「WHITE ALBUM-ホワイトアルバム 前半(TVアニメ動画)」

総合得点
65.6
感想・評価
392
棚に入れた
2267
ランキング
3171
★★★★☆ 3.7 (392)
物語
3.5
作画
3.6
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
3.6

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

漂う昼ドラ感

 原作は未プレイ。
 全体的にはやけに昼ドラ感を感じてしまった。それも暗めのやつ。
 話が男女のすれ違いやもつれを扱ったものであるためかもしれないけど、全体に暗いトーン
だったり、絵がリアル寄りだったりするのもそう感じさせたのかもしれない。
 アニメ作品の場合、シリアス系でも枝葉の部分にコミカルな要素が加味されていたりするが、
この作品はそういった部分もないし。
 水樹奈々のOP曲もアニソンと言うより、ドラマの主題歌みたい。

 分割2クールの前半戦ということでいかにも修羅場みたいな派手な展開はなかったけど、
それぞれの関係が少しずつ狂っていく感じがていねいに描かれている。
 観ていて心地良いものではないが、先行きはとにかく気になってしまう。
 関係性に関してメインカップルである藤井 冬弥と森川 由綺の場合、由綺が芸能界入りした
ことによるすれ違いが二人の関係を変えていく大きな要因なのだが、ここで大きいのが常に持ち
歩ける携帯電話や同時間共有を必要としない電子メールがないということ。
 携帯やメール普及以前のドラマなどは今の時代を舞台にしてしまうと成立しなくなるような
作品が結構あったりするが、この作品はそれを逆手に取って携帯やメールのない状況を
すれ違いを作るためにうまいこと活用している。
 そういえば自分も昔は携帯がないため、行き違いや待ちぼうけなどを経験したなと
思い出したり。
 携帯がない分、逆に固定電話がフル活用されるわけだが、この固定電話もうまいこと使われて
いる印象で、特に由綺が冬弥に頻繁に電話を掛けるシーンなどは繋がらないことですれ違いを
うまく印象付けている。
 この状況を作り出すために時代設定が1986年になっているが、他のガゼットや風俗もこの
時代に合わせたものになっており、当時の雰囲気をよく現している。ちょっと懐かしかった。
 
 それぞれの行動が現在の状況を作り出してしまった感じはあるが、やはり冬弥の行動が一番
大きいのかな。
 由綺に会えない不安定さがそうさせたのかもしれないけど、とにかくその場の雰囲気に
流されすぎ。
 面白いのは、芸能界入りした由綺の方に色んなお誘いがありそうかと思いきや、むしろ冬弥の
方に新たな出会いがいっぱいあるのが意外。まあ原作がゲームだから、主人公の方に出会いが
多いというのはメタ的には納得できるけど。
 意外と言えば、由綺と緒方 理奈が二大ヒロインみたいな感じだったので、てっきり彼女達と
冬弥の三角関係になるのかと思っていたら、理奈は冬弥と理奈を応援する立場だったこと。
後半でこのスタンスは変わっていくのかもしれないけど。

 あえて言葉を少なめで間を活かし、その分心情を言葉で表現したり、絵のタッチを絵画風の
止め絵に変えるところなどの演出はなかなか面白かった。

投稿 : 2014/12/18
閲覧 : 291
サンキュー:

4

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