「イヴの時間 劇場版(アニメ映画)」

総合得点
78.2
感想・評価
1414
棚に入れた
7617
ランキング
556
★★★★☆ 3.9 (1414)
物語
4.1
作画
4.0
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.9

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たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

人が人たる理由とは何か?

北米では「ジュラシックパーク」でお馴染みのマイケルクライントンのデビュー作「ウエストワールド」のドラマが放映中だ。

HBO(アメリカのケーブルネットワークTV会社)は流石「ゲームオブスローンズ」を輩出している会社だけあって、非常にヴァイオレントでエロチックで哲学的なドラマを作っている。予算だけでも大作映画一本分の予算だとか(ハリウッド大作平均一本100億円)。。。

それを見て思い出したのがイヴの時間であり、人と人ソックリの「アンドロイド」を対比させた日本版のウエストワールドだ。

人とは一体何なのか?ウエストワールドでも本作でも、人ソックリのアンドロイドは基本「人に危害は与えられないし、自害以外の命令に背いてはならない」

これはアシモフが提唱したロボット三原則

第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条
ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

— 2058年の「ロボット工学ハンドブック」第56版


によるものであり、人間はロボットより上位の存在として扱われている。

従って、ウエストワールドやブレードランナーでは何をしても構わないことがまかり通っており、例え女性型アンドロイドを犯しても、気に食わないアンドロイドを殺しても罪に問われない。

なぜなら彼らは「人間ではないから」であり、人間の法から脱した存在だからだ。

ここで、我々に問われているのは「良心」なのだ。

確かに規則やルールは存在しないが、相手が人間でなければ何をやっても良いのか?

良心の呵責は?

西洋文化圏は基本キリスト教文化なので、そこが主題になることが多い。

しかし、そういった文化のない日本ではどうだろうか?

自分と友達以外、あるいは家族以外の人間は人間ではないのか?

不倫問題など騒いでいるが、果たして本当にそう思っているのか?自分以外の人間を集中的に面白がって攻撃しているだけではないのか?

どうも薄っぺらい議論しかできない今の日本では、SFの意味も本作の意味も。。。表面だけしか受け取ることができないのだろう。。

投稿 : 2019/08/16
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サンキュー:

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