「映像研には手を出すな!(TVアニメ動画)」

総合得点
80.0
感想・評価
583
棚に入れた
2214
ランキング
465
★★★★☆ 3.8 (583)
物語
3.8
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.9

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lostmemory さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

物作りやってれば視点が変わる

みんなアニメ制作という要素にひっぱられすぎているね。この作品の本質はそこではない…と私には見えた。

1話の時点で3人の役割が見えてくる。その時、私はこう思ったのだ。
なるほど、この作品はアニメ以外でも物作り系全てに当てはまる内容かなと。それ以降の話も案の定。他の人のレビューが的外れとは思わない。
ただ恐らく学生か大人でも物作り系ではない仕事している人達なんだろう
とは思う。

私の仕事はITで主にプロジェクト形式でソフトとかアプリとか作ってる。
つまり物作りだ。それをもう何百とこなしてきた。その立場で見るとこの
作品の面白さが凄くよく分かる。現実世界と全く同じ。

私の仕事でもまず必要なのは浅草氏のような人だ。例えばスマホのアプリを作るとする。じゃあどんなアプリを?設定だ!世界観だ!設計図だ!それが無いと予算が出ない。企画が通らない。門前払いされて終わりだ。

そしてプレゼンだ。ここで金森氏みたいな人がプレゼンやってくれれば最高なのだが現実世界にはそうそういない。必死にやってなんとか企画を通して予算をもらう。そのためにはこのアプリはこんなに凄いですよ!ヒット間違いなしですよ!みたいなインパクト必須。

で、実際作るとなると水崎氏みたいなのが出番だ。もっとも水崎氏みたいな若くて優秀でやる気のある子が多くいてくれれば大変助かるが現実は甘くない。どんどん遅れている予定。迫ってくる納期。最初の企画とはまるで違う方向に進んでいくアプリ。妥協と諦めの連続。

そして完成するわけだが…どうしてこうなった?最初の企画と別物じゃん!今まで作ったもの全てがそうだ。今回は完璧に出来た。なんて1度もない。とはいえ終ったものを嘆いても仕方ない。だから最後はこう締めるのだ。
次はもっと良い物を作ろう。

だから浅草氏の妥協と諦めは必要だが理想まで捨ててはならないというメッセージは私にとってとても励まされるものだった。特に最近の若い社員は諦めと同時に理想まで捨ててしまう。それでは次に繋がらないし成長がない。あとコミュニケーションね。最近の若い子ほんと弱いから。もっとこうしたいみたいな意見ぶつけないと良い物絶対出来ないから。

最後に。湯浅監督は映画より地上波の方が向いていると思う。

投稿 : 2020/06/08
閲覧 : 323
サンキュー:

10

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