「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト(TVアニメ動画)」

総合得点
76.2
感想・評価
1221
棚に入れた
6713
ランキング
719
★★★★☆ 3.7 (1221)
物語
3.6
作画
3.8
声優
3.7
音楽
3.9
キャラ
3.7

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ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「音は、必ず響く。必ず響いて、そして、伝わる。」

軍隊に所属する女の子とトランペットのお話。

日常作品っぽい雰囲気が強いですが、
実は平和や未来の世界について語られる哲学的な部分も多いです。

正直中盤辺り(5話ぐらい)から
「あまり内容ないな…。」と惰性で観ていましたが、

一番引き込まれたのは最終話でした。
ここでこの作品に対する見方が大きく変わりました。

この作品は、
最終話({netabare} カナタが「アメイジング・グレイス」を奏でるシーン {/netabare})を描くためにあったものだと思っています。

なので、ぜひ最終話まで観てから
評価してほしい作品だなと思います。

全12話(+番外編2話)です。


● ストーリー
空深彼方(そらみ かなた)は、
幼いころに聴いたトランペットの音に憧れ、
自分もトランペットを習いたいと軍隊に入った。

長年続いた戦争によって荒廃した世界。

カナタの住んでいるヘルベチアは長年戦争状態にあったが、
今は講和条約を結ぶために休戦状態となっていた。

カナタが配属されたのは、1121小隊。
女兵士5人の小隊だった。


軍隊が舞台ですが、この世界では
「講和条約を結ぶ話し合いが行われている最中」なので、

実際に激しい戦闘が繰り広げられているわけではなく、
平和な時が流れています。

しかしその背景で見え隠れするのは、
過去の戦争で人々や兵隊が負った心の傷、
国の存続と戦争再発の危機、
などの戦争による傷跡と脅威。

しかしこれらのエピソードは
各回の中でもうっすらとしか登場しません。

気を付けないと、ほのぼのとした日常にかき消されてしまうので、
見逃さないようにご注意を。笑


物語を通して描かれる登場人物たちの絆が素敵だと感じました。

そう感じた瞬間、
これまで何を伝えたいのか理解不能だった日常回さえも、
なんだか味わい深いものに感じられます。

噛めば噛むほど、味が出てくるタイプの作品かもしれません^^


● キャラクター
1121小隊は
カナタ、クレハ、ノエル、リオ先輩、フィリシアさん
という女だけの隊です。

おっとり隊長フィリシアを筆頭に、
みんなが和気あいあいと生活しています。


この作品の主人公はカナタです。

カナタは自分のやりたいことには一直線で、
どんくさくて、みんなから愛される少女。

この作品のほのぼのとした日常作品っぽい雰囲気の大半は
彼女が原因と言えるでしょう(笑)


そんな彼女と対照的な存在となるのが、リオ先輩。

普段は優しくて頼りになる、カナタにとって憧れの先輩ですが、
彼女は何やら特別な過去を隠し持っている様子。

彼女はこの作品の核を担う導き手のような存在で、
世界や出来事を哲学的に語ります。

彼女が主役だと作品は一気に重くなりそうですが、
カナタが柔らかく受け止めるので、そうはなりません。

カナタとは相性抜群のいい師弟関係です。
そして素敵な上司なのだよ…;;

『先輩や上官は迷惑をかけられるためにいる。

 後輩はその悔しさ、無力さ、守ってもらった嬉しさだけを覚えておけ。
 それはいつか、お前が守る立場になったときの糧となる。』

↑このような台詞を話せる上司になりたい…。


● 音楽
【 OP「光の旋律」/ Kalafina 】

いやーこの曲が素敵!!

異国情緒あふれる曲調がお気に入りです。

私のこの作品の一番のおすすめはOPです。絶賛です。

聞けば聞くほどこの曲の世界観にはまっていきます♪


【 ED「Girls, Be Ambitious.」/ 戸松遥 】

この曲、何度聴いても大塚愛さんにしか聞こえないのですが
それは私だけでしょうかww

個人的にはOPがすごくよかっただけに、
EDももうちょっと考えてほしかったな~と残念に思っています。

この曲がこの作品の世界観を明るい展開に引きずり込み、
かすかに感じる作品の繊細さを壊してしまっているように感じ、
がっかりです^^;

曲単体なら好きなのですけどね。


音楽担当は大島ミチルさん。

OPと似た雰囲気もあり、
どの曲も美しくて好きです^^

作中で何度も登場する「アメイジング・グレイス」も美しい曲です。
元々好きな曲ですが、この作品でもっと好きになれた気がします。

とても素晴らしいアレンジなのだよ…。
このBGMを聞きながらいろんな空を見上げたいです。

この曲こそまさに「ソラノヲト」。


● まとめ
自分は中盤から飽きてしまっていたのもあり、
半分いい加減に観ていましたが、

実はしっかり観なければならない作品だったのかと
終盤で後悔しました^^;

もう1周すれば伏線にもたくさん気付けるのかな~。

この作品の象徴でもあるトランペットも所々で活躍しますので、
トランペットが好きなだけでも一見の価値があるかも♪

投稿 : 2015/11/23
閲覧 : 443
サンキュー:

36

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