「ID:INVADED イド:インヴェイデッド(TVアニメ動画)」

総合得点
76.3
感想・評価
415
棚に入れた
1512
ランキング
713
★★★★☆ 3.6 (415)
物語
3.7
作画
3.4
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.6

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Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

犯人の殺意から構築される無意識世界「イド」に、今日も名探偵の投入/輩出が繰り返されている…

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
視聴に至ったきっかけは、監督が「アルドノア・ゼロ」や「Re:CREATORS」を手掛けたあおきえいさんだったから…


殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、
犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。

そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして
犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、
事件を推理する名探偵・酒井戸。

頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする
連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」
の影を追っていく。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
しっかり頭の中で状況を整理しないと置いてけぼりを食ってしまう…少し難解な物語です。

大量殺人や猟奇殺人を特定する「蔵」という組織は、現場に残された犯人の殺意を「ワクムスビ」という機械で検知・採取すると、犯人の無意識世界である「イド」が構築できるようになります。
そしてそのイドに「ミヅハノメ」というコクピット型搭乗機械を使うことで、犯人のイドに侵入が可能になります。
犯人のイドに投入されるのは名探偵と呼ばれる人たちで、彼らはイド内の情報から現実世界の犯人を特定する手がかりを収集することで、現実世界での捜査に強力する…蔵というのはそういう類の組織です。

一度構築されたイドには何度も名探偵の投入と輩出を繰り返すことができるので、名探偵は手がかりを見つけるために侵入を繰り返すのですが、そう考えるとこの蔵という組織は限りなくブラック企業なんじゃないかと思えてきました。

名探偵は何故輩出されるのか…?
それはイドの中で名探偵としての役割が果たせなくなったからで、所謂イドの中での死を意味するからです。
イドの中の死は現実世界の死では無いので、名探偵として投入される人に直接的な外傷はありません。
ですが、それはあくまで外面的な話です。
イドでの記憶を現実世界に持って帰るという事は、自分が死ぬ直前までの記憶を持ち帰ることと同義なんです。
しかも一度だけじゃなく何度も何度も…
一般人では精神的に全うでいられるはずがありません。

だから、イドには誰でも侵入できる訳ではありません。
そういう思いをしてまでも捜査に協力したいと思える人じゃないと、この仕事は務まらないんです。
そんな都合の良い人が本当にいるのだろうか…と思えてきますが、特定の条件を満たす人物が稀に存在するのも事実です。
この物語りの主人公である鳴瓢 秋人(なりひさご あきひと)や、本堂町 小春(ほんどうまち こはる)といった人物たち…
かれらがどの様な紆余曲折を経てイドの中の名探偵になるかは、見どころだと思います。

そして、蔵はジョンウォーカーに辿り着けるのか…そしてジョンウォーカーとは何者なのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思いますが、こうしてみるとやっぱり難解な作品だったと思います。
レビューというより、物語の設定の説明に終始しちゃいましたね^^;

オープニングテーマは、Souさんの「ミスターフィクサー」
エンディングテーマは、MIYAVIさんの「Other Side」
個人的にはオープニングの方が好みだったかな。

1クール全13話の物語でした。
この物語りにおけるハッピーエンドって何だろう…
どこまで行っても辿り着けないのではないだろうか…?

鳴瓢 秋人は未来の可能性を示唆していたように思いますが、それは別な世界線でしか辿り着けないのではないでしょうか。
果たしてそれが本当にハッピーエンドなのか、正直私には分かりません。
ですが、いつかかえるちゃんの本懐が遂げられることは切に願っています。

投稿 : 2020/03/28
閲覧 : 263
サンキュー:

28

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