「それだけがネック(TVアニメ動画)」

総合得点
60.2
感想・評価
32
棚に入れた
92
ランキング
5832
★★★☆☆ 2.9 (32)
物語
3.0
作画
2.8
声優
3.0
音楽
3.0
キャラ
3.0

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ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ネックがネック。

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
ややホラー系、ギャグ要素も強いショートアニメ。

実写畑の監督が作っているだけあり、普段よく観るアニメとは毛色が違ったが、わりと楽しめた。

レビューでは、実写映画とテレビアニメで、求められるものについての私見を。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
難しいアニメだな~、という印象。

序盤~中盤の、ホラー&ミステリー&ギャグの展開は、正直退屈だった。ただ、3話の、東北訛りの兄ちゃんは面白かった。

このままでは視聴は厳しいと思っていたっころで、まさかの「武藤さん、本当に頭がないのかよ」で驚き、ストーリー性が増してきた後半は面白かった。

店長、アダム、田端、上野、秋葉。コンビニ店員達はそれぞれにキャラ立ちしていて、深みが感じられる。

それだけに、ラストはガッカリ感が残った。

監督の意図は分かる。ホラーで始めて感動に流し、やはり(聖女風に描かれていた月子が、おそらく母親の死で精神を病み、人の顔を認識できなくなっていたというオチは、ある意味一番の)ホラー。

ミスリードと大どんでん返しラストで、驚きと余韻と問題提起を投げ掛けて終わる手法は、実に実写映画的で、そちらが本職の監督らしい作品になっている。

が、多分視聴者的には、ベタで良かった。

例えば、顔の重要性を理解した武藤に顔が戻り、月子も(前世の心残りを果たしたことで)顔が見えるようになるとか、そんなベッタベタの感動要素で綺麗にまとめる感じ。

テレビアニメと実写映画では、視聴者の求めるものに少し違いがあって、テレビアニメの方が綺麗なラストが喜ばれるように感じる。それは、考察や感想の交流をいつ行うのかという問題で、映画の場合は基本的に視聴中の2時間は無言で、終わった後に一気にあーだこーだと話をする。だから、ラストは興奮で終わりたいし、問題提起があれば、映画観た後の喫茶店での会話も盛り上がる。

テレビアニメの場合、視聴中、あるいは1話ごとに感想を述べ合うチャンスがある。そういう中で、よりキャラクターに感情移入できたり、ストーリーにどっぷりハマって、ラストの展開を色々予想出来ちゃう。勝手に理想を膨らませると言ってもよい。

それを裏切りつつ、しかも視聴者が納得するラストなんて、そう作れない。自然と、ベタがベターだという結論になるのではないだろうか。

また、視聴者の層にも違いがあると思う。

これは偏見かもだが、実写よりアニメを好む人は、良くも悪くも「子供的な純粋さ」があると思う。「ファンタジー世界の住人」というか。少なくとも私はそうなのだが。

実写もアニメも作り物(フィクション)であることに違いはないが、アニメは現実世界の法則に縛られず、丸ごと世界を創造できる。そこに楽しみを見いだせたり、ハマれる人というのは、空想を楽しむ素養があると思っていて、その素養を一言で言うならば、「子供的な純粋さ」だと思うのだ。

ということで、最後の首にまつわるオチはネックだったけれど、ショートアニメの中ではわりと見所のあるアニメだったと思う。
{/netabare}

投稿 : 2021/10/16
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