「化物語(TVアニメ動画)」

総合得点
92.1
感想・評価
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ランキング
25
ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

この作品を初めて見たのは、いつ頃だっただろうか?

多分、自分がアニメを見るようになって、京アニ作品を一通り見終わった頃だから、2013年の春頃だったと思います。

ジブリ作品は永久欠番として、京アニ制作の「AIR」「Kanon」「CLANNAD」「CLANNAD~AFTER STORY~」と、シャフト制作の「化物語」「魔法少女まどか☆マギカ」は、好き過ぎて感想が書けない作品だと思ってました。
しかしながら昨年「魔法少女まどか☆マギカ」の感想を書いて、今回もシャフト制作の「化物語」の感想を書き進めようとしております。

何故に今になって「化物語」なのかというと、もっとプロフィールの欄に、背景の「雲」の事を書きましたが、その表現として「化物語」での背景の「雲」の描き方が、今まで見てきた作品の中で『1番近い』事を思い出し、一気に全15話を見返してみたからに他なりません。



何と言ったら良いのでしょうか?
初めてファミコンを買った。初めて携帯電話を買った。時のような、驚きと斬新さと目新しさで、正直な感想は『うわぁ!スゲーっ!!』でした。
良い映画を見終えた直後の何とも言えない放心状態と満足感と優越感が、この作品を見終えた直後にも味わえたのが、今でも印象に強く残っています。

背景・美術・視点・アングル・動き・遠近感等に加え、企画・シナリオ・演出・音楽等々。
あまりにも斬新すぎて、最初は何の興味もない「新進気鋭の芸術家の芸術作品」をいきなり見せられているみたいで「・・・・・。」でした。
正直言うと、1話目のOPが始まるまで我慢が出来ず、3回も視聴を中断しています。
アニメ等ほとんど見なかった頃に、たまたま上さんが借りてきた「新世紀エヴァンゲリオン」の演出のパクり&強化版みたいに見えてしまったのと、最初は背景が紙芝居風の手抜き背景に見えた事と、作中に実際の映像や画像が出てきた事等、今まで見てきたアニメとのギャップが凄くて、自分の中で受け入れるまでに時間がかかったのです。

怪異というフレーズが出てきた事、忍野が出てきた事等により、1話目後半には釘付けになっていましたけど(汗)



まぁ、今更ながら後だしジャンケンのような感想のタイミングなので、作品全体の考察云々は先達の皆様のレビューにお任せするとして、自分なりの非常に偏った内容にまとめてしまいます。(魔法少女まどか☆マギカもそうでしたが・・・)



上にも書きましたが、感想を書こうと思った切っ掛けが「雲」だった訳ですが、この作品、写真や動画をデジタル処理して背景に反映させているシーンが多いので、「雲」そのものが見慣れた違和感のない雲でも『当然』って言っちゃ当然なんですよね!
逆に言えば斬新で新鮮な手法である訳で、手描きにこだわって残念な背景を連発する位なら、いっそ割り切ってデジタル処理を多様した方が良いのでは?と、最初に思わせて頂いたのは、この作品を見たからなんです。
当然この作品の背景は、写真や動画を「デジタル処理」した後の雰囲気に合わせて背景を統一しているので、あの無機質とも言える独特な雰囲気の背景になっているんです。

写真や動画をデジタル処理しているので、当然て言っちゃ当然なんですが、空間設定・空間表現が群を抜いて素晴らしい作品でも有るんです!(最近ですと「結城友奈は勇者である」の戦闘シーンの空間表現が素晴らしかったですよね!)
後半に行けば行くほど素晴らしさに磨きがかかるのですが、背景全体を写真や動画のデジタル処理で済ませている訳では当然無く、手書きや3DCGで表現している部分が、前半はチグハグな感じにも見えていましたが、後半に行けば行くほどデジタル処理に上手く寄せられていて、違和感無く見られたのが良かったんです。
おかげで空間表現が素晴らしく良くなり、ある意味「魅せる背景」的な演出やアングルが多かったこの作品のコンセプトが大成した訳です。

空間表現の素晴らしさを出す為に1番必要なのは「遠近感」の表現なのですが、この作品の背景は3DCGによって『動く動く!!』
3重4重に重なった背景が距離別に動く!という表現が普通に出来ている訳ですから、雲の表現も出来て当然!!

なので、あの15話クライマックスの『圧倒的な背景』に結び付くんですね。

忍の出現からのあの動きにも感動しましたが、自分はそれ以前に『圧倒的な背景』に魅了されていた訳です!!





話はガラッと変わりますが、自分は栃木県宇都宮市に住んでるのですが、生まれは日光市なんです(笑)
何が言いたいか?はもうお気付きだと思いますが、「戦場ヶ原 ひたぎ」を、羽川曰く「地名姓だよ!」と言いましたが、戦場ヶ原と言えば『奥日光の「戦場ヶ原」』です!
何故に戦場ヶ原と言うかといえば、戦場ヶ原が文字通り「戦場」になった訳ですが、歴史に残るような有名な合戦と人気深夜アニメの聖地と大きな天災がやけに少ない栃木県にあって、あんな日光の山奥が戦場になったなんて考えづらいですよね!

むかぁーしむかしっ・・・。から始まる胡散臭い展開ですが、昔は栃木県と群馬県を合わせた地域一体を「毛野国(けぬのくに)」と言っていました。
後に、京都に近い群馬県側を「上毛野国(かみつけぬのくに)」、京都から遠い栃木県側を「下毛野国(しもつけぬのくに)」と呼ぶようになり、さらに後に「上野国」「下野国」から「群馬県」「栃木県」となるのです。
もう分かった!とおっしゃられるでしょうが、昔の伝承で、上毛野国の神(赤城神・現在の赤城山)と下毛野国の神(二荒神・現在の男体山)が中禅寺湖の帰属をめぐり争った。とされる場所が『戦場ヶ原』なんです。

ちなみに、唯一と言っても過言ではない栃木県のご当地アニメ「ヨスガノソラ」の舞台となったのが足利市なのですが、栃木県の佐野・足利、群馬県の大田・桐生あたりを「両毛地区」と言いますが、これは上毛野国・下毛野国の両方の毛野国にまたがる地域で両毛と言います。
電車好きの方なら「JR両毛線」でお分かりですよね!

JR両毛線で言うなら、「秒速5センチメートル」や「日常」(日常の舞台は群馬県伊勢崎市ですが・・・)にも登場します。



ご当地アニメが少ないので、栃木県民必死です!(汗)





※評価の作画5は、背景・美術に対する評価です。

投稿 : 2015/03/13
閲覧 : 191

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