「響け! ユーフォニアム(TVアニメ動画)」

総合得点
91.1
感想・評価
3118
棚に入れた
13844
ランキング
39
★★★★★ 4.2 (3118)
物語
4.1
作画
4.4
声優
4.1
音楽
4.3
キャラ
4.1

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ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

奏でるハーモニー。そして、最高の演奏が始まるのです。

京都アニメーション渾身の吹奏楽青春ストーリー。

中学・高校・大学と約10年間吹奏楽部員として活動してきた自分としては、
それはもうとても楽しみにしていた作品です。

まず、ユーフォニアムが主役というところがもう好きだよ!

自分はトロンボーン(作中では秀一が演奏していた楽器)一筋でしたが、
「もし楽器を変えるなら?」と聞かれたら「ユーフォ!」と答えるほど、

ユーフォは大好きな楽器です。

決してメインをはる楽器じゃないけれど、
あの柔らかい音が大好き…♪

吹奏楽経験者、吹奏楽を全く知らない人、
どちらの人も楽しめる作品だと思います。

全13話です。


● ストーリー
中学生の時に吹奏楽部に所属していた黄前久美子(おうまえ くみこ)。

高校に入学し、登校初日に北宇治高校吹奏楽部の悲惨な演奏を聴く。

クラスメイトに誘われ吹奏楽部に入部し、
「全国大会出場」を目標に掲げることが決定し、

新しい顧問の滝昇(たき のぼる)の指導により、
少しずつ部内に変化が見られるようになる。


「これはとある吹奏楽部員の実体験記です。」
と言われても納得がいくぐらい、

吹奏楽部の活動がとてもリアルに描かれています。

観ながら
「ロングトーン懐かしいなあ。」
「マーチングの“5m8歩”も飽きるほど練習したなあ。」
「音が響かないように毛布敷くのは、どこの学校もそうしていたのか!」

などなど、自分の活動を思い出して懐かしさにふけっていました(笑)


それから部内の人間関係もリアルだと思いました。

顧問との方向性の違いからの衝突、
部員同士のひそひそとした噂話、
部内恋愛
など…。

吹奏楽部のあるあるは、一通り描かれていたと思います。


ただ一つリアルじゃないのは
「あんなにかっこいい顧問はいない!」
ということですかねw

先日このアニメを観たという吹奏楽部の友人と話をしていて、
二人同時に言ったのが↑この言葉でしたww



≪ 吹奏楽部の活動におけるリアリティあるドラマ ≫

観始めてしばらくは、
『吹奏楽アニメ』じゃなくて
『吹奏楽の魅力を取り入れた青春アニメ』だと受け止めていました。

あんなにひどい演奏の学校が、
たった数ヶ月で全国大会へ進めるほど上達するわけがない。

確かに指導者が変わると良くも悪くも演奏の質は変わるけれど、
それでも部員たちの死に物狂いの努力が欠かせないわけで。

しかし実際は練習風景よりも周囲のドラマへと
ストーリーの軸は動いていたので、

「このアニメは吹奏楽の辛いところや楽しいところよりも、
 青春にスポットライトを当てたいんだな。」
と受け取っていたからです。


しかし、その印象は9話「おねがいオーディション」から変わりました。

ここからストーリーはコンクールに向けて一直線になるわけですが、
そこからはなんともリアルで、手に汗握る展開が続きます。

1話1話がとんでもなく濃くて、
1話しか観ていないのに「今2話分観てた?」と感じるほど。笑


コンクール本番のシーンではもうね、
懐かしさとコンクールへの憧れと素晴らしい演奏とで
おかしくなりそうでした(笑)

やっぱりコンクールの舞台は特別な場所。
何度あの舞台に立っても、あれほど魂が輝いていると感じる瞬間は他にないです。

それをしっかりと伝えてくれたストーリーと演出には、
「素晴らしいアニメをありがとう。」と頭を下げずにはいられません。


● 作画
さすが京アニ、作画は素晴らしいものでした。

金管楽器のキラキラした感じなんかは、
まるで本物の楽器を見ているかのよう。

思わず「ああ、ユーフォニアムきれいだよ…(*´Д`)」と
ハァハァしちゃいましたww


しかし、残念なところも。

自分がトロンボーン奏者なのでトロンボーンが登場するたび
ついつい凝視してたのですが、

サンフェスで再会する久美子の友人・佐々木梓の
トロンボーンの持ち方がひどい…(´;ω;`)

楽器を持つときに一番やってはいけない持ち方で、
もし私がそばにいたら悲鳴を上げて引っ叩いているレベルです(メ`д´)

回想シーンではちゃんとした持ち方になっていたので、
きっと放送中に指摘があったんだろうな。笑


ちなみにちなみに、この佐々木梓が所属する六華高校。

おそらく京都のマーチング強豪校・橘高校がモデルだと思います。
(橘→たちばな→立華→りっか)

もし興味があれば橘高校のマーチング動画観てみてください。

かわいらしいオレンジの衣装。
繰り広げられる激しくも正確なパフォーマンス。

度胆を抜かれますよww


● 音楽
【 OP「DREAM SOLISTER」/TRUE 】

明るくて、青春まっしぐらな曲♪

この作品にも、吹奏楽にも、ぴったりな曲でお気に入りです^^

吹奏楽アレンジで演奏したらすごく華やかだろうな…と
頭の中で編曲を妄想していたら、

最終話EDでやってくれましたね!
あれはテンション上がりました♪


【 ED「トゥッティ!」
  /北宇治カルテット[黄前久美子(黒沢ともよ)、加藤葉月(朝井彩加)、
            川島緑輝(豊田萌絵)、高坂麗奈(安済知佳)] 】

作詞・作曲はZAQです。

京アニEDと言うべきか、ZAQEDと言うべきかww

京アニはこのタイプのED好きですなー。


そして吹奏楽アニメですので、劇中曲も充実。

コンクール課題曲「プロヴァンスの風」を初め、
「暴れん坊将軍のテーマ」「地獄のオルフェ」「海兵隊」など、

実際の吹奏楽有名曲が多数登場するのもうれしいところ♪

一番演奏してみたい!と思ったのは、
久美子と麗奈がデュエットした「愛を見つけた場所」。

あれはぜひトロンボーンとトランペットでデュエットしたいです♪


● まとめ
吹奏楽ものとして、青春ものとして、とても満足な作品でした。

吹奏楽経験者の自分にとっては
あのときの青春がありありと思い出されて仕方がなかったです。


最終話も見事でした。

これだけ人気作となった今では2期切望の声も大きいと思いますが、
私個人としてはここで終わってほしいなと思っています。

なぜなら、これからもこの作品がリアリティを追及するならきっと
彼女たちが全国大会へ進むことはないだろうと私は予想しているからです。
(というか、全国大会へ進むことになったら
 私はこの作品に対して非常にがっかりしてしまうと思います。笑)

だからきっと、
ここで終わるのが一番きれいで、気持ちがいいんじゃないかな。

要はそう思えるぐらいにこの最終話に大満足したのです。

まあ、原作未読なので何とも言えませんし、
2期があるなら絶対観ますけどね(笑)

2期が実現するなら、
「1期のレビューではあんなこと書いてすみませんでしたー!」
と謝りたいと思いますw


北宇治高校吹奏楽部の一員として、
一緒に熱い夏を体験しませんか?^^

『Come on, join us!』

投稿 : 2015/08/02
閲覧 : 520
サンキュー:

75

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