シャベール大佐 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
中学生らしい純情さと萌えアニメ的なあざとさが、上手にブレンドされた日常系ラブコメ
中学生男子・西片と、その同級生の高木さんのやりとりを描く、日常系っぽいラブコメ作品。全12話。
内容は基本的に、いつも高木さんにからかわれている西方が、次こそはからかわれないようにしよう、逆に高木さんをからかってやろう、と頑張るのだけど、結局からかわれてしまうというパターン。からかいの根底には、高木さんの西方への好意というものがあって、それに気がつかない西方の子供っぽさや、ふとしたときに見せる高木さんのデレなどを、ニヤニヤしながら楽しむような作品です。
長所は、なんといってもキャラが良いこと。おでこが印象的な高木さんのキャラデザは完成度が高いですし、声もかわいく、作画も綺麗に描けています。西方をからかうときの言動には、結構あざとさもあったりしますが、そういうところも含めて魅力的でした。一方の西方のほうも、純情な性格が微笑ましくて好感が持てました。声を担当した梶裕貴の演技も良かったと思います。
また、ときおり挟まれる同級生女子3人(ミナ、ユカリ、サナエ)のエピソードも、良いアクセントになっていました。特に、太い眉毛のミナは面白いキャラだったと思います。OPの原作クレジットに、「からかい上手の高木さん」と並んで「あしたは土曜日」という表記があって、なんだろう?と調べてみたら、この3人を主役にした同じ作者の別作品とのことで、それをアニメにいっしょに組み込んでいたのですね。
音楽は、OP曲が作品の雰囲気に合っていて良かったです。EDにはカバー曲を使用しており、全部で6曲ありましたが、個人的には第5~6話の「自転車」という曲が耳に残りました。
最後まで観終わって振り返ると、中学生らしい純情さと萌えアニメ的なあざとさが、上手にブレンドされていたように思います。舞台となる田舎町の素朴な風景も作風とマッチしていて、全体的に出来の良いラブコメ作品でした。