「Angel Beats!-エンジェルビーツ!(TVアニメ動画)」

総合得点
90.1
感想・評価
14635
棚に入れた
48158
ランキング
64
ネタバレ

ツキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

keep the beats

私は普通に好きです。その分目が肥えてきてる人ほど設定とか世界観に謎を感じて楽しめる割合は減るのかなって感じの作品です。そういう意味ではアニメ入門編って作品だと思います。

過去のkey作品では死というものを非常に重く受け止め作品の中心においてきましたが、本作ではいくら死のうがなんぼでも生き返る設定をkeyとして思い切り自虐的にギャグにあてがってるのが笑えますね。死で感動に繋げようとする批判的な意見に対する当てつけのようで視聴者に皮肉たっぷりの世界観になってますw その他にもカンニングのギャグ回なんかも笑えましたし、終盤にかけての登場キャラの消失、特に最終回ではしっかり感動もできました。ギャグとしての死、この世界における卒業叉は消失は間逆の二面性を有していてこの辺の扱い方は秀逸。笑いあり涙ありの非常に見やすい作品だと思います。

でもね!やっぱり気になるところは多いです。この世界の存在意義みたいなのが終盤で明かされましたが私にはその辺はチンプンカンプンだったんであえて割愛w 個人的に感じたのは各メインテーマの繋がりの薄さです。
一つはガルデモ。麻枝准の楽曲を演出として使用し作品に華を添えてきたてきたこれまでとは違い、ガルデモの音楽、バンドそのものが作品の中心に使用されてます。そのことは楽曲数の豊富さ、妙に凝ったライブシーンのカメラアングル、初代ボーカルの岩沢の消失で物語が動き出したことや主要キャラでは唯一消失に一話を使われた二代目ボーカルゆいの扱いなどで分かると思います。尺の短さ故いっぺんにあぼーんしたキャラとの差別化も1クールであることを上手く利用しこのキャラやガルデモの重要性をしっかり示唆してくれたと思います。

でもですよ、最たる中心にある音無や天使ちゃんとの関係がハイパー希薄なんです。ホント浅はかな例えしか思い浮かばなくで申し訳ないんですが、例えば生前の二人に共通して好きな音楽があってそれがガルデモの音楽だった、そして転生後の天使ちゃんと思われる女の子が聴いてる音楽もその楽曲で常に二人を繋ぐ架け橋になってる・・・みたいなのがあっても良かったと思います。この二人に関してはタイトルの真意だったり音無の名前の由来、二人の名前が繋がってたりとかあざとい程に小細工を仕掛けてるんだからこういったところでもメインどころを上手く絡めて欲しかったですね。
ガルデモと音無&天使、この二つと並べてメインに持ってきたのがゆりっぺ。ですがこの子に関してはなんかもう自己完結しちゃってますよね。この世界に疑問を持ち立ち上がり、仲間を集い最後は個人プレイで締めると。前述の通り音無コンビとの関係は希薄です。天使との関係に限っては「もっと早く友達になってれば良かった~」とか言っちゃって超冷めるプレイ。各々のメインどころが絡んでこないので全体的なテーマ性がよく分からんです。

個人的な印象としてはCLANNAD、Airは木って感じなんです。成長していけば枝と枝が幾重にも重なりその土台は一つの大きな木。
だけど本作は一つ一つが独立した竹って感じ。びよーんと上に伸びるだけで重なり合うことがないんです。
2クールあろうが4クールあろうがもうこれは根本的なシナリオが駄目なんだと思います。その中でもガルデモの重要性だったり音無コンビの伏線の張り方と明かし方、そういった構成部分が個人的には好きだったので作品にそこまで悪い評価はありませんでした。ですが、やはりと言いますか二回目の視聴では全く泣けませんでした。これが麻枝准の限界なのでしょう。ちなみにRewriteのデキは全然知りません

投稿 : 2013/03/11
閲覧 : 342
サンキュー:

30

Angel Beats!-エンジェルビーツ!のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
Angel Beats!-エンジェルビーツ!のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

ツキ が他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ