makkotty さんの感想・評価

4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

ファーストの魅力

さすがガンダムの原点です。
多彩な兵器、戦争の悲惨さ、人間の生死・・・悲しみ・・・。
どれをとっても想像力を掻き立てられます。
だからこそ次々に新しいガンダムが生み出されたのだと思います。
また戦争をテーマにしていて、主人公の視点でしか戦争の経緯が追えないことで、その裏で色んな事件が起きていたり・・・。
アプサラスとかガトーとかIGLOOとか・・・ここで出てこないサイドストーリーを魅力的なものにしているのはやっぱりファーストで描かれた一年戦争が非常に良く出来ていたからだなぁ・・・としみじみ思います。

ちなみにこのファーストガンダムで一番好きなキャラはドズル・ザビです。
理由はネタバレなので
{netabare}
ザビ家の人間は冷酷で計算高く自分の家族ですら邪魔なら殺してしまいます。
しかし、ドズルは劣勢に追い込まれた時に自分の部下や家族を真っ先に逃がし自分はビグザムで絶望的な状況を理解しながらも勝利を信じて出撃し、一人犠牲になるのです。
そういう意味でドズルは凄い漢なのです。
ザビ家の人々は自らの思想や権力の為に戦っているのに対し、ドズルは家族や国の為、部下の為・・・背負っている物が大きくて愛すべきものの為に戦っている・・・。
アムロがドズルの陰に見たのはそういうものだったんだと思います。
娘がドズルに似てないのは謎だけれど精神面はきっと似ているんだろうな・・・。
ザビ家唯一の良心です。
{/netabare}
主人公より敵が魅力的なところ・・・そこから来る戦争の悲惨さや悲しみ・・・これこそ最近の作品が回帰すべき原点ですね。

あと、アムロとフラウのすれ違いもまたいい感じですね。
フラウがアムロを選ばなかったのは・・・リアルです。