「ゾンビランドサガ(TVアニメ動画)」

総合得点
88.4
感想・評価
1211
棚に入れた
4504
ランキング
114
★★★★☆ 3.9 (1211)
物語
3.9
作画
3.8
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.0

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ネタバレ

頑張って見る蔵 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アイドルとは死ぬことと見つけたり(…もう死んでますね)

―12話まで視聴済―
「もっていない」少女、源さくら高校二年生になった日、自分を変えるためにアイドルオーディションに応募する。封筒を持ち意気揚々と、学校へ向かおうとすると…。

このアニメは、佐賀県を舞台にしたゾンビ{netabare}が{/netabare}アイドル{netabare}をする{/netabare}アニメである。
本作は奇抜な取り合わせと、自由すぎる展開が面白いコメディーでありつつもアイドルアニメとしても根性のある、非常に見ごたえのある作品だ。

宮野真守が演じる、ハイテンションなプロデューサー・巽幸太郎率いる{netabare}ゾンビ{/netabare}アイドル「フランシュシュ」。
彼が、アイドルとしてよみがえらせるために選んだ7人の乙女たちは…
世紀末、九州征服を成し遂げた「伝説の特攻隊長」二階堂サキ
80年代アイドルブームの火付け役「伝説の昭和のアイドル」紺野純子
幕末から明治にかけて活躍した「伝説の花魁」ゆうぎり
全チャンネルゴールデン主演の快挙を成し遂げた「伝説の子役」星川リリィ
2000年以降のアイドルとして活躍した「伝説の平成のアイドル」水野愛
そして、「伝説の」山田たえと主人子の源さくらだった。


佐賀県を前面に押し出した舞台設定が面白い。
彼女たちの寝床になっている唐津市民族資料館。ライブ会場になる唐津駅前や656広場、CMを依頼してくるドライブイン鳥、ガタリンピック出場など実際の佐賀が取り上げられる。
佐賀ネタだけでなくゾンビネタもあり、終始笑いを誘うコミカルな作風にしあがっている。

序盤は飛び道具のような{netabare}ヘビメタやヒップホップ・そして、{/netabare}ゾンビ・アイドルといったあり得ない取り合わせばかりでキワモノの様相を呈してしる。
しかし、各キャラクターを掘り下げたエピソードが出てくる中盤以降になると、{netabare}蘇ったゾンビたちの生きていた時代とゾンビとして蘇った年齢、そして性別を超えた{/netabare}一つのアイドルグループにまとまっていく。これが終盤にかけてのカタルシスを生み出していく。

音楽も秀逸だ。コミカルさとアイドル達の熱さをうまく引き立たせていく。冒頭のアメコミ風なポップさがあるOPは戦隊モノのようであるし、エンディングのバラードもアイドルらしいクリア感がある。そのほか、物語の要所要所に彼女たちの歌が使われている。

また、キャラクターの細部に渡る作りこみがすごい。
仕掛け人の竹井信広氏のインタビューによると4年間にもわたる企画期間があったということで、
たとえばプロデューサーである巽は日記をつけており、アニメ配信ページや公式の各話あらすじ紹介はプロデューサー・巽幸太郎の日記形式で紹介されている。
{netabare}営業や作曲、そしてライブ中にハプニングが起きても動じない胆力は、{/netabare}普段は狂人とも思える彼のプロデューサーとしての別の顔を想像させる。
伝説の昭和のアイドル・紺野純子が自室に引きこもったときには、{netabare}部屋の前に学生運動のような縦看板を置きバリケードに使う場面{/netabare}、伝説の天才子役・星川リリィの読んでいる絵本が{netabare}重機の絵本であったり、{/netabare}アイキャッチすらも細かなキャラ描写や伏線が張り巡らされている。


最終話で
{netabare}物語のクライマックスである、アルピノライブが行われる。しかしそこで、ゾンビの彼女らの「もってない」不幸パワーがさく裂してしまう。
大雪に始まり、ライブ設備の崩壊が起こる。
それでも諦めないガッツあふれるライブは非常に素晴らしかった。{/netabare}

投稿 : 2019/01/03
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サンキュー:

17

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