退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
超平和バスターズはずっとなかよし
ラストシーンでじんたんが語った言葉
俺たちは大人になっていく
どんどん通り過ぎる季節に、道端に咲く花も移り変わっていく
あの季節に咲いた花は、なんて名前だったんだろう
小さく揺れて触れればちくりと痛くて
鼻を近づければわずかに青い、日向の香りがした
次第にあの香りは薄れていく
俺たちは大人になっていく
だけどあの花は、きっとどこかに咲き続けてる
そうだ俺たちはいつまでも
あの花の願いを叶え続けていく
あの日見た花の名前を僕達はまだしらない
名作です。
なぜ名作アニメとなりえたのでしょう?
じぶんなりに考えてみたいとおもいます
・ストーリーの魅力①
かつての約束を果たすために幽霊となってあらわれためんま
こわれてしまった絆を取り戻そうとする主人公。
ストーリープロットだけ聞くと特別な話には感じません
青春小説とギャルゲーにある設定を混ぜたような印象をうけます。
王道とされるものを合わせるのですから、無難に製作すれば
ストーリー展開に失敗するとは思えません
しかし、
素晴らしいのはストーリーだけでなく、人物の描写のていねいさ
演出にこだわり、少年たちの日常に現実感をもたせていることでしょう
通常幽霊が登場する作品であるとき、その正体をすぐには明かしません
この作品はあえて初回でそれを明かすことによって
このストーリーが人間が主役であるということを
明確に示してくれています。この試みは斬新ですね
・ストーリーの魅力②
殻にとじこもっていた主人公がめんまの存在を
かつての仲間に伝えたくても、妄想のようにしか思ってもらえません。
この障害をのりこえるために、主人公は殻を抜け出しじぶんの意志で
行動を起こさなければならなくなります。
この少年が壁を乗り越える姿は美しい人間ドラマであり
ストーリーの本質が困難に立ち向かう人間の美しさに
あるからでしょう。
・ストーリーの魅力③
めんまの望みをかなえるために集まった仲間達だが
子ども時代の恋愛感情までもどってしまい
大きくもつれてしまう。
こうした描写が入ることで絆とは簡単に作れるものではないと
きちんと表現されています。
・ラスト
全てがおわり、仲間達はこみあげた思いをすべて声にして
泣きますした。冷静になんてなれるわけがない
彼らはまだ成長の過程なのですから。。
ラストシーンでもらい泣きしてしまった方も多いのではないでしょうか?
・さいごに
めんまとの別れた場所に咲いていた花は忘れな草だそうです。
仲間たちがめんまにささげた花がハルジオン
ハルジオンの花言葉は追憶の愛
あの花の名前を知ることが彼らにはできたのでしょうか。
心理描写にたけた演出、ファンタジーではなく純粋な人間ドラマとして
完成度の高い作品ではないでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございます。