ヴィンセント さんの感想・評価

4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

綿密なストーリー構成

　本作品は，原作がゲームである。筆者は原作ゲームを未プレイである。
　ストーリーに関して，第1話に今後解明するための伏線を張り巡らせ，第2話以降に伏線の回収および新たな伏線の設定を行うような構成である。本作の主題は｢時間｣，ということができる。そのために，主人公の｢岡部倫太郎｣率いる未来ガジェット研究会がタイムマシンを発明して…などなど，という感じにしている。
　この作品を観て思ったのは，1)過去の改変は，未来にどのような影響を与えるのか，2)運命は存在するのか，の2点を深く考えさせられた。現在，タイムマシンが実用化(作れるか否かも不明だが)されていないため，過去を改変する事は不可能なわけだが，もし，たとえば，一日前の自分の行動を変化させたら，今の自分にどんな影響を与えるのか，などを考えさせられた。
　そして，もっと深く考察すると，人間に限らず，万物に｢運命｣などというものが存在するのか，ということである。筆者は，運命論に否定的な考えをもっているため，未来は決定されていて逃れることはできない，などとは考えていない。むしろ，未来は現在の努力次第でどのようにでも変化する，というふうに考えている。しかしながら，今日一日英語の勉強をすれば，明日には英語がペラペラで，TOEICテストで満点をとれるくらいになる，などという非現実的な妄想は抱いていない。
　かなりアニメの評価から脱線して私見をつらつらと記してしまったが，まとめとしては，このアニメには，物事の本質を考えさせられる，非常に脳に訴えかけるものがあると感じた。