てとてと さんの感想・評価

3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

男性保育士と幼稚園女児たちのほのぼのコメディーちょぴっとラブコメ

※作品データベース様より転載

【良い点】
「萌え」よりも「癒し」や「ほほえましさ」重点、ロリペド系にあらず結構健全?な内容。

幼稚園を舞台に保育士も園児も親たちもほのぼの、無垢で優しい世界で安心できる好ましい雰囲気。
園児のディフォルメされたキャラデザが大変可愛らしい。少し「ぽてまよ」っぽい?
このデザインはロリペドの背徳感を巧みに感じさせない点で上手い(と思う)。
萌え方面は山本先生やさつきちゃんなど大人(さつきちゃん高校生だけど)の女性キャラが担当する点も隙が無い。

メイン園児・杏(あんず)ちゃんが、主人公の土田先生(つっちー)に微笑ましい恋のアプローチかけまくるが相手にされない、
土田先生は同僚の天然美人・山本先生にベタ惚れだが鈍すぎる山本先生には想いが通じないもどかしいラブコメ、の二本柱どちらも良い。
三角関係だが一方は園児、もう一方にもすれ違いカスリもしないため、修羅場感がほぼ皆無で終始ほのぼのとしていた。
コメディー面もマセた杏ちゃんたちの園児トークと、カスリもしないラブコメの相乗効果で楽しい雰囲気。

園児たちをひとりの人間として、尊重して描いている真摯さも好感持てる。土田先生の杏ちゃんへの対応も、甘やかすだけではない。
大人から見れば相手にされなくとも、杏ちゃんのつっちーへの想いは真剣そのものであったし、他の子たちの個別回も一人一人が尊重されていた。

園児たちも皆可愛らしく個性的。子供の性格タイプ各々を強調して描いている感じ。
頭脳派不思議っ子な柊ちゃんの存在感が凄い、着ぐるみがジワジワと萌える。ぱんだねこかわいい。
大人し目だが一番園児相応な可愛さと優しさがあった小梅ちゃん、10話のがんばりは少し感動。
かけっこで転んじゃった小梅ちゃんに周囲の大人が拍手するのを杏子ちゃん「拍手しちゃダメ!」と叱ったシーンは名場面。
魚屋の葵ちゃんがおてつだいしたいのをさせてあげる回、漫画家に憧れる柚菜ちゃん回など、他園児にスポットが当たる回が軒並み良回。
どちらかというと、引っ込み思案大人し目タイプの子たちの可愛さがしっかり出ていた。
男子園児の可愛さも負けていない。
園児以外にも土田先生のブラコン妹さつきちゃん萌え。

EDが各話ごとに12曲もあり、いずれも可愛らしい。
作中のぱんだねこの歌も可愛らしい。

【悪い点】
悪い点とも限らないが、杏ちゃん柊ちゃんが精神年齢高く幼稚園児離れしていた感じ。
杏ちゃんの思考は小中学生でも通用してしまいそう。
年相応らしさという点では小学生だけど「三ツ星カラーズ」の方が違和感ない。
しっかりし過ぎている点は、萌えや癒しには若干不利な面も。

ラブコメもコメディーもパターンが限られ、引き出しが少ない。
飽きるわけではないが、突拍子の無い言動行動は殆ど見られず予定調和。

真摯な作風の裏返しとして、萌えとラブコメ双方が弱い。
良いアニメだなぁ…とは思うも、凄く面白いか、凄く萌えるか?というと、そこそこな印象に。

さつきちゃん、真弓ちゃんの出番が少ない、勿体ない。

【総合評価】7～8点
幼稚園の日常とちょいラブコメを微笑ましく描いた良作。
評価はとても良いか迷うところ、欠点はあまり無いんだけど物足りなさはあり、とても良い寄りの「良い」