「ユーリ!!! on ICE(TVアニメ動画)」

総合得点
76.1
感想・評価
739
棚に入れた
2974
ランキング
723
★★★★☆ 3.9 (739)
物語
3.8
作画
4.1
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
3.9

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ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

これは、勇気ある挑戦か、勇み足か。

「Ferr!」「チア男子!!」などが好きな方は合うかもしれません♪

[2016秋 個人内ランキング 5位]

《以下ネタバレ》

【各話感想】
{netabare}
第1話
キャラデザ、風景の作画、会話のテンポ、何をとっても抜群だね。真面目にやってるようで所々外してくるのは、久保ミツロウさんの漫画の特徴。芋焼酎「魔界への誘い」って、商品そのままじゃん、提供かw? あれ、良い酒だよ。リーズナブルだけど華やかな香りがあって、ちゃんと芋らしさもあって。スーパーで普通に買える中ではかなり好き!てか、目の前に空ビンあるしw お~超展開! かなり楽しめた1話目! 久々に評価5あるか?

第2話
なんか少し「ガンバ fry high」に似ている。ユーリのエピソードは良いね。天才でもなく、努力の天才とも違い、環境が整った上での努力の天才。スポーツが強くなる上で、指導者と練習環境はかなり大事。そこをちゃんとおさえてるね(ただし、ジュニア時代のコーチが見えないのはどうかと)。

第3話
確かに腐臭はするけど、今のところ腐向けをフリにしたギャグやスポ根だと思う。フィギュアスケートの人気より、「魔界への誘い」の人気が上がりそうな気がするw

第4話
フィギュアスケートって独特の競技だと思う。競技とショーの2つの要素を持つ点。競泳と並び、競技人生が短い点。ちょっとボクシングに似ているな。オリンピックの金メダリストが「アマチュア王者」で、その上(というより次のステップ)にアイスショーなどに出る「プロ」がいる。なんかそのへんの微妙な感じもしっかり微妙できていると思う。

第5話
南君はライバルキャラ……じゃないところが、この作品の変わっている部分。そもそも、ユーリとはキャリアも実力も違うわけで。ここでユーリの苦戦をみせるのではなく、ファン&後輩に仕立て上げる感じは、他のアニメとは違うよな。

第6話
ちょっと、「のだめカンタービレ」感が出てますねw ガッツリ競技を魅せてきたね。アニメならではのフィギュアスケートだと思う。

第7話
2話連続での試合オンパレード。挑戦的だね。ギャグよりも、ホモホモしさが勝ってきたか?

第8話
3話連続。なんかエンドレス8化してきたか?

第9話
4話連続。ストーリーが流れている分、エンドレス8よりはマシだけど、やっぱり飽きるな(汗)

第10話
こういう話は楽しいよね。普通にこの路線で良かったのに……。EDはかなり格好良かった!

第11話
モチベを保つためにあえて難しい構成に挑むって、確か浅田真央さんもよく言うよね。トップ選手ってそんなもんなんだろうか。でも一方でキム・ヨナさんみたく、確実に勝てる構成にしてくる選手もいるし、まあ考え方なんでしょうね。

第12話
もうなんか、テレビ観てる感じだよね(汗) ラスト、ユーリが銀で終わるってのは見えてたよね。じゃないと、ここで終わってしまうから(2期云々じゃなくて、選手としてという意味で)。2期、やるのかなぁ? かなりの尻すぼみ感があったけど。単に見慣れただけなのか、作画も(これまでより)ややしょぼく感じてしまった。
{/netabare}

【視聴終了】
{netabare}
最近のスポーツ系っていうと、「ろんぐらいだぁす」や「あまんちゅ」のような「導入系」。「All OUT!!」「灼熱の卓球娘」のような「青春系」。変化球として、「競女」のような「お馬鹿系」や「プリンスオブストライド」のような「創作系」など、細分化すれば結構ありますが、この「ユーリ」はいずれとも違う、いわば「競技系」なのかなと。

冒頭、凄ぇ格好良いOP。お洒落なED。そこで1発「そこらのテンプレアニメとは違うぞ」という、制作陣からの先制パンチを食らった。

その印象は、視聴を続ける中でかなり変わっていった。繰り返されるフィギアの試合。漂うBL臭。芸術性の高さには感心したが、それが大衆受けするかは微妙だな~と。

例えるならば、「エンドレスエイト」。そのぐらいの野心とこだわり、無茶苦茶さを感じた。

賛否あるだろうが、個人的には、否。やはり、単純に飽きた。やるならココという場面、グランプリファイナルのショートとフリーだけで良かったと思う。

兎にも角にも、作画は神レベル。フィギュアスケート独特の柔らかい動きや、不安定な重心のかかりかたを上手く表現できていた。バトル系の迫力ある作画とは違う、芸術性の高い作画。この作画力がなければ、かなり作品の印象は変わっていたと思う。

主人公がすでに世界のtop6の選手ってのも新しい、というより難しい。発見や成長などが描きにくいから。でも、それを逆手にとれたのは、やはりフィギュアスケートの、「国民的メジャー競技のわりに誰も競技経験がない」という特色を生かしていると思う。みんな観たことはあって好きなんだけど、本当に詳しくは誰も知らない競技。ルッツとフリップの違い、何人が説明できる? だからこそ、新鮮さが失われず、且つ、top選手ならではの高度な悩みや技術を魅せられたのだと思う。これが、野球やサッカーなどの「メジャー過ぎる」スポーツで、いきなり「ある程度の実力者で」「ある程度のベテラン」を主人公にしても、成り立たなかった気がするな。特に野球なんて、1億総評論家だからw

アニメの放映を、リアルのグランプリシリーズやファイナルの日程に被せて来たのもおもしろい。良い試みだと思う。アニメならではのカット割りもあり、また、競技中の心理描写も丁寧だったから、実際のフィギアを観ても「こんなこと思ってるのかな~」「何を表現したいのかな?」とか考えながら視聴できた。

この現実とリンクさせる取り組みにも賛否あるだろうけど、個人的には、賛。他のアニメ(特にスポーツ系)でもチャンスがあればやってほしい。

表題ですが、やはり「勇み足」だったと思う。「うちらこんな作画が何回でもできるんだぜ!」「新しい取り組みしてるんだぜ!」ていう、前向きなエネルギーが空回ってたかな。悪く言えば自己顕示欲が見えた。きっと、

①フィギアの試合を丸々見せるのはグランプリファイナルだけにし(他の試合はジャンプや心理描写に力を入れ)、

②その分、中盤は各キャラの掘り下げや日常パートに尺を使い、

③腐の要素をギャグ程度に抑えておけば、(そしてなんとか可愛い女子を一人でも出せれば)

きっと、誰もが文句を言わない名作になったと思う。ラストでいきなりあのフィギアの作画を見せられたら、度肝抜かれるし。1話~3話、凄い面白かったんだけどな~。(まあ、一番分かりやすくあにこれの評価を上げるなら、女子フィギアにすれば良かったんだけどねw)
{/netabare}

【総括】
独特の映像美は素晴らしく、芸術的な作品。男子フィギアにスポットを当てた視点、現実とのリンクなど、新たな挑戦も好評価。ただ、同じような展開に飽きてくることと、BL要素の強さで、視聴者が振り落とされていく作品なのかなとも思います。私は楽しめました♪

投稿 : 2017/04/09
閲覧 : 375
サンキュー:

39

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