「SUBMARINE SUPER 99-サブマリンスーパー99(TVアニメ動画)」

総合得点
計測不能
感想・評価
6
棚に入れた
24
ランキング
7720
★★★★☆ 3.4 (6)
物語
3.1
作画
3.6
声優
3.9
音楽
3.1
キャラ
3.3

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

松本零士の潜水艦海洋バトル浪漫

海底の悪の帝国を相手に、主人公らが潜水艦で立ち向かう。全13話。

【良い点】
宇宙戦艦ヤマトの海洋版と思いきや、冒険活劇寄り。
未知の海底に挑んでいくハラハラ感、未熟な主人公の成長、敵内部や第三勢力の海底人たちのドラマが絡みながら進行していく。
ストーリーは悪の海洋帝国に立ち向かう王道だが攫われた身内救出すべく内部侵入して立ち回ったり、帝国に搾取されている海底人たちの思惑や交流など、分かり易くも無駄の無い展開で飽きさせない。
終始諸悪の根源がヘル総統一人なのも分かり易い。1クール見やすく綺麗に纏まっている。
海を汚染してはいけない、未来に向けての希望などのテーマも良い。
ナレーションの煽りも大いに盛り上がる。

潜水艦バトルのミリタリー感が溜らない。
潜水艦ならではの攻防や駆け引きが熱い。沈黙の艦隊ほど専門的ではないが、申し分ない。
敵味方のドラマや主人公の成長や交流も交えているのもバトルが盛り上がる。
潜水艦戦だけでなく、海流トラップからのダメコンなど戦闘以外のピンチや見せ場もある。
潜水艦以外でもススムの九九式ライフルがいぶし銀な活躍を見せる。

キャラクターは宇宙戦艦ヤマトと似たキャラ配置ながら、未熟な主人公ススムの成長劇重視。
ヤマトの古代と違い、ススムは一乗組員に過ぎないが、ここぞの場面ではちゃんと主人公していた。
99乗組員や海底人そして海洋帝国側も各々の立場と見せ場がしっかりある。
敵軍人も苛烈な皇帝に不信抱きつつも武人として戦わざるを得ない悲哀があったり、キャラ描写が丁寧。
冷酷苛烈な独裁者ヘル総統も最後まで見れば魅力的な敵で、ラスボスに相応しい男だった。
戦術的にも名将、主人公艦出し抜いて優位→奇策で不発→即座に機先制して接近戦と判断が早い。
海底人の女性キャラが神秘的で美しく、茶目っ気もあったりと可愛い。

味方側の主要キャラがあまり死なないのも安心。
敵含めてストレス感じるような嫌味なキャラがおらず気持ち良く見られる。

敵側の愛のドラマが非常に良かった。
敵ボスのヘル皇帝が苛烈な独裁者だが誇り高き武人で秘書のストレートを愛していたり、ストレートも同胞滅ぼしたヘルに葛藤しながらも愛する、敵側のロマンスも良かった。
ヘル皇帝を愛した女ストレートの悲しき愛、今まで陛下呼びだったのが最終話で彼の危機に咄嗟にヘル呼びするのが尊い。
二人の関係は多くは語られずとも、13話通してかけがえのないカップルだったと伝わる。

主題歌が水木兄貴とアニソン女王で熱い良曲。
ヤマト程ではないがカラオケで歌いたくなる。

【悪い点】
主人公ススムが主体的に事態を引っ張れていない展開が多い。
序盤から頻繁にピンチになるが、自力解決ではなく都合良く誰かの助力で脱する展開が非常に多い。
ストーリーはスムーズだし、祖父や兄や海底人などのキャラ紹介としては良いんだけど、主人公がいまいちパッとしない印象も。
またヤマト艦長と違いススムは一乗組員なので、戦闘中は脇役なのも主人公としては地味。
後半も離反して味方に付いた元敵将カッコイイんたけど唐突だし、主人公そっちのけだったり。

99乗組員の存在感は十分だけど、ススムとの個別の交流掘り下げが乏しい。
深雪(ヤマトの森雪そっくり)良きお姉さんだったが良きお姉さんの域を出なかったり、海底人ストロガーとも最終話恋仲が唐突。

潜水艦戦も、かわぐちかいじ作品程には緻密ではなかったり、主人公艦もヤマトみたいな必殺武器あるわけでもなくやや地味。
アッと驚かせるような操艦や戦術とかはあまり無く、素朴。

【総合評価】7~8点
主人公が地味で御都合進行がやや気になるものの、概ね非常に面白かった。
松本零士アニメとしてはマイナーだけど、1クールで見やすいので結構お気に入り。
評価はやや迷うが良い寄りの「とても良い」

投稿 : 2022/08/29
閲覧 : 155
サンキュー:

4

SUBMARINE SUPER 99のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
SUBMARINE SUPER 99のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

てとてとが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ