ダレイオス さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態：観終わった
キャラの扱いの酷さを笑いに変えるセンスの良さは光る。
タイトルから魔法少女ものを否定するアンチテーゼもので
まじめな魔法少女ものではない雰囲気がただよってますね。
タイトルからして怪しげな所は気になりました。
実際見てみると開始早々、主人公とみられる女の子、ゆずかを
魔法少女に勧誘する怪しげな雰囲気をもった
マスコットがいたり不気味なスタートだけど
内容はいたってコメディ風で笑いを狙っている内容で
そのマスコットのミトンが面白い。
彼は（彼女かも・・・性別わからないし）魔法少女ものでお馴染みのマスコットであるものの
いつも酷い目に合う扱いの酷さが印象的で
その原因とも言えるのが
彼自身の性格がムッツリスケベ系なことが幸いしているのだけど
その酷い目に合う展開が魔法少女ものでお馴染みのマスコットらしからぬ
残念なものになっていて、その残念なマスコットぷりは
マスコットらしからぬギャップもあって笑える。
さらに、ミトンは彼自身に否が無い時でも酷い目に合うのだけど
そういったシーンでは彼には申し訳ないけど
いい意味で酷い目に合う展開になっていて笑えるですよね。
やはりマスコットらしからぬ残念なギャップ的な面白さが十分に出ている作品なのが良かった。
ネタや設定は「魔法少女なんてもういいですから」のタイトル通り
魔法少女ものにありがちな展開を、否定して
皮肉って、それを笑いにしていたかな
この世界の魔法少女は戦いがすんで敵が滅んだ設定であるため
目的がないみたいだし平和な世界である所は
過酷な戦いを強いられる魔法少女を皮肉っているし
本来魔法少女であるべき姿はもういいや・・・のメッセージ性を感じました。
それ以外でも魔法少女ものでありがちな展開を
上手く皮肉ってコメディにしているネタが多かったかな
例えばこの世界の魔法少女には定年があるとかで
わりと高めな年齢の魔法少女の女の子がいる作品を皮肉っているように感じたり
マスコットが悪い奴だったりする作品をネタにして上手く笑えるものにしていたり
また皮肉だけでなく魔法少女ものにありがちな展開を素直に
笑えるコメディにしている部分も上手いのでネタの扱いは全体的に上手かったと思います。
魔法少女のコスチュームは
水着でちょっぴりエロかったり、萌え要素が高めですね。
変身バンクは気合いが入っていてエフェクトから変身ポーズまで
頑張っている部分がみられ中々のいいと思う。
ゆずかは恥ずかしがり屋さんなので水着姿という恥ずかしい姿に
拒むのだけど、友達に見せてあげたい思いから
恥ずかしい水着姿に変身する性格が可愛らしかったり
恥ずかしがる姿を可愛く描けていたのは良かった。
本来ならこれは強制的に水着姿にさせられる
キャラの扱いの悪さが目立ってもおかしくはないのだけど
そうならないセンスの良さがありましたね。
要するに魔法少女ものに対してのブラックユーモア的な要素と
萌え要素とのバランスの良さも光っていたかな
脇にいるキャラは出番はあまり少ないものの
濃いキャラなのが特徴的でした。
ブラック企業に勤めるゆずかの父親
魔法少女ものではお馴染みの主人公以外の魔法少女の女の子や
そのマスコットなど、僅かしか登場しないキャラは濃くして
インパクトがあるキャラにしたのは短い尺しかない
ショートアニメには合っていて正解だったです。
作画についてはショートアニメにしてはデフォルメのきいた
可愛らしいキャラデザインなのは良かったです。
作画自体もＯＰの作画、演出の良さ、安定したキャラの作画は良い。
さらにところどころ怪しげな雰囲気がある演出が良かったり
照れ顔や可愛らしさの表現も上手くて
その両者を上手く混ぜ合わせたバランスの良い演出になっていたのは良かった。
個人的にはお風呂のシーンやシャワーのシーンの作画クオリティーが
非常に高かったのは良かったです。
ショートアニメとしては作画レベルは高かった。
声優さんについては声質は合ってたと思います。
魔法少女の女の子はそれらしい声質だったし
マスコットもそれらしい声質でキャスティングは良かった。
演技自体も可愛らしさやキャラの濃さもよく出ていたし
個人的には満足ですね。
終わってみると平和の世界になったあとの
魔法少女ものなので何か事件が起こるわけでもないし
激しい魔法少女バトルを期待してた人には合わないかもしれなけど
魔法少女ものに対してのブラックユーモア的な皮肉は面白かったし
それに萌え要素が上手くマッチしているのでバランスは良かった。
ショートアニメの尺に合ったキャラの濃さなど良い部分は多かった。
作画クオリティーもショートアニメとしては十分すぎる出来で
ショートアニメながら満足度が高いアニメでした。
個人的にはゆずかの父親は酷い目に合っているので申し訳ないとは思うけど
会社での父親の扱いの酷さは出るだけで面白く、個人的にはこのアニメで一番面白かった。
そういえば、ゆずか、ミトンもそうですね。扱いの酷さを笑いに変えるセンスの良さはありましたね。
