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「虹色ほたる~永遠の夏休み~(アニメ映画)」

総合得点
63.8
感想・評価
126
棚に入れた
579
ランキング
4042
★★★★☆ 3.7 (126)
物語
3.8
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.9
キャラ
3.6

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虹色ほたる~永遠の夏休み~の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

昭和のノスタルジーと夏の喪失感。名作な風格だが、微妙に分かり辛いのが一般受けしなかった要因?

30年前にダムに沈んだ村にタイムスリップした小6少年のひと夏の思い出な105分の劇場アニメ。
ひぐらしの鳴く頃には昭和58年、本作は昭和52年である。

【良い点】
古き良き昭和(昭和52年、1977年)の田舎の原風景を、手描きの柔らかいタッチで描いた。
作画は全部手書きで、深夜アニメとは異質な趣あり。楽曲も良い。
昭和後期にしては古過ぎる気はするが(戦後復興~高度成長期ぽい)、フレンドリーな友達や、大らかな大人たち、ヤンチャに村や野山駆け回ったり、カブトムシ取り放題とか、昭和(に憧れる男の子)の理想郷な感じ。
怖いじいさん(本当は良い人)から友達に手を引かれて村を逃げ回るシーンとか、こんな子供時代過ごせたら楽しいだろうなと。

プロットが練られていて、かつ美しい。
タイムスリップして出会った女の子とひと夏の交流(幼いのでラブコメは無し)から、中盤以降判明する女の子の秘密と切ない展開…からの感動の結末。
田舎の夏休みの雰囲気が良く、細かい説明は無くても、記憶忘れるかも?お別れかも?な喪失感は伝わった。
ホタルも儚さ切なさを情緒的に演出した。終盤は(よくわからんが)雰囲気で感動した。

声優陣は子供時代が自然体で良い感じ。大人版ヒロインの能登かわいいよ能登。

【悪い点】
尺の割にストーリが複雑でわかりづらい。
いや、丁寧に見れば理解は出来るんだけど、脚本追うのに精いっぱいで感動まで頭が回らない感じ。
終盤ハッピーエンドも後味は良いんだけど、唐突でご都合感も否めず。

主人公の心情がわかりづらい。
主人公が何考えて何感じてるのか説明不足なまま淡々と状況に流されていくため地味。
モノローグや独白が皆無で主人公に語らせない作劇、無粋さ排してじっくり見せる手法かも知れないが、普通のアニメに慣れている視聴者には取っ付き難かった。

上記二点併せて、プロットだけ良い割に、終始淡々としていて退屈に感じた。
主人公やヒロインに積極的に感情移入できないため、終盤やラストのカタルシスも微妙。
ヒロインは幼女なのでラブコメ的な楽しみ方が出来ないのも地味な一因。

ノスタルジーに関しても描写がステレオタイプな気も。
どう見ても昭和50年代とは思えない。
描写されるなんちゃって昭和52年に共感できるか否か?ちょっと間口が狭い気がする。
主人公が少6とまだ幼い設定なのも微妙、ノスタルジー重視なら主人公は大人にしてタイムスリップ時に子供にした方がよかった。

【総合評価】5点
一流スタッフたちの意欲作で、ちゃんと堪能出来た視聴者からの評価が高い一方、
娯楽性が欠如しており、興行的に振るわなかったのも納得。正直退屈なアニメ映画。
良作か駄作かといえば良作ではある。
評価は「良い」けれど、普通か迷うくらい微妙。

投稿 : 2022/08/01
閲覧 : 169
サンキュー:

6

ネタバレ

にゃん^^ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「それでも、こどもたちは今を生きる」ってどうゆうイミかよく分からなかったよ。。

小学6年生のユウタくんが
1977年のもうすぐダムになっちゃう村に
1ヶ月くらいの間タイムトリップするおはなし

絵は山の自然とか家とかとってもきれいだった
蛍もすっごくきれいだった^^

でも
人がちょっとヘンな感じだったかなぁ。。
らくがきが動いてるみたいな
「惡の華」の人みたいな
線がぐにゃぐにゃって。。

おはなしは
よく分からないうちに終わっちゃったみたいかなぁ
おばあちゃんの家に
あそびに行ったときのこと思い出しちゃった^^

「たまゆら」とかみたいな
いなかでお友だちとあそんで
きれいな景色とか見るアニメだったのかなぁ。。

初恋みたいなおはなしなのかなぁって思ったけど
ちょっとちがうみたいだし。。
(あっ。。ちょっとあったかも)
もしかしたらこれから。。なのかな?

でもほんとは
死んじゃうってなに。。みたいなおはなしだったのかも
ユウタくんのお父さん
サエ子ちゃんの{netabare}お兄さん{/netabare}
それで{netabare}サエ子ちゃん{/netabare}も。。

せっかく仲よくなれたお友だちと
はなれてくって悲しいよね。。
このおはなしって
1ヶ月の間にだんだんお友だちがへってって
悲しいおはなしなのかな。。
ちょっと泣いちゃった。。

でも
いつか虹色ほたるが
おねがいをかなえてくれるかも。。って
そう思いながら見てると悲しいだけじゃないかも。。


あと分からなかったのは
「それでも、こどもたちは今を生きる」って。。

{netabare}さいごユウタくんとサエ子ちゃん
あとケンゾウくんもいたみたいだけど
みんなおとなになってて{/netabare}

ずっと子どもたちのおはなしみたいだったけど
このおはなしってほんとは
おとなの人たちの思い出のおはなしだったのかな
いろんなことがあっておとなになるけど
「それでも、こどもたちは今を生きる」なの?

「それでも、こどもたちは今を生きる」って
じゃあおとなの人は今を生きてないの?
それだと
おとなの人(たぶん作った人たち)って
今を生きてなくって
子どものころの思い出では生きてるって
そうゆうおはなしだったの?

やっぱり
にゃんはよく分からなかったのかも。。
映画ってむずかしいおはなしが多いなぁ

投稿 : 2021/09/13
閲覧 : 1111
サンキュー:

91

ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

夏の終わりのせつない感じを思いだす佳作

昔、父親と一緒に来た山に1人できたユウタ。
そこは昔、村があった場所で今はダムになっているところ。

そこで不思議な老人に出会い、村がダムに沈む前の年、昭和52年にタイムスリップしてしまう・・
そしてこの物語は始まります。

戸惑うユウタ。そこに現れたサエコという女の子。
サエコはなぜかユウタのことを「都会に住むいとこのお兄ちゃん」として接してきて、ユウタはサエコの家にひと月の間暮らすことになります。

早朝のカブトムシ取り。
怖い神社の神主さん。
おいしい湧水で冷やしたスイカ。
高低差のある美しい山村。
そしてホタルの海・・わー、私もこういうところに一か月くらい休暇を取って行ってみたい!!と癒されながら見てましたが・・

中盤、サエコの秘密が明らかになります。
{netabare}ユウタの父の交通事故とサエコの兄の死が繋がっていたこと、そしてサエコもこの村にきていたことが。
もっとびっくりしたのは、サエコの体は元の世界にあって、病院で意識不明のままでいること。{/netabare}
胸が締め付けられ、悲しくなりました。。

昭和52年の短い夏は過ぎていって、引っ越していく友達もいて、もうすぐ村はダムに沈んでしまう。
そして村で最後の祭りが始まる。

{netabare}サエコに向こうの世界に生きて戻ろうと話すユウタ。
向こうの世界に戻ったらユウタもサエコもケンゾーもお互いのことを忘れてしまうと老人は言った。{/netabare}

{netabare}ホタルは運命の相手を見つけて欲しくて光ってる。
だから必ず見つけるというユウタ。
サエコはありがとうと言って消え、ユウタはサエコのことを忘れてしまう。{/netabare}

なんかせつなすぎる・・
とうとうユウタもこの村を去るときがきて。
ケンゾーたちとの別れ。
ここでうるっときちゃいました。

そして時は流れて・・

大人になったユウタ。
{netabare}あの村があったダムでバイクイベントが開かれて、ユウタも訪れる。
そこには大人になったケンゾー、そしてサエコもいて。
サエコは事故の後遺症で目が見えないみたい。{/netabare}

{netabare}二人は偶然出会い、手をつないだ時に思い出す。{/netabare}
そして虹色ホタルが現れて。。

最初、人物の描き方がラフなのがちょっとあれって思ったけど、慣れたらあんまり気にならなくなりました。

見ていて夏休みの楽しかったこと、夏休みの終わりのあのせつない感じとかを思い出しました。

公開当時はあまり話題にならなかったみたいですが、もったいないなかなかの佳作だと思います。

投稿 : 2020/12/13
閲覧 : 237
サンキュー:

9

ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

口開けっ放しのキャラが出る車のCMみたいな作画。

背景はしっかりしてるけどキャラ作画がおかしい、一瞬ロトスコープみたいに実際の人をトレースしてるのかと思ったけど、どうやら違うみたい。一応この作品の特徴らしいけど、昔車のCMであった口開けっ放しのキャラが出るアニメに似ている。


父親が事故に遭った時もう一人犠牲者がいるっていうコッテコテの伏線を回収して、後日談もしっかり描いて、作品全体の構成は悪くない。ただストーリーはやっすいジブリ映画だし、終盤で主人公とサエコが記憶を取り戻すシーンはハッピーエンドから大ハッピーエンドにするためのご都合主義としか思えないし、構成がいいからといってストーリーが面白いわけではない。
後、ED後のメッセージみたいなのも腹立った。

投稿 : 2020/12/12
閲覧 : 201
サンキュー:

1

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

夏の終わりのせつない感じを思いだす佳作

昔、父親と一緒に来た山に1人できたユウタ。
そこは昔、村があった場所で今はダムになっているところ。
そこで不思議な老人に出会い、村がダムに沈む前の年、昭和52年にタイムスリップしてしまう・・
そしてこの物語は始まります。

早朝のカブトムシ取り。怖い神社の神主さん。おいしい湧水で冷やしたスイカ。高低差のある美しい山村。
そしてホタルの海・・わー、私もこういうところに一か月くらい休暇を取って行ってみたい!!(>_<)と癒されながら見てましたが・・

中盤、サエコの秘密が明らかになります。{netabare}ユウタの父の交通事故とサエコの兄の死が繋がっていたこと、そしてサエコもこの村にきていたことが。もっとびっくりしたのは、サエコの体は元の世界にあって、病院で意識不明のままでいること。胸が締め付けられ、悲しくなりました。。{/netabare}

昭和52年の短い夏は過ぎていって、引っ越していく友達もいて、もうすぐ村はダムに沈んでしまう。
そして村で最後の祭りが始まる。。
{netabare}サエコに向こうの世界に生きて戻ろうと話すユウタ。
向こうの世界に戻ったらユウタもサエコもケンゾーもお互いのことを忘れてしまうと老人は言った。
ホタルは運命の相手を見つけて欲しくて光ってる。だから必ず見つけるというユウタ。
あれ?このシチュエーションどこかで見たような・・あ!君の名は。(゜o゜)でもこっちが先だよね。
サエコはありがとうと言って消え、ユウタはサエコのことを忘れてしまう。なんかせつなすぎるよ・・
とうとうユウタもこの村を去るときがきて。ケンゾーたちとの別れ。あーここで泣いちゃった。。{/netabare}

大人になったユウタ。{netabare} あの村があったダムでバイクイベントが開かれて、ユウタも訪れる。
そこには大人になったケンゾー、そしてサエコもいて。サエコは事故の後遺症で目が見えないみたい。
二人は偶然出会い、手をつないだ時に思い出す。そして虹色ホタルが現れて。。 {/netabare}

君の名は。はこれに影響受けてますよね、たぶん。
最初、人物の描き方がラフなのがちょっとあれって思ったけど、慣れたらあんまり気にならなくなりました。
見ていて夏休みの楽しかったこと、夏休みの終わりのあのせつない感じとかを思い出しました。
公開当時はあまり話題にならなかったみたいですが、もったいないなかなかの佳作だと思います。

投稿 : 2019/09/15
閲覧 : 247
ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

そして未来の為、今を生き抜く。

原作:川口雅幸 氏 音楽:松任谷正隆 氏(歌:ユーミン)
監督は劇場ONE PIECE作品を数多く手掛ける宇田鋼之介氏が
務めた長編アニメ。

{netabare}
ある夏休みの始り、今は亡き父との思い出の地に一人遊びに
来たユウタ。大樹の根元で身体を癒す『蛍じい』と呼ばれる
老人との出会いを切っ掛けに、父が亡くなった時のこの地へ
と送られてしまう。夏休みが終わるその日まで。

そこで出逢う幼い少女さえ子とケンゾーとの一夏の想い出。

ケンゾーに教えてもらった大好きな虫取り。あの時交わした
父との会話を思い出すユウタ。そして同じ屋根の下で過ごし、
妹の様に思うさえ子たちとの楽しくも切ない夏休み。

あの日、不慮の事故によって亡くなったユウタの父と、蛍を
見る為偶然その場所へ居合わせ巻き込まれたさえ子と兄。幸
いにも生き残ったさえ子は、兄の元へ行きたいと、現実世界
で今も生死を彷徨い続けている。

父との思い出がユウタをこの地へと招き入れ、運命の少女と
出逢った。過去に縛られ苦しみ続ける彼女を救うために。

最後の祭りの日の夜、「生き続けて」とさえ子を願い励まし、
またいつかこの場所で「蛍を見よう」と約束するユウタ。

時が過ぎ、父と同じバイク乗りになったユウタ。何かを感じ
た彼はこの街のイベントで再びさえ子と出逢う。あの『蛍』
の仕業によって。そして蛍の光に触れた瞬間あの日の記憶が
蘇り、二人の約束が叶う物語。
{/netabare}

一見ご都合主義とも言われる出逢いや背景も、その必然性を
理解した瞬間、何故か切なさに引き込まれていく作品。

そして、さえ子役を演じた木村彩由実さん。非常にリアルな
幼さと豊かな感情表現は、とても初演とは思えないほど。

陽の明るさと影を強調するまるで抽象的な風景。賛否が多い
独特過ぎる手抜きの様な人物描写。

崩壊と言われるその作画も、子供らしいひ弱さと躍動的な動
きを時に感じられ、感動的なストーリーも相まり、良い意味
で印象に残る非常に芸術的な作品だったと思いました。

投稿 : 2019/09/04
閲覧 : 237
ネタバレ

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

虹色ほたる

2019.9.1 視聴完了。

タイムスリップする話で割と好みです。
現代に戻ってからが個人的にはモヤモヤしましたが
まあ全体を通して夏の描写が美しいですね。

死に別れでも生き別れでも
別れが悲しいのはなぜなんだろう。

投稿 : 2019/09/01
閲覧 : 257
サンキュー:

11

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「君の名は。」がお好きな方は気に入って貰えるかも

これが上映されたのは2012年5月。
東映アニメーションが29年ぶりに手掛けたオリジナル長編映画、
でしたが
初動1070万円、延べ1110万円と振るわず1か月足らずで上映打ち切りとなったそう。

「作画にはCGは一切使用せず柔らかいタッチで仕上げ、音楽も打ち込みなしの生音・オーケストラを使っている」
との事で若干癖は有りますが、そんな表面的な事に捉われなければ
久しぶり

「東映動画此処に有り!」

渾身の作品だったと私的には思います。

カップルで見に行っても良いですし

一人でじっくり考察するのにも耐えられる

良いアニメーション作品です。

2018.09 追記 ----------

今回見返して、高畑勲氏の「かぐや姫」、セバスチャン・ローデンバック氏の「大人のためのグリム童話 手をなくした少女」(手を失くした少女)などとも相通ずる部分ある作品と言えるのではないか、と鑑みた次第です。

投稿 : 2018/09/04
閲覧 : 520
サンキュー:

14

ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

あにめ昭和昔ばなし。

アニメーション制作:東映アニメーション
2012年5月19日に公開された劇場版作品。
原作は、アルファポリスより発行されている川口雅幸による小説。
監督は宇田鋼之介。

【概要/あらすじ】

小学6年生のユウタは、昨年に父親を交通事故で失くしている。
彼が一人でバスで向かう先は、蛍ヶ丘ダム。
生前に父親に連れられてダム近くの林にカブトムシを採りに行った思い出の場所だ。
林の中で迷い込んだユウタは昔話の世界の住人のような不思議な老人に遭遇する。
喉の渇きを訴える老人にスポーツドリンクを差し出すユウタ。
老人が言うには、これから雨が降るという。
天気予報にそんなの無いと言い、老人の言葉を信じないユウタ。
老人と別れた後、ユウタは大雨に見舞われ崖から転落する。
水の流れに呑み込まれながら老人の声が聞こえる。
気がつくとユウタは丘に倒れていた。
そこは、ダムに沈む前の蛍ヶ丘の村。老人の力で村人の記憶に細工がされていて、
ユウタは、最初に出会った小学3年生の少女・さえ子のいとことして扱われ、
彼女のお婆ちゃんに迎えられて家に泊まり、昭和52年にタイムスリップした事を知る。
そして、老人に言われるままにユウタは村で一ヶ月の間の夏休みを過ごし、友だちを作っていくのだった。

【感想】

居候の下りで『魔太郎がくる!!』の『ヤドカリ一家』を連想したが、気の所為に違いない。

これは、大人から子供たちに向けた道徳教材みたいなノスタルジックな健全映画?

手書き作画で描かれた郷愁たっぷりな田舎アニメではあるが、
町内の子供会で上映してたら、子供はアクビをして寝てそうに思った。
子供がこれを観ても面白がらないだろう。

何故かと言うと、これは平凡な子供ユウタが『あれ?あれ?え!ええ?』言いながら、
妹みたいな、さえ子や同い年のケンゾーと田舎の日常を楽しむだけのアニメである。
ユウタは自発的に何かをするわけでも無い。

昔の田舎の自然、村社会の大人と子供、もしくは子供同士の人と人の交わりを見せることで、
スマホ世代の現代人に感じ取って欲しいものがあるのだろうが、
今の子供には今の時代で育まれた価値観と原風景があり、
大人が美しいと感じるノスタルジーに付き合わされても。
田舎への感情移入やユウタへのシンパシーが生まれるかは疑わしい。
過去にも今にも、良い物も足りない物が両方あるのだから、
時代時代を美化するのも蔑むのにも意味は無い。

人にとって大切なもの、何十年あとでも不変な宝物はそれぞれ違う。
料理でいえば、慣れない味はいかに高級で珍重されていても美味しくなかったりする。
音楽で例えれば昭和40年代のフォークソングやグループサウンズを平成生まれに薦めたところで、
無条件で飛びつくのはマニアであろう。ビートルズのように世代を超えた素晴らしさもあるにはあるが、
そういうものは一握りだ。大多数は当時を思い出しつつ聞くから感傷に浸れるのであって、
好き好きの感覚は万人の共通ではない。新しいものは、いずれ古くなる。
古いものの多くは理解されなくなって淘汰の果てに、
数十年経っても色褪せること無く語られ続ける一部のものだけが名作と呼ばれる。
世代を重ねる中で、忘れられ埋もれていくのは極々当たり前。
古き良きものを年寄りから若者に伝えようとしても、価値観の隔たりは大きいのだ。
今の年寄りにしたって子供の頃は年寄りから『今時の若いもんは』と言われてきた、それが世代の連鎖である。

これは年寄りが若者にノスタルジーを押し付けているアニメなのかと思えば、作者は1971年生まれと意外と若い。
昭和に良い思い出を持つ40代が子供時代を懐かしみ感涙するための作品、もしくは子供と一緒に観て、
『こんな時代があったんだよ!』と話の種にする類のものなのかもしれない。

にしても、昭和50年代ってそんな昔だったっけ?と作中の情景への違和感が強い。
カセットビジョンが発売されたのが昭和56年、初代ファミコンが昭和58年。作中は昭和52年。
しかし、このアニメは昭和30年代でも通用するぐらい物が無い田舎である。
今時の萌え田舎アニメとは違うベクトルで見せたいものが第一で、かなり作為的な気がした。

最後まで観たがこのアニメは、田舎の良さを知らしめるのにも、ちょっとわざとらしさを感じたのと、
シナリオの転換点や着地点がが安易な感動モノみたくなってしまったという二点で良作になりえなかった。
特徴的な作画と松任谷正孝の音楽とユーミンの歌に彩られているがシナリオ自体は平凡だということで、
この作品を語る言葉が特に思いつかないので、このあたりで〆ることとする。

と!言い忘れてたが、1時間22分ぐらいで『ホーホケキョ となりの山田くん』みたいに、
作画が急に写実的になるのだが、演出意図が意味不明だった。大平晋也というアニメーターが描いたらしい。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2018/03/05
閲覧 : 341
サンキュー:

26

ネタバレ

-Cha sMIN- さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

102分 2012年 映画

.
予備知識を入れずに視聴

物語点が高い方も多く
自分の中ではホンワカした物語であろうかと
視聴を始めました

のんのんびよりを再視聴しているところで
そんな感じの物語であろうかと

結果としては
まったく違うタイプの物語でした


作画は 個性的で…
狙いなのかと思いましたが
最後まで抵抗がありました…


訴えかけるものがあったのだろうとは思いましたが
それが何か 私にはつかむことができませんでした

{netabare}
なにげに違和感を覚えたこと

君の名は?
「君の名は」を先に視聴していたのですが
モヤモヤが残ってしまいました
{/netabare}

投稿 : 2018/01/26
閲覧 : 266
サンキュー:

1

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

失われた村に置き忘れた夢という名の現実

2012年公開の劇場版アニメ 105分

原作 川口雅幸 監督 宇田鋼之介 脚本 国井桂 音楽 松任谷正隆 由美
制作 東映アニメーション

作者は個人サイトで1年にわたってこの作品を書き、
ネット上で人気を博し2007年に書籍化されたという労作のようです。
もう完全に芥川賞直木賞の時代は終わっていたんですね。

やはり、賞狙いでない場合は作法がなおざりになります。
60年も続いた作法など死んでしまえという感じですが(笑)、
人気だけを気にして物語がばらばらになっている作品も見受けられるようです。

この作品はなろう系のような逆の作法(読者の声最優先)とも違う、
作者が自由に書き連ねるタイプのものだと思いますが、未読のため不明です。
タイムリープというよりは、古~い映画「失われた地平線」を思い出すような、
ユートピア願望が感じられる設定でした。
70年代の過疎の町が楽園のように描かれますが、夢幻でしょう。
この作品内ではそうでもないようですが、原作力が弱く、うまく伝わらないもどかしさを感じました。

東映の技術力はベテランの風格ですが、絵だけで勝負できるものではなく、
原作脚本の弱さが災いして、劇場版としては相当地味な作品に見えました。
子供が見た幻想風景、そして大人になっても変わらないたった一つの想い、
とか地味ながら、じっくり心象風景を堪能してみたい大人な視聴者に訴えかける作品でしょう。

と、ここまで割と真面目に書いてきましたが、
実は私は風呂で見ている途中で寝てしまい、危うくおぼれかけたという、
風呂で寝ることなんて今まで一度もなかったのにwww

普通に、なるほどと最後まで見てはいたんですが、
そんなに面白くはなく、どちらかというと空虚な思いだけが残る作品でした。

ただ、感動を狙ったラストシーンは、失われた地平線を思い出して、
「まさか?」と思いつつ手に汗握って観ていて、別の意味で目を離せませんでした。
「失はれた地平線」1937年
「失われた地平線」1973年
前者のほうがおもしろいんですが戦前の白黒映画ですね。

ちょっとレビューをたどるとすぐに2012年にたどり着く忘れられた作品。
地味に心を込めた作品を見て自分の感性を試してみたい人にお勧めする、
自分探しのようなアニメ作品だと感じました。

投稿 : 2017/11/18
閲覧 : 507
サンキュー:

23

ぽるもるL さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

綺麗で美しい

設定も物語も時代も背景も人物も作画も音楽も、
全てが綺麗で美しい。

アニメーション作品としてはジブリ映画と並ぶ、非常に芸術性の高い傑作。
いまいちメッセージ性に欠ける部分こそあるが、そんなこと気にならないくらいのクオリティだと思う。

良くも悪くも毒気のない、すごく綺麗なアニメ映画だった。

投稿 : 2015/08/05
閲覧 : 330
サンキュー:

1

タマランチ会長 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

中途半端に凝った画面が嫌味になっちゃってる

12年の劇場公開作品です。
 なかなかファンタジックで文学的な話なんです。その実写的な映像美と田舎の夏の雰囲気がたまらなく郷愁をさそいます。ただ、話の筋がよく分からないのに、画面や映像の処理にやたら凝っただけでは、ついていけない人が多くなるのも自明の理で、この作品がヒットしなかったこともうなずけます。この手の話にありがちないやな自慰的な嫌味を感じてしまうんですよね。
 この作品は人物の動画の線を太い黒で、鉛筆のラフっぽい処理をしています。実写的な画面を作りながら、アニメならではの表現を強調する。なるほどと思います。思いますが、その線がところどころ途切れていて、動画にするとなんか「雑」な処理をしているかのように見えてしまいました。ウィキによると、全編CGを使わず手描きにこだわったらしいんですけど、それが「雑」に見えてしまってはいけません。不自然にぬるぬる動いたり、かと思えば動画枚数が足りないんじゃないかと思うくらいかくかく動いたり、気になって物語に集中できなかったです。
 まあ、クライマックスの主人公がヒロインの手を引いて走るシーンは、ロトスコープで何とも言えない画面を演出し、そこにユーミンの歌が重なるもんですから、もう何かわからんけれども引き込まれてしまいました。でも、それじゃいけないですよね。アニメらしい作画で人を引き込むならもっと完成させたものにすべきだし、話の筋も初見で分かるようにすべきです。こういうところが、この作品を「無名の名作」どまりにしてしまっているのだと思います。

投稿 : 2015/07/12
閲覧 : 360
サンキュー:

3

ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

いろいろ惜しい!

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。105分くらい。
 面白くなりそうな要素は揃っているのですが、あまり活かし切れていないようでした。なんだかもったいない作品に思えました。主にストーリーと作画についてレビューします。


ストーリーについて:
 泣ける話ではあるんですけどね。でも、何かを失った人が、がんばったり、取り戻したり、新しい何かを見つけたりっていうのは、感動して当たり前だとも思うんですよ。あと別れも。この泣けるシーンに至る描き方が、作品の良し悪しを決めるわけで、泣けるだけが作品の価値だとは言えないですよね。

 で、この作品はと言うと、そもそもストーリーラインがブレてしまうんです。
 ストーリーを構築している要素を挙げてみると、「ユウタと父」「ユウタとサエコ」「サエコと兄」「サエコの生き方」「未来の恋人との別れ」「友人との別れ」「ダムに沈む村」などが挙げられると思います。でも、ここに挙げた各要素の根底に一貫性がありません。バラバラのショートストーリーに近いんです。個々を重たく扱っていないので、物語はスッと流れていくんですが、一本の映画というよりは、オムニバスの作品を見ているような感じを受けてしまいました。一貫しているのは、舞台と季節くらいで、これだけでストーリーを成立させようとしているために、むしろ主題を弱めてしまっています。
 「失われたもの」と「失われなかったもの」があって、後者が「永遠の夏休み」につながるというのは理解できます。でも、個々の話を有機的に結合できないのであれば、もう少し要素を減らしても良かったのではないでしょうか。主人公がこの作品の中で機能してたかどうかすらも疑問が残ります。途中からユウタの話ではなく、サエコの話にスライドしていますからね。良くあるテーマを使うこと自体には、何も問題はないのですが、詰め込みすぎてストーリーラインを瓦解してしまうなら本末転倒です。

 一貫性を作り出せていない要因の一つにアイテム描写があります。キーアイテムは、蛍・指切り・握手・帽子・髪飾りなど、各要素に対して個別に用意されています。もっと絞るか関連させるかしなければ、オムニバスからは逸脱できません。数が多いために個々の印象がとても弱くなっています。そのためにエンディングが「え?それがきっかけ?」みたいな変な驚きを持ってしまうんですね。ご都合主義のエンディングは別に嫌いじゃないですが、それは描写を重ねた上でこそ成立するような気がします。アイテム描写が弱いなら、同じ構図で強調しておくでもいいし、ご都合主義ゆえの説得性が欲しかったです。
 携帯電話も強調されてた割に、過去に持っていけないだけ。時代描写くらいにしか役に立っていなかったのではないでしょうか。タイムスリップした先の時代を確認するのもテレビと新聞の日付。分かりやすいけど、あまりセンスは感じられません。神主さんが、鳥居の真ん中を走り抜けちゃうのもやや乱暴に映りました。その後で蛍への思い入れや信仰を語られても説得力に欠けてしまいます。
 他にもいくつか注目してたアイテムやセリフがあったんですけど、ほぼ機能せず。細かなこだわりを感じられず、いろいろと消化不良でした。


作画について:
 背景はきれいでした。山間部という立体を使って描かれた子供たちの動きは、とても躍動感にあふれたものになっていたと思います。ただ、人物描写は過剰演出が過ぎました。
 アニメというのは、動けばいいというものではなくて、動きを表現することに価値があるって思いたいわけです。実写は鼓動がある限り静止させることは出来ません。マンガは動かすことが出来ない。でも、アニメでは止められるし、動かせるんです。この作品は、動きっぱなしで輪郭が不規則にブレるから、どこに注目したらいいのか分かりませんでした。ある意味、実写的なアプローチを試していたんだと思います。ただ、この止められないという制約が、結果として、強調するときには寄るだけといったつまらないカメラワークの繰り返しを許してしまいました。もう少し静止と動きのメリハリをつけてくれるだけでいいんですけどね。ストーリーがあっさりな分、人物描写で味付けしたのかなとも思いますけど、インパクト以上の意味が見出せませんでした。なんというか、好き嫌い以前の表現の部分で不満が残りました。


対象年齢等:
 普段の生活にちょっと疲れちゃった人向けの作品ですかね。何も考えずに見れるし、テーマも重くないからストレスないしね。子供はどうなんでしょうか。これを見るならほかの作品を見て欲しいかな。

投稿 : 2014/08/26
閲覧 : 380
サンキュー:

7

ネタバレ

みのるし さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

腑に落ちない

とてもとてもいい映画でした。

始まっていきなりオープニングで涙でます。
ほんでずーっと出っぱなしです。

映画の放映中は一種のトランス状態だったのか、見終わった後に映画の内容がところどころ腑に落ちない点があったことに気が付いて、『これわいったい??』となりました。

そもそもあの谷の村はなんなんでしょうか。それにやたらうようよいる子供らはなんなんでしょうか。そこにいたおじいおばあは何となくアレかなとは思いましたが、ここには年寄りと子供しかいてへんのかい。仕事とかしてる大人わいや。

とゆうことでラストシーンまでみたらさらに『ああゆうことか?いやいやそおゆうことなのでは?いやいやそれではこれが説明つかんな』みたいなゆらゆら帝国な感情にさいなまれます。

結局細かいところは自分が納得いくよう解釈する為に何度も何度も繰り返し見なあかんとゆうことでまた借りてきて見ようと思います。

あはは。

投稿 : 2014/08/05
閲覧 : 299
サンキュー:

3

fireball さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

BD出してくれ

DVDのみは無いでしょう
作画がこのアニメの一番のセールスポイントだと思うんだけど
線は少ないけど動かすのはすごいセンス要りそうだなーと描けないくせにずっと感心しっぱなしだった
田舎に済んだことないくせに懐かしい気持ちになった

投稿 : 2014/06/01
閲覧 : 285
サンキュー:

2

ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ユウタが過ごした昭和52年の夏。タイムスリップという題材をつかい、ノスタルジックな世界を演出するジュブナイル作品。

昭和52年にタイムスリップしてしまった小学6年生の少年ユウタが
とまどいながらも掛け替えのない夏休みの一月を過ごしていく物語です。

物語の舞台となる町はダム建設が決定していて住人は出ていくことが決まっています。
そういった状況の中で過ごす最後の夏休みということもあり、
どことなく哀愁というか物悲しさのようなものを感じました。
しかし内容的に合う合わないがはっきりしそうな作品に感じ、
タイムスリップに奇跡的な要素などそれらをどこまで許容できるかで
この作品の評価が変わってくるかもしれません。
そもそも田舎町で過ごす夏休みという設定が人によっては退屈に思えるかも。
特にこれといって大きなイベントはなく爆発力はありません。
作品的にじんわりくる感動系だと思うのですが号泣というより、
本当にじんわりという感じです。

設定的に真新しさを感じなかったので少々退屈に感じる部分もありました。
ノベルゲームとかでも田舎町がダム建設によって云々という設定は珍しくありません。
それにタイムスリップという設定が加わったのはいいのですが
結局は田舎町で過ごす夏休みという軸は変わりませんので
新鮮さはあまりないのです。
タイムスリップという設定がそこまで活きてなかったようにも思えます。
同じ時代を過ごした少年たちが大人になって再会するという
ストレートな内容でもあまり違いはないように感じました。
ただタイムスリップという設定があることにより、
小さなイベントを盛り込めたという印象です。
まぁタイムスリップという設定が重要に感じたかどうかは、
観る人の受け取り方しだいですし無いほうがよかったとも思いません。
確かにこれは埋もれてるかも…と思いながらも埋もれるのも納得な感じ。
発掘されてこそ輝く作品で個人的に人にオススメするような作品ではなかったかな。

ノスタルジーな雰囲気をつくりながらも死生観もあつかってましたが
視聴後の感想としてはカラフルというアニメに近いかもしれません。
個人的にノスタルジーと死生観は混ざり合いませんでした…

この作品を観て思ったのは「こんな夏休みを過ごしたかった」ということ。
道じゃない道を駆け抜ける喜び!川で泳いだり虫とったり祭りに行ったり蛍見たり…
とにかくすべてが楽しそうで普通に羨ましかったです。
夏休みの一月って子供のころは結構長く感じたけど
大人になった今はすごい短く感じますよね…
それこそタイトルじゃないけど永遠に感じられるくらい長かったような気がします。
まるで夏の間だけ時間が止まってるかのような感覚…
キャッチコピーに「それでも、こどもたちは今を生きる」とありましたが
その時間が子供たちだけの永遠だとしても「今」を生きるということでしょうか。

子供たちの今とは大人たちの歩んできた道であり想い出なのかもね。
子供たちの今が大人たちの過去であり、子供たちの未来が大人たちの今である…
そんなことを感じさせてくれる懐かしい香りのする作品でした。

【B+75】

投稿 : 2014/04/20
閲覧 : 370
サンキュー:

3

ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 4.0 作画 : 2.0 声優 : 5.0 音楽 : 2.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

二度と帰らぬあの夏の日々

観ていると懐かしさが胸の内からにじみ出てくるような映画です。

じりじりと太陽がアスファルトを焦がす夏。
カブトムシを探しに行く小学校6年生のユウタは道中でヘンテコな爺さんを助けた。
結局一匹も捕れなかった帰り道で大雨の降る中、ユウタは土砂に足をとられ転落してしまった。
気が付くとどこかの丘の上の原っぱにいて目の前に女の子が一人立っている。
間もなくして向こうからケンゾーと呼ばれる少年が走ってくる。
しばらくしてユウタはヘンテコ爺さんを見かけ現状を問いただした。
それがなんと一か月後にはダム建設でなくなってしまう村にタイムトラベルしてきてしまったのだ。
爺さんは最初に逢った人間の記憶に刷り込んでおいたから生活には困らないとのこと。
続けて爺さんは言う。「一か月後には戻れる。それまで我慢せい。」やれやれ、むちゃくちゃだ。
そしてその日からユウタにとって、もう二度とやってくることのない夏が始まったのだ。

小学校の夏休み。人数を集め、とにかく走り回って汗をかいて遊び尽くした季節。
この映画のイメージとしてはいとこの家に泊まりに行ったときの感覚に近いです。
その短い期間だけめっちゃ仲良くなって、「また来年会おうね!」なんて言いながら別れをすごく惜しむみたいな。
あとネタバレになってしまうのであまり言えませんが
気づいたときに目の前にいた女の子はとっても重要な人物です。
大きな悩みを抱えていてそれはユウタも無視できないものなのです。

映像は背景がとても綺麗でした。
あのころの夏を思い出せる映画です。

{netabare}

ストーリーの運びがとてもスムーズだったと思います。
ユウタの戸惑い方にもおかしな点がなく自然に感じました。
ただラストが。
あそこまでガッツリ描いちゃうの?って思いました。
想像の余地を一切作りませんでした。やり過ぎです。
僕はケンゾーで終わっても良かったと思いました。

サエとユウタの別れも感動しましたが一番はサエがおばあちゃんにお礼を言ってるシーンでした。
勝手にこの時代にきて、住まわせてもらったのにお礼もできず、さらにはサエ自身もまた死へ向かう。
そんなことを考えると自然に涙は流れていきました。

好きなシーンはやっぱりあそこです。
告白されると思って行ってみたらパシられた。
笑いましたわ。

{/netabare}

投稿 : 2014/01/21
閲覧 : 466
サンキュー:

8

あにも さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

なによりも独特な作画スタイルが目を引く。ある意味、常時作画崩壊アニメ。 個人的には『どストライク』な作画。これが観れるだけで大満足。シルエット重視の陰影を廃した描き込まないスタイルで、芝居にリアリティはあるが絵柄はラクガキ(手抜きっぽいとか下手という意味ではない)のようにラフ。手足の長さや細さもころころ変わるし、シルエットが紙のようにゆらゆらしている。

また背景美術も美しい。ハイコントラストで夏の強い日差しが強調されている。陰っているところは本当に真っ黒でちょっと『不気味』に感じる。でも、木々や草の緑は鮮やかで『華』もある。夏という舞台の『鮮度』を落とさない見事な美術。

レイアウトは細田守作品などで有名な山下高明さんだったので、良くて当然と思ってあまり気にしていなかったが、パンフレットに記載されているものを見てゾッとした。これ全カットこのクオリティで描いたのだろうか?

『画』に関してはもう文句なしというか、大好き。原画集、レイアウト集、美術集、何が出ても買ってしまいそう。


物語に関しては、少し不満を感じた。いわゆるノスタルジーものでは終わらない作品を目指したのだと思うが、ちょっと展開に懲りすぎた感がある。もうちょっとシンプルに表現できれば良かったのだけれど。
状況説明的な台詞が多いのも気になった。


印象に残るシーンの多い映画でもあった。個人的には花火がツボ。山々の間に花開く花火という映像は、東京育ちな僕にはかなり新鮮な画だった。

エンドロールで、劇中では見たことのないカットが多数確認できた。もしかしたら上映時間の都合とかでカットされたシーンが多くあるのかもしれない。ディレクターズカット版のBDとか出ると嬉しいのだけど。

投稿 : 2013/11/22
閲覧 : 356
サンキュー:

3

ねるる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

隠れた良作!

ひょんなことから、主人公ユウタは現代から1970年代のある村へとタイムスリップしてしまう。
そこで過ごす楽しく、切なく、美しい、ひと夏の感動の物語。


これは、素晴らしいアニメでしたね。
泣きました。
家族の大事さとか、自然の美しさとか、友達といることの楽しさとか、なんていうか、地元に帰りたくなりました。
大事にしなきゃいけないものを再確認できるアニメでした。

また、物語が進むにつれて成長していく主人公の姿もとても自然に描かれていて素晴らしかったと思います。

内容は素晴らしく申し分のないものだったと思います。

絵柄に関しては、絵本の絵みたいなやわらかい絵なので好き嫌いが分かれてしまう気がします。
しかし、この作品のやわらかく少し切ない感じの雰囲気にはこの絵柄はとても合っていた思います。

BGMも美しく、自然と引き込まれるような作品になっています。
もっと評価されるべき作品であることは間違いないです。
大人から子供までみんな楽しめる内容だと思います。
ぜひもっと多くの人に見てみてほしい作品です。

投稿 : 2013/07/31
閲覧 : 289
サンキュー:

2

ruri100 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

夏の思ひ出

在りし日の記憶

心の琴線を震わせる風景

いつかは振り返る郷愁

しかし二度とは帰って来ないあの夏の日

あどけないあの子の仕草と声

無くしてしまった何かを少し思い出せた気がする

久しぶりの良作でした

投稿 : 2013/07/03
閲覧 : 233
サンキュー:

2

kai さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

夏休みにみる映画(*‘ω‘ *)

上映時間104分

主人公のひと夏の出来事な物語。ん?日本語おかしい?

これといって特記することもないですが、ほっこりと見れる映画アニメです。

見終わった心の状態は、映画版ドラえもんや、映画版ポケットモンスターと同じ感じですね(*‘ω‘ *)

どこか日本昔話を連想したのは私だけでしょうか。

普通に楽しめました^p^

投稿 : 2013/06/21
閲覧 : 262
サンキュー:

1

りゃむ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

九夏三伏

・夏休み
・少年時代
・タイムスリップ
・ボーイミーツガール
・郷愁の美
・約束


このあたりが作品のキーワードでしょうか。

ありがちワードのオンパレードですね。

しかしこのキーワードの詰め込み方がすごくうまく、見ていて心地のいい作品でした。

心地の良さの要因は作品一貫して誰しもが感じたことのあるような“あの切なさ”にシンパシーを覚えるような雰囲気作りだったと思います。

音楽も松任谷タッグがドンピシャにはまりいい雰囲気を更に数段階昇華させています。しかも打ち込みなし、完全生音オーケストラで作っているらしいです。あっぱれです。


雰囲気のみならずシナリオ自体も全体を通してうまくまとまっていて、視聴後ストレスは一切ありません。

難を言えば作画が少し独特で人を選びそう・・・というところでしょうか。
柔らかいタッチで描かれ、作品の雰囲気に合っていて個人的にはGJ!って感じなんですが。

そしてエピローグの5分間・・・声優陣の豪華さに驚かされます。


感想としては

子供のころの夏休みっていろんなことにワクワクできたよなぁ・・・なんてことを思ったり(桜井広海も言っていたようなw)


夏をテーマにした作品といいますか、夏自体が好きな僕自身はどストライクな作品でした。

これから梅雨→夏と移っていく季節のお供にこの作品おすすめです。




余談
こういった劇場アニメってやっぱり骨組み部分にジブリ的スパイスがあるような気がします。

そして新海監督、細谷監督を代表するようなさらに一歩先へ独自進化(個性)を遂げた素晴らしい劇場作品が増えてきたように思います。
もちろんこの虹色ほたるもその一種ととらえています。

惜しむらくはこういった“もっと評価されるべき”作品群(最近ので思いつくだけでも、伏やアシュラ、蛍火の杜へなどなど)が知名度が低くて埋もれていってしまうことです・・・

もっと多くの人に知ってもらいたいと思いますねw

投稿 : 2013/06/15
閲覧 : 333
サンキュー:

8

らしたー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

「きれいすぎるもの」に対する耐性があれば。

さる方面から猛烈にプッシュされ、観た。

人に勧めたいかと言われると、2分くらい悩んでしまうのですが、「きれいすぎるもの」に対する耐性があるのであれば、まあ、けっこうベタに完成度高いので観ても損はない、とは思います。

なんかこう、あらん限りの「きれい」を集めてきたなあ、という意味で感心した。なにせ、虹色でほたるで夏休み、ですからね。もう軽く引くくらいの眩しさだったりするわけです。
切なさとか甘酸っぱさとか、そーいうとこもひっくるめた上での、物語の味わいとしての「きれいすぎる」に対応できる方ならたぶん楽しめる。

※個人的にこの手の宝石箱みたいなアニメってご無沙汰なんで、わけのわからない久しぶり補正みたいのがビシバシ入っちゃってるかもしれません


どなたかのレビューで「これ完全に大人向け」みたいな指摘がありましたが、たぶん、ていうか間違いなくその通りで、疲れた大人がやわらかい魔法に包まれたい時に観る、そういう映画でしょう。むしろそうとしか考えられない。

ユウタの異常な適応力の高さとか、まあ子供ならではの柔軟性という解釈もあるけれども、あれ余計な描写をオミットしてるだけって気もするんですよね。現代とのギャップにその都度一喜一憂されてもカット数を食うだけで、大人に訴えるものは皆無ですから。

だからもうほとんど社交辞令的に黒電話とか500円札とか、ある種の記号的なものにだけさらっとツッコミを入れてもらって、あとはもう「そーいうもの」として世界に溶け込んでいってもらう。

そのほうが制作側にとっても受け手にとってもありがたい。ウィンウィンで正しい判断かと思います。子供目線でのエンターテインメントだったら、もっともっと時代的なギャップに目が行くように描かないと、いわゆる感情移入てのが浅くなりますから。

そういえば、どうでもいいことだけど、携帯電話をちゃっかり持っていかないあたりが、制作側の時空パトロール的な老婆心を感じて笑ってしまった。まあ別に、このアニメの緩さであれば、持ってったら持ってったでどうせつながらないし、「おまえ珍しいもん持ってんなァ」でさっくり終わる気はしますが。

でもこれさ、よく考えるとこの作品のオールドグッドデイズ指向って案外ぼやっとしてるのもかもしれない。というのは、「古き良き」という時代的な対比に、もうひとつ「都会と田舎」という対比が微妙に入り混じってて、それらが互いに互いをファジーにし合ってる感覚も多少なりとあって。
だからって何がどうでもなく、それ込みで「原風景」を表現しているわけだから、テーマがぶれたりってことでは全然ないですが。


こういうベタベタなものって、今の時代どんどん難しくなってきてると思ってて、過去に出されたアレとかソレとか、偉大な先達に対して明確な差異を打ち出していかないと、駄作とは呼ばれないにしても、非常にスルーされやすい、って気がしてるのです。事足りちゃってる、みたいな。

ましてや本作みたいに「アニメを見る大人」がターゲットになると、どこかしら苦にならない程度の「尖ったもの」があったほうが肌感覚的にむしろ受け容れられやすいんじゃないかと思うのですよ。

そんな中で、こういうケレン味がなくて優等生なノスタルジックファンタジーを出してくれるってのは、それはそれで貴重っていうか、歓迎すべきことなんだろうなあ、とか。いろいろ考えてしまった。

この手のやつ、定期的に作ってほしい。
まあ、あえて望まずとも毎年夏になると一本や二本それっぽいのが勝手にどこからか湧いてくるのだけども。変な話ですが、「自分は観ないかもしれないけど定期的に作っていてほしい」という思いがある。たまに見ると一周して逆に新鮮だったりするから、その時にたくさん選択肢があると嬉しいし。


全然関係ないけど、この「永遠の夏休み」って副題どーにかならないですかね。なんかこう字面からビューティフルドリーマー的な肌寒さを覚えるのは私だけでしょうか。

そこにくわえて、雰囲気こそぜんぜん違うけれど、物語のテイスト的にどこかしら一昔前のギャルゲADV的なものを感じていて、

BAD END 02 終わらない夏休み

みたいなのを期待しちゃう黒い自分がいたりして。

そんな真っ黒い人間ですら軽蔑せずに包み込んでくれる、母親のように優しい作品でした。



あと、うん、能登ですよ能登。じらしすぎじゃね?w

投稿 : 2013/06/01
閲覧 : 432
サンキュー:

6

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

1時間45分弱の映画。
山で不思議なおじいさんに助けられ、気がついたらダムに沈んだはずの村の近くにいて、その村で夏祭りが終わるまでの1ヶ月間、夏休みを過ごすことになるお話。

人との出会い。なんてことはない話かもしれないけど・・、ジーンと、心に触れました。物語の中のような経験したのお祭りくらいだけど、直接関わる内容じゃなくても、これまでのちょっとした体験とか友達のこととかたくさん思い出した。
感傷に浸りたい時にいい作品かな。

投稿 : 2013/05/27
閲覧 : 220

beatle さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ジブリ好き必見、王道劇場版アニメ

今日は元気が出なかったので、久々にDVD観たらテンションがMAXになった。観終わると元気が出てくる王道アニメです。久々にあにこれでコレの評価を見たらレビュー数26件。なんで26件しか無いのかが良く分からない。もっと多くの人に観られる機会が有ったのなら、三桁いったんじゃないのか。それほどの最高に面白かった作品。コレ。そろそろ夏の季節に伴い、準備が必要な方も多いのではないだろうか。例えば体重的な問題、三次元リア充アレコレ問題、旅行先に悩む問題、ストレス発散の問題。そんな時はどうしても元気なエネルギーが必要です。コレを観たら寝起きの最低テンションから、覚醒シンジさん並のテンションになれることうけあい。
ジブリが好きな人は100円レンタルの価値は十二分にありまくります。シーズンオブトワイライトの今だからこそ観て欲しい作品。

投稿 : 2013/05/19
閲覧 : 346
サンキュー:

3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

なんという奇跡

30年以上前の1977年にタイムスリップしてしまった、少年ユウタが夏休みに不思議な体験した感動ファンタジー。ということでちょっぴり期待して見てみました。

やはり一番の見所は変幻自在な表情を見せる作画でしょうね。特に終盤作画がガラッと変わって灯籠の路を駈上って行くシーンは圧巻でした。賛否両論あると思いますが、なんだかんだで数年は記憶にこびり付きそうです(笑)あまりに作画に目を奪われすぎて初見ではストーリーに入り込めませんでしたが、二回目見ると色々細かく伏線張ってたりするのも分かって結構楽しめました。

ただ、内容はいまいち判然としないと言うか・・・前半は良かったんですけど後半が・・・
「ユウタ」と「さえ子」、「ユウタ」と「ケンゾー」の別れのクライマックスが二本立ての終盤はちょっと苦しい。肉親との死別、ダムへ沈みゆく村、郷愁を描きながらも喪失を乗り越えるお話自体はとても良かったですけど、むしろ主人公の「ユウタ」の過去を中心にもっと話を掘り下げて欲しかったです。

ラストはねぇ・・・うーん・・・やりすぎだろう、あれは(笑)お前はイエスキリストかw
個人的には好きにはなれない部分が多かったですが、何回か見ていくと色々発見があって面白かったです。一見の価値はあると思います、はい。

投稿 : 2013/05/01
閲覧 : 307

sobako777 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

キレイにまとめてはあるが、アッサリし過ぎで物足りない

ちょっとヘビーなテーマをキレイに優しくまとめていてサラッと見れるのだが、あっさりとし過ぎているため深く心に残らない。またディズニー映画のような独特の人物の動きがどうも邪魔に思え好きになれなかった。ラストのラブストーリーな仕上げも、確かにキレイではあるが都合良過ぎで説得力に欠ける。それと、オオラスのメッセージは不要、邪魔、ダサイ!

投稿 : 2012/12/30
閲覧 : 342
サンキュー:

3

ネタバレ

南のエデン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

運命をまつ蛍、空一面に輝いてw

蛍のタイトルに魅入られて借りたのだけれど、私にとって蛍のつくタイトルははずれはないのですw


正直絵は好きになれなかったけど、内容は良かったwww


ゆうたくんは、父親を亡くし、おもいでの山にかぶとむしを取りに一人でかけるのです。


そこで不思議な老人に、会うのです。老人には親切にするものですね^^


ゆうたくんも老人に親切にしてあげました。おかげで不思議な体験をすることになります。


豪雨で死ぬ目にあうところ、命を救われ、過去に送られ、そこで一ヶ月夏休みを体験することになるのですよ^^


そこは、ダムに沈んだ村で消えた村なのです、そこでの体験は、ゆうたくんを少しだけ大人に成長させるのです。


そこで知り合えた、サエコちゃんと運命の出会いをするのです。しかし、サエコちゃんの望みは死んだお兄さんと一緒に逝くこと::


不思議な世界の中で、蛍の一生に人生を重ね、小さな約束をかわし、あの、きれいな、きれいな、きれいな村のなかで別れる二人にもう涙で前が見えなくなりました::


村の人たちも沈む村に思いをいだきながら、わかれていきます。


最後は蛍だけが残り、輝いて運命をまっています。


ラストは蛍と運命の出会いに奇跡が味付けをしてくれるのです::


もう私感動したwwwww絵が好きじゃないのにここまで感動できるなんておもいませんでした^^

投稿 : 2012/12/06
閲覧 : 308
サンキュー:

11

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ボーイ・ミーツ・ミステリアス・ガール

これはホントもっと評価されるべきっ!!!
今年一番面白かった映画の最有力候補です!!!


原作は『ネットから生まれたベストセラー』の代表格、川口雅幸が04~05年頃に自身のホームページに掲載したものから


亡くなった父親との思い出の地へ昆虫採集にやって来た小学六年生の男の子『ユウタ』は山奥のダム湖で不思議な老人に出会う


山からの帰り道で大雨と土砂崩れに巻き込まれてしまい、気を失ったユウタに老人は救いの手を差し伸べるのだが、気が付いた時にユウタはなんと1977年にタイムスリップしてしまっていた
そしてこれからダムの湖底に沈むはずの地に、小さな村と人々の営みが広がっているのを目撃する


なぜか全く見覚えのない祖母と名乗る老婆はユウタの素性を知っており、心温かな村人や村の子供達にすんなりと受け入れられる
謎の老人はユウタを元いた時代へ帰すことを約束してくれるが、それは1ヶ月も先になることを告げて姿を隠してしまう


そんな中、村で一番最初に出会い「ユウタくんは私の従兄弟」だと言い張る謎の少女『さえ子』にも秘密が隠されていることをユウタは知ることとなる・・・


さえ子に隠された秘密が、今作を大きく引っ張ってくれる魅力になっています
最後まで目が離せないっす!










まず今作は色々と不幸な偶然が重なってしまったことで業界内外での話題が振るわなかったことが非常に残念でした


『虹色ほたる』と『タイムスリップ』というキーワードが、まんま【今年の映画ドラえもん】の『ゴールデンヘラクレス』と『タイムスリップ』というキーワードと丸被りだったのです
オイラもてっきりドラえもん的なSF映画なのか?と激しくカンチガイw


さらに1ヶ月ほど先立って公開された映画【ももへの手紙】が今作と同じ『主人公が母子家庭』で『日本の田舎風景が舞台』というのですからトコトンツイてないw
こうなってしまうと“圧倒的に後発の方が不利”なのは古今東西相変わらずですよね;


ただ今作で描かれている村の風景は『地方の○○が舞台』という特定のものではなく、日本の原風景とも言うべきドコの田舎にでもありふれていそうな親近感あるものとなっています
ダムの底に沈んでしまう村という儚いお話も、ダム大国日本ならではのポピュラーなネタで、老若男女問わず入り込み易い作りになってると思います


それとCGなどは使わず、暖か味ある手描きの背景画で日本の自然を表現することへの拘り、これ自体は割りとドコの作品でも見られるんですが、今作の最もたる特徴の<作画>
この作画が世界観を引きたてる画面作りに大いに発揮されておるんです!


例えば、ふと空を見上げたときの『太陽から照り付ける夏の強い日差し』といったエフェクトの類は、普通ですと撮影処理で作り出すもので作画することは無いんです
ところがこの作品の場合、なんとその日差しのエフェクトを手描きの作画でやってしまっているのですw
もうこれは正気の沙汰とは思えないwwwwwwwwwwww
他にも川の水しぶき、舞う様に飛び交う蛍の淡い光とゆるやかな動き
なぜこうもアニメ向きじゃないことばっかり手描きでやってしまうのかw
これらデジタル技術に片寄らぬ手描きによるアニメートが、作品全体の雰囲気を作っているんですよ!
ちょっといくらなんでも凄すぎますw


作画、のお話が出たところでオイラが最も燃えたポイントをば・・・


この作品が公開される直前まで、オイラは例の【ももへの手紙】での素晴らしい作画に感銘を受けていたわけなのですが、今作は【ももへの手紙】とは全く違うアプローチの作画をしているんです


【ももへの手紙】はスタジオジブリ作品など大型アニメ映画作品の例に従い、作監によって整ったカタチに修正された、アニメ映画として最も純然たる美しさを目指したまさにメジャー向けな作品でした
多少ですが原画を担当したアニメタの個性が見え隠れしますが、それをキャラ表のデザインに近づけたり、特定のカットだけ突出してヌルヌル動いたりしないように
と、作品全体の画面作りに調和が図られているのがよくわかります


対して今作では腕は立つがアクの強い絵柄のアニメタを場面ごとに上手く配置して各々のアニメタの個性を打ち消すことなく自由に作画させているのがポイント!
アニメタによってはやたらとフルアニメーションでヌルヌル動かしたがって、それが涙に揺らぐユウタの心情を表現していたり
また大平晋也さんなんかは相変わらずキャラデザを無視しまくってラフなアウトラインのデッサン調でいわゆるリアル系に描いていたりもして、それが使われるのが現実と虚構の入り混じった極めて抽象的な場面であったりとか
作画に興味の無い人にしてみれば「キャラの顔がコロコロ変わってイミフ?」なことになること請け合い;


単純に綺麗なのはモチロン【ももへの手紙】タイプなのですが、【鉄腕バーディーDECODE】や【ハガレンミロ星】の作画に理解を示していただける方ならきっとこの作品の作画の凄さに気づいていただけると思います!
オイラ的には今作の方が断然好きで、どちらも作画評価は5.0点にしてるんですが気持ち的に今作には10点ぐらいあげたいですw
マジでw


で、もちろんどれほど作画が良かろうがお話がツマランかったら容赦なくぶった切りたいトコロだったのですが、、、お話もホント良いんですよ!


はじめにユウタが手に持っている携帯電話がロッドアンテナ付きで白黒液晶
それと1977年の村の少年の「ゴレンジャーの何が好き?」という問いに対してユウタの「タイムレンジャー・・・とかかな?」という会話
これらですぐユウタのいた時代が2000年前後に設定されている、とオイラにもわかったんですが、それにしてもなんで?
そこは2012年でいいだろw
超無意味じゃん!
そう思っていた時期が、、、オイラにもありましたw


その辺をしっかりラストで伏線回収
マジで最後の最後までハッピーエンドに転がるのか?切なさを残すような〆方に転がるのか?もう目が離せないんすよ!
とにかく手放しのエンディングってワケではないんで!作画だけでなくお話にも期待していただきたいっす!


時を経て、人は変わる、風景も変わる、子供も大人になる、でも変わんないものもある
それでも、こどもたちは今を生きる―――そして未来へ


【銀河へキックオフ】といい、オイラの中で最近の宇田鋼之介監督の株は急上昇ですw
ホントにいい映画をありがとうございましたm(__)m
今作、埋もらしておくにはモッタイナイ名作ですぞ!

投稿 : 2012/11/30
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虹色ほたる~永遠の夏休み~のストーリー・あらすじ

ネット小説として人気を博した原作を、大人気アニメ『ワンピース』のシリーズディレクターを勤めた宇田鋼之介を監督に迎え映画化。現代から1970年代にタイムスリップしてしまった少年のひと夏を、日本を代表するアニメーターたちが表情豊かに描く。自然の美しさや、子どもたちの活き活きとした姿を“アニメならでは“の表現で描いている。(アニメ映画『虹色ほたる~永遠の夏休み~』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2012年5月19日
制作会社
東映アニメーション
主題歌
≪ED≫松任谷由実『愛と遠い日の未来へ』

スタッフ

原作:川口雅幸、 監督:宇田鋼之介、脚本:国井桂、キャラクターデザイン・作画監督:森久司、画面設計:山下高明、美術監督:田村せいき、音楽:松任谷正隆

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