「機動戦士ガンダム THE ORIGIN III 暁の蜂起(アニメ映画)」

総合得点
71.1
感想・評価
108
棚に入れた
680
ランキング
1377
★★★★☆ 4.0 (108)
物語
4.1
作画
4.2
声優
3.9
音楽
3.7
キャラ
4.0

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けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

その時、歴史が動いた「Caution,MBT」ガンダムどころかMSのいない戦争と黒子のバスケ?

初代『ガンダム』(ファーストガンダム)のキャラデザを務めた安彦良和が、独自解釈でファーストガンダムをコミカライズした漫画、『THE ORIGIN』のアニメ化
1話約70分、全4部作(予定)の第3話


一応冒頭に前作までのあらすじがナレーションされます


宇宙世紀0074
ジオン自治共和国のガーディアン・バンチにある国防軍士官学校に入学手続きに向かうシャア・アズナブルと、同じくテキサス・コロニーを離れる決意をしたキャスバル
キャスバルは彼を監視する者の気配を感じ、シャアを騙して彼と入れ替わる事に成功する
キャスバルとして入船したシャアの乗ったシャトルは、出発後突然に爆発する
当然(本来の)シャアは死んだが、シャアと入れ替わったキャスバルはまんまと士官学校に潜り込むのだった
そして文武両道ながらにミステリアスで人を寄せ付けないキャスバルは、同期生のガルマ・ザビと彼の取り巻きからは目を付けられる
家の権力だけで地位を保っているガルマにとって、実力者のキャスバルは恐るべき存在であったのです
そして宇宙世紀0077
地球連邦による圧政が強くなる中、過激化するデモ隊を鎮圧せんとする連邦軍が丸腰のデモ隊に武力行使
半ば虐殺行為とも言うべきこの事態にキャスバルはガルマへ、学生を率いて自分達だけで連邦軍の駐留基地を奇襲しようと提案するのでした・・・


とにかく今作のキャスバルは“恐い”の一言に尽きます
(本来の)シャアを無情にも切り捨てたり、眼力だけで連邦軍士官を怯ませたりと、狂気と畏怖とカリスマ性の片鱗を見せ始めるのです


やはり一番の見どころは火力で劣る学生達が、キャスバルの知略とガルマのリーダーシップで立ち上がり、たるみきった連邦軍に一矢報いる陸戦シークエンスです
思えば第1話ではガンタンク戦、第2話ではモビルワーカーの開発試験、と必ずMSの黎明期を描いていた今シリーズですが、ここに来て第3話にMSは登場せず
純粋に生身の兵士による戦闘が描かれる訳です


それとキャスバルやガルマの学生生活もタップリと描かれます
なぜ身分の差が大きい二人が盟友となったのか
その中には二人がバスケットボールで対峙するシークエンスもあったり(笑)と名キャラクターの青春模様にファンは思わずニヤけが止まらなくなることでしょう


それと学生達の中には後に重要な役割を果たすことになるゼナの姿があることも見逃せない
『ファーストガンダム』を知るファンなら聞き覚えある名前ですよね?


今作からの新キャストには頼りないお坊ちゃんから若者たちのプロパガンダに急成長していくガルマ・ザビを柿原徹也が
(本来の)シャアのハイスクール時代の同級生を名乗る原作にも登場しないオリジナルキャラ、リノ・フェルナンデスを前野智昭が
キャスバルから重要な任務を言い渡される後々のキーパーソン、ゼナ・ミアを茅野愛衣が、といった若手中心のフレッシュな面々が演じています
さらにその中心に66歳の池田秀一が演じるキャスバルが溶け込んでいく、という様は必聴モノです
プロの演技って素晴らしい


いよいよ次回、第4話でシャア・セイラ篇は完結の模様
遂に1年戦争の火蓋が切って落とされるようです
ちなみに引き続きルウム篇の制作も決定しましたね
本格的なMS戦にも期待が膨らみます

投稿 : 2016/07/31
閲覧 : 463
サンキュー:

7

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