アート さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
人も物もすべては扱い方次第
◆概要:作品の紹介
原作はMF文庫Jのライトノベル。就職率と進学率100%を謳う東京都高度育成高等学校。未来を担う人材の育成を目的にしており、卒業後は希望の進路が約束される。平凡な生活を送りたい新入生の綾小路清隆に待っていたものは、穏やかとは程遠い波乱含みの日々だった。何もかもが常識から逸脱した学校を舞台に、生徒のありとあらゆる実力が試される。
◆学園:スクールカーストもの
政府が創設し国が運営する学校。クラス替えがないため三年間を同じ面子と過ごす。隠れてゲームしようが居眠りしようが注意されない放任主義の意図は?身分や階級に似た極めて特殊な学内序列とそれを測る独自ルールが設けられている。これ以上はネタバレしかねないのでやめておきます。ピリッとした雰囲気で窮屈感もあり、好みが分かれる作品です。
◆魅力:能ある鷹は爪を隠す!
序列は個人ではなくクラスごと。これは予想外だったものの、多人数により生じる集団心理や団結感があって逆に面白く感じました。学力だけでなく、統率、洞察、適応能力。協調性や社交性なども不可欠で人間性がにじみ出る。趣旨と程度は大きく異なるが、ルールの意表をつく発想の転換や時に人を欺く様は『ライアーゲーム』を観ているようでした。
{netabare}
■感想:こういう考える系好き
毎月10万円が支給される仕組み。疑うべきでも教師の口から出た言葉は信じてしまうのも無理もないか。茶柱の「入学を果たしたお前たちにはそれだけの価値がある云々」。誰でも受かるわけではない。優秀ではあるけれど、個々の問題点を考慮して総合で判断されたなら、Dクラスは不良品に納得がいく。この手のジャンルは原作の読み応えありそう。
■疑問:7話の水着サービス回
一つ前まで必死に退学を阻止しようと奔走していたのに、盗撮はギャグでも理解しがたい。温度差が激しい理由は改変にあるみたいで、実際に原作を確認してみると本来は無人島の結構後の話でした。どうりで池のバッグから下着が出ても疑う素振りがないわけですね。整合性がとれていないし、前後かで本質が変わるため、無理に入れる必要はあったのか?
■総評:最後自分が勝てば良い
上記の確認は全編視聴後で初見としては面白かった。自分は録画したのを観たので、各クラスの作戦やポイントの変動と詳細を概ね理解できました。それでも説明不足な描写はあったと思います。冷静で感情を表に出さない綾小路が櫛田や平田より内面が屈折していてゾクっとする終わり方。どう這い上がるのか、作画も綺麗で続きが気になる作品でした。
★お気に入り:堀北鈴音(CV:鬼頭明里)
{/netabare}