「 DEVILMAN crybaby[デビルマン クライベイビー](Webアニメ)」

総合得点
75.9
感想・評価
328
棚に入れた
1045
ランキング
745
★★★★☆ 3.9 (328)
物語
4.0
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.8

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ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

愛はない。愛などない。ゆえに悲しみもない。そう思っていた・・・

 Netflixで視聴。全10話。

 見終わった後、放心状態でした。面白かったとか、悲しかったとか、そういうのはなくて、ただただ虚無感がありました。

 元々僕は中学生の頃に原作を読んでました。そのときは頭が追い付いておらず、( ゚д゚)ポカーンとしてて、よくわからなかったんです。同時期に読んでたジョジョの方にのめり込んでました。

 ところが、、、僕のハマる作品って、ことごとくデビルマン系統のものなんですよね。「寄生獣」、「エヴァンゲリオン」、「魔法少女まどかマギカ」、「進撃の巨人」、とか(あと「ひぐらしのなく頃に」、「新世界より」も多分当てはまる)。だから、約10年ぶりに湯浅監督の「デビルマン」を見てみたんです。

 、、、かなり引き込まれました。多分こんなに引き込まれたのは「まどかマギカ」以来かもしれません(; ゚ ロ゚)。

 原作ファンからは賛否両論のようですが、僕は満足でした。そりゃあ過度なエロ描写は嫌だし、ラップもあまり好きではありませんでしたよ?でも、それほどうでもよくなるくらい満足でした。

 さんざん語られている本作ですので、僕の思ったことをつらつら書きます。

 原作とアニメの大まかな違いについて(うろ覚え)
{netabare}
・不動明と牧村美樹が陸上部に所属している。
・ミーコ、カメラマンなどの存在(原作にいましたっけ?)
・牧村一家がキリスト教の家系。お父さんが海外の人。
・美樹が聖人キャラ。原作では喧嘩ッ早いお転婆娘って感じだった。
・ジンメンが明のお父さんにとりつき、お母さんを食っていた。原作では、明の姪っ子(?)が電車で食われていた(あと原作に明の両親出てきましたっけ?)。
・シレーヌとの戦いのもっていき方。原作では水の悪魔に美樹が襲われ、救出したと思いきやシレーヌが攻撃してくる、だったと思う。
・美樹の弟が悪魔にとりつかれていたこと。原作では民衆に無惨に殺されていた。
{/netabare}
 まだあったかもしれませんが、とりあえずここまでにしときます。

 デビルマンが与えた影響
 主に「寄生獣」、「エヴァンゲリオン」、「まどかマギカ」、「進撃の巨人」、、、ざっと思い付くのはこんな感じです。エヴァンゲリオンは南極で見つかった未知の生命体、シンジが明でカヲルが了ですよね。寄生獣はほとんど似てます。主人公の泉新一は明にかなり近いです。ただちゃんと独自の世界観を作り上げてますし、人間讃歌で締めくくってます。
 進撃の巨人については、(最終話のネタバレ注意!){netabare}最終話でミカサがエレンの首を墓に埋めるシーン、まさに明が美樹の首を墓に埋めるシーンと重なりました。{/netabare}

 超大作ばっかりですね。最後にまどマギについて。
{netabare}
・鹿目まどか=不動明、暁美ほむら=飛鳥了、
美樹さやか=牧村美樹、ミーコ=佐倉杏子、
感覚で僕にはそう見えました。
・ほむらはまどかを守ることが一番ですが、まどかにとっては皆が一様に大切。だからほむらがよかれと思った行動もまどかを傷つけることがある(さやかやキュウベエを殺そうとしたことなど)。
・飛鳥了も、不動明を守るため、最初からさまざまな計画を立てていました。しかし終盤、牧村一家の惨殺をみて、了は明に恨まれることになってしまいます。
{/netabare}

 あと、デビルマンとまどマギの違いについて。単純に考えればラストがハッピーエンドかバッドエンドか、ですね。

 まどかのハッピーエンドになった要因としては、{netabare}やはり魔法少女たちの救済を第一に考えたことでしょう。
 まどかは、憧れの先輩・マミを失い、幼なじみのさやかを失い、一時心を通わせ協力した杏子を失いました。そしたら、キュウベエを恨んだと思います。しかしそれで「キュウベエを許さない!消してやる!」という願いを叶えたらどうなっていたでしょう?おそらくこれまでの人類歴史はなかったことになり、すべてが原始時代という無に還っていたでしょう。これをハッピーエンドかバッドエンドかは人それぞれですが、僕はバッドエンドだと思います。だって皆のやってきたことが無になるんだから。
 皆のやってきたことを無駄にしない、救いたいという愛から来る思いが、救いのある結末に繋がったのだと思います。{/netabare}

 デビルマンの方ですが、{netabare}バッドエンドになった理由としては、最後に不動明が恨みに走ったことでしょうね。美樹や皆をあんな無惨に殺されて、涙を流し、その場の皆を殺害してしまいました。これは恨みから来る思いです。その後、了(サタン)の元に来て、了を倒すと宣言しました。これも恨みから来る思いです。
 途中、明が石を投げられる人間たちを庇うシーンがありました。これは、人間同士、傷つけあってはいけない、信じ合わなければならない、という愛から来る思いでした。その後、その場の人ほとんどが和解します。明はこの思いを最後まで貫くべきでした。そうしたら、最後の滅亡、何てことはなかったのかも、、、あの心優しい青年がこのようになってしまったと思うと、、、なんともいたたまれない
(´;ω;`)
{/netabare}

 何が言いたいかって、やはり恨みによってでは悲惨な結末となり、愛によってではハッピーエンドにつながる、ということでしょう。僕はデビルマンを見終わった後、そう感じました。

 改めて見返すと、深く心に突き刺さる、すばらしい作品でした。お気に入りです。

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/08/25
閲覧 : 834
サンキュー:

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