「弱虫ペダル NEW GENERATION(TVアニメ動画)」

総合得点
70.6
感想・評価
295
棚に入れた
1442
ランキング
1475
★★★★☆ 3.6 (295)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.4
キャラ
3.6

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

改めて知る旧3年生キャラの魅力

 原作は未読。
 タイトル通り、前半は新しい陣容紹介で、後半はそのメンツによるインターハイの途中までと
いったところ。
 新キャラだが1年生はともかく、総北の古賀 公貴にしろ、箱学の黒田 雪成、葦木場 拓斗、
銅橋 正清にしろ、学年的にこれまでも在籍していたはずなのにまったく存在感のなかった
キャラが、急に存在感を出してくるのはやはり唐突感を拭えない。特に箱学はインターハイ
メンバーの半分がこれだから余計にその感が強い。
 まあメタ的にしょうがないのは判る。原作からしてこうなのか、アニメ化に当たって
こうなったのかは知らないけど、前者の場合週刊連載漫画の多くは人気によって長さが変わって
しまう作品が多いため、こういうことは起こりやすいし、後者の場合もどこまでアニメ化するかに
よって、原作には登場してもアニメ化が確定している部分では必要ないキャラは削ってしまうことも
多かったりする。
 そういった事情はあるにしても、箱学に関しては急遽登場した分を補おうとするかのように残った
キャラや新キャラを持ち上げようとする強引さを感じてしまった。

 一方の総北は3年生キャラの手嶋 純太と青八木 一が1期から活動していたため、そういった
唐突感はないが、これまだメンバーに選ばれたことがなかった手嶋と青八木がメンバーとなり、
手嶋がキャプテンという陣容は、二人が1年間掛けて成長したのだろうけど、それでも昨年の
インターハイメンバーに較べて弱体化したような印象はある。
 この手嶋だが自ら弱いと公言しているのが興味深い。これまでは総北にしろ、箱学にしろ、
あるいは京伏の御堂筋 翔にしろ、才に恵まれた者を描いていたが、本作では前述の手嶋を始め、
メンバー選抜における杉元 照文や、広義では箱学の葦木場も範疇にあると言えそうな、努力に
よって才の無さを埋めようとする者の物語を打ち出している感が強い。
 ただ、全体的な印象は総北にしろ、箱学にしろ、前作までの3年生キャラの印象度が強烈だった
分、新メンバーキャラがそれを埋めるほどの魅力は出せていない感があった。
 この3年生キャラに関してはOBとして時折登場するが、総北の金城 真護と箱学の荒北 靖友が同じ
だったりするのが面白い。個人的には大学の自転車部を舞台にした大学生キャラ(旧3年生キャラ)
達によるスピンオフが見てみたい。

 後半のインターハイに関しては正直これまでの焼き直しのような印象が強い。
 これまで同様に基本的展開はそれなりに熱さを感じるものだったが、競技が競技なだけに球技
などに較べて、戦略・戦術や技術はシンプルな印象が強く、その分ワンパターンになりやすいの
かな。
 特に小野田 坂道の追い上げはそれなりに盛り上がるものはあったが、トラブルなどで遅れて、
パニクって、ハイケイデンスで巻き返すという流れはこれまでも散々見てきたので、さすがに
「少しは学習したら?」と思ってしまった。
 上手い話はキャラがそれらしい行動を取ることで、それに沿ってストーリーが流れていく
印象があるが、本作は最初にストーリーありきでそれに合わせてキャラが無理矢理動かされて
いるような感が強かった。

 終盤の山場は手嶋と真波 山岳による山岳ゼッケン争いだが、ここでマシントラブルに見舞われた
真波を手嶋が待ち、結果として手嶋は敗れ、加えて以後もその疲労が戦力としてチーム全体の足を
引っ張ることになり、放映当時のネットではこの手嶋の行為に対して賛否両論の意見が戦わされて
いたことが思い出される。
 1期2期でもそういったことがあったが、このシリーズはある選手の行為に対して作品内では
それなりの回答を用意しておきながら、視聴者に向けての問題提議になっているようなことが多く、
そういった部分が結構面白かったりする。

2019/06/17

投稿 : 2019/06/17
閲覧 : 278
サンキュー:

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