではさらに強調していて、
「くだらない」にこめられたアイロニカルなニュアンスを示そうとしている。これも解釈の一環である。
(あまり使われない言葉だが、「韜晦」というのがしっくりくる気がする。)

ここで暗示的にほのめかされた事実がはっきりと明示されるのは、先取りになるが、
原作3巻の21、22話。そしてこの21、22話こそは、物語の核心となる最重要部分である。
そして、フリーレンの魔法が孕む「闘争」の契機を見出せるのはまさしくそこなのだ。

フリーレンの魔法に関わる隠された真実が明らかになる。(原作未読の方は要注意。)

一千年の間、一瞬の休みもなく、彼女は
魔族を欺き殺すのための魔法の修練を行い、「復讐のための魔法」を鍛えつづけている。

それこそが「闘争」の魔法に他ならない。

その常軌を逸した、異常なまでの執念に触れたとき、
われわれははじめて、彼女が生きてきた千年という時間の生々しい手応えを感じとる。
同時に、このキャラクターの実存の深淵を垣間見た思いがするのだ。

"くだらない"魔法への彼女の執着は、この秘密を踏まえてはじめて理解される。
すなわち、"くだらない"魔法とは、「闘争の魔法」の対極にある、「平和の魔法」のことなのだ。

フェルンに語ったように、彼女が魔法を収集する最大の動機が
"くだらない"魔法を褒めてくれた「馬鹿」たちとの思い出だったとしても、同時に、
この極限的な緊張から生じる反動が、それを求めさせているのだろうと考えずにはいられない。
「きっと自分のためだ」という言葉は、そのことを言っているのではないだろうか。

魔法は「ほどほど」に好き、という抑えた表現にも、この外部からは見えない背景に絡んだ、
魔法に対するアンビバレンツな、複雑な心情が滲んでいると見ることができる。

だから、「花畑を出す魔法」とはまさに、求められた「平和の魔法」の精髄なのである。
そして、この解釈を踏まえて演出家は、「平和」のシンボルカラーとしての青色を
このエピソードの全体に散りばめたのだろうと思う。

今話に限ってなら、「平和の魔法」は「青い魔法」とも言い換えられるだろう。
それはフリーレンにとってもフェルンにとっても、純粋に、心から愛すべき魔法のことでもある。
フリーレンの言葉をきっかけにフェルンが思い出す、ハイターとともに見た幻の蝶の飛翔も
やはり透明で幻想的な青色をしていた。

因みに「花畑を出す魔法」は、22話に再び登場する。と言うより、そこでその原点が語られる。
それは本作の「葬送」のモチーフの一変奏であり、その最も美しい結晶でもある。


要するに、第2話Bパートの演出は、色彩を用いたシンボリズムによって
作品の本質を表象しようとしたのではないか、ということを言いたかったのである。

序盤で示された時間、および死をめぐるテーマ性が軸糸であるとすれば、
ここで導入される闘争ー平和のシェーマは、ストーリーを織り成していく横糸と言えるかも知れない。
この解釈の当否はさておき、遠からずアニメでもタイトルのもう一つの意味が明らかになり、
そこを転換点として物語は第二の「闘争」のフェーズに突入することになる。{/netabare}


2024. 4. 9

投稿 : 2024/04/11
閲覧 : 191
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14

ネタバレ

ぴかちゅう さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

向こう数十年試聴に耐えるアニメ

私はだいぶ以前、少年サンデーを読んで育ったのですが、最近は、あまり少年サンデー原作のアニメ話題作も聞かなくなったなぁと思っていたら、こんなに素晴らしい作品が連載されていたのですね。優れた作品にはありがちですが、どのカテゴリーに分類するか難しさもありますが、一応バトルもの・冒険ものになるんでしょうか。

もっとも、最初12話はほとんどバトルもなく、それが唯一の不満だったのですが、後半12話はかなり白熱して、楽しかったです。ただ、フリーレンは強すぎて、特に前半13話では、逆に強さが分かりづらかったり。断頭台のアウラとか、正面から戦ってないですし笑 逆に前半13話でいえば、フェルンvsリュグナーは見応えがありました。あと、フリーレンとフェルンは基本的に一般魔法しか使わない(?)ので、その点からも、強さが分かりづらいですね。他方で、他の魔法使いの魔法はカタカナだったりするので、それはそれで分かりづらいです。服をきれいにする魔法、とかって言ってくれれば分かるんですけどね笑
 
それから、勇者ヒンメルですが、未だに戦っているシーンほとんどない気がします笑 ほんとに強かったんですかね笑

もう少し真面目に評価すると、本作品の特徴は、異なる3つの時代(現在、80年前、1000年前(?))を織り混ぜていることと、寿命の異なるエルフと人間の交流を描いているところでしょうか。これがうまく効いているように思います。特に、本来は感情が希薄なフリーレンが、フランメやヒンメル・ハイター・アイゼンや、フェルンやシュタルクとの交流によって、自分でも気がつかないうちに影響を受けている、という意味では、一人のエルフの成長(?)物語といえるのかもしれません。

それから、私個人として、世界観の設定で面白いな、と思ったのは、魔族は言語を操るのだけども、彼らが言語を使えるのは、話し合いのためではなく、自らに都合のよい状況を作るため、という部分ですね。

あえて微妙だった点を挙げるなら、魔法使い試験で、キャラクターの数がちょっと多すぎたかな、というくらいでしょうか。ただ、競争相手の魔法使いもみんな魅力的だったし、魔法使い試験自体はとても楽しめました。

それと、フリーレンにヒロイン色がないので(フリーレンは主人公というべきでしょうか)、その立ち位置はフェルンなのでしょうが、フェルン可愛いけど、ちょっと面倒くさすぎますね笑 ちょっとやりすぎかなと思います。

向こう数十年、少なくとも20年くらいは試聴に耐えるだろう、トップクラスのアニメだと思うので、久しぶりにかなり高い評価です。

投稿 : 2024/04/10
閲覧 : 32
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7

Qoo さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

回想シーンが待ち遠しくなるアニメ

キャラの過去を掘り下げることが大正義となりつつある昨今、本編置き去りで長すぎる回想シーンを取り入れるアニメばかりになり、正直うんざりしていた自分。

しかし本作品は短めの断片的な回想シーンを物語の中に散りばめる斬新な手法を用いており、回想自体は1分少々と短めなものの心を撃ち抜かれるシーンばかりで気がつけば回想シーンが待ち遠しくなるほどになっていた。

また本作品は原作も十分面白かったがアニメ化して大成功した部類と言える。原作の唯一の弱点であった淡白な戦闘シーンが大迫力のアニメで補われており、カメラアングルも凝られたものに変えられていたり、服の皺や風に靡く髪などまで繊細に描かれていて作画への力の入れようが伺えた。

キャラについてはとにかく可愛いの一言に尽きる。見た目もだが言動が愛くるしく、好感度の低いキャラはほぼいないぐらい。また徐々に進展していくキャラの関係性を見守るのも楽しく、とにかく微笑ましい気分になる。

音楽はOP,ED共にビッグネームなので間違いなし。地味に良かったのがBGM。ケルト系の音楽が物語の雰囲気と最高に相性が良く様々なシーンを盛り上げてくれた。

投稿 : 2024/04/10
閲覧 : 44
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16

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

現役の大作がまた1作お披露目を終えて<80>

根底に流れる喪失感、バトルもピンチで覚醒が無く決定論的と上品さはありながらも、世界観はJRPGでエモエモ仕上げとマスを取れる部分ももちあわせてる絶妙な物語。
週刊少年誌というメジャーリーグの競争では看板作品のハイクォリティアニメはもはや標準的な武器ですね、ということで部数は怪しいが一応メジャーなサンデーも現代化に成功といったところ。
続くタマがなさそうなのは御愛嬌。いちごちゃんやらレッド・ブルーとか面白い作品はあるけどマスを掴めるかは微妙なのよねん。
2期は予告されず、当たったので映画でという可能性もありそうな。
最近増えてきた進行中の大作として待機の構え。

小学館乾坤一擲の勝負玉<80>
金曜ロードショーで4話まで視聴。
サンデーに残されたメディア化メガヒット最後の弾として、今更ながらハイクォリティ路線かつ
初回を金曜ロードショー枠で映画尺で放映と、もりもりと力を入れたアニメ化。
アニメでは構成的にヒンメルの残したモノを辿るとう方向に寄せられて、話としての完成度が上がっておりました。

初回としてはここまでやり切る為という側面が強かった推しの子に対して、フェルンとの旅を始めて大きめのヤマまでやりきってしまってた。
原作がよく、クォリティも高いので、やればやるほどいいけど余韻を考えるとハイターの死くらいまでのほうがまとまりがよかったような。
原作が11巻しか出ておらず連載ペースも落ちてきてるのに2クールやるので、本作でやり切るという方針なのか。
長編の黄金郷編が始まるまでの9巻初頭くらいまでやって、その後の映画化も視野に?

投稿 : 2024/04/10
閲覧 : 89
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2

けむ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

まさしく神アニメ

ついに終ってしまいました・・・毎週金曜日の夜の楽しみでしたが、とても残念です。脱力感半端ないです笑
このアニメは間違いなく神アニメになると思います。ストーリー、演出、声優、音楽、作画(特にバトルシーン)どれをとってもは目を見張るものがありました。話の静と動のバランスが本当に素晴らしい!日常回もバトル回も本当に食い入るようにみていたので、1話がいつも10分くらいに感じていました。毎回没入感が半端なかったです。28話のラストシーンも最高でしたね!ですので半年間アッというまでした・・・原作コミックは未読ですが、必ずあるであろう2期が始まるまでに全巻読んでおこうと思います。円盤も全巻購入予定です。
最後に斉藤監督を始め、マッドハウスのスタッフの皆さま、本当にお疲れ様でした!2期も期待しています。あと素晴らしいOP,EDを担当してくれたYOASOBIさん,ヨルシカさん、miletさん、劇半音楽担当のEvanCallさんにも感謝します。H本当にありがとうございました!

投稿 : 2024/04/08
閲覧 : 23
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6

ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

良作ではあるけど期待しすぎたかな。。

寿命の永いエルフが魔王討伐後に仲間を振り返りながら生きていく。

設定は面白い。

個人的には・・
~{netabare}
絶賛する程でもなかったかな。
恋愛要素が薄すぎたかな。
勇者に恋してたならもっと切ない物語にもできたと思うけど。
フリーレンの感情が読み取れなかった。
漫画の方が感性を引き出せる作品かもしれないですね。
でもまあ、弟子と旅したりして興味深さはあったかな。
{/netabare}~

見どころのある作品ではあったかな。

投稿 : 2024/04/08
閲覧 : 18
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7

dakiramk3 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ギンギラギンにさりげなく

 要するに何が言いたいのかというと、派手なところと静かに情緒に訴えかけるそのバランスが絶妙だったのではないかと。
 世界を救ってしまった後なので、表面上は基本的に静かだけどどうもきな臭いところがあるというにが設定の妙で、そのどちらにも対応できるというのが大きい。
 

投稿 : 2024/04/07
閲覧 : 40
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9

既読です。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ひよった?

人には寿命が有り
だから命は尊いのであって
エルフと人との交流はどうしても
切ないものが生じるものだけれど
フリーレンは淡々とそれを受け止め
それもそれで切なくて・・・

って言う話が、途中から仲間が死なない
数年間のストーリーになってしまって
その切なさがほとんど描かれないし、
場合によっては救済もされるし、
コメディタッチに描かれる始末。

出来ればフェルンと別れ
また一人で旅経つフリーレンを描いて欲しかった。

フリーレン×フェルンの2期あるからかな?

私にとっての種﨑敦美さんは圧倒的に
鎧塚みぞれだったのですが
双葉理央でよく喋るようになって、
アーニャフォージャで確変して、
フリーレンで確立されたなあって感じです。

ホント、アニメの声優さんって凄いです。

投稿 : 2024/04/07
閲覧 : 48
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7

ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

象の時間ネズミの時間、エルフの時間人間の時間

2024/04/05 初投稿
2024/04/06 文末に加筆

魔王を倒した勇者一行の魔法使いフリーレンの話
魔王を倒した凱旋のシーンから始まります
王様は勇者一行の銅像を建ててくれるらしい
出発時には銅貨10枚しかくれなかったとか、ロープレみたいで面白いw
勇者一行の旅は10年に及んだらしい
ここで時間に対する感覚の差が提示されます
ヒンメル(人間)にとっては10年にも及ぶ長い旅(10年でヒンメルの外見はあまり変わっていません何歳から何歳までの旅だったんだろう?結構謎w)
フリーレン(エルフ)にとってはわずか10年(もちろんヒンメル以上に外見が変わっていないです、自分としては12~13才くらいの女子のイメージ)

そう、ファンタジーのお約束としてエルフやドワーフは長寿というのがありましたっけ。そこら辺をストーリーの中核に据えた物語のようです。

ここで思い出したのが昔話題になった「象の時間、ネズミの時間」の話
象の一生は約100年ネズミの一生は約2年
体の大きさと寿命の長さはだいたい比例する
しかし象もネズミも一生の内に動く心臓の回数はほぼ同じ約5億回、ほぼどのほ乳類でも与えられている時間は心臓5億回分。体が大きいほど心臓の動きがゆっくりで長寿、小さいほど心臓の動きは速く短命とか。
この法則を当てはめるならフリーレンは「進撃の巨人」ベルトルトらの超大型巨人クラス以上のサイズの可能性が!!

それはさておき人間とエルフの時間感覚の差って
小さい頃って1年ってすごく長く感じた記憶があります
小学校低学年って次の学年に上がるまでの時間がものすごく長かった
年を取るに従って1年がだんだん短く感じるようになってきたように思います。
現に、自分としてはアニコレを始めたばかりのような気がしているのですが
調べてみると
【2019/10/21】 盾の勇者の成り上がり1期(TVアニメ動画)
「★の数では表せない良さ!!」 というレビューがおそらく最初の投稿でした。
つい最近と思っていたのですが6年目ですねw
既に自分の感覚もどちらかというとフリーレンの側に近いのかも知れません^^;

ところで1000年以上の寿命があるとすると、生物的にエルフはそれほど子孫を残さなくていいことになるし、個体数も限られてくることになります。でなければ世界はエルフだらけになってしまいます。そう言う前提に立って作品世界を見ると、フリーレンが同族にほとんどあった事が無いと言うのも納得ですし、フリーレンやゼーリエが性的な魅力をほぼ感じさせないキャラクターデザインなのも納得です。

だいぶ寄り道をしましたが話を戻します。
魔王を倒し50年後
勇者ヒンメルが死にます
その後ハイターも
二人とも静かに旅立ち、フリーレンも静かに見送ります。
その後の物語は、ヒンメルの死後30年弱が経過した時代の話がメインになり、時折フリーレンがヒンメル達と魔王討伐の旅をしたときの回想が差し込まれます。
全体として静かに物語が進み心地よいです
静か故にBGMが良く聞こえ引き立ちます、一つ一つの楽器の音色まで楽しめます。

旅をしていろいろな土地を訪れますが、余りフリーレンのことは知られていなく、やや腑に落ちないようにも感じました。
魔王を倒した勇者一行の魔法使いですよ!
でも冷静に考えてみると、魔王討伐から約80年近く。
具体的に考えてみると80年前の日本の英雄って誰?
調べてみると、山本五十六当たりが当てはまるでしょうか?
では、山本五十六を近くで支えた人物は?もちろん知らない^^;
フリーレンが知られていないのも納得w

後半1級魔法使い選抜試験になると
内容的に割とにぎやかになり
ちょっともったいなくも感じました
唯一無二の存在から、良作に変化した感じとでも言うのでしょうか?

とは言え、フリーレンが「つい最近」一緒に旅をした仲間を知るための旅はまだまだ続きそうなので、今後が楽しみです。

1話冒頭、最近では珍しく、アバンも無くド直球でOPのYOASOBI「勇者」
ただ自分的にはYOASOBIサウンドは食傷気味なので2回目以降はスルーでした。
ED:milet の「Anytime Anywhere」作品世界にマッチしたいい曲です。
後半OP:ヨルシカの「晴る」は好きで毎回聞きました。



フリーレンは魔法が好きか聞かれると「そこそこ」と答えます。
so so のフリーレン なんちゃって(笑)


2024/04/06 加筆部分
色々余計なことを書いていたら、最重要事項について記述し忘れました^^;まあそれも通常運転では有りますがw

勇者ヒンメルの死に際して、親族の気配が感じられないのがちょっと疑問でした・・・
どちらかというと陽キャのヒンメルが魔王討伐後、妻の一人ももたず一人暮らしの老人になっている?ハーレムとか作らなかったのか?
その理由が14話で描かれていました。
フリーレンに{netabare}「久遠の愛」を示す指輪を贈るヒンメル
しかも、ヒンメルはフリーレンの前に跪き左手薬指に指輪をはめます。
ヒンメルはずっとフリーレンを待っていたのですね!そして再会が50年後の流星の前フリーレンにとってはちょっとの時間、ヒンメルにとっては老人になるくらいの時間だったというわけですね。
そして、ヒンメルの死後
指輪を贈ったヒンメルに天国で会う事を目的に、再び旅に出る指輪を受け取ったフリーレン
奇しくも行程はヒンメルとの旅をなぞるもの
そして作中時折ヒンメルとの思い出が差し込まれる{/netabare}

そう思って見ると、めちゃめちゃエモかったりします!
二人の間にハーフエルフが誕生する世界線もあったのだろうか?

投稿 : 2024/04/06
閲覧 : 178
サンキュー:

24

ネタバレ

fuzzy さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

良作。ありふれた設定なのに新しい発想の数々。

第二クールまで無事終了。
異世界転生ばかりでそれ系は観る気もなくなった昨今のアニメ界。
異世界ではないが
勇者のパーティーものってもう擦り尽くされた設定。

しかしそれが勇者が亡くなったあとの長寿のエルフのその後の話という設定がまず盲点。
ロードス島の頃からあることなのに確かにそうだわ。。

魔法が一般的ではなかった人間界だからこそ魔法を探求したというのもまたほんとの人間界の話のようで面白く。
少年誌ならこの魔法、それよりすごい魔法、それより。。っと魔法インフレになるのが楽しかったが。。この作品での魔法の発想は斬新だなぁと。

またバトルは強さインフレではなく相性や考え方を使っているのがいい。各キャラには一定の魔法しかなく、それがキャラの個性であるようなのもおもしろく。
遠隔操作のメガネくん、今だとテレワークっぽいなとふと思いましたが忘れて下さい。。。

(あ、単行本5巻72Pに『その人が得意とする魔法は人生や人間性に大きく係わっていると思う』って書いてた)


原作の絵がすごいので、アニメは頑張っているが少し物足りなく感じたが、魔法試験のラストのバトルは良かったかと。
全体的なバトルシーンはもう少し長くても良かったかと思うが、この作品の魅力は人間•エルフ模様でもあるから第二クールにつめこむにはしかたないか。

opはヨルシカもYOASOBIも◎でした。
edはチルアウト的な感じだなぁと思いましたが、最終回の流れにあっていてグッときました。

声優陣もぴったりで良かったなぁ

続きはまた何百年後に観れるかなw

良い作品でした。


ってYouTubeのTOHOアニメーションチャンネルでミニアニメ放送してたんかい!知らんかった。。今から観よう


※※※
フェルンとフリーレンが最初に戦った魔族戦で魔族側がドス黒い魔法の色だったのがアニメならではで良かったなぁと。
一級魔法試験のダミーフリーレンとのバトルシーンの魔法の表現も◎でした。

あとどうでもいいフリーレンの疑問
①魔導書をいつも本とか巻物でもらうけどどこにしまってるんだろう。。旅行鞄を良く出すので尚更気になる。(難癖ではなく)
読んだらルーラ的な呪文で専用の書庫に送るとかならおもろいなぁ
②杖を使わなくても魔法を出せる人と杖を失うと出せない人がいるのは何故だろう。魔力の鍛錬の違いかな。

魔法陣も2種類あるとか
まだまだ探求が足りないなぁ😅

投稿 : 2024/04/06
閲覧 : 59
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14

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

いつまでも観ていられる作品

一応、魔族とのバトルもあるし、終盤は魔法使いの試験による熾烈な争いが繰り広げられたりするけど、基本的にはロードムービーで、会話が多く、フリーレンの回想シーンも要所であり、その度に勇者ヒンメルの存在感の大きさをじんわりと感じられる。当のヒンメルは既に物語の開始時点で亡くなってしまうわけだけど、肉体は死んでも名前やその魂は残り続けるという感じがしてなんか熱いものがこみ上げてくるものがあります。

ときどきバトルシーンもあったりするけど、先にも述べた通り会話劇に比重を置いており、他愛無い感じに見えて言い回しや表現に深みがある。何よりどのキャラもそのバックボーンをしっかり掘り下げていることもあってか人間味溢れている印象でそこに作者の広く温かい眼差しのようなのを感じられ、終盤の試験での受験した魔道士たちとのやり取りからそれが感じられます。

おそらく観る人の年代によって印象が変わっていくんじゃないかなと。

派手さはないものの、いつまでも観ていられる作品でした。

投稿 : 2024/04/06
閲覧 : 204
サンキュー:

20

ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

トキメキを無くした永遠より熱い刹那を

アニメのクオリティが高いし雰囲気がいいし、キャラクター、ストーリーどっちも素晴らしい最高の作品、最後まで面白かった!

OPテーマYOASOBIの「勇者」
この歌をフルで聴いてみてください!
レビュー読まなくてもこの歌の歌詞がネタバレなしで作品のすべてを紹介してくれています!
それくらい物語の深い理解と作品への愛が伝わってくる歌で
この歌聴いてると作中のシーンが鮮明に浮かんできて涙出てくる
推しの子の「アイドル」もそうだけどホント作品の読み込みが素晴らしいしメロディやリズムが作品全体のテーマを感覚的に上手に表現している神曲なんです、YOASOBIさんありがとう、大好きなアーティストです!

作中で一番不思議だったのはヒンメル老けすぎ問題、それともハイターが長生きなだけ?

一番印象的だったのは1話{netabare}
「たった10年一緒に旅しただけだし・・・
人間の寿命は短いってわかっていたのに、なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう?」
この一言がとても重く感じて、思わず泣いてしまいました
仲間と50年会わなくても何とも思ってなかったフリーレンが、たぶん1000年以上生きて初めて流した涙
失ってはじめて、大切なものに気づいたんですね
それがなんかとても可愛そうに思えて、いろいろ想像したら涙が・・・

流した涙と一緒に、「心が鈍い」っていう仮面がはがれていくような気がして
そこからフリーレンの物語が始まった

勇者一行の掘り下げが、ほとんどフリーレンの回想っていうのが斬新で、たった数分の短い回想ばっかりなのにとても心に響いた
心が鈍いはずのフリーレンが、旅の途中の何気ない一コマを鮮明に覚えていて、懐かしむ表情が楽しそうでもあり、切なそうでもあり
勇者パーティの誰かにゆかりがある仲間達は昔話が聞きたいでしょうに、ほとんど仲間に想い出を語らずに、一人でその大事な想い出をかみしめるように回想するフリーレンに心を打たれる

「みんなとの冒険なんて私の人生の100分の一にも満たない」
「その100分の1がお前を変えたんだ」
「一番の理由は、君が未来で独りぼっちにならないようにするためかな」
「おとぎ話じゃない、僕たちは確かに実在したんだ」

回想でしかほとんど出てこないくせに、なんなんですかねこの強烈に心に響く一言は? {/netabare}

好きなエピソードは{netabare} 鏡蓮華の指輪をヒンメルが薬指に嵌めたシーン
シュタルクからフェルンは贈るほうも受け取るほうも意味を知らなかった
ヒンメルはたぶん意味をわかってフリーレンに送った
このあたりからヒンメルの株が爆上がりでした、歯の浮くようなセリフを言われても淡々としているフリーレン
魔王討伐したあと50年、全く会いに来てくれないフリーレンをどんな想いで待っていたのでしょうか?
フリーレン酷いなーって思っちゃうんだけど、永遠に近い寿命を持つからやっぱり心が鈍くなるのは仕方ないのかなって思って
でも、物語を追っていくと「フリーレン薄情」という印象が薄くなりました
もしかして、孤独になるってわかってるからあえて心が鈍いふりをしているのかなって思った
「心の鈍いフリーレンが心を動かされるくらい大切だった」ことにフリーレン自身が気づいていく過程を見せられていくことで、勇者パーティの絆の深さ、ヒンメルの愛の深さ、フリーレンがどれだけ大切に想っていたのかがよく伝わってくるし、伝わってくるからこそ、ヒンメルやハイターがもういないっていう事実が重たくのしかかってくる
でもフリーレンは「誰の記憶から消えてしまっても、私が未来へ連れて行くから」とヒンメル達の生きていた証、成し遂げた功績、楽しかった想い出を背負って永遠に近い年月を生きていく誓いをします
じゃあ、フリーレンの生きた証は、誰が見届けてくれるのでしょうか?
彼女の最期は、誰が葬送してくれるのでしょうか?
彼女と大切な時間を過ごした人たちはみんな天国へ旅立っていく、フェルンもシュタルクもザインも、彼らの孫もそのまた孫もフリーレンは最期を看取り、未来へ連れて行くのでしょう
そんな彼女の永遠に近い時間をずっと寄り添ってくれる人は誰もいない
大事な人がいない孤独な永遠なんて、あまりにも寂しすぎる

ハイター「死んだら天国に行く、その方が都合がいいじゃないですか」
そう、都合がいい
死んだら消滅してしまうのだったら、フリーレンは本当に孤独になってしまう
死んだヒンメル達が、天国にいるって思うほうが都合がいい
だから彼女は、天国を目指すのでしょう
{/netabare}
永遠の孤独を抱えながら孤独に気づかないふりをしていた彼女
永遠の孤独から救ってくれた勇者たち
大切な人の想いを背負って永遠を生きる優しいフリーレンを好きになれずにはいられませんでした

投稿 : 2024/04/06
閲覧 : 248
サンキュー:

33

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

平和な時代の魔法使い

魔王討伐を成し遂げた勇者パーティー。
1000年生きるエルフの魔法使いフリーレンが、
自分より寿命の短い仲間たちの老い先などと寄り添う中で、
人を知ろうとして来なかったことを悔恨し、
心を知る旅を続ける同名連載コミック(未読)の2クール連続アニメ化作品。


【物語 5.0点】
表層は取り残された長命種の心情や短命種との価値観の相違、
忘却にさらされる勇者の冒険譚の悲哀の再生産など。
ですが、またそのネタか?と踏み込んでみると勇者の魔王討伐をも丸呑みするスケール感、
幾重にも練られた歴史、世界観設定から提供される思索の種に唸らされる逸品でした。


例えば魔法設定一つ取っても奥行きが異次元レベル。
三話で描かれた人間の魔法発展スピードの凄まじさ。
{netabare} “人を殺す魔法”ゾルトラークで人間たちに暴虐の限りを尽くした魔族クヴァールが、
80年後復活したらゾルトラークは“一般攻撃魔法”として陳腐化、対策済みで、通用せず。
(それでも誇り高く散華するクヴァールも見事でしたが){/netabare}

かと思えば近年の人間魔法界は自然物を利用した物理攻撃による防御突破などがトレンドの野戦特化。
活用物に乏しい閉鎖空間である、古の迷宮探索には不向き。
ここは古い魔法を知る冒険者フリーレン様の出番さ。
(そしてミミックに頭から突っ込むw)

魔法発展も絶対的な物ではなく、時代に合わせて何かに特化すれば何かが欠ける相対的な物。
魔法以外の要素も一つひとつが多面的で、
消化し終えたと思ったエピソードでも、
後になって新たな側面を想起させられる。

フリーレンが人の心を知る旅路の中で、ヒンメルたちとの思い出を再解釈する回想描写の如く、
あの時のセリフはそういうことだったのか?と視聴者も溢れ出す感情が止まらなくなるシナリオの豊潤さに圧倒されます。


ヘンテコな魔法ばかり収集するフリーレンさん。
{netabare} 服が透ける{/netabare} しょーもない魔法だのw
最初はただの酔狂だと笑って見ていましたがw
終盤では、魔法は夢のある楽しい物と満喫するフリーレン及びフランメと、
魔法は闘争と野心の道具として高みを目指すゼーリエとの対立軸が鮮明に。

この魔法はどうあるべきかという論点は、
魔王とは何者だったのか?魔王討伐を成す物とは?とのテーマとも密接にリンク。

魔法で最強を目指し闘争を求める限り魔王との戦いは終わらない。
むしろ闘争を求める心理の象徴こそが魔王なのか?
フリーレンみたいに魔法をくだらないことに浪費し、平和な時代を体現してこそ魔王の時代は終わりを迎える。
{netabare} 花畑を出す魔法こそがフリーレンとヒンメルの旅路の本当の始まりという{/netabare} 件には感動しました。
根を詰めすぎずに冒険をエンジョイするヒンメル勇者一行だけが魔王を倒せた理由。
今後の深堀りが楽しみです。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・マッドハウス

例えば{netabare} フェルンVSリュグナー&シュタルクVSリーニエ戦{/netabare} や、
{netabare} フリーレン&フェルンVSフリーレン複製体バトル{/netabare} などでは、
ド派手な魔法エフェクトだけでなく、背景にも作画を入れ、
回り込んでキャラを捉えるカメラワークも縦横無尽。
ファンタジーバトルアニメとして上々の映像を提供。

一方で案外、私の印象に残ったのは、背景美術の青空。
一面真っ青の空にポツンと人物を配する簡素な画面構成。
細密な雲の描写だの、光源処理だのをゴチャゴチャと施されるよりも、
シンプルな方がむしろ悠久の時の中の登場人物という趣を感じられ、
人の心を知りたいというフリーレンの決意も心に染みてくるから不思議です。

作画カロリーリッチな力押しだけでなく、
抜くところは抜いて逆に効果的な演出を仕掛ける。
こうした芸当をやらせたら、このスタジオは本当に上手いです。

フリーレン、フェルンの師弟コンビの人物作画もまた普段は無表情。
だからこそフリーレンが本気の一端を見せた時の強面にゾクゾクさせられますし、
フェルンのむくれ面に振り回されるフリーレンやシュタルクがいたたまれなくなりますw


【キャラ 5.0点】
1000年以上の歴史の中に各種族を位置付ける。
その強固な土台の上に骨太なキャラクターを形作る。
丹念なキャラ設定構築から来る諸要素に唸らされます。

エルフは長命種故に繁殖に興味が生じず、他者への関心自体も薄い。
フリーレンが300年ぶりの同じエルフとの遭遇だった{netabare} クラフトさん{/netabare} とか。
緩やかに減少、衰亡傾向にある。

魔族は言葉を用いるがあくまでを誑(たぶら)かす手段に過ぎない。
グラナト領の人々の気持ちも汲んでいるように見えるリュグナーたちにしても、
そこに心はなく、冷徹に人間を狩るのみ。

これらの種族に囲まれて来た人間は長らく弱小だったが、
彼らは想像力と好奇心が旺盛で、他人同士の関わりも深く、
恐ろしく早く増殖し、変化し、発展する。

想像したものが魔法になると言うのであれば、
多様で大人数な人間こそが、最も多彩な魔法を操るようになる。
後半の一級魔法使い試験編の人間たちは個性的で、
やがて来ると言う人間の時代を示唆していました。

切れると思った物は大体何でも切っちゃうユーベルとか、
仲良く喧嘩して、カンネに絞め技決めてる?ラヴィーネとかw
濃いキャラが色々いましたが、私は宮廷魔法使いのデンケンさんかなと。
歳を重ねても尚、{netabare} 殴り合ってでも{/netabare} 手に入れたい執念。
私も痛いのは嫌ですがwスピリッツだけは見習いたいものです。


【声優 4.5点】
フリーレン役の種崎 敦美さん。フェルン役の市ノ瀬 加那さん。
作画同様、比較的淡々としたボイスの中に心情を込める繊細な演技。
{netabare} 夜中にジュース飲んでました{/netabare} などと、おふくろさんみたいなフェルンに弁解するシュタルク役の小林 千晃さんのリアクション芸も引き立ちますw

かつての勇者たち。ヒンメル役の岡本 信彦さんらが率いる一行は、
数十年後の老いや死も包括する好対応。
特に僧侶ハイター役の東地 宏樹さん。
冒険中の生臭坊主から、老いてフェルンを温かく育てる好好爺への変貌。
酒に溺れていた破戒僧が、それを言うのかと突っ込みつつw
人間を味わうことができる好演でした。


【音楽 5.0点】
劇伴担当はエバン・コール氏。
初回3話一挙SP~4話まではフィルムスコアリングで制作。
ケルト風アレンジも交えたオーケストラでファンタジー世界の旅情を表現しつつ、
心情曲から戦闘曲「Zoltraak」まで70曲超を量産。

特に「Journey of a Lifetime~Frieren Main Theme」は
喜怒哀楽を内包した構成で、
聴く者にも、人の心を知った時の高揚感が伝わり、自然とこみ上げて来る。
氏のキャリアの中でも傑出した名曲ではないでしょうか。


OP主題歌は前期がYOASOBI「勇者」、後期がヨルシカ「晴る」
ED主題歌はmilet「Anytime Anywhere」が前後期でアレンジと1番と2番を入れ替えながら2クール完走。

錚々たるアーティスト名からもフラアニ枠を成功させたいという日テレの意気込みが伝わって来ますが、
名前だけじゃなく、作品を捉えた歌詞世界が嬉しい好タイアップ。
特にOP「勇者」で問いかけられた涙の意味を、
ED「Anytime Anywhere」の解答で噛みしめて聴くのが私は好きです。

エバン・コール氏はmiletにED「Anytime Anywhere」の編曲、
特殊ED&挿入歌「bliss」の作曲も提供。
同じマッドハウスとのタッグとなった劇場アニメ版『金の国 水の国』での劇伴ソング挑戦から、
一層の進化で魅せる。



【初回2時間SP感想】早くも心に残る上質な勇者後ファンタジー

{netabare}
魔王討伐を成し遂げた勇者パーティー。
1000年生きるエルフの魔法使いフリーレンが、
自分より寿命の短い仲間たちの老い先などと寄り添う中で、
人を知ろうとして来なかったことを悔恨し、
心を知る旅を続ける同名連載コミック(未読)の2クール連続アニメ化作品。


例えば戦後の帰還兵がどうのといったシナリオは、
傷痕の描写等を通じて豊潤な心情劇が得られる個人的に好きな部類のはず。

ですが魔王を倒した後に勇者がどうの、魔王倒すの飽きたからどうの。
こうした筋書きに関しては、私も目の付け所が悪いのか、近年こうした企画が安易に乱立している感を抱いていまして。
作者、スタッフには申し訳ないですが、王道ファンタジーを描くパワーがないからって、魔王討伐から逃げてませんか?
そういうのもういいから普通に魔王倒しに行って下さい。
って感じで、一周回って『ダイの大冒険(2020)』をお気に入り棚に放り込む位こじらせてましてw

よって今の私にとって勇者たちのその後を描くアニメは観るのもハードルが高いですし、
求める水準も傑作王道勇者物に匹敵するだけの価値を欲する苛烈な物になります。
本原作コミックも興味はありつつも食指は伸ばしてきませんでした。


そんな天邪鬼な私が視聴に引きずり込まれた理由は三点。

一点目。本作放送に関して日本テレビが超本気だということ。
23時台にアニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT」(フラアニ)を新設し、
初回はフラアニ前の同社の金看板「金曜ロードショー」にて2時間SPで放送するという破格の待遇。

背景には最近、日本国が二周回遅れでようやく取り組んでいる、世界市場に向けたコンテンツ輸出。
近頃は、経済団体幹部などもジャパン・コンテンツで20兆円産業をなどとぶち上げている。

その流れの中で旧来の放送広告料収入がメインの視聴率ビジネスが頭打ちになっている日本テレビが、
「コンテンツ中心主義」のビジョンを掲げ、イベント、海外展開などの放送外収入も見込んで挑む象徴となるのが本作(※1)

かつて視聴率ビジネスの権化だったあの日テレがコンテンツの価値を語るなど、
“生臭坊主”ハイターが酒をやめるぐらい考えられなかった事態。
それ以上に一放送局がここまで押してくる作品は是非一見してみたいと、
私が重たい腰を上げるのに十二分。


二点目。興味を持ってみると、キャスト、特に主人公フリーレン役の種崎 敦美さんに目が行きまして。
種崎さんと言えば上記『ダイ大』で奇しくも勇者ダイを熱演。
『ダイ大』は、勇者ダイが、冒険の中で短い人生の中で輝きを放つ人間の力を知る。
数千年生きるが故に、余興と称して人間を見下し、弄ぶ大魔王に対して、
激闘を通じてダイが人間の価値を思い知らせていくお話でもありました。

こうした役柄などもこなして来た種崎さんが、今度は逆に1000年生きるエルフとして人の心を知る様をどう演じて来るのだろう。
最高に唆(そそ)るキャスティングでしたし、初回観てみて、1000年ズボラなフリーレンさんの生態も含めてw
経験値を積んだ種崎さんの引き出しが遺憾なく引き出されていたと好感しました。


三点目。音楽がエバン・コール氏だということ。
初回SPはフィルムスコアリングで制作。
バグパイプ、ティン・ホイッスルなどケルト音楽の楽器をアレンジして、
ファンタジー世界の風情も醸しつつ、心情に合わせて量産した劇伴は70曲超。

金曜ロードショーとエバン・コール氏と言えば、昨年、TVアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』総集編と劇場版を2週連続で放送した件も思い出されます。
視聴率面では惨敗に終わったあの企画は、当時は酔狂だとも感じましたが、
今にして思えば、視聴率よりネット、SNS上の同時アニメ視聴祭りで賑わいを創出できるTV局の可能性を再発見する、
これも視聴率ビジネス依存脱却の伏線だったのかなと。

初回では、特殊EDとなったmilet「Anytime Anywhere」の編曲も行った同氏。
本作は、エバン・コール氏の作品シンクロ率が一段と高まる重要作になる期待があります。


以上を踏まえて、初回、私は敢えて金ローを録画して視聴しました。

{netabare} 「人生ってのは衰えてからのほうが案外長いもんさ」{/netabare} などのセリフが私の心の傷に染み渡るw
初回から既に、エルフとそれ以外の仲間らとの寿命の長さ、価値観の相違を生かした、
人生の深い掘り起こしによる収穫が大豊作。
終盤には1000年前のフリーレンと{netabare} 大魔法使いフランメとの師弟関係{/netabare} から旅の大目標が明示。

決してパワーがないから安直に魔王倒した後の残り滓を描くのではない。
むしろ過去と未来にまたがる壮大な視点から、勇者伝説を丸ごと内包していくスケール感の片鱗を見せる。
捻くれた私の高いハードルを乗り越えて、歴代の私の心に残るアニメの上位に食い込みそうな抜群の手応え。

初回2時間SPという挑戦も没入感を高める意味では有効でした。
しかし金ローも昔は、何が何でもCM見せて広告料収入を獲得しようと、スポンサーの方ばかり向いて、
数字取れそうな定番人気映画を雑にカットして、クライマックスは数分置きにぶつ切りしてマシンガンCMw
不完全燃焼の視聴者が多数発生するためか、週末はTSUTAYAの棚から金ロー放送作のレンタルビデオが消えるといった残念な流れがありましたが。
今回はCM飛ばさず見ても、それほど集中力が阻害されない淀みのない編集で、時代は変わったんだな~と感じ入りました。
コンテンツ中心主義。小難しいビジネスの話はさておき、テレビと視聴者との関係改善の面では良い流れなのではと思いました。


【参考文献】※1 @DIME「「葬送のフリーレン」が金曜ロードショーで異例の初回2時間スペシャル!新アニメ枠で世界に挑む日テレの新コンテンツ戦略」{/netabare}

投稿 : 2024/04/05
閲覧 : 267
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43

横比較無用ノ介 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

兵どもが夢の跡

この地は、冒険者や魔族達が戦った場所。
今は彼らの記憶も薄れつつある。
そんな地を巡る旅。

同時にこんな感想も。

群雄割拠のラノベ、マンガ、アニメ。皆覇権を目指す。
敗色濃厚な状況でも決して引かない。瀕死の状態からの起死回生。
ドラマチックな展開が、いつしか当然になってしまった作品達。
だが、独創性に欠けた作品も目立ち、すぐに忘れ去られる。

そんな中、異彩を放つのが本作。

能ある鷹は爪を隠す。自らの力量は隠し、ここぞという所で解放する。
どんな戦場でも共通する、当たり前な行動を選択する。
驕らず、圧せず、淡々と。

フリーレンの行動は、数ある作品達へのアンチテーゼになっていると感じる。

前半の「勇者ヒンメルの死から〇年後」からの話は、イメージがとてもまとまっている。
但し後半の一級魔法使い選抜試験は、若干違和感があった。
自己(再)発見の旅で統一されていれば、もっと素晴らしかったと思う。


原作漫画の評価も高いし、限定されたスタッフでお金と時間をかければ、良いものが作れるという見本のような作品。
突貫工事でやたら作画監督が多いアニメを作る製作委員会は、ぜひ見習ってもらいたい。

投稿 : 2024/04/05
閲覧 : 83
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5

ももも さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原作を尊重した上で輝きを増した稀有なアニメ化

原作はサンデーで連載中のファンタジー。
魔王を討伐した勇者パーティー。
主人公はパーティーの一員だった、エルフの魔法使いフリーレン。
長寿のエルフ故に年老いた人間の勇者を見送ることになり、人生を一瞬で通り過ぎていった仲間を深く知ろうとしなかった事を後悔するところから、物語が始まります。

ハイファンタジーライクですが「勇者」や「魔王」などRPGっぽいお約束を上手く取り込んで、シリアスな世界観が構築された作品。
私は単行本派で、最新12巻まで読了済みです。

初回を日テレの金曜ロードショー枠を使い、二時間ぶち抜きで4話まで一気に放送するという厚遇で始まった本作。
基本はふわっと沁みるような叙情系ロードムービーなのでどうなることかと思ってましたが、力の入れ方が綺麗に全部いい方向に作用したと言うか、素晴らしいアニメ化でした。
オリジナルで補完したシーンの膨らませ方も違和感ないどころか、ほぼ全部「いい!」と思えたのもすごい。打率9割超えてる。

あえて書いてしまうと、「一級魔法使い試験編」は、個人的には一番苦手というか、叙情系ロードムービーな原作においてある意味一番異質(少年漫画としては王道)な章だったんです。それでこの面白さ。
原作フリーレンにハマったのは、この後の話なんです。
きっとあるであろう、あってほしい二期も楽しみです。

投稿 : 2024/04/05
閲覧 : 35
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15

ネタバレ

けけちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

後半にかけて盛り上がる

最初は正直、これはどうなのかな、おもしろいのかな、と疑問に思いつつも人気作、話題作ということで見進めていた。

一級魔法使いの試験から急におもしろさがそれまでの3倍くらいになった。
「フリーレンは絶対勝つ」と分かりつつも、次の展開が見たくなった。ハラハラせずに安心して話を見ることができるアクションファンタジーアニメだと思う。

投稿 : 2024/04/04
閲覧 : 52
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3

ネタバレ

RFC さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

知ろうとすることそのものが大切なこと

神とかエルフとか人間より長寿すぎる生き物の
「皆先に死んでいく」って不幸。
それを人間視点で描くことは散見されます。
でも今作は、それを長寿側視点で描いています。

これは結構珍しいんでは?そう思い視聴開始。
原作未読。

【作品概要】
魔王を討伐し、凱旋する勇者一行。
 勇者ヒンメル(人間 寿命数十年)
 僧侶ハイター(人間 寿命数十年)
 戦士アイゼン(ドワーフ 寿命数百年)
 魔法使いフリーレン(エルフ 寿命千年以上)

主人公フリーレンは、エルフに比べて短命な人間に
興味がありませんでした。
しかしとあるきっかけで、人間を知ろうとする旅に出ます。

【作品に対する感想】
独特の雰囲気と余韻の、秀作でした。
フリーレンの「知ろうとする思い」こそが
一番大事なものに思えます。

時の流れを強く印象付ける物語、
時間の流れを感じさせる作品に魅力を感じる私としては、
これはもう必勝ですね。

そして緩急のつけ方がいい匙加減でした。
緊迫した戦いと、ふと足を止めて道端の草木を眺める…
この対比がいい作品だと思いました。

2期があれば必ず視聴します。


1)物語
 2クール目からキャラが一気に増えて、
 吉と出るか凶と出るかと心配してましたが、
 全然大丈夫でした。


 ➀種族間の感覚・感性のずれの描写がGood!
  ・時間間隔
   長寿種(エルフ)の主人公フリーレン。
   人間の10~20倍の時間感覚。

   当然原作者がそんな視点に実際立てるわけではないので、
   そういう立場の想像になるわけですが…。

   まあ、人間から見てのハムスターとかカブトムシが
   人間同様の知性を持って、先立って行ったらとしたら…
   そんな感じなんでしょうね。

  ・魔族と人間
   魔族の「そういう生き物」という描かれ方、いいですね。
   人間の物差しでは憎悪の対象ですが、
   魔族はそういう生き物。善も悪もない…と。  
   逆に人間にとってはどうでもいいことが、
   魔族にとってはあり得ないことだったり。


 ➁キャラへの感情移入が何故か短時間でできちゃう
  開始15分で泣かされるとは思わなかったです。
  1クール使っても感情移入できない作品もある中
  これはすごいと思いました。

  1話しか登場しないキャラでも、
  それぞれの人生があったんだなあって感じさせる
  見せ方が上手いんだと思います。

 ➂シュールな笑いの取り方
  感覚のずれがそのままで、みんなマイペース。
  笑いの取り方がシュール。 


2)作画
 バトルの描写すげえです。
 特に魔法の描写。
 敵に応じた色んな戦い方があって楽しめました。
 原作組の方のレビューを見る限り
 原作の戦闘はかなりあっさり風味だそうで、
 アニメ化にあたり大幅な改良があったようですね。
 素晴らしいアレンジだったと思います。

4)音楽
 牧歌的、民族風の音楽がいいですね。
 各話の終わりにはいい余韻を感じることができます。

 ED「Anytime Anywhare」
 余韻を優しく、そして力強く包むいい曲でした。

5)キャラ
 ➀フリーレン
  かなり達観した(人間基準では)BB…じゃなくておねーさん。
  (見た目は炉ですが)
  ただケースによってはお母さん的立ち位置だったり、
  子供のような無邪気さだったり、
  いろんな側面を見せてくれる良き主人公。
  遊び心を忘れてないのは好印象。
  ぼそっと言う突込みが最高です。

  暗いよ~ 怖いよ~ 
  はサンデーのレジェンド級アニメのあれの踏襲?

 ➁フェルン
  見た目は冷淡な印象のフリーレンの弟子。
  ですが、嫉妬や怒りなど負の感情は割とストレートに
  飛ばしてきます(笑
  独占欲めっちゃ強いのは重いと取るかカワイイと取るか。
  アニメのヒロインとしてはややぽっちゃり系なデザインも
  OnlyOneだと思います。
 
 ➂シュタルク
  ヘタレ戦士。という設定なんですけど、
  覚悟決めた時は別人ですね。
  一般人受けがいい所がポイント高いです。

 ➃デンケン
  もうこのおっさん好き過ぎます。
  老獪の域に達していながら、感性はまだまだ若い。


6)印象深いシーン
 {netabare}
 ➀フリーレン「色々教えてもすぐ死ぬでしょ」
  大事にいろいろ教えて育ててもすぐにやめていく
  新人ちゃんが頭よぎったのは私だけ?

 ➁自害しろ
  Fateのランサーを彷彿させるシーンでしたが、
  高慢な魔族のプライドをズタズタにして殺したのは、
  フリーレンにとっての最大の地雷を踏んだからかな…。

 ➂人肌で暖められたシュタルク
  オチがあるとは予想してましたが、
  まさか腕枕付とは予想外(^^;
  
 ➃戦士のハンバーグ
  こんなん泣くわ。

 ➄ハイター「大人のふりしてるだけ」
  なんかこれ、歳食ってよく分かる言葉です。
  私もほんとの心の底は、二十歳くらいから
  変わってない気がします。

 ➅老ドワーフ フォル爺の記憶の中の奥様
  ちょっとこれしんみりする。
  
 ⑦もう付き合っちゃえよ!
  日本全国のファンの代弁してくれてありがとう

 ⑧殴り合いぢゃあああ!
  魔法試験でまさかの肉弾戦。
  もうこのおっさん最高!

 ⑨最強の敵
  デンケンの絶望感ったら。
  その後のフリーレンとフェルンの連携も
  魔法の描写も相まって、凄まじかったですね。

{/netabare}

投稿 : 2024/04/03
閲覧 : 55
サンキュー:

22

ネタバレ

まいやひ~ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

日常回でビール3本はイケる!

アニメに惚れ込んで原作を追いかけ始めたファン層です。
アウラ編も試験編も緊張があっていいですが、私個人として魅力的だったのは
やっぱり旅路での日常回。
原作コミックスでは描かれなかった細かい仕草や表情がとても印象的。
中でも一番のお気に入りは14話かな~。
{netabare}ふくれっ面のフェルンはやっぱり可愛いし、屋根瓦を滑り降りるフリーレンの
仕草も可愛いし、握りしめた拳を震わせるシュタルクも可愛い。{/netabare}
さりげない表現を印象的に挟んでくるため、ニヤニヤと感動が止まりません。
ここまで心惹かれるアニメに出会ったのは久しぶりな気がします。
2期制作がどうなるのか分かりませんが、今はただ制作スタッフに感謝感謝!

投稿 : 2024/04/02
閲覧 : 27
サンキュー:

10

ネタバレ

nakagi rin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

だからもう一度、生まれ変わろうとも、またわたしは

「葬送のフリーレン」
アニメ化は大成功だったのではないでしょうか。
山田鐘人先生(原作)、アベツカサ先生(作画)による漫画作品です。

かねてからの原作ファンであった私としましては、初回を金曜ロードショーにて放送という、ある種の特別扱いに大興奮しておりました。

これは天下とれるぞ!とすら思っておりました。

実際、同クールは某中学生ラブコメや某薬屋を筆頭に多く競合しておりましたが、本作もしっかりと話題になっていて嬉しかったです。

特に戦闘シーンや、感情の起伏を表情で表現するシーンなど、動いているからこそ映える場面をしっかりと作画されていて、たびたび涙腺崩壊しておりました。

また、物語としては、なんといってもフリーレンとヒンメルの関係性。
取り返しがつかないほどに時間が経過してしまってからの、切なすぎる追憶。

フェルンやシュタルクとともに未来へと歩みを進めるフリーレンですが、時折その目に映るのは、もう戻れない頃に見たヒンメルの後ろ姿。

なんでもっと知ろうとしなかったのかと泣き、これからはもっと人間を知ろうと思うと語った彼女の胸中はいったい。

久しぶりに、視聴後の余韻が深く長い作品に出会えました。
おすすめです。

以上、感想でした。

P.S:2期、ありますよね!? 頼みますよ!? アニメの最終回、あの副題と、あのセリフで終わったのなら、お願いします、2期を! 原作を追っている方なら、共感いただけますかね?? 単行本最新刊あたりのお話を、是非アニメで! 待ってますからぁっ!

投稿 : 2024/04/02
閲覧 : 27
サンキュー:

8

ネタバレ

og3jar さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ファンタジーなのに不思議って、変な感じ

ファンタジーで不思議なのは当たり前ですが、不思議がそのまま変わらず不思議で、作品が秀逸だと、あれこれ粗が目につかず、どっぷりと物語に浸かれるところが良いと思います。世界観について作者はよく練っていて、作者が思い描いている一部を僕らは見せて貰っていて、見せていない設定が10倍はありそうな作品なので、あれこれ考えるのも楽しいし、後付け設定もないので、軸もぶれないし。素晴らしい作品だと思います。

ヒンメルの思い、フリーレンの後悔 、ハイターの改心、アイゼンの協力、フランメの予言

ハイターは天国について、例え実在しなくてもあるべきものだと言っていました。その希望をつなぐものがアイゼンが伝えたフランメの手記。
 フリーレンにとっては死者ヒンメルとの対話が必要な事だとアイゼンは言い、物語の方向性が示されました。

7話で、ヒンメルが銅像を残す理由として、視聴者には『後世に僕のイケメンぶりを残して置かないと』と言いながら、一番の理由はフリーレンがメンバーが死亡した後にフリーレンを一人ぼっちにしない為と言っています。

タイトルが『葬送のフリーレン』だから、ヒンメルに対する葬送なのかと思っていたら、8話でリュグナーが『葬送のフリーレン』と言っていた。どうやってタイトル回収するのか楽しみです。

フェルンとシュタルクの存在が視聴者にフリーレンの時間軸ではなく、我々の時間軸での物語を見せてくれます。

製作がマッドハウスなので迫力ある戦闘シーンの見られるんだなと思っています。

2期が楽しみです。

投稿 : 2024/04/02
閲覧 : 87
サンキュー:

11

ネタバレ

くまごろう さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

いいいみで振れ幅が大きい。ヒンメルブーストでさらに!

視聴完了
全28話

ジャンル
ファンタジー、なんだけど異色

タイトル由来
主人公の2つ名 由来は出てきていないが、いくつか意味がふくまれていそう。

設定
魔王がいて勇者がいて、剣と魔法のファンタジー。

ストーリー展開
勇者ヒンメル、僧侶リヒター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンは魔王を倒した。
英雄となりそれぞれの道を歩き出す。しかしヒンメルとリヒターは人間、アイゼンはドワーフ、フリーレンはエルフだった。
ヒンメルを見送り、リヒターの最後を看取り、リヒターが育てていた少女フェルンを弟子とし、また旅に出る。
旅の中でアイゼンの弟子シュタルクも仲間になり、とある魔導書により目的地をかつて魔王城があった地に設定。
しかしそこは現在危険地域に設定されており、1級魔導士の資格がないと立ち入らないと聞き、フェルンとフリーレンは試験に挑む。色々あってフェルンは合格し、目的地に向けて出発!というところで終了。
という3人組(時に4人だったり)の旅路の裏で、ヒンメル達との思い出が蘇る。その当時は短い命である人間たちとの、10年という一瞬の時間として興味を持たず過ぎていった日々が、色鮮やかに。

感想
総評120点
良かった点
設定、ストーリー、キャラ(特にキャラ同士の掛け合い)、絵
悪かった点
なし
レビュー
まず、文句なしの傑作。
設定もかなり奇抜なところからスタートしているにも関わらず王道、と思いきや時折老獪な邪道を挟み込みつつといういい意味で平坦でないストーリー。さらにヒンメル関連の話は感動の振り幅が大きい。個人的には花の話とお祭りの話と幻影を見せるモンスターの話と、、最後も誰もが思っていたであろう別れについてもしっかりヒンメル絡みでカッコよく閉めて、最高か!!
また、それぞれのキャラもすごくいい味を出しているのだが、3人の掛け合いがまた素晴らしい。シュタルクが最高。
映像も綺麗でとても細かいところまでしっかり。
音楽系は特に心に刺さるものがなかったので満点にはなっていないが、他がオーバーしているので平均性でなければ余裕の満点。

なお、キリのいいところでは終わっているが、目的地には到着していないのでまだ途中。2期めちゃ楽しみ!

もう何回か見返したい作品。

投稿 : 2024/04/01
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9

ネタバレ

Jet Osuga さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

むむむっw

正直、ヴィンランド・サガを観て魂が抜けた! もうアニメからは卒業かなぁなんて思っていたのだが、なんとなく観はじめたらハマってしまった。 原作は未読だが不思議な魅力に取りつかれた、もちろんキャラも作画も声優もとっても良かったと思う。 う〜ん、うまく表現できないが面白かったです。

投稿 : 2024/04/01
閲覧 : 36
サンキュー:

4

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葬送のフリーレンのストーリー・あらすじ

勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。 千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。 その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。 その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。(TVアニメ動画『葬送のフリーレン』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2023年秋アニメ

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