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「風立ちぬ(アニメ映画)」

総合得点
71.7
感想・評価
813
棚に入れた
4281
ランキング
1257
★★★★☆ 3.8 (813)
物語
3.9
作画
4.3
声優
3.3
音楽
4.0
キャラ
3.7

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風立ちぬの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

DOLLmimoza さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 2.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

庵野さんが朗読なアニメ映画

世間での評判があまり良くなかったので、今作は劇場に見に行かなかった。
レンタルブルーレイでの視聴である。ジブリ映画は作画がとても丁寧だし
すごく評価できる。
…が、声優の選び方に異論が。俳優と本職の声優ではやはりどこか違うもの。
いつからかジブリ映画では俳優やタレントを多く起用することに路線が
変わっていっている。
これは賛否両論だと思うが、どうも視聴に耐えない俳優・タレントが
いるのは無視できない。下手なんだけどキャラに合っているとか、
作品感を壊していないのならともかく。絵と音楽ばかりにこだわって、
声の演技や、キャラに合っているか合っていないを根本的に度外視しては
いないか。見てるうちに慣れるからでいいものだろうか?
私は慣れなかった。
例:青年期の二郎役の庵野さん。演技ではなく朗読。
キャラの年齢に合っていない声質。少年期は別の声優さんだから
良かったのに。庵野さんは声優でも俳優でもタレントでもない、
声優に関してはズブの素人。(まあ一般人ではないが。
「劇場版エヴァンゲリオン」の監督である。宮崎監督推しのせいで
やりたくなかったであろう慣れない声優をやるハメになった
いわばかわいそうな立場だと取れる)

※「ハウルの動く城」のソフィー役の倍賞千恵子さんも若ソフィーが
違和感ありまくりだった。

物語は実在の人物の伝記のようだが、たぶん脚色していると思う。
その割にはアニメ映画としては退屈に感じた。
飛行機に対する情熱も感じられず、恋愛描写も何それ?的な感じ。
せっかくの感動させたいであろうシーンでも感情がこもっていない
声の演技では拍子抜け。感情移入できなかった。

山へ帰ると置き手紙して列車に乗っている菜穂子さん。
肺結核って昔は不治の病だったのか?
それにしても姿隠すって…ヾ(・ω・`

ゼロ戦からパイロットが降りてきて「素晴らしい飛行機でした」は
わかるけど、その後のゼロ戦の残骸たちは敗戦を意味していたのだろうか?
あと、カプローニと二郎の会話で「君を待っていた人がいる」
と、草原に菜穂子さんが現れる。風で傘が飛ばされ、やがて
消えてしまう。亡くなった描写?その割りにカプローニは悲しげではない。
なぜ見えてる?なんだあの描写?
二郎の声の演技もウルッともこない。
残念すぎる。

何しろ時代設定が古いし、同じ飛行機を扱った作品では「紅の豚」の
方がずっと面白かった。

あにこれβ以外のレビューを試しに読んでみたが、5つ星採点で
1つ星、もしくは5つ星の両極端がほとんどであった。
それほど意見が分かれる劇場アニメだ。
これは子供には退屈だろうし、大人が見ても半分は失望する。
ジブリは「千と千尋の神隠し」を頂点に以降パワーダウンしている
と思わずにいられない。宮崎駿監督はこの作品を最後に引退しているが、
スタジオジブリがどうなってゆくかは、誰にもわからない。
脚本と声にも力を入れたら生き残るかもしれないが。

投稿 : 2014/07/31
閲覧 : 288
サンキュー:

3

アンドロメダ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

宮崎監督らしくない

男女の恋愛模様を描いてるだけではないか。
愛する人を病気で亡くすとかありがちじゃないか?

私がジブリ作品に求めていたものとは違う。
期待してたぶん残念だ。

声優と作画は素晴らしかったけどね。

もうちょっと、ストーリーにひねりと面白みは出せなかったものか......

投稿 : 2014/07/30
閲覧 : 194
サンキュー:

1

ネタバレ

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

鳥と魚

なんとも評価が難しい作品ですね。
まあ文学系全般に言えることですけど、基本的に『良いこと』は描かれないんですよね。
反面教師としての役割を担って初めて良い作品と言えるのかもしれません。

私がこの作品から感じ取ったメッセージは、
『所詮この世は表裏一体、輝かしく見えるものの裏には多分の闇が広がっている。
あなたが日の下にいることで日陰にいる人もいるし、あなたが日陰にいることで日の下にいられる人もいる』
こんな感じでしょうか。
当たり前と言えば当たり前、でもそれを意識しながら生きている人は多分極少数なんですよね。

残酷なまでの徹底した対比関係で描かれている作品なので、どの視点で見るかで大きく評価が異なると思います。
因みに私はこの作品の主人公が大嫌いです。
理由のほうは百聞は一見にしかず。見ればわかると思います。
{netabare}ずばり他人の屍の上をそれとすら認識しないで歩いていく人間だから。
天才には凡人の苦しみが理解できない、とはよく言ったものですね。{/netabare}
それでもその思想を理解出来る部分があったり、実際に同じことをしていたりで、はたと気づかされる。
前述で反面教師と言ったのはそういう意味合いです。

まあとりあえず見て下さい。(『面白い作品ではない』と思いますが)
皆さんがどんな答えを出したとしても、それがこの作品の価値になると思うので。

投稿 : 2014/07/28
閲覧 : 228
サンキュー:

8

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

私の年代へのオマージュか。

御大の新作の為、久しぶりに劇場に足を運びました。
しかも特別なイベントとして、、、
4歳の娘に対して生まれて初めての映画館となる
作品です。
かなり危惧はしていたのですが、、
案の定、一時間を持たずに「家に帰りたい」と言い出す始末。
嫁が気を利かせて、外に連れ出してくれました。

さて、今回の御大の最新作ですが
相変わらず難解ですね。
イメージ的には「堀辰雄」と「堀次郎」への
オマージュでしょうか。
そもそも今の時代にサナトリウムの描写とか、、
意味が分かるのでしょうか。
更には、仕事の為に嫁の死を見とれず、
また嫁もそれを望む純愛の形など、、、
もしかして、このまま御大が谷崎【もちろん潤一郎】にまで、、、
と心配したりします。

後、御大の声優の選択はいかがなものか。

投稿 : 2014/07/25
閲覧 : 270
サンキュー:

6

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 1.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

やはり絵の美麗さは凄い、しかしお家芸の・・・

何だかんだ言って絵の美麗さ、動き、構図のセンスは凄いです。
舞台も戦前の日本で泥臭いかなと思いきや、合間に主人公の妄想も挟んでファンタジーチックになってたのも良かったですね。しかしジブリお得意のクソ配役が・・・本職の声優さんの演技の誇張が気になるならせめて顔出しの普通の俳優を使ってほしい。今回はタレントですらなくアニメ監督さんでしたからね。ウケを狙ってるんでしょうか?絵が素晴らしいから怒りすら覚えますね。

投稿 : 2014/07/17
閲覧 : 239

グランザム さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ドキュメント番組みたい

宮崎駿監督の長編映画として最後の作品?

投稿 : 2014/07/09
閲覧 : 220
サンキュー:

0

sinsin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

良い事も悪いことも運んでくる美しい風

総評。
ちょっと自信が無いのだが今回は風立ちぬをまとめて見る事にしたい。
私の感じたところこの作品は一言で言ってしまえばアナログニズムをもってしてシリアスなドラマを描いた作品であると感じた。ところどころはまっていたシーン、特にドイツでの滞在なんかはドイツの近代的というか工業社会を暗い彩度で効果的に表現していたと思う。その対極的に日本の情景はとても牧歌的で日常性がありのどかである。
そんな世界観を持つ「風立ちぬ」では劇中様々なところに風がふいてくる。その表情は主に洋服のたなびく様子で生き生きと表現されていたと感じる事ができる。
今回は、そんな「風立ちぬ」の様々な風を考えていきたいと思う。

{netabare}風立ちぬの世界観。
峻厳=菜穂子の結核、戦争、ドイツ。
対比。バランス=堀越二郎。
慈愛=空を飛ぶという夢を持った飛行機。菜穂子。日本。
物語の中では、日本はとても牧歌的で情緒的に描かれる反面、ドイツは工業化社会の閉塞感を感じさせる空間として描かれているように思えた。その日本の描写が堀越の救いになったであろうと感じる。
ここで風に注目して見るとドイツではあまり風がふいた描写が無い。ドイツでは風がふかないあたかも大地の息吹が無い土地のように表現されているように感じるのだ。
堀越に救いを与えてくれた菜穂子も結核という呼吸器系の病気である。その菜穂子との思いが結実するシーンにおいても紙飛行機を飛ばして二人で遊んでいる描写がある。
そんな「風」を受けて空を飛ぶという、人間の根本的夢を持った飛行機でさえ軍用機として町を焼いてゆく「風」という側面がある。序盤の東京大震災の火災で図書館の本に風の向きが変わったから本に燃え移るぞとかそんな風にまつわるエピソードにあふれていると感じた。
これをもってしてこの作品のテーマは「風はいろんなものを運んでくる。良いことも悪い事も。そして人間はそんな風の中でも生き続けねばならない」といった主張を感じる。最後の「あなたは生きて」の菜穂子の言葉から人生色々あるけど人間は生きていかないといけないといった簡単なメッセージを個人的には受け取れたと感じた。

風立ちぬの演出と作画。
総作画枚数は一体何枚なんだって思うほどよく動いていたと思う。それも物語序盤での東京大震災の描写では何人もの逃げ行く人々の姿を全て表情豊かに上手く描き分けて描いたと思うのでその仕事には感服するばかりだ。
今では全く見ないであろう技術、背景動画もあったし背景画は透視図法をとってはいない。
コレは明確に画面やシーンにアナログニズムを内包しようとした意思を感じる。ある意味この作品はちびまるこちゃんぐらいアナログな作品と思える。一般的にはアナログ的演出方向は日常と相性いいのだが。
この作品はシリアスな戦争、恋愛、仕事を取り扱っていてどうも日常的な感じがしなかったと思う。菜穂子の結核であったりかなり重たい感じがした。
そこで私はこんな大震災とか人が何人も死んでいるシリアスな世界で、この幼稚と言ったらまずいかも知れないが形の柔らかい作画が果たして映像にマッチングしていたかは疑問符を感じた。特に序盤の東京大震災はとてもシリアスで何かこう大震災を面白おかしく描いてるんじゃないだろうか?とか感じてしまった。
基本的に天才堀越は人に対して無頓着であったかも知れないが、これではあまりにも薄情すぎるような罪悪感を観ていて感じたからまずいと思った。特にそれは序盤が深刻な印象。
であるなら、序盤では実写的な演出方向でも良かったかもと感じてしまう。勿論、映像に迫力と説得力を持たせる為大人数の人間を様々なシーンで描いた事は想像できる。しかし、それは効果的だったかは個人的にはわからない。
結構、みんな震災にあっても生き生きしすぎていたし、絶望感をあまり感じられないから東京大震災が冗談みたいに軽い感じに収まってしまったと感じてしまう。
まあ、人間ってそんなものかもしれないが菜穂子と堀越が出会ったのも大震災であるから文字どうり「風はいろんなものを運んでくる」と言った感じで大震災も風と言う事なのであろう。
文字どうり、風のシーンでは一体原画枚数何枚なんだってぐらい複雑な動きを洋服のしわが動く。飛行機の挙動も風を受けてとても美しく優雅に飛び立つ様は、それまでの宮崎監督作品の派手さはないがとても美しくて好印象であると感じた。
最後にやはり、菜穂子との恋愛が非常に柔らかく素敵であった。それだけでもこの作品観る価値あるのではないかと感じた。

感想。
凄いな。風立ちぬだけあって、風の表現が。
これがまず率直な感想。
風を表現する為に、スカートがたなびく様子とか飛行機が揺れながら飛んだりまるで風が一つの意思を持っているかのように感じた。
特に洋服が風で揺れるシーンなんかは何枚もの原画を使って同じパターンの連続ではなくて風を生き生きと描いたと感じる。
コレはとても美しい。
序盤では、画面にとにかくたくさんの人を描いてアニメーションの限界に挑んだ印象を受ける。コレは画面、シーンにおいて大きな説得力を生み出して実写並みの説得力を映像に与えているように思える。
恋愛ドラマはとても柔らかく現代人が忘れた何かを思い起こさせてくれるように感じた。
あくまでアニメは文芸作品などではなくて映像作品だという事をまざまざと見せつけられる様な思いだ。
そのくらい、人物の挙動が美しく、一体動画枚数何枚なんだと心配になってしまう。そのぐらい良く動いていたように思える。
で、あるから文芸としてどうだろうか?といわれたら弱い部分もあるんだろうと思う。
しかし、それがなんだ黙ってこの映像作品を見ろという力というか説得力と自信にあふれた作品であると感じた。
本当に個人的感想としては恋愛が柔らかでいい。{netabare}

投稿 : 2014/07/05
閲覧 : 311
サンキュー:

4

ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 1.0 音楽 : 5.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

夢を追い続けることの残酷さ

宮崎駿先生の長編アニメーション引退作品



小さい頃から飛行機に憧れていた二郎は夢を追い続ける
二郎は美しい飛行機を作るために犠牲を出している


飛行機を作る費用さえなければ国の貧しさも少しは解消出来るだろうし
菜穂子の寿命を考えればとれた行動もあるでしょう



美しい飛行機を作るという夢。


私個人的にはジブリには夢をみせてもらってばかりでしたので
この二郎の一生の物語には驚きました「美しい飛行機を作るための残酷さ」
それを分かっていてもそれでも「美しい飛行機」を追い続ける二郎は夢を
追わないではいられないんですからね。
音楽や作画は文句無しの五点。松任谷由実さんの曲は時代背景によく
あっていると思います。

物語どうこうではなく宮崎駿先生の最後としては残念でありました。

投稿 : 2014/07/05
閲覧 : 428
サンキュー:

28

しげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

引退作品

宮崎監督の全盛作は、やはり風の谷のナウシカとカリオストロの城だと思う。両作品とも何回見ても飽きない作品だった。本作は風の谷から30年後の引退作だが、物語的には深みに欠け、キャラは面白くないし成功したとは思えない。主人公は有名な零式艦上戦闘機の設計者。この戦闘機は初心者には操縦が難しく、装甲板がない、自動消火装置もない人命軽視でベテランパイロットが戦死してしまうと後は戦果を挙げられずに自殺攻撃に使われるような欠陥兵器だった。アニメではぜんぜん触れられないが。唯一評価できるのは奥さんが重い病気に罹っていた描写。昔は人生50年なんて言われていた時代の雰囲気が良く出ていた。

投稿 : 2014/06/28
閲覧 : 252
サンキュー:

3

ネタバレ

ヘルワヘルワ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ジブリか〜

ジブリにしては、大人すぎる題材ですね。
爆弾級な物語を作品にした。
みたいな。
かなり、深い深い作品だと思います。
真の意味を理解するには、あと3回は
見ないとわからなそうです‼︎
しっかり、見ないと、ですね。
一度は見て欲しい作品です‼︎

投稿 : 2014/06/26
閲覧 : 249
サンキュー:

2

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

チェリー

ジブリ作品。


第二次世界大戦で猛威をふるった零戦。
その設計者である、堀越二郎を主役とした物語です。


ええと、この作品、エンタメ性はかなり低いです。
娯楽映画というより、ドキュメンタリーを見ているような感じ。
主人公の苦悩や葛藤も描かれず、「何があったか」をひたすら追いかける。

しかし、ドキュメンタリータッチだからといって、実在の人物をそのまま描いているわけではありません。
人物像、出来事などはフィクションです。


物語は、飛行機にあこがれる少年時代からはじまります。
そして、大学、就職、結婚という人生の分岐点を中心に、堀越二郎の半生を描いています。

この映画は、現実のイベントを夢の世界で繋いで作られています。
少年時代→夢の世界→大学時代→夢の世界→……といった感じです。
また、各時代にも夢の世界が含まれているため、場面切り替えが忙しいです。
いつの間にか何年も経っていたなんてことはザラ。

後半はラブロマンスですが、恋に落ちる過程もあやふやなものです。
そこは察してくださいと言わんばかりの省略っぷり。
想像力が強い大人向けの映画なのは間違いないです。



堀越二郎の声を当てているのは、エヴァンゲリオンで有名なアニメ監督の庵野秀明氏。
ジブリで俳優を起用するのは普通ですが、畑違いを主役に抜擢。
やっぱりというか、見事なまでの棒演技です。
まあ、棒演技はそのうち慣れるし、「素人ならではの味がある」というとらえ方もできます。

ただ、どうにも「素人が台本を読まされています」みたいな抑揚が気になりました。
それに加えて、ほかの人物は普通に俳優を使っています。
主人公だけがやたらと浮いて聞こえるんですよね。
見た目と声が合ってないし。。。


そこを除けば、なかなか見れる映画でした。
たしかに、テーマ性は排除されていますし、物語も起伏がありません。
ですが、アニメーションの質はさすが宮崎作品です。
動きも自然ですし、安定感があります。

出てくるキャラクターも魅力的でした。
特に、二郎の上司である黒川。
単に厳しいように見えて、世話焼きで部下思い。
「風立ちぬ」の中で一番好きですね。


そして、宮崎駿監督の「純粋な飛行機へのあこがれ」が全面に押し出されていて、好印象でした。
見ていて恥ずかしくなるような恋愛描写に関してもしかり。
今までのジブリ作品との違いを探しながら見るとおもしろいです。
「宮崎駿の作りたかった世界」の輪郭が見えてきます。

堀越二郎と自分を重ね合わせている、と考えるのが自然なのかもしれないですね。
作中のたばこの銘柄が「チェリー」なのも偶然ではないはずですし。


「人にオススメできるか」と言われれば「うーん」となりますが、個人的には70点くらいの作品です。

投稿 : 2014/06/22
閲覧 : 658
サンキュー:

58

ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

堀越二郎の半生を良くも悪くも丁寧に描いた作品で人によっては地味で味気無さが目立つ作品になると思う。ドキュメンタリー映画を観てるような印象でした。

宮崎駿監督の長編アニメーション引退作品。
有終の美を飾るに相応しいかどうか賛否両論になりそうな内容に感じました。
宮崎駿監督はアニメは子供のためのものであるという想いから
本作の映画化はまったく考えてなかったらしいです。
内容からいえば当然だと思います、
子供には難しいだろうし、そもそも子供が興味でる内容ではないです。
実在の人物をモデルにした作品なので興味でないとかあまり言いたくないのですが
僕が子供の頃に「風立ちぬ」を観て楽しめてる姿がイメージできません。
子供向けではないので監督自身も映画化は考えていなかったのだが
紆余曲折あり映画化にいたったみたいです。
本来はこういった作品を映像化したかったのかもしれませんね。
ある意味、宮崎駿監督はオタクやマニアの類なんだと思います。

さて、内容のほうですが主人公は堀越二郎という男性で子供のころから飛行機に憧れを抱き、
航空工学を学び技術者として設計に没頭する日々を描いてるのが本作です。
良くも悪くも彼の半生を描いていく流れが丁寧で淡々としてるんですよね。
今までのジブリ作品のようなエンタメ性は乏しいです、
盛り上がりどころというのもありませんし、
盛り上がるというよりは心にしみわたる系のお話です。

堀越二郎の声優さんはエヴァンゲリオンで有名な庵野秀明監督です。
日ごろから親交があったのは知ってましたが
まさか自身の作品の主人公に抜擢するとは予想だにしてませんでした。
宮崎監督の主人公のイメージでは滑舌がいいらしいけど、
庵野さんはお世辞にも滑舌がいいとは言えなかったね。
最終的には存在感で選んだらしいからまぁいいのか。
最初はちょっと気になりましたが観てるとそんなに気にならなくなります。
徐々に世界観にキャラクターが浸透していくイメージでしょうか。
堀越二郎というキャラクターは勉強ばかりしているインテリ系に見えて、
実は腕っぷしも強かったり人柄もよく、良くも悪くも人をひきつけるタイプでした。
ちょっと融通のきかなさそうなところもあるけど、
簡単に自分の意思を捻じ曲げる人より好感がもてます。

物語の世界観は雰囲気的にコクリコ坂にちかいかもしれません。
ああいった戦後復興して間もない印象の街並みや雰囲気です。
個人的に好きな世界観ですね、古き美しい時代の日本です。
イメージ的には火垂るの墓とコクリコ坂の間くらいの内容かな?
火垂るの墓ほどシリアスではないけどコクリコ坂ほど陽気でもない。
一番最初に書きましたがアニメーションというよりは、
ドキュメンタリーです、堀越二郎の半生をアニメーションという枠を借りて描いてるにすぎません。
淡々と描写しながらもアニメーションだからこその演出はされており、
ジブリらしい夢と現実の境界をうまく再現した見せ方だと思います。

そんな堀越二郎が航空学に没頭するなかで出会ったのが里見菜穂子。
後に相思相愛になる二人ですが菜穂子は架空のオリジナルキャラクターみたいですね、
このように忠実に再現してるわけでもなく宮崎駿監督独自の脚本も加わっております。
菜穂子という女性は繊細さと気丈さ、そして何よりも美しさを併せ持ったキャラクターで
まぁ実際にこんな女性がいたら好きになってしまうだろうなぁ、と(笑)
こういったキャラを見るたびに思うけどこんな綺麗な言葉づかいで、
男性に寄り添うようにそばにいてくれる女性なんているんかいw
ストレスフリーな感じでとても素晴らしい女性だと思います。
結核を患ってるということですが二郎に苦しんでる様子など微塵も見せず、
自身の美しい部分だけを二郎に見せてくれてましたね。
女性の意地というか矜持というか彼女のたくましさを堪能させてもらいました。
なにより可愛かったしね!甘え上手な女性でした。

この作品は大きくわけると飛行機と恋を描いた作品になるんじゃないでしょうか。
その二つを描いたドキュメンタリーなのです。
子供のように飛行機への想いを、夢を語る二郎だけど言ってしまえば戦争の道具なわけです。
自身の設計した飛行機と結核と戦う菜穂子を通じて生きるとはどういうことか?
二郎自身が、そして視聴者たちが考えさせられるような内容になってます。

「生きねば。」
純粋なハッピーエンドという感じでもありませんが
上記のキャッチコピー通り前向きな終わりのようにも思えます。
そもそも人間の半生を描いた作品なので幸せだったかどうかなんて
それこそ生涯を終えるその時までわからないでしょう。
いい人生だったと断言するためにも彼は「生きねば。」

堀越二郎の「生きねば。」という想いの原動力は里見菜穂子という一陣の風でした…

「風立ちぬ、いざ生きめやも」

【B+75点】

投稿 : 2014/06/19
閲覧 : 334
サンキュー:

9

ねこひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

さすがモブの宮崎さん!!

素晴らしいの一言。宮崎さん最後の作品にふさわしい作品な気がしました
何がすごいって震災シーンです
モブ一人一人が手書きで描かれているんです。それぞれ違う動きをしているんです。どれだけの手間をかけているか!ポニョの出だしを思い出させてくれるカットでした
本当にお疲れさまでした

投稿 : 2014/06/13
閲覧 : 325
サンキュー:

2

ネタバレ

Britannia さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:途中で断念した

不評、この作品が好きな人は見ない方が良いです。

■視聴し感じた、自分の独断と偏見ですのであしからず

{netabare}宮崎駿、堀辰雄、庵野秀明
畑違い。

内容、宮崎作品なので期待して視聴

噂通りらしくない、実在人物を取り入れ大人向けな作りらしいが
純粋にアニメとして面白くない。
そもそも宮崎作品にそんな物を求めていない。

喫煙シーンにて、時代背景に必要だかしらんが反対を押し切って
まで入れてあの描写って、ガキ臭い絵に合わな過ぎで違和感がある。

夢の様なファンタジーで見せたいのか、リアルに見せたいのか
どっちつかずで感情移入しない。
実在人物入れてリアルな作品、作りたいなら実写でやれば良かったんじゃないの

声優にて、感情も無く棒読み。デビューらしい演技ですね
アニメと実写を織り交ぜる監督らしい
俳優起用する、こんな作品なら通用するんじゃねーの{/netabare}



■ネットのコピー
感想を公にするのがはばかられる風潮もあるという。
幼いころからジブリ映画を観て育ったという男性A氏(24歳・大学院生)は、次のように語る。
「細かい心理描写などはとてもすばらしかったのですが、正直ベストワンだと思えませんでした。
それをSNSに書いたら、『ジブリを偉そうに語るやつってサブカルかぶれでウザイ』『こういう作品を酷評してる自分が好きなだけだろ』などと、知らない人から“攻撃”されてしまったんです。
宮崎監督最後の作品で、かつ戦争を描いているということもあるからか『この作品は批判してはいけない風潮』を感じました」(A氏)



■メッセージが有ったので今後の為、追記

あくまで自分の為にデータ化しているので
周りに遠慮して評価を変えていたらやってる意味が無い。
【★1=2度と見ない為のメモとしてます】
※全てが嫌で1な訳ではありません。

自分の好きな作品でも当然嫌いな人はいるでしょうし、感じ方は人それぞれで良いと思います。
低評価でも高評価でも共感してくれる方と話せれば
楽しいし、真逆の方との釈明・喧嘩する為に書いてる訳では無いです。

嫌なら好きな作品の低評価を読まなければ良い
評価を突き詰めれば好きか嫌いかでしかない。

投稿 : 2014/05/31
閲覧 : 877
サンキュー:

21

のび太 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

有終の美は飾れたのかな

ゼロ戦の設計者 堀越二郎、その半生を描いたアニメ映画。

そして日本のアニメ史に輝く宮崎駿監督の最後の映画作品です。

内容は子供向けではなく、大人向けでしょうか?
それもかなり年齢が上の大人向け。

ぶっちゃけると、紅豚の方が圧倒的に面白いのですが、
飛行機が大好きな宮崎氏が、飛行機を題材にしてこれで引退と
思って作った作品なら、いまさら突っ込む必要は無いかと。

私個人としては、有終の美を飾れた作品だと思いました。
ジブリには、宮崎氏の幻影は追わずに、これからも楽しい作品を
期待したいですね。

投稿 : 2014/05/18
閲覧 : 382
サンキュー:

16

ごはんちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

最後の作品

宮崎駿監督の最後の作品(らしいが?)風立ちぬです。

飛行機を作る事に没頭した主人公と、そして最後は悲しい愛物語と。
色々詰め込みすぎて、アップアップしてる感じが否めないのは
私だけなのでしょうか。まあ、時間的にああなってしまうのは
仕方がないのかもしれませんが・・・。
最後のオチもあんまり綺麗じゃなかったなあ・・・。
これが、私が子供の頃から大好きだった宮崎駿監督、最後の作品だと
思うと、ちょっと「これでかあ・・・」な感じはしなくはないです。
でも、言いたい事は、理解できたし、納得もしたけれども・・・。

作画は相変わらず、ジブリは、風とか水とかの表現がリアルで、
迫ってくる感じがいいですね。

で、問題の声優さんですが、主役はエヴァの庵野監督です。
聞いていたら慣れるかと思いきや、最後まで無理でした。
里見菜穂子役の、瀧本美織さんがとてもお上手で吃驚しました。
これは、庵野監督が、あれだから、瀧本さんがうまく感じたのか
それとも純粋に瀧本さんが上手だったのか、わかりません。

音楽は、相変わらずとーってもいいです。流石です。

キャラは、別段これといって、引き込まれる人物もいませんでした。

でも、何はともあれ、宮崎駿監督の最後の作品ですから、
ファンなら、文句言いつつも見るべきだと思います。

投稿 : 2014/05/16
閲覧 : 255
サンキュー:

5

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

意味不明な境地にたどりついた宮崎御大を祝いたい

 そういや、見たけど、書くの忘れてたんでさらっと。

 とりあえず、結論から言うと、よかったです。人にオススメをしたいか、といわれたら、それは、あんまりオススメはいたしませんけれども、まあ、人に薦めるかどうか、ということと「わたしが見てよかったかどうか」ということは別のことなので。
 それは、すなわち、「ごく個人的には楽しめる点はあるけれども、他人が同じように楽しめるかは、まったく保証できない」ということ、です。


 シナリオに関して言えば、ケチをつけるべきところはたくさんあります。宮崎御大にとって恋愛描写っていうのは一体何なんだw、アホかwww というのもあるでしょう。
 実際の堀越二郎の評判を少し聞いたことのある人にとってみれば「なんだwwこの堀越二郎はwwww」という失笑がこらえきれないということもありました。
 まあ、つまり、失笑しながら見たという事実もあるわけですが……そういうことはぜんぶさておいて、ただただ、地味に空の風景と、空をより早くとばそうと苦心をする人の描写という、ただ、その風景描写だけで、けっこうイケたわけです。個人的には。
 夢と現実の風景の重ね方。ありえない挙動をする物体の数々。そういうものが楽しそうに描かれているのを見るだけでとりあえずお腹いっぱいですよ。
 
 登場人物の人物像は正直よーわからん感じがしますが、もうなんていうか、アレですわ。幼児向けの絵本の登場人物が何考えてんのかよーわからん、のと同じような気持ちです。

 ただただ、詩的な風景を楽しそうに描く作品という以上のものを期待せず、わたしは、そのような映画を、静かに観させていただいたという気持ちで、もうそれだけで、宮崎御大には、いい映画をつくっていただいたなと、感謝する気持ちになれました。
 
 ええ、もうね、パヤオ先生が、いくら意味不明な脚本を書こうがもうどうでもいいんです。おっさん楽しそうなら、いいんです。もう悟りの境地ってやつですよ。これが。
 
 脚本に期待する気持ちというのが、この10数年をかけてキレイにわたしのなかから抜け出ていっており、おかげさまで、もう、こういう気分になれました。

 ただ、まあ、似たような気持ちで、みなさんが鑑賞できるのだろうかといわれれば、「よーわからんですわ」と申し上げるより、他にはなく、そういう意味でオススメはまったくしないのですが、個人的には、よかった、と。最初に申し上げたのはそういうことです。

投稿 : 2014/05/11
閲覧 : 426
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13

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

監督の自叙伝にもなってる?妄想偉人伝

紅の豚に続き模型誌連載で原作のアニメ化。
堀越二郎の著書『零戦』の前半部分などをベースにした監督の裏のライフワーク、妄想漫画です。
九試を描きたい、しかも一号機(あの翼は1号機しかないそうです)、あれこそ美しい飛行機だ、そのリビドーがほとばしっていました。

その流れから超マニアックです。ストーリーはシンプルですが会話は何いってるかわからないひとがたくさん、いや9割なんじゃないでしょうか。
庵野監督の声量が微妙とかじゃなくて・・。


『新機種に採用するのは複葉機か単葉機』か、程度で済ませとけばいいのですが、そんなもんは知ってて当たり前だろ?といわんばかりに、触れもしない、もっとマニアックな専門用語とマニア向けのメタ、ジョークが飛び交う三菱重工社内、そこに勤める東大卒天才エンジニアの古臭いラブストーリーが進んでいきます。

堀越さんご本人が書かれている本では当たり前ですが恋愛要素はありません。忙しくて死にそう 正月に子供と遊んだとかそれだけです。
それどころか『零戦の改良なんかほっといてこっちの言う通りにすれば烈風ガン積みできてちょっとはマシな戦争になったのに・・・』(私の勝手な意訳ですが)こんなオジイサマです。文章から本音が見え隠れしてですね、庶民でないというか常人とは感覚がちがうんです。ちょっと飛躍ですがまさに悪魔に魂を売ちゃってる、だからラストシーンや演出のベースがあの古典なんでしょう。監督もボンボンの天才なんてこんなもんだ、自分も含めてとそういいたかったのかな。


原作漫画ではけっこう申し訳程度の小説『風立ちぬ』要素でしたがアニメではカビ臭いを通り越し熟成された大正ロマンな感じでなかなかいい。むしろミリオタ要素が邪魔してるような・・・。
頭から作っていくスタンスと製作期間の問題でか、エンディングを無理やり畳み込むのは相変わらずです。
ええ・・もうおわりなの?


やっとBDがでるので見直したいところがけっこうあります。
まず震災みて地震の表現をしたかったんじゃないか・・と?
すごい不謹慎なのですが表現者として実際に目にしてしまったからには作画してみたかったのじゃないかと。原作マンガにはありません。
あと毎度画面にでる帽子、風の向き、タバコ あのドイツ人のオジさんなどなどなにかしらの暗喩なんだと思いますがわかりません。
わたしの教養が足らないと怒られてるんですねこれは。
鳳翔さんもじっくりみたい、長門型?いましたよね
一部の登場人物の台詞回しやドアの開け閉めにいたる細部の仕草もいまの日本ではあまりみられなくなったもので非常に美しくもう一度観たいです。

で個人的にどーでもいいけど気になるのが七?九?試のどっちかでエンジンのイナーシャーをまわすハンドルの方向・・零戦とかと逆というか反時計ってするのかなぁ。力をいれずらいような・・あぶないし。
あんな飛行機の資料があるのかしら。気になります。

投稿 : 2014/05/04
閲覧 : 510
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sobako777 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

絵の動きの細やかさには感動するが、物語が尻すぼみすぎ!?

ロマンチックな展開を、“ジブリならでは”の細やかな絵の動きで丁寧に丁寧に表現していって、時間が足りなくなったから無理にまとめた!?これからクライマックスってところで急にまとめに入られ「おいおい、そりゃないだろ」的な物足りなさが残った。

投稿 : 2014/04/05
閲覧 : 238
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jun123456 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

お疲れ様

普通に面白かったとは思います。ただそれ以上は何もありません。
宮崎駿監督最後の映画ということでハードルがあがりすぎていたのかもしれません。 正直中途半端なイメージで、何も残りませんでした。      
後奥さんの架空設定と夢ネタは...正直引いてしまいました。

恋愛要素をなくして、アニメでなく実写の2時間ドラマや映画で見たかったかなー

投稿 : 2014/04/03
閲覧 : 199
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1

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rurube さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:----

ジブリ最高。

今までジブリ作品で一番好きなのは『千と千尋の神隠し』だったがこの作品は間違いなく越えた。
正直映画館で何回泣きそうになり嗚咽を我慢したか分からない。

自分は映画も好きなのだがいわゆる普通の日常をテーマにした作品に何かしらのメッセージを入れるのは非常に難しい。なのでハリウッド映画を観れば分かるがいわゆるエログロの作品が多い。それはメッセージ性の作品を作る時にエンターテイメント部分を補うのが楽だからである。

例えば『明日に向かって撃て』は無法者を主人公にする事でメッセージである時代に取り残されていく人々(しかしそれは彼らに能力がないのではなく時代の変化についていけない人は一定量必ず出てしまう)を残しつつエンターテイメントとしても成り立たせている。別に職業を鍛冶屋にしても良いのだろうがそれだと映像として面白くない。実際に鍛冶屋だったら人気出なかっただろう。

この作品が素晴らしいのは対した話では無いのにも関らずエンターテイメントとしての体裁を整えなおかつメッセージを残している点である。
さらに最初のシーン(屋根を登るシーン)でジブリ特有の背景が動く作画にすることによりジブリ映画だという主張をしている。これを後半に持って来ない所一つが監督の苦悩を表していると思う。内容がジブリらしくない中でジブリ作品だというのを印象付けるそのために最初にこの作画手法を持ってくるのが本当に素晴らしい。

またキャラクターの良さも光る。この主人公は間違いなく少しおかしい。
肺炎の奥さんを上司の家に住まわせるのだから。不死の病で周りの人に移る病気なのだからわけがあるにせよ普通は言えない。それを言える人間像になっているのが無理のないストーリー展開なのだと思う。
この主人公は将棋の棋士の様だ。少し変わっているし気が付かない点もあるが職人はだから職人になれる。人生の短い時間で何かをしようとすればそれ以外の能力の欠如はしょうがない。

それと奥さんが好きになったのも分かる。奥さんの実家はかなり豊かみたいだし昔の話だから恋愛結婚なんて無かった。軽井沢で娘を下さいシーンがあるのだがいつ死ぬか分からない・いつ移るか分からない病気を抱えている娘に対して明らかに全てを理解出来ていない(要するに好きだから一緒になるのだとしか考えていない、いわゆる世間体とかの社会的弊害に全く気が付いていない)主人公の人となりに人間性を見つけている。

これって当たり前の様で当たり前ではない。例えば人って個人もあるが社会の中での立ち位置もあるし本来二つを合わせて個人と言える。今回の場合は病気が奥さんの社会での立ち位置になってしまっている。彼女は彼女だが社会的に考えれば病気の女でもある。そしてそういう観点から見るのは間違った見方ではなく現実である。

奥さんとの最初の出会いは地震の中であった。そのときに主人公は彼女がどういう人だか(実家が裕福)知らなかったが知った後も態度を変える事は無かった。そういう主人公の人となりに気が付いていたからこそあの綺麗で裕福な人は主人公に恋をしたのだろう。

たまに何でこんな奴に好きになるのだろうかってキャラがいるがこの作品にはそれが少なくても自分には無かった。

最後に声優の話をしたいが自分は基本的に声優があまり好きでは無い。特別下手でなければ気にならない、むしろアニメ声の方が違和感がある。特に日常をテーマした作品でアニメ声を出すのが不可思議だ。日常をテーマにしているのにアニメ声という非日常を入れるのは作品としてどうなのか?
監督が完璧性を求めていない結果としか思えない。
今回、主人公を庵野秀明にしたのは彼が職人だからだろう。むしろ完璧ではないのが完璧なのだ。実際の職人に声を出させているのだから文句は言えない。それと実際に少し違和感があるのが主人公の性格を現していて良い。

投稿 : 2014/03/31
閲覧 : 275
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7

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(´◉◞౪◟◉`) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

AA

これで引退作・・・引退会見で、韓国の人はお金を払って見て下さいって言ってたのがさすがだなっと思いました。

※深い意味はありませんのであしからず・・・

宮﨑駿監督、復帰しないかなぁ~(´◉◞౪◟◉`)
庵野さんにこれ以上負担かけないで!エヴァ作ってくれなくなるんだからっ

って独り言な妄想でした(´◉◞౪◟◉`)

投稿 : 2014/03/13
閲覧 : 178
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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

PAYAOお疲れ!

ジブリが世間一般に広く支持を得てこれたのは、ABE曰く「マインドコントロールされた戦後教育」あっての事
外面的に自然賛歌を装ってはいるが、一皮剥けば自虐史観を煽る作品が多数
まー今まではソレで良かった
ただ今後の教育改革如何でこういう作品の社会的位置付けが大きく変わる可能性が出てきた

本作と同じ零戦をテーマにした「永遠の0」と言う作品がある
生きるために戦い抜いた零戦操縦士を主人公にした物語
第二次大戦を経験した著者の父親、叔父から聞かされた戦争体験を後世に伝えたいという想いが伝わってくる
作品完成当時、どこぞの監督のように戦争賛美、特攻隊賛美と捉えたのか、いくつかの出版社に原稿を持ち込むも全てNGだったらしい
著者百田の政治思想、歴史認識共に真逆の宮崎も同様、百田をバカ扱いし挙句の果てに物語そのものを嘘八百だと評した
だが世間の評価は宮崎の思いとは異なる結果となった
400万部を超える大ベストセラー、後に映画化され公開以来観客動員数8週連続1位

「僕の時代は終わった」という言葉の中に、そういった時代の変化に対応できない(したくない)思いも含まれていたのかもしれない
時系列的に逆なんだけどね
どちらにせよ自国を卑下して称賛を浴びる時代は終わったってコトでしょうナw

投稿 : 2014/02/28
閲覧 : 187
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蜂須賀 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

評価の難しい「良作」

※当レビューは全て個人的な感想であることをご理解下さい。



なんとレビューして良いものか、非常に評価に困る作品である。

まずなんといっても「宮崎駿」というだけで、大なり小なり、プラスなりマイナスなり何かしらの先入観を完全に排除することは不可能だろう。
私もその例にもれず、未だに「となりのトトロ」や「魔女の宅急便」「もののけ姫」といったような過去、もしくは現在ドハマりした作品の幻影を追っているのだとわかった。


物語自体は良い。尺の問題か、私の理解力の問題か、時折場面転換に戸惑うこともあったが、ラストシーンからエンディングにかけての演出には涙腺が緩んでしまった。

キャラクターも良い、と思う。特に主役の二人にはそれぞれの心情を想像する余地も残され、また非常に魅力的な「人間」として描かれている。

声優の評価は非常に迷ったが、個人的な判断はともかく、まぁ上手くないことはまず確実だと感じるため評価を下げた。しかしながら、それが良い味を出していることも事実であり、キャスティングや各声優に対する批判等に繋げるべきではないだろう。

作画と音楽は言わずもがな。特に述べる点はなく、流石としかいいようがない。


ここまで、それぞれの評点に対して一言ずつ理由を述べたが、全体的な感想としては良作、良い映画だった、という印象だ。傑作というほどではなく、かといって観たことを後悔はしていない、という感じ。これは偏に、好みによるものではないかと思う。


ファンタジーではないため例えば「もののけ姫」などにみられる、物語全体を利用した壮大なメッセージ性は感じられず、世界観で魅せるような作品ではない。また主役の二人が他作品に比べ精神的に成熟しているため、作品を通しての精神的な成長や、冒険、発見などといったワクワクする要素もない。
故に、宮崎監督の他の作品と単純に比較することは難しいし、私など上述した要素が大好物なため、作品自体に魅力を感じることが出来なかったのではないか。


しかしながら、これらの先入観、嗜好を排除すれば、純粋に素晴らしい作品であると考える。

特に後半、随所で見られる死の気配。コレが、観る者の心を掻き立てる。

そんな中で、
仕事の為菜穂子と離れ離れになることを容認した次郎。
菜穂子が会いに来た際、病院に帰すのではなく、近くで暮らす決断をした次郎。
療養のため、次郎と離れ、故郷を離れることを選んだ菜穂子。
療養所を飛び出し次郎のもとに行った菜穂子。
に代表される様々な事象の結果訪れる結末。

何が正しく、何が間違っているのか、なぜあのような行動を取ったのか、自分であったならどうするだろうか。
ほぼ全てのシーンでこのような考えにさせられ、やってくるラストには鳥肌が立った。
苦悩することは若者だけの特権ではない。
むしろ大人の方が、日々苦しみ、悩み、嘆き、正解のわからない選択を続けている。
戦争の時代を描きながらそれに関わる描写がほとんどないことも、現代の私たちが自分を重ねることのできる理由だろう。

この二人は、「等身大の人間」である。
それも、社会的責任を負った大人だ。次郎は有能であるが故に、それも殊更大きいだろう。
時代を超えた共感と、涙腺を緩ませる物語。
たとえアニメに求めるものが違ったとしても、たまには、こんな物語も良いものだと感じるばかりである。

投稿 : 2014/02/26
閲覧 : 185
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4

ネタバレ

キリン  さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

宮崎監督の最後(?)の大作

映画公開初日まで
観に行こうか迷ってましたが
結局次の日に行きました。

内容で行こうと決めたのではなく
ジブリだから行こうと決めたのでもなく
庵野秀明さんの声優っぷりを
とくと拝聴しようじゃないか
と言うのが決め手です。

映画館に行くと、さすがジブリと言ったところか
やはり客層が他のアニメ映画と違う気がします。
気のせいかな・・・・
でも子供はいませんでした。

館内に入る前にスタッフさんから
二つ折りにされた手紙っぽいものを頂きました。
見ると表に
『映画をご覧になったあとにお読みください。』
と書かれていました。
よっぽど、すぐ見てやろうかと思いましたが、
ネタバレ臭がプンプンするのと、
「見たったわ」
と言ったところで、つっこんでくれる人もいなかった為
素直に従うことにしました。

一応、もう手紙が手に入らない方の為に
中身を書いておきます。
映画観てないと見ちゃダメですよ。

{netabare}映画を見てくれた皆さんへ
「風立ちぬ」を見て、どういう内容
だったのか教えて下さい。どう
見てもらえたのか、知りたいのです。
よろしくお願いします。

「風立ちぬ」プロデューサー
       鈴木 敏夫{/netabare}



観た感想は庵野さんの声優っぷりがどうとかではなく、
一人の男の生き様を、深く描いた作品ということに
感銘させられました。
戦争へ突入する時期のお話なのですが
宮崎駿監督の真骨頂とも言える戦闘シーンが無く
裏切られたような、斬新なような
しかし主人公 堀越二郎のことを考えると
納得させられました。
決して脚光を浴びるような
派手なポジションではない主人公ですが、
監督が描きたかったのは、
そんな戦争ではないんですね。
戦争反対派なのに大の戦闘機好きの宮崎監督
この矛盾とも思えるような
しかし分かるような思いを
感じ取れたらめっけもんです。
私はわかりませんでした。


すばらしい作品に水を差すようで
申し訳ないのですが、
主人公の堀越二郎がずーっと
『おぎやはぎ』の矢作さんに見えて
庵野さんの声も矢作さんに聞こえてきて
集中力散漫になりました。
お気をつけください。

ターゲット層は社会人かな?

投稿 : 2014/02/03
閲覧 : 351
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19

ネタバレ

お きゃん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 1.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

個人的感想備忘録

●個人的に、船と飛行機が中心の話は大の苦手。本で読んだら意味が分からなくなる。映像なら大丈夫だろうと思ったが、やっぱりダメだった。どうも一切の興味がないらしい。
●噂の声優さんは個人的にはナシでした。最後まで人物と声が乖離してた。今までのジブリ作品の声はなんだかんだ味があってすきだったんだけどな。
●SEが耳元で獣に息吹きかけられてるような生暖かい気持ち悪さを感じた。賛否分かれてるのかよく分からないけど個人的には生理的嫌悪感。(効果音が人の声だったらしい)
●病弱な女性の儚さが見どころだったような気がする。
●やっぱりジブリの絵は美しいです。

投稿 : 2014/01/31
閲覧 : 219
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3

ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「それもまた、矛盾なのさ。」

この物語は堀越二郎が生きた人生の一掴みを描いたものです。
彼の生きていく上で体験すること、感じるものが描かれます。
それは現実であったり、夢であったり、メタファーであったりとたくさんのものを用いて、巧みな描写によって語られます。
そこからみえてくるものに、なにかを感じずにはいられないと思います。
無理に一言に押し縮めるのならば「小説のような映画」といったところでしょうか。イメージ悪くしないでくださいね。

この映画を観て本当に感動いたしました。感じたことのない気持ちになりました。
アニメーション映画でよくもここまで丁寧になにかを表現できたものです。
それにしても宮崎駿監督作品はどこまでいっても彼のものでしかないと改めて思いました。
「ジブリ」という言葉で十把一絡げにまとめることはできませんし、やはりどこか新しさを感じます。
彼の映画の人の描写が本当に上手だと思います。
その人らしさというか、はっきりと1人の人間であることを認識させてくれます。良いところも悪いところも含めて。
本作でもそれは十分なほどに描かれています。

ただ、どうして庵野さんを使ったのでしょうか。声が低いよ、上手くないよw
でも自然とそれほど気にならなくなるのはストーリーと画に不思議な魅力があるからなのでしょう。
あくまでもそれほど、ですが。

本当に観て良かった作品でした。
この作品からそれぞれが受け取るパズルのピースは
ゆっくりと「自分」の中に沈殿し、長いときを経て予言のようにささやいてくるでしょう。そんな気がします。

{netabare}

この作品で初めて涙が首までつーっと流れました。あんなに静かに泣いたのは初めてでした。

では中身へ。

菜穂子さんの不憫な描写は心をえぐるようでした。
最期なんて切なすぎます。自分の死が近いのを分かって綺麗な所だけを見せて自分は去る。
思い出しただけで、、、ああ、やるせない、なんてやるせない。
話の時系列は逆になりますが他にも山で毛布にくるまりミノムシのような姿で並べられている療養シーンや
家で病気で寝込むしかなく二郎の帰りを待つだけであり、しかも化粧して健康的にみせようとまでするなんて。
もうホントに観てられませんよ。うぅ、、、
でもここで、二郎ひどいぞ!と実際そうではありますが責められない部分もあります。彼の仕事、そして夢のために。
もし辞めていたら菜穂子さんは怒ることでしょう。彼女の父も、本庄も、会社の人間もしつこく介入してくるに違いありません。
また時代のこともあるでしょう。そんなことになってしまってはますます居場所がなくなってしまいます。
そしてなにより、仕事をしているときの顔が好きと言ってくれる菜穂子のためにも。
でもいくら頑張って成功したところで菜穂子さんが幸せになるわけじゃない。
矛盾。
ドイツで本庄が言っていたこと。
「貧乏な日本が飛行機を持ちたがる。矛盾。」「仕事のために所帯を持つ。矛盾。」
ここがこの映画が言いたかったことなのではないかと個人的に思いました。
矛盾。この世は矛盾と不条理に満ち溢れている。論理的なものごとより、そうでないものの方が多い。
それにいくら論理的に正しかろうが割り切れるものがそう多くはないということ。
自分と矛盾の妥協点。あるのでしょうか。

僕はラストの場面でもこのことを感じました。

飛行機に乗りたかったけど、近視ではなれない。
でもカプローニさんが教えてくれた。設計士は夢を形にするのだと。
しかし、今一度見てみれば空を飛ぶために作った飛行機は戦闘に使われたったの一機さえ飛んで戻ってこない。
夢の残骸によって血塗られた丘の上に二郎は立つ。夢は彼が走る方向とは逆に失落の一途へ向かった。
菜穂子もいない。これがここまでやってきた結果なんだと彼は知る。
でもここに救いがありました。彼のここまでに対しての報いなのでしょうか。
カプローニさんが菜穂子さんに会わせてくれました。彼女のたった一言「あなたは生きて。」
矛盾を生きる中でどこかあたたかいところに手を置けるということ。
春の陽だまりのようなあたたかさ。それは昔も、今も菜穂子さんでした。
本当にあたたかい愛です。

二郎さんを観て自分にもこの先こんな日が来るのかとも思いました。
いつか自分の生きた道をふと振り返ることがある。
突然、自分のやってきたことがなんなのかということに気がつくときがくる。
(それは宿命的に事後にしかわからないものであると思います)
そのときにふと、この映画が思い出されるような気がします。

本当に観て良かった。
また視聴回数を重ねるごとに新たな発見もあることでしょう。とってもいい映画でした。

{/netabare}

投稿 : 2014/01/24
閲覧 : 302
サンキュー:

19

ネタバレ

もずくず さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

語られるべき世界観。

去年の作品ではありますが、一人一人によって思うところは別れると思います。


{netabare}

巨匠の最後の作品。

今までのファンタジーや純愛物とは別のお話です。ジブリという感じはしませんでした。

何かと話題作ではありましたが、それほど期待はしていない状態で劇場に足を運びました。

結核という当時最悪の病気と闘う一人の女性と、零に全てをこめた設計者の恋のお話。

まず描写。

タッチとリアル感はジブリ感満載です。
驚く部分や悲しむ表情が印象的です。

ストーリー性は、賛否両論つけがたいと聞いていましたが、私は素直におもしろかったです。

彼女の死んだシーンの描写が深い内容でした。

夢の中でまた会う、明確に死というものを理解するのに時間がかかりました。

しかし、その伝え方こそが、心に伝わってきて、ああ・・・・これは泣けるな・・・と。


戦争という描写は最後にはそれほど残っていませんでした。

しかしながら、何度もいいますが、戦争を知らない人、少し進んだ考え方でみることができる映画のような気がします。

投稿 : 2014/01/19
閲覧 : 196
サンキュー:

3

ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ありがとう…ありがとう…!

時代背景、堀越二郎という人物、結核という病気…事前に予習をばっちりしていったので、一度目に観たときの感涙はやばかった。

庵野監督が主演声優という不安もあったが、彼はまさしく二郎だった。唯一、菜穂子と再会したときのセリフ「あっ!あの時の!」だけはなんか笑えたが。


物語として
二郎の夢に向かう情熱的な姿も印象に残ったが、最も心打たれたのは、やはり2人の愛の形だった。

二郎と菜穂子、2人に残された時間はあまりにも短かった…。だけど、短くともたしかに存在するその時間を2人は大切に、懸命に生きた…。この時代には、結核の抗生物質は無い。また、結核は空気感染の危険もある。文字通り、命がけの新婚生活だ。
映画を観た人の中には二郎の妹のように、菜穂子がかわいそうだと思った人もいるだろう。でも、それが2人の選んだ生き方だったんだから、妹も私たちも口出しできない。
菜穂子も、一緒に暮らせるとは考えてなかった。最初は、病院を抜け出し、二郎に一目会えたら帰るつもりだった。どうしても彼が愛しくて、会いたい。駅での再会のシーンは久石さんの音楽の素晴らしさも含め、涙無しには観られなかった。

病院を抜け出してきた菜穂子、その気持ちに対する二郎の答え・覚悟が「一緒に暮らそう」というものだった。菜穂子はさぞ驚き、嬉しかっただろう。二郎の覚悟に対し、菜穂子もまた覚悟を見せる。
2人の強い覚悟を黒川さんも汲んでくれた。二郎を家に匿ったり、結婚式を準備してくれたり、彼は本当にいい上司だと思う。

結婚式のシーン、二郎のもとに向かう菜穂子はジブリ作品の中でも屈指の美しさを感じさせた。
あの横顔、佇まいは現在の女性にはあまり見られない凛とした美しさがあった。だけど、見ている側はその命の儚さを知っているから、その顔がどこか切なく見えて、涙を流さずにはいられない。
結婚式が始まってからの
二郎視点で描かれた華やかで美しい菜穂子も素敵だったが、このシーンには敵わないと思うのです。

「ふたりが暮らした。」
ハウルのときのキャッチコピーですが、この作品にも合っているなーと思います。
仕事に行く夫を見送ったり、帰ってきた夫の着替えを手伝ったり、一緒に眠ったり…こう書くとありふれた時間のようだけど、2人にはかけがえのない大切な時間だったんですよね。
なんかミスチルのsignとも合ってる気がします。

そして、そんな幸せな日々にも終りが来ます。九試単戦の飛行テストに向かう二郎を見送った後、菜穂子の表情が切なげになるんですよ。もうこの時点で涙が…
彼女は自分の病状が悪化していて、もうこれ以上一緒に暮らせないことを悟っていたのでしょう。

ひとり山奥の病院へと帰っていく菜穂子。彼女の気持ちを汲み取った黒川夫人の
「美しいところだけ好きな人に見てもらったのね」というセリフに涙腺を砕かれました。

そして、ラストシーン。随所でキャストの方が
セリフが変更され、良いラストになったと語っていました。

絵コンテ集で確認したところ
菜穂子のセリフが
「あなた、きて…きて」から「あなた、生きて…生きて」に変わっており、最後のカストルプ氏のセリフは
「私たちも行かねばならん」から「君は生きねばならん」と変わっていました。

最初は、二郎が亡くなった後、天へと導かれる感じの終幕だったのでしょう。しかし変更後は、二郎がこれからも生きていくことを示しています。素晴らしい性能を誇るゼロ戦を作ったが、結局戦争に向かった機体は一機も戻ってこなかった…。打ちのめされた二郎だが、それでも菜穂子の言葉で生きていくことを決意します。
実在の堀越二郎は、戦後に国内初の旅客機を設計しています。
きっと映画の二郎も美しい夢を追い続けるでしょう。

あ〜良い映画だったと思ったら、エンディングで流れるひこうき雲にまたやられました。
40年も前に作られた曲ですが、本当に映画に合っています。この曲を元にして映画ができたのではないかというくらい。
実写、アニメ、映画、TV…今まで観てきた全てのエンディングの中に、これほど泣いたものはありませんでした。
飛行機が美しい夢なら、映画もまた美しい夢です。
こんなにも美しい夢を見せてくれた宮崎監督はじめ、スタッフの皆さんに感謝いたします。
最後(?)に素晴らしい作品をありがとうございました。

投稿 : 2014/01/12
閲覧 : 293
サンキュー:

5

hilfe1802 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

SEを人の声がしてるのに驚いた

エンジンの駆動シーンなどが人の声でやってるのが驚きました。
アニメだから出来るんだなぁと思いました。
宮崎監督は長編アニメ引退とのことでしたがまた作りたい作品を作ってみて欲しいです。

投稿 : 2014/01/05
閲覧 : 199
サンキュー:

7

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風立ちぬのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
風立ちぬのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

風立ちぬのストーリー・あらすじ

かつて、日本で戦争があった。大正から昭和へ、1920年代の日本は、不景気と貧乏、病気、そして大震災と、まことに生きるのに辛い時代だった。そして、日本は戦争へ突入していった。当時の若者たちは、そんな時代をどう生きたのか?イタリアのカプローニへの時空を超えた尊敬と友情、後に神話と化した零戦の誕生、薄幸の少女菜穂子との出会いと別れ。この映画は、実在の人物、堀越二郎の半生を描く──。堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて。生きねば。(アニメ映画『風立ちぬ』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2013年7月20日
制作会社
スタジオジブリ
主題歌
≪ED≫荒井由実『ひこうき雲』

声優・キャラクター

庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、西村雅彦、スティーブン・アルパート、風間杜夫、竹下景子、志田未来、國村隼、大竹しのぶ、野村萬斎

スタッフ

原作:宮崎駿、 監督:宮崎駿、脚本:宮崎駿、音楽:久石譲

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