「ナナマル サンバツ(TVアニメ動画)」

総合得点
64.0
感想・評価
214
棚に入れた
736
ランキング
3942
★★★★☆ 3.1 (214)
物語
3.3
作画
3.2
声優
2.5
音楽
3.2
キャラ
3.2

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

競技クイズの奥深さが見応え十分な、文化系スポコン物の良作。ヒロインの声もそんなに嫌いじゃないです…

ヤングエースの漫画原作、高校生の「競技クイズ」を題材にした文化系スポコンアニメ全12話です。
単純な知識量や反射神経だけじゃ勝てない、数々の戦略やテクニックが興味深いです。
競技カルタを題材にした傑作「ちはやぶる」にちょっぴり通じる、文化系スポコンとして中々の良作でした。
…ヒロインの声が本職声優ではなく、難あり。
個人的にはそんなに悪くない気がしますが…。

{netabare}『物語』
奥手だが本の虫で豊富な知識を持つ主人公・越山識(こしやま・しき)が、クラスメイトのヒロイン・深見真理(ふかみ・まり)の影響で「競技クイズ」にのめり込んでいく。

クイズ初心者な越山君視点で、クイズの多種多様な戦略やセオリーの奥深さが描かれ、とても興味深いです。
早押しクイズ?とにかく知識豊富なのと、早くボタン押せば勝てるでしょ?
…と思いきや。
出題文の傾向や、出題者の意図をメタ読みしたり、パターン分類から類推したり、単に問題文正解するだけではダメという奥深さが。
終始(おお~なるほど!頭良いなぁ~)と感心しきりでした。
終盤の二二六事件のエピソードから正解曜日を推理する等、単純な暗記だけではない知の深さも感心。
…「幽遊白書」の海藤VS天沼をちょびっと彷彿。
(GYAO!で丁度魔界の扉編が放送中、そのうちゲームマスター対決も観れそう)

可能な限り早く正解を答える正攻法な戦術もさることながら、相手に押させないために分からないのに早押ししちゃう等の邪道?な戦略や駆け引きも面白かった。
ルールの穴を突く奇抜な作戦の数々…
この邪道を一手に引き受けたトリックスター・苑原明良(そのはら・あきら)の小狡い策の数々に(なんて卑劣な手を)とイライラする一方で(なるほど~かしこいな~)と感心もしたり。
不敵な問題児が引き起こす、クイズを冒涜するような言動や行動も、戦略面を含めたクイズの面白味引き出すと同時に、その邪道にかき回されつつも熱い文化部スポコン勝負はしっかりと盛り上がる。
邪道を全否定せず、それもクイズの面白さと認めた上での奥深さ。
どんな手を使っても勝てばよいのではなく、皆が楽しんでこそのクイズだというメッセージも最後ちゃんと総括していたのも良い。

終始クイズの奥深さに感心しつつ、越山君とライバルの御来屋千智(みくりや・ちさと)との王道なスポコン青春も良い感じ。
越山君は明良君にかき回されたり、ライバルとの差に軽く挫折したりを経て、成長していく。
そしてその成長の成果が、クイズの面白味を更に魅せてくれました。

総じて、競技クイズの奥深さを多様な視点で見せてくれて、全12話飽きさせなかった。
主人公の成長やライバルとの関係も王道で爽やか、邪道なトリックスターの存在も、本気で勝負して本気で楽しむって何だろう?的な、より上の次元でのゲームの醍醐味をちゃんと伝えてくれた。
…かなり面白かったです。4.5点か迷う。
面白いのですが、1回観てタネが分かった後だと繰り返しの視聴でも楽しめるかは未知数。
原作はまだ続きあるようで、この先の越山君たちの活躍も見てみたいです。


『作画』
派手さはないものの安定感あり。キャラデザは好きです。
クイズ勝負の刹那の緊迫感が伝わる演出面も中々見応えあり、高評価。

『声優』
主人公役は堀江瞬さん、「12才。」の桧山の人でした。
奥手だが情熱を秘めた越山君を好演。
ヒロイン役の川島海荷さんは女優・歌手という事で本職ではなく、アニメ声優としては違和感あり。
でも、こーいうキャラだと思えば、個性的で悪くないような?
後半はそこそこ成長されていたし、良くも悪くも印象に残る。
「帰宅部活動記録」声優よりは遥かにマシだったり…
ライバル・御来屋の石川界人さんは流石の安定感、とある飛空士への恋歌のイグナシオ少し彷彿。
MVPは小悪魔系ショタを好演した永塚拓馬さん。

『音楽』
主題歌はクイズというテーマに沿っていて良い感じ。


『キャラ』
越山君の賢さに終始感心しきりでした。
深い知識もさることながら、推理力や応用力も含めて、この子かしこいなぁ~、と。
ぐぬ~、全然分からん。でも、賢い人の賢い思考は良いものです。
引っ込み思案だが一度情熱燃やせば熱い、良きオタク気質好感持てました。

ライバル・御来屋君も良きツンデレライバルであった。
次第に可愛げが見えてくる良キャラ、確かにこういうライバルにライバルと認められるのは嬉しいと思える。

随一のトリックスター・苑原明良がとんでもない奴でしたが一番印象的でもあり。
女装小悪魔系ショタ、小狡い策の数々もゲームとして成立しちゃう、憎々しい割には何故か憎めぬ奴であった。

ヒロイン・深見さんは初心者越山くんへのチュートリアル役。
キャラとしては地味ですが声が印象的…
普通に可愛いです。

この他、部長や他校の先輩など、実力・人格共に優れたキャラ多い。
麻ヶ丘女子高校の面々は腐女子なところ含めてキャラ立ってました。{/netabare}

投稿 : 2017/09/20
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