「魔法少女マジカルデストロイヤーズ(TVアニメ動画)」

総合得点
57.7
感想・評価
103
棚に入れた
236
ランキング
6749
★★★☆☆ 2.8 (103)
物語
2.3
作画
2.9
声優
3.1
音楽
3.0
キャラ
2.7

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ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

観終わった

序盤「ヲタが迫害される世界」ってことでパステルメモリーズや電池少女の系統に思えたが、最後まで見てみるとどっちかというと…グリッドマン寄りだった気がする。

要は──暇を持て余した神様が小市民(等身大の人間)なしょぼんに「我を接待してみせい」と世界改変の力を授けた。
小市民なしょぼんはかつて自分の作ったゲームが貶されたことの腹いせにオタク迫害を始めた──って設定なので、迫害の対象とオタクを結びつけるには関連が薄い(※)。
それこそ室内でボール遊びしてたクラスメイトでも、ぶつかっても謝りもしない教師でも、会話を遮る大学生でも、神的能力を持った奴の気分を害したモノなら何でも良かった。
と考えると、オタクの造詣が浅く感じるのも当然ではある。
取り締まる「オタク」の範囲が広範すぎて漠然としてて、オタクとそれ以外の境界が曖昧。
そもそもしょぼんの作ったゲームは、作った本人は傑作扱いしてるけど、本当に傑作だったのか貶されても仕方ない駄作だったのか不明だし…。

結末も、しょぼんや神様(≒あかねやアレクシス)が断罪されるでも救済されるでもなく、愛想を尽かしたオリジンが別の管理者を立ててぶつけて来るでもなく、どうにも消化不良というか中途半端。
最初は「1クールじゃ話数足りなかったのかなぁ?もっと話数あればマトモになったのかも?」とも思ったが、グリッドマンではそこら辺ちゃんと〆てたことを考えるとその言い訳は通用しないかなぁ、と…あっちはあっちで特撮版の下支えがあったからではあるけど。
そもそも2話が夢の中、7話がゲームの中と、対戦相手の想像世界が舞台というネタの使い回しをしてたので(※2)、話数が足りないは無いかー。
更には二代目オタクヒーローなるものもコードギアスを思い浮かべるとそこまで業を背負った描写に感じられなかった。

無理やり好意的な見方をすれば、話作りが本業ではないしょぼんの作ったシナリオなので「出来が悪いのは意図的」な~んて言い訳もできなくはない。
※印2の件も伏線だと言い張れなくもない…けど、そうであるなら逆に荒唐無稽さが弱かった気がする。
えーっと、アニメガタリズの学生キャラの作ったアマチュア作品や、キャロチューのポンコツロボが作った手抜きMVの様な「プロの作った素人再現」とは違う。
荒唐無稽(カオス)な作品でも芯にはなにか法則性みたいなものがあるものだが、これにはそれが見当たらない。
いくらしょぼんが話作りの素人でも、それ以外の部分は合理性というか一貫性はあってよさそうなものなのなのに、どうにもそれが見えてこない。
細かい部分かも知れないけど4天王って…なにか共通点あったのかな?
スレイヤーは特別なので別扱いとしても、残りの3人、車オタクとチーターと兄殺し、なんでこいつらを配下に選んだのか謎。
特にチーター(アダム)は、ゲームを作ってたしょぼんからしたら、そこらの並のオタクよりよっぽど強い憎悪の対象だったのでは?
シナリオに沿ってアナーキーに処刑される様に仕向けた?じゃあ他の2人もかい?というと、そうかなぁ?と思ってしまう。
さもなくばアマチュアで改造は容認側だった?であるなら作ったゲームは大したことなかったんだと推察される。
うーん、どれも釈然としない、スッキリする描写が無い、私が気付かなかっただけなのかな?

凄く細かい所としては2話、ピンクと対決して巨大な手に捕まり、もう勝ち目が無いとなったところでアナーキーが「昔の気持ちを思い出して」と言い出し、感化したギャラリーに絆されて矛を収める、という展開。
順序おかしいって。
「昔の気持ちを思い出して」は戦闘前に言える機会が充分あって、作中のタイミングではそれをやったところで惨めな命乞いにしか映らない。
なのにいい話だなぁ風の流れで…文章に書き起こせばどこが変か分かるけど、普通に流し見してたら「よくわからんけどなんか変、ついていけんわ」で離れるだけかと、掴みとしてこれってどうなのかなぁ?


と、批判めいたことを書いてしまいましたが、これもひとえにOPの出来がいいせいで過度に期待してしまったって理由もあるような無いような?
いやぁ~あのOP見たら本編はかなり「攻めた作り」だと思うじゃなーい?もっと具体的に言えばTAROMANみたいなのを期待してしまった。
そこまででなくても作画(雰囲気)を頑張ればワンダーエッグプライオリティみたいにはなれたんじゃないかなー?
そう考えると…なんか惜しいんだよね。

一方で別の見方。
※印の部分、しょぼんが迫害の対象をヲタに選んだ件、これを「被害妄想こじらせ系」に対する怒りだと解釈すると…う~ん…。
作中年が秋葉原通り魔事件のあった2008年だったり、放送年に京アニ事件の初公判があったり…なぁ~んか意図を感じてしまう。
創作の世界くらい現実のイヤなことを忘れさせてくれよと思う反面、世相の反映をついつい探ってしまうヲタの悪い癖というか…まぁここら辺はあんまり追求したくない。
OPが退廃的なのがいかん、うん、そういうことにしとこう。


総評、OPだけ見よう、EDもいいぞ。

投稿 : 2024/02/24
閲覧 : 61
サンキュー:

7

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