「SPY×FAMILY 第2クール(TVアニメ動画)」

総合得点
79.9
感想・評価
494
棚に入れた
1811
ランキング
468
★★★★☆ 3.9 (494)
物語
3.7
作画
4.0
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.0

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overnao さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観たい

令和のクレヨンしんちゃん

ずっと前から覇権アニメのアーニャです。

スパイアクションとして期待すると割と平凡な作品ですが、クレヨンしんちゃん的な家族のゆるふわコメディと捉えると楽しいです。

時代の家族像を示した作品は、サザエさん、クレヨンしんちゃんと変遷を遂げてきましたが、次なる流れとしてSPY×FAMILYが位置するのです。

互いに素性を隠して疑似家族を演じる姿は令和の新しい家族像の象徴に思えます。
サザエさんやクレしんが示したような血縁に基づく家族が一軒家に仲良く暮らす古き良き理想的家族像が崩壊した現在に、今風の家族モノを描こうと努力した結果SPY×FAMILYが生まれたように感じています。

現代の家族を描く上で、アーニャの超能力設定は、気が利きすぎてしまう現代っ子を表現する手段として効いています。

アニメの子供像の変遷を見ると
- 昭和; サザエさん的な頑固親父に育てられた悪ガキ(カツオ)と父権主義を無意識に受け入れる娘2人
- 平成初期; クレしん的なバブルを生きた柔和な両親に育てられた自由奔放な子供。子供が両親を振り回すことで家族の絆が生じる。
- 平成後期~令和; 景気低迷と核家族化により、両親共働きで兄弟もおらず、暗く閉ざされた雰囲気の家庭で育った、社会規範に敏感で周囲や親の空気を読みすぎてしまう子供。子供が両親の関係を取り持つように機敏に空気を読み理想的な子供を演じて家族の形をギリギリ保つ。
というように整理できそうです。

平成後期~令和の子供をリアルに描こうとするとタコピーや血の轍的なサイコホラーになってしまいがちです。しかし、空気を読みすぎてしまう子供を『超能力』という設定にすることで、無邪気で明るい作品に仕上げてしまったSPY×FAMILYは、作劇的に相当上手いと思いました。


アーニャ、この作者すき。

投稿 : 2022/10/30
閲覧 : 169
サンキュー:

2

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