「この世界の片隅に(アニメ映画)」

総合得点
82.8
感想・評価
692
棚に入れた
3062
ランキング
346
★★★★★ 4.2 (692)
物語
4.3
作画
4.2
声優
4.2
音楽
4.0
キャラ
4.2

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ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「ありがとう。この世界の片隅に、うちを見つけてくれて。」

戦争下の呉で生きる女性を主人公にした作品。

ほのぼのとした雰囲気も多くて、
戦争をテーマとした作品の中では、見やすいものだと思います。

もちろん、
戦争の恐ろしさや虚しさもしっかりと伝わってきます。

120分ほどの作品です。


● ストーリー
広島市に生まれ、
軍港のある呉に嫁いだすず。

新しい土地、新しい人たち。

戦争が激しくなっていく中でも、
持ち前ののんびりとした性格で穏やかに過ごしていく日々。


すずが呉に嫁いだのは、1944年。
本土への空襲が始まった時代です。

物資の不足など、
戦争が進んでいる様子が感じられるものの、

すずののんびりとした性格で、
明るく平和に日常が過ぎていきます。

すずのどんくさくておっとりしているところに、
くすっと笑える場面も多いです^^


≪ 忍び寄る戦争の影 ≫

平和な生活の中で、
徐々に濃くなっていく戦争の影。

だけど最初は現実味がなくて。

当時の人たちも、
戦争が激しくなる前は平和に暮らしていて、

いつか戦争で大変なことになるかもなー程度の
危機感だったのだということがよくわかります。

そしてなんとか身を守ってきた世界で、
急に失い始める大事なものたち。

これが戦争。

今まで“普通”だった世界も、
何かを失ったとたん、普通ではなくなる。

すずの目線で毎日を暮らしていたからこそ、
これらの絶望にも感情移入することができる。

大事なものを失ってしまった後悔と、
これからもっと失ってしまうかもしれないという、恐怖の日々。


こういう映画を見ると、
やっぱり戦争はいけないものだと強く思います。

たくさんの人が苦しみ、傷つく。

人生に苦しみはつきものだけれど、
これは必要のない苦しみ。

複雑な想いを抱えて生きた人たちがいたこと。
無念のまま死んでしまった人たちがいたこと。

それらのことに想いを馳せれば、
戦争という過ちから学んで生きていけるはず。

この世界から戦争がなくなりますように。


● キャラクター
すずは普通の女の子。

普通だから、いい。
みんなを笑わせて、穏やかな気持ちにさせる。

戦争で大変な時代でも、
普通で、明るくて、まったりと過ごしている。

辛いこともあるけれど、
そこにある幸せも感じられる穏やかな時間。

これもいいかなって、あらゆることを受け入れていく、
すずの広い心が好きでした^^


相手に見初められて、嫁いで、
愛し合いながら家を守る。

私から見ると、
なんと理想的な生き方かと、羨ましく思います。笑

すずを見ていると、
普通であることは幸せなことだよなーと思わせてくれます。

のんさんの演技も、
キャラとぴったり当っていました♪


● 音楽
挿入歌、主題歌などすべてコトリンゴが担当。

特に強く印象に残る曲はありませんでしたが、
優しい歌声はこの作品とよく合っていました。


● まとめ
戦争下の呉に生きた一人の女性。

ほのぼのしていて、
くすっと笑えて、
恋模様で甘酸っぱい気持ちになれて、
戦争の怖さも感じられる。

2時間惹きつけられっぱなしでした。
素晴らしい作品でした。

投稿 : 2018/03/28
閲覧 : 360
サンキュー:

51

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