「劇場版 ガールズ&パンツァー(アニメ映画)」

総合得点
79.2
感想・評価
892
棚に入れた
4538
ランキング
506
★★★★★ 4.2 (892)
物語
4.1
作画
4.4
声優
4.1
音楽
4.2
キャラ
4.3

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ネタバレ

雷撃隊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

スター・ウォーズの後に見ればよかった

われらが軍神西住隊長率いる大洗高校の戦車道部が帰ってきた。
パンツァー・フォーの号令再びだ!!

今回の劇場版、なにが凄いって音響効果が素晴らしいのひとこと。
鼓膜をツンザク爆音に酔いしれろ!!
まるで洋画の戦争映画のようで凄い迫力だ。音でこれ程感動したアニメ映画は初めてだった。いやマジで。絶対にDVDじゃ味わえないだろう。戦車愛ここに極まれり、だ。

この作品の良いところはコミカルでユルい空気とリアルな兵器描写の両立だろう。いくら何でも無理だろ、と突っ込みたくなる戦車のアクロバティックな動きと史実に正確なモデリングデータの形状と架空のスポーツの設定がバランス良く融合している。アニメという媒体も女子高生が戦車砲をぶっ放そうがいいじゃないか、という空気感に一役買っている。ああ、俺も戦車道やりたい、仲間はおっさんでもいいからさー^^。

今回の対戦相手は大学生の選抜チーム。われらが大洗高校はTV,OVAに登場した各高校の連合チームを結成。まさに世界各国の戦車が集うオールスターチームだ。97式を主力とする知波単高校やらフィンランドをモデルにした継続高校が新キャラとして登場する。97式の皆さん、戦時中の日本陸軍よろしく突撃バカの集団で酷い。BT42を使用する継続高校の皆さん、戦争の名前が高名っていかがなものか。

大学選抜チームの皆さんは使用している車両がややマイナーな感じがする。確かに戦時中の戦車ではあるがギリギリすぎて寧ろ戦後第一世代の車両だろう。チャーフィー、センチュリオン、パーシングは初期自衛隊の時代と被る。T28は開発段階で頓挫した失敗兵器だ。カール自走砲はもはや戦車とは言えないゲテモノ兵器で笑えるインパクトだ。毎回実在兵器の使い方がすげー楽しい。BT7系列の車輌がキャタピラ無しで走れるのは初めて知った。確かに下部転輪が動力と繋がっていれば普通の自動車と同じ原理だろう。

映画ネタも健在、観覧車を撃ち落とす「三船作戦」は1941だしチャーフィーVSシャーマンはさながら「バルジ大作戦」への当てつけだろうか。バルジ大作戦ではチャーフィーがシャーマンを演じている。パンフレットの「GIRLS UND PANZER」のロゴが「 BATTLE OF THE BULGE」のデザインそのまんま。「秋の日の、ビオロンのため息よ」はノルマンディー上陸作戦の暗号で「史上最大の作戦」のリスペクトだ。作り手の愛が溢れていて見ているこちらまで嬉しくなる。

西住隊長愛用の熊のヌイグルミの正体も明らかになる。彼の名は「ボコ」。なんともシュールなマスコットキャラクターだ。風紀委員3人組が酷いことになるのもたのしいぞ。プラウダ高校の連中はロシア語と東北弁が入り乱れる謎の学校になってしまった。上坂さん、ロシア語専攻の学歴のせいで本作といいアイマスといいやたらとロシア語喋らされる役がやたらと多い。

試合のシーンは2回、大洗町を舞台にした市街戦と大学選抜チームとの遊園地での殲滅戦だ。30VS30のガチバトルは見応え十分だった。

唯一の不満はエピローグにもう少し台詞が欲しかった。主題歌に合わせての映像だけだったのであと5分長くして大学選抜チームとの交流やチームメイトたちとのワイワイガヤガヤの余韻がほしかったのが残念。

そして何より「スター・ウォーズEP7」より後に見ればよかった。SWがあまりにも糞映画だったのでこちらを後に見ればよかった。映画を見る順番で激しく後悔したのは初めてだった。巨額のCGでなくとも大迫力の映画を作れる日本のアニメはやはり凄い。

さて、今度はタミヤのパーシングを作ろう。

投稿 : 2016/01/03
閲覧 : 258
サンキュー:

20

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