ダレイオス さんの感想・評価

3.5
物語 : 4.0 作画 : 2.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

で？ヒロインはなんで主人公に惚れているのか意味不明でした。

まず思うことは旧時代の設定のアニメかなと思いました。
学年一の美少女で学園のアイドルで学業も運動神経も抜群のヒロインとか
最近ではありえない設定かな
まず学年一の美少女とかはどうやって決めるのとか
ツッコミが入るので・・・

それでこのヒロインと身長が低くて学校の成績は普通で友達がいない
いわゆるパッとしない男の子の主人公が出会う所からは始まるものでした。
そして舞台は高校でヒロインにゲーム部に入らないかと誘われるものでしたね。
ゲーム部の意味はＴＶゲームをする部ということで
遊びではなくて本気でゲームをしているというものでした。
ストーリーはゆったりしているかな
ヒロインにゲーム部に入らないかと誘われるのだけど中々進まないので
スローペースなアニメだなと思いました。
あと１話から最近のアニメにしては作画が不安定だな・・・と思いました。
大事な１話なのに結構不安定なので作画は気になりました。

主人公はゲーム部に入らないかと誘われるものの
自分はゲームは楽しんでやるのが好きで
例え魅力的なヒロインや部員の人達がいるとはいえ
本気でゲームをやるのは自分向きでないと断るもので
テーマとしてはゲームは楽しんでやるのか、本気でやるものなのか
を考えた作りの開始でしたね。

ヒロインに関しては、スペックは高いが実際はポンコツヒロインでしたね。
主人公の勧誘に失敗した後に涙目で逃亡してバナナの皮でスベルとか
残念さが持ち味のヒロインに見えました。
あとこのヒロイン、なんで主人公のことが好きなのかは
まったくわかりませんでした。別にスペックが高いから
ありえないだろうとかではなくて特にどこに惚れたという描写が
なかった気がするので意味不明でした。
歩道橋のやりとりで惚れてた気がするのだけど
無茶苦茶じゃないですか？
よくあるハーレムアニメよりも酷いです。
好きになってからの恋愛描写なんですが
主人公を見て顔を赤くするヒロインなんですが何で赤くなるのかはわからなかったな
中盤以降のポンコツぶりは単純に見ていて可愛いと思える場面はありましたので
その点は良かったと思う。

ストーリーに関してはゲームをしているシーンは序盤から多いですが
ゲームシーンは特に面白いことはないですね。ただゲームをしているだけなので
序盤から価値観の違いで主人公と衝突するキャラがいたり
ギスギスした内容でした。
ギャグもあるのだけどキレがあるわけではないので
序盤はそこまでは面白くはなかったです。

ゲーム要素よりラブコメ要素の方が強かったかな
ラブコメについては主人公とヒロイン以外にも複数の組み合わせの恋愛関係が描けているので
意外に力を入れていた感じでした。
恋愛描写は主人公とヒロインの以外の組み合わせは、ただ好きなだけでなくて
好きな理由はちゃんとその人のことを外見だけでなくて中身も見ているだな
と思える描写があるので、そういった所は素直に
いい関係だな・・・と思えましたね。恋愛描写は丁寧でした。

さらにストーリーの作りは途中からは勘違いからすれ違いが起こるラブコメだったですね。
複数の組み合わせの恋愛関係があるのだけど
人物Ａ（主人公）と人物Ｂ（ヒロイン）、人物Ｃと人物Ｄの関係が本当は好き同士なのだけど
人物Ａ（主人公）と人物Ｄ、人物Ｃと人物Ｅが色々な相談でデートしたり
しているうちに、みんなが勘違いして複雑な関係になりそれをコメディーにしていたかな
勘違いが勘違いをよび勘違いに発展していく展開は
良く出来ており楽しめました。
その複雑さの描写はキャラの会話で表現していることが多いのだけど
しっかりと状況を説明しているので
聞いていれば、わかりやすく丁寧で感情移入しやすかったです。
キャラ同士がどう勘違いしているのかは
キャラが直接キャラ同士の関係性がどう思っているのかを語ることにより
そう勘違いしているのかと・・・やはりわかりやすいので
感情移入しやすかったです。
あと説明している時のキャラのリアクションは動揺からか
男の子のキャラも女の子のキャラも顔の表情から、体をバタつかせたり
のアクションが面白く、ドタバタコメディーとしては楽しめる出来になってました。
一応本命の組み合わせがあるのはわかるので
すれ違いながらも結局は元サヤの関係が崩れるわけではないので
その点も良かったと思います。
あと主人公とヒロインの以外の組み合わせの恋愛描写はしっかりしていたので
その描写をしっかりしてからすれ違いに突入したストーリー構成も
きっちりとキャラクター描写が出来てから突入することにより
すれ違いの面白さを出すことが出来たと思います。
誰が誰だかわからない人がすれ違いを起こしても面白くはないと思うので
なのでしっかりとしたキャラクター描写が出来ていたのは良かったです。
ただ問題点としては結局はやっていることはずっと同じなので同じことの繰り返しだなと思いました。
作画は１話から不安定でしたが途中からは終始崩壊気味なので
アニメを観ていてもう少しクオリティーは頑張って欲しいな
ゲームを本気でやるのか遊びでやるのかのテーマについては
結構まじめに描いていたので、その点は良かったと思います。
きっちりそのことについて考えてから
楽しむという作風に変化していったと思うので
その後はよくあるゲームを扱っているアニメとそんなに変わらなかったとは思うものの
楽しむという考え方に変わった描写についてある程度わかるエピソードは結構良かったと思えました。
声優さんについては声質は結構合っていたと思うし
演技力もありましたね。特に問題はなかったです。

主人公に関しては性格は他人に合わせるのが苦手で
他人と価値観でよく対立していましたね。
性格もあまり良くはなかったと思います。
チョット意見が違うと他人の悪口を平気で言える人間なので
その点はキツいなとは思いましたが、冷静に考えるとその考えは
人間ぽさは出ていたので、人間は描けていたのではないでしょうか
リアルな人間と考えると主人公のキャラクター描写は悪くない。
それにストーリー的にはそういう価値観の対立をしたいのは
わかるのでストーリーがおかしいとはなかったです。
主人公はゲームのプレイ方針は勝ちたいけど楽しんでやるタイプで
必死ではやらないというのがわかるエピソードは中々、良かったし
その気持ちはわかりました。
そして一応自分はそうだけど他の人が必死にゲームをやるのは否定しない考えもあるので
そういった描写は良かったです。
他人に合わせるのは苦手だけど、他人を認めることが出来ないわけでないので
そういう考え方は共感しやすくて良かったです。

まとめると序盤はそれ程、面白くはなくて
ヒロインはなんで主人公に惚れているのか意味不明だったのは
ずっと気になりましたが中盤以降のすれ違い自体は楽しめました。
それは主人公とヒロイン以外の組み合わせの恋愛描写は良かったのと
キャラクター描写をしっかりしてからのすれ違い突入だったのが
面白さを後押ししていたと思うのでそのストーリー構成は良かったのではと思いました。
ただずっと同じことをしている感じがしたのでワンパターンだなとは思いました。
その点が・・・
終盤は作画は苦しくなるしキャラクターデザイン自体も平凡なので
作画的な魅力があまり・・・なのは痛いな
ゲームを本気でやるのか遊びでやるのかのテーマについては結構描けていたので
その点は良かったです。主人公の考え方には割と共感出来る部分があったので
まあ、すれ違い恋愛ものにゲーム要素を少なめに入れた作品としては楽しめました。
流石に作画が残念なので人にはお勧め出来ないのが何とも・・・