ローズ さんの感想・評価

3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

俺のレビューがこんなに真面目なわけがない！

普通の男子高校生・高坂京介（こうさか　きょうすけ）は、成績優秀・スポーツ万能・モデルの仕事をしている中学生の妹・高坂桐乃（こうさか　きりの）から冷たい扱いをされていた。
ある時、京介はアニメのDVDケースが落ちているのを発見し、しかも中身がエロゲーという衝撃的な物を見つけてしまう。
家族で食卓を囲んでいる時に、それとなく話題に出してみたら、桐乃の反応だけが怪しかった。
ケースの持ち主が桐乃であると確信した京介は桐乃に返すことにしたのだが、桐乃からの人生相談を受ける事となり、アニメ・美少女ゲームなどの趣味をカミングアウトされてしまう・・・。


兄である京介が妹・桐乃の趣味によって振り回されて悪戦苦闘するという見方ができますが、それも一つの見方なので否定はしません。
しかし、個人的には桐乃からの視点で感情移入して、世間から冷たい視線にさらされているアニメや美少女ゲームに対して、どんな時でも味方をしてくれる身内がいる、という事が一番のポイントであるように考えます。

アニメもゲームも日本を代表するサブカルチャーとして定着しましたが、日本においては、まだまだ偏見があるように思えます。
自分が理解できない文化を否定する頭の固い人が多いです。
純文学など昔からある分野だけを文化であるという固定観念を持っている人もいるとは思いますが、漫画やライトノベルとの売り上げの比較をしてみたら、どうなるのでしょうか？
自分は、純文学を否定するつもりはありませんし、漫画やライトノベルだけが素晴らしいという意見も持っていません。
ただ、個人の嗜好によって、理解できない分野を否定する事は止めていただきたいです。
日本人の集団が理解できない事は排除する閉鎖的な『ムラ社会』の構造は、相変わらず変わりません。
理解ができなくても全否定するのではなく、そういう考え方もあるんだなあと、柔軟な考え方をもってもらいたいものです。


親でも兄でも姉でも弟でも妹でも友人でも、誰でもいいので、自分の偏見を受けている趣味を全否定するのではなく、分からないなりに理解しようとしてくれている態度の人物が傍に居てくれると心強いなあと感じる作品でした。

桐乃の置かれている状況は、幸せな環境だと思いますね＾＾