「東京レイヴンズ(TVアニメ動画)」

総合得点
84.0
感想・評価
2164
棚に入れた
13341
ランキング
297
★★★★☆ 3.9 (2164)
物語
3.8
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.9

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ネタバレ

wjk_anima さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:途中で断念した

陰陽師とは、ひとへに 絶滅危惧種no日本狼の様なものでぁる !? と, 調子に乗って云ぅたった…

第1話見ますた!

作画も美しく見劣りなく良い印象を受けます汰!

しっかりとした世界観で創り込まれてぉり、好感触ッス…。


勿論, あっしは、多分,このまま引き続き視るでゲスょ…。



【 ストーリー 】

土御門春虎は、陰陽道の名門・土御門家の分家の者であるにもかかわらず霊気を感じ取る力「見鬼」の才すら持たない落ちこぼれだった。陰陽師になる気もなく田舎で普通の高校生をしていた春虎は、本家の息女にして土御門家次期当主の幼馴染である土御門夏目との再会から始まった事件をきっかけに陰陽師になろうと決意し、陰陽師を育成する学園・陰陽塾に足を踏み入れる。


★《 設定 ☆ 用語解説 》★

◆霊災
霊的災害。フェーズごとに分かれており、フェーズ1は自然レベルでの回復を見込めない霊気の偏向。フェーズ2は霊気の偏向が強まり周囲へ物理的被害を与える状態。フェーズ3は鵺や野槌、牛鬼といった実体化した移動型・動的霊災の発生。フェーズ4は一つの巨大な霊災を中心として、無数の霊災が連続的に発生する状態、いわゆる百鬼夜行。一説ではさらにその先の、世界に受け入れられ霊災が遍在化する、フェーズ5(ファイナルフェーズ)が存在するとされる。

◆汎式陰陽術
土御門夜光の死亡後に帝式陰陽術から魂の呪術といった危険なものを削ぎ落として整備された現在の呪術体系。

◆帝式陰陽術
正式名称は帝国式陰陽術。土御門夜光が戦前に軍部からの要請を受けて作り上げた呪術体系。実戦的で強力な呪術や装甲鬼兵といったものがある。過去の陰陽術だけでなく修験道や密教系といったものまで総括されている。

◆泰山府君祭
土御門家が代々執り行ってきた儀式であり、土御門夜光が死亡した原因とされている。魂を操作する呪術。

◆甲種呪術
陰陽庁によって確かな効果が認められた呪術。作品世界(の日本)では、原則として国家資格「陰陽2種」または「陰陽1種」取得者のみに行使が許されている。

◆乙種呪術
甲種呪術以外の呪術全般を指す呪術。

◆十二神将
国家資格である「陰陽1種」取得者の通称で、実際に12人いるわけではない。
陰陽師としての腕は超一流であり、現場に出ているものから研究者まで様々である。祓魔官の十二神将は独立祓魔官、霊視官の十二神将は特別霊視官などと呼ばれる。

◆陰陽塾
春虎たちが通う、陰陽術専門の学び舎。現在の陰陽師の多くが卒業生であり、戦後の夜光塾が前身となっている。春虎たちが47期生、鈴鹿が48期生、大友たちが36期生である。

◆双角会
狂信的な夜光信者たちによる結社で2年前の霊災テロと3巻の霊災テロの首謀とされている。だが、その実体は夜光塾から分かたれ、夜光の『もうひとつの意志』を継ぐ者たちによるもう一方の一派による結社である。

◆夜光塾
陰陽塾の前身で、夜光死亡後は汎式陰陽術を学ぶ一派が陰陽塾となり、夜光の『もうひとつの意思』を継いだ者たちが双角会となった。


★《 登場人物 》★

【 主要人物 】

◆土御門 春虎(つちみかど はるとら)
 声 - 石川界人、幼少期 - 種田梨沙
主人公、十六歳の少年。陰陽道宗家である土御門家の分家に生まれながら、霊気を視る力である『見鬼』の才を持たない落ちこぼれ。生まれつきひどく運が悪いためか生傷が絶えない上、短編では周囲が引き起こす騒動に巻き込まれたあげく、ホモやロリコン疑惑まで付けられた。
自らの才覚の無さ故に陰陽師となることを早々に諦め、田舎で普通の高校に通っていたが、大連寺鈴鹿の起こした事件をきっかけに親友である北斗を失い、彼女の仇を討つために夏目の『式神』となる契約を交わす。その際に夏目に施された土御門の秘術によって後天的に見鬼の力を得、事件の後には陰陽師育成機関である陰陽塾に入塾し、陰陽道へと足を踏み入れることになる。
今までほとんど触れてこなかったが故に陰陽師としての知識が乏しく、その成績は壊滅的。しかしながら保有する霊力の量は平均を大きく上回る。普段は大友が春虎用に術式を施した錫杖を武器として振るう。
人懐っこい性格で人付き合いも良いため陰陽塾にもすぐに適応し、何だかんだ言われながらもクラスメイトには好かれている。また心優しく誠実な人柄に加えて人を引き付ける魅力を持ち、作中でも幾人かの女性や、果ては同性にまで本気で好意を寄せられている。ただし本人はその方面に呆れるほど鈍感で、機微にやや疎い面がある。夏祭りの事件以降音信不通となった北斗に対しては不明確ながらも好意を抱いており、北斗の正体に感づき始めた時は夏目に対しても戸惑いを感じていた。
大友と道満の術合戦を目の当たりにしたことで意識の変革が起こり、それまで以上に熱意を持って呪術にのめり込むようになる。その結果、やり手の祓魔官相手に善戦し、倉橋の令嬢である京子をも追い抜くほどの急激な成長を見せたが、その一方で本人はどこか全力を出し切れないような違和感を抱えており、思うような術の行使ができないでいた。しかし、暴走したシェイバとの戦闘で力を渇望し、その際に見つけた綻びから、春虎自身を押さえ込んでいた何らかの封印を強引に破る。その結果、それまでとは比べものにならない程の見鬼に目覚め、『帝式』を使いこなしシェイバを修祓した。
度々前世との関連を匂わせていたが、その正体は土御門家現当主である土御門泰純の本来の実子であり、土御門本家の正当血統。即ち真の土御門夜光の転生者である。生まれて間もない彼を夜光信者等の様々な勢力から守るべく、実父である土御門泰純によって生まれてすぐ能力に封印を施され、その後は分家の子として陰陽道から遠ざけて育てられた。夏目の施した『見鬼の術』は実はこの封印を少し解呪する術であり、春虎が後天的に得たと思われていた見鬼の力も、実際には元々彼に備わっていた本来の桁外れな力のごく一部を解放したに過ぎなかった。シェイバとの戦闘でその封印を自力で無理矢理、しかも中途半端に解呪したことで霊力が不安定になり、花火大会で多軌子に『鴉羽織』を半ば強引に着せられた際に霊力が整合せず暴走。最終的に夏目が封印を完全解呪したことで本来の力を取り戻すが、暴走していた『鴉羽』が夏目に重傷を負わせ、死亡させてしまうことになる。
拘留され、倉橋長官と対面し誘われるも提案を蹴り、自身の力で『泰山府君祭』により夏目を復活させることを決意する。夏目の身体を取り戻しに行く途上で鏡と交戦し、倒れたコンを庇い左目を斬られるが、封印を解いて復活した飛車丸と駆け付けた角行鬼により鏡を退ける。
その後、天壇にて早乙女涼と合流し、『泰山府君祭』を執り行うも、何故か冬児たちや夏目の前から姿を消す。

◆コン/飛車丸
 声 - 豊崎愛生
狐の耳と尻尾をつけた幼い姿の少女。春虎が父親から譲り受けた護法式の式神。大友曰く何か封印が施されている模様。春虎の主である夏目とはある意味、春虎を巡るライバルの様な関係。ただしお互いの利害が一致する際は手を組むこともある。
性格は春虎には忠実だか他者に対しては基本、慇懃無礼。また嫉妬深く、春虎に女性が近づくことを非常に嫌がる。それは春虎の主である夏目が近づいても同じことである。尻尾の感触は「ふわっふわ」で春虎の大のお気に入りである。
陣や涼の言葉からたびたび封印の存在が仄めかされていたが、その正体は夜光の使役していた式神の中でも双璧とうたわれた式神『飛車丸』。春虎の前世の記憶の中で夜光と『時の果てに再会する誓い』を交わしており、夜光の転生である春虎が生まれた直後に泰純の前に現れた。その際に泰純と何らかの盟約を交わし、記憶や本来の姿と力を封印され、護法式のコンとして春虎の側についていた。9巻後半で鏡によって窮地に陥った春虎に「飛車丸」と呼ばれたことで5つの封印が解呪され始めて、鏡の攻撃から春虎を守るために4つめと最後の5つめの封印を強引に破り、不安定なラグだらけになりながらも記憶や本来の姿と力を取り戻した。その後、祓魔局に潜入した時には姿は安定していた模様。
元々は土御門の分家の人間だったが、獣の耳と尻尾を生まれながらに持っていたため忌み子と見なされ座敷牢に幽閉されていた。名も与えられず自らの生に意味などないと思っていたが、突然現れた幼い頃の無邪気な夜光が「しきたり」の式神として外に連れ出した。夜光によって守られるうちに彼への絶対の忠誠を抱くようになり、彼を支えるために自らも呪術者としての才を開花させた。その血筋から「先祖返り」とも「狐憑き」とも呼ばれていた。夜光が死亡した後は人の身を捨て、自ら霊的存在となる。

◆土御門 夏目(つちみかど なつめ)
 声 - 花澤香菜
ヒロイン、十六歳の少女。土御門の本家の人間で春虎とは親戚であり幼馴染。長い黒髪に整った顔立ちをしており、身体つきは男装していても気づかれない程度にスレンダー(春虎からはサラシを巻く必要もないとまで言われた)。
性格は生真面目で頑固で怒りっぽく、さらに人見知りで人と壁を作るきらいがある。幼少期はほとんど人と関わりを持たず、ひたすらに呪術の修行に明け暮れる日々を送った。そんな日々の中でただ一人親しい間柄で居続けた春虎に対していつしか恋心を抱くようになり、彼に対しては絶対の信頼と思慕を寄せる。また、彼を通してできた多くの友人との絆を何より大切なものと定めている。その一方で彼への一途な恋心は、春虎があまりにも鈍感なため全く気づかれていない。その惚れ具合はもはや殺人級で嫉妬に走りやすく、春虎を真顔で自身の「所有物」と言い切り、彼が異性が仲良くしようものなら邪魔するためだけに術で天災すら引き起こす。春虎の護法式である「コン」とはある意味、春虎を巡るライバルの様な関係。ただしお互いの利害が一致する際は手を組むこともある。春虎や冬児が転校してきてからはとっつきやすいイメージを持たれたため、その美貌からよく女子からラブレターをもらっていた。
土御門本家の次期当主にして天才と称えられ、豊かな才能と見知は同期の遙か先を行く。その一方で土御門を現在の地位に貶めた土御門夜光の生まれ変わりとも言われており、そのことから彼女のまわりには常に騒動が付き纏う。なお夏目本人は夜光の記憶も持たず、自身が生まれ変わりである自覚もない。
本家の様々な「しきたり」に縛られており、その一つである『跡取りは対外的には男子として振る舞わなければならない』ことより、在籍している陰陽塾でも男装して通っており、そのときは地である丁寧な言葉づかいではなく男性的な喋り方をし、一人称も「わたし」から「ぼく」に変えている。ただし冷静さを失ったり我を忘れると地の女口調が出る。シェイバとの戦闘でクラスメイトに女であることが露見した。
長らく『土御門夜光の生まれ変わり』と目されてきたが、実は夏目は夜光の転生ではなく、真の転生者である春虎を守るために身代わりとして仕立て上げられた少女。彼女が本来、土御門家のどの立ち位置にあるのかは現状不明。
花火大会にて鴉羽織から春虎を救うために身を投げ出し春虎の封印の解呪に成功。自身が長く秘めていた春虎への想いを彼に告げるが、同時に重傷を負い死亡する。その後、早乙女涼の協力を得た春虎が『泰山府君祭』を行い、復活するも春虎は彼女の前から姿を消す。

◆北斗(ほくと)/少女
 声 - 金元寿子
中学の頃に出会った春虎の親友。可愛らしい顔立ちをしているが言動は男っぽく、春虎にはオトコ女と呼ばれ、春虎のことをバカ虎と呼んでいる。なぜかしつこく春虎に陰陽師になることを勧め、望んでいた。
その素性は、友人である春虎も冬児もまったく知らず謎に包まれていたが、鈴鹿の攻撃から春虎をかばって傷を負い消滅した。しかし、実は術者がリンクして操るタイプの式神であり、消滅した後も式符だけは残された。術者は夏目であり、男装の練習用に行っていた。髪をまとめているリボンや男装時の喋り方など、ヒントを与えられているのにもかかわらず、そのことに春虎は強化合宿終了直後まで感づいてもいなかった。

◆北斗(ほくと)/竜
土御門本家に代々伝わる竜の式神。本物の竜であり、作中有数の力を持つ式神。暴れん坊で我儘な性格をしており、夏目の主としての未熟さも手伝って手加減を知らない。
強力な陰の気を宿しており、夏目は北斗の霊力を利用して自らの霊気を陽(男)の気へと偽装していた。

◆阿刀 冬児(あと とうじ)
 声 - 木村良平
十七歳の少年。額にヘアバンドを巻いており、美形にして元武闘派ヤンキー。口が悪くトラブル好きであるがいざというときは頼れる、春虎の悪友。常に人生を楽しんで過ごすことをモットーにしている。
「生成り」と呼ばれる、体に鬼を宿す特異体質。またその身に宿す鬼は大連寺至道による「神降ろし」の残滓であり、『髭切』のシェイバに関わる何らかの特別な鬼である可能性が示唆されている。
『上巳の大祓』に巻き込まれた後遺症から霊気を見ることができ、大連寺鈴鹿の事件の後、春虎と共に陰陽塾に入る。春虎とは異なり陰陽術に関してそれなりに知識があり、人間関係などの機微にも聡い。また、北斗の正体にも気づいており、むしろ、思い至らない春虎に対して呆れと諦めを感じている。前にいた高校ではモテていた模様。特に周囲へ広言してはいないが、長期間霊災の呪術的治療を受けていたため春虎たちより年上であることが単行本3巻で明かされている。
『上巳の再祓』を通し生成りの力を制御する修練を開始する。生成りの力を開放した際には角を生やした鎧武者のような姿に変貌し、超人的膂力と耐久力を得る。実戦では膨大な鬼気を活用した接近戦を得意としており、プロの祓魔官をも圧倒する。

◆大連寺 鈴鹿(だいれんじ すずか)
 声 - 佐倉綾音
中学生くらいの少女で可愛らしい顔立ちをしているが、「十二神将」と呼ばれる国家一級陰陽師の一人であり、最年少の天才で『神童』の異名を持っている。
生まれる前から体をいじられていて、生まれてからも世間一般とはかけ離れた陰陽術の修行しかさせられなかった。その特殊な生い立ちゆえに優れた呪術的才能と比べて人格に未熟なところがあり、後述の事件を引き起こした。未成年であることから現場ではなく研究部門へ回されていたが、天才と言われている夏目でも一人では勝てないほどの実力がある。
陰陽師である両親により幼い頃から禁呪に晒されており、そのせいで死んだ兄を生き返らせるために自分の生命を犠牲にして泰山府君祭を行おうとした。しかし、春虎と夏目によって阻止され、陰陽庁の呪捜部(呪術捜査部)に捕縛された。
その後、ペナルティとして呪力を抑えられ、三年間陰陽塾に通うことを義務付けられ、春虎達が二年に進級すると同時に一年生として入学してきた。普段は猫をかぶっており、その実力と容姿から陰陽界全体のアイドルとして絶大な人気があるため、かの陰陽庁がイメージガールとして扱うほど。
泰山府君祭の一件で「損得無しで自分のことをまともに見てくれた奴」として春虎に好意を抱き、入学式の時に再会と同時に騒動を巻き起こした。そして、夏目が女子であることに気付くと、それをネタに春虎と夏目を言いなりにしていた。しかし、強化合宿で冬児に生成りになった経緯を聞かされると動揺を隠せず、冬児から情報提供と協力を持ちかけられるとしぶしぶ承諾して、以降は春虎たちの仲間として行動するようになった。京子の尽力もあり、態度は相変わらずだが周りに心を開いてきている。
夏目の亡骸とともに逃亡した春虎を冬児とともに追ったところで、夜叉丸と名乗り式神となって蘇った父・大連寺至道と再会する。鈴鹿自身が行おうとして春虎に阻まれた『泰山府君祭』を逆に春虎が行うことに一時は反対するが、夏目を生き返らせる代償で春虎が死なないことを条件に見送った。

◆倉橋 京子(くらはし きょうこ)
 声 - 喜多村英梨
陰陽塾での春虎たちと同期の少女。現在最も権勢を誇っている倉橋家の令嬢。成績は同期の中でも夏目に次いで優秀で護法式も扱える。おかしな時期に入塾をしてきた春虎を不審に思い、ことあるごとに突っかかっていたが後に和解。世話好きのお姉さん気質もあり、仲間内でのムードメーカーになる。倉橋家も元は土御門の分家であったので、春虎と夏目とは一応親戚。
幼い頃に春虎と一度会っており、そのときに好意を抱き約束を交わした。夏目のことを他の皆と同様に男だと思っており、約束した相手が夏目だと思い込んでいたこともあり密かに好意を寄せていた。しかし、徐々に募る夏目への違和感と、春虎に覚える懐かしさに情緒不安定となる。そして夏目の真実と約束した本当の相手に気付くと同時に、裏切られた信頼と好意と、夏目とそれを守る春虎の姿に感情が暴走、呪詛にも似た一言を二人に突きつけてしまった。後に感情を整理し、和解。同時に春虎への初恋にも決着をつけた。
『鴉羽』の暴走で夏目が死亡しショックを受けるが、冬児の春虎奪還に協力する。その折に、星読みとしての才が開花した。

◆百枝 天馬(ももえ てんま)
 声 - 下野紘
陰陽塾での春虎たちと同期の少年。痩せ気味で童顔の眼鏡をかけた見るからに気の弱そうな少年で、情報源として冬児に目をつけられた陰陽塾で初めての春虎たちの友人。ただし春虎たちと付き合っていけるだけにそれなりにノリがよく、行動の端々に天然さがにじみ出ている。
旧家の百枝家として祖父母とともに住んでおり厳しくも優しく育てられたが、両親のこともあり、微妙な壁がある。
両親は陰陽師としての腕がそれほどではないが、大友ら呪捜官をはじめ、多くの陰陽師が愛用する汎用の市販式神を開発・販売した人である。仲間内での実力不足で悩んでいたが、大友が道満を相手に市販のスワローウィップを使ったため、両親と自分の陰陽師としての在り方に向き合う。春虎奪還には、自分の力不足を感じながらも参加しようとするが、目の前にふいに現れた早乙女涼の助言により方向を修正、冬児たちとは別に単身陰陽庁に潜入する。そしてその中で自らの在り方を認識し陰行術を会得、魑魅魍魎と霊災のひしめく陰陽庁を単独突破し、『鴉羽』の封印を解除した。

【 陰陽塾 】

◆大友 陣(おおとも じん)
 声 - 遊佐浩二
陰陽塾での春虎たちの担任。片足を失っており、義足に杖をついた姿で関西弁を喋る男。元呪術捜査官の一人で、かつ元十二神将『黒子(シャドウ)』。道満から実力を隠したまま逃げるために片足を犠牲にした。鈴鹿にかけてある、最高の陰陽師と呼ばれる倉橋源司の封印を即興で一時解除することもできる。その実力は道満にも高く評価され、道満と(かなり力がセーブされた状態であったとはいえ)対等の術合戦を繰り広げた。その後、道満に勝利を認めさせたが、後遺症によって髪が白くなった。勝者へ答えるといった道満に、ほぼ無理やり連絡先を交換させられる。
『鴉羽』暴走の際は間に合わず、夏目の遺体に謝罪した後、道満とともに陰陽庁を襲撃し春虎奪還に動き出す。春虎の脱出の際に木暮と対峙し葛藤するも、発現した京子の星読みに背中を押され、春虎たちを行かせて木暮と交戦する。『泰山府君祭』の後、道満と式神の契約を交わし姿を消した。
塾生時代は『三六の三羽烏』と呼ばれ、問題児扱いされていた。

◆倉橋 美代(くらはし みよ)
陰陽塾の塾長。倉橋京子の祖母でもある。生前の土御門夜光に会ったことがある。式神としてアルファとオメガという二体の狛犬が陰陽塾の門番としており、規則には二体を蹴ったら退学との記載がある。星詠みでおおまかにだが、未来を視通せる。だが年のため徐々に能力が減退している。『鴉羽』暴走後には星読みとしての能力はほぼなくなっていると自覚したが、代わりに孫娘である京子に星読みの才が発現する。

◆アルファ、オメガ
陰陽塾の門番をしている狛犬型の塾長の式神。実は夜光とかかわりのある機甲式であり、ドーベルマンのような姿になれる。
藤原(ふじわら)元祓魔官の塾講師。三年生を担当している、実技講師。冬児の訓練を見てくれたり、祓魔局の訓練場を使わせてもらえるように口利きするなど、面倒見がよい。

◆富士野 真子(ふじの まこ)
BL好きでゴシップも大好きな貴腐人。男子寮寮母で春虎の天敵その①。救い様の無い人1号。迷言「イッツ・リアル・ファンタジィィィー!」(小説4巻より)。

◆木府 亜子(きふ あこ)
BL好きでゴシップも大好きな貴腐人。女子寮寮母で春虎の天敵その②。救い様の無い人2号。迷言「アンド・ドリィィム!」(小説4巻より)。

【 十二神将 】

◆木暮 禅次朗(こぐれ ぜんじろう)
 声 - 高橋伸也
『神通剣(じんつうけん)』の異名を持つ十二神将の一人。描写だけは1巻にあったが、名前が出たのは3巻。主な得物は彼の代名詞とも呼べる刀「二つ銘則宗」。祓魔局の若きエースとして有名で、術によって放つ刀の一振りは巨大霊災を一刀両断する。
9巻では陰陽庁から脱出して泰山府君祭を行って夏目を生き返らせようとする春虎と冬児たちを捕らえようとするが、大友に邪魔されて交戦する。しかし、蘆屋道満の式神が連れてきた半死半生の天海を見て愕然とし、目の当たりにした陰陽庁の闇の一端を目撃したことにより剣を収めて、陰陽庁は必要だと言い残してその場を立ち去った。大友と涼の三人で陰陽塾に通っていた頃は『三六の三羽烏』と呼ばれていた。

◆烏天狗(からすてんぐ)
木暮の式神。4羽おり、天馬の親がオーダーメイドしたバイクに宿って、無人運転を行うこともできる。

◆鏡 伶路(かがみ れいじ)
 声 - 吉野裕行
十二神将の一人。危険かつ粗暴な人格の持ち主で、鬼を使役していることから『鬼喰らい(オーガ・イーター)』の異名を持つ。フェーズ3の霊災を完全に手玉に取り、難易度の高い帝式の呪術をいとも簡単に行使するなど、高い戦闘能力を有する。呪力の封印を施されているが、鈴鹿のものよりも大きい。自らと同じで「鬼」を有する冬児に興味を持っている模様。

◆シェイバ
普段は使用禁止が通達されている鏡の式神。常に刀を持ち歩いている。
形代は刀で、その正体は源氏の名刀『髭切』。角行鬼にまつわる伝説とも関係している。

◆倉橋 源司(くらはし げんじ)
十二神将の筆頭で当代最高とされる陰陽師。陰陽庁長官兼祓魔局局長で京子の父親。鋼のような意志を風格に滲ませる。裏で『夜光の遺志を継ぐ』双角会を束ねており、呪術界の闇を広げようと画策する。

◆天海 大善(あまみ だいぜん)
呪捜官の長を務める呪術犯罪捜査部部長。『神扇(しんせん)』と名高き十二神将で、甲種言霊を自在に操る幻術のプロフェッショナル。二つ名の由来でもある扇がトレードマークの老練の呪術師。対人呪術においては業界最高の実力を誇る。美代とは古い付き合いでツーカーの仲。
双角会掃討作戦の後に倉橋源司が双角会と繋がっていることを知る。その後に倉橋源司らの手により捕縛される(表向きは『失踪』扱い)。天海自身の死を引き金にした呪詛を警戒した倉橋源司は、呪力を完全に封印した上で喉を呪術で焼き、両手足の腱を切り、十日かけて殺す禁呪を使うが、天海の命をとるのを躊躇った宮地が独断で殺す禁呪を解呪して対象者を『凍結』させる禁呪を使っていた。宮地はすべてが終わった後に天海を蘇生させて老人として余生を送らせるつもりだったのだが、9巻での春虎奪還の際に、喋ることもかなわないのほどに弱っていながらも、天海は仕込んでいた式神を使って春虎の逃亡を助け、自身も道満の式神によって助け出された。その後、大友に呪術で治療された後、連絡を受けた倉橋美代によって倉橋家の別邸に匿われた。

◆宮地 磐夫(みやち いわお)
祓魔官を束ねる祓魔局修祓司令室室長。十二神将の一人で、当代最高と言われる源司に対して「当代最強の陰陽師」と謳われる。渋くも人懐っこい雰囲気の中年で、髭面から若い陰陽師からは『閻魔(えんま)』と呼ばれているが、本当の二つ名は『炎魔』。不動明王の申し子とも呼ばれ、火炎系の呪術の手ほどきを鏡に施している。
実は双角会の裏のからくりを知っていた一人で、倉橋源司の腹心でもある。

◆三善 十悟(みよし とうご)
十二神将の一人。特別霊視官。名前だけ登場。

◆弓削 麻里(ゆげ まり)
十二神将の一人。独立祓魔官。二十四歳。『結び姫』の二つ名を持つ結界術師。以前は宮地のことを目指し尊敬していたが、今は携帯の宮地の登録名は「ひげ」となっている。

◆大友 陣
陰陽塾を参照。

【 双角会 】

◆相馬 多軌子(そうま たきこ)/比良多 篤祢(ひらた あつね)
呪捜部を引退した大友の後釜として双角会の捜査をしていた。だが、実際には双角会に内通していた。宮内庁御霊部に潜入した際に多軌子が入れ替わり、比良多篤祢として行動していた。
本来の姿は春虎達と同年代の少女。周囲から「姫」と呼ばれ、それに相応しい品格を備えている。ただし世俗や人の心の機微に疎く、また思考が盲目的であるために都合よく物事をとらえてしまう傾向があり、人に自分の考えを押し付けてしまうことが多々ある。基本的には好ましい雰囲気を持つやや浮世離れした少女。
「相馬の悲願」達成を目的に行動。真の双角会の一員として春虎達に好意的に接近するが、理由や真実を明かさぬまま、自分の望みを一方的に押し付ける悪癖が災いし、春虎や夏目に拒絶される。しかしそれでも自らの悲願を正しいと信じ切ってしまう態度は改まらず、泰純の謀略を知ったがために暴走。春虎や夏目の意思を無視して『鴉羽』を解放し、結果、春虎達に悲劇をもたらしてしまう。

◆大連寺 至道(だいれんじ しどう)/夜叉丸(やしゃまる)
元十二神将。鈴鹿の父親で現在は故人。二つ名は『導師(プロフェッサー)』。『上巳の大祓』の首謀者で、自身がフェーズ4のタイプ・オーガにまでなった。
一度は『上巳の大祓』で死亡したが、「相馬の秘術」により式神・八瀬童子として転生。生前の記憶を保持したまま多軌子の使役式として復活し、自らを『夜叉丸』と名乗る。見た目は多軌子に合わせて若い姿を取っている。元は相馬家の傍系で旧姓は相馬至道といい、大連寺家には婿入りしている。

◆六人部 千尋(むとべ ちひろ)/蜘蛛丸(くもまる)
かつての至道の片腕。『上巳の再祓』の首謀者であり、事件後に自殺。陰陽師としての腕は一流であり、十二神将の木暮でも手こずるほど。
至道と共に「相馬の秘術」により式神・八瀬童子として復活、自らを『蜘蛛丸』と名乗る。八瀬童子としての力は強大で、暴走したシェイバ以上の手強さを見せる。

◆佐竹 益観(さたけ ますみ)
新民党の若手議員。大連寺至道の甥であり、佐竹家にとって相馬家が主家にあたる。御霊部設立にも関わっている。双角会の裏の絡繰りを知っている一人でもある

【 土御門家 】

◆土御門 泰純(つちみかど やすずみ)
土御門家現宗主で夏目の父。夏目に対しては情が薄い。彼もまた星を詠むことができる。
実は春虎の実父。夜光が実の息子に転生するという星を読み、夏目を春虎の身代わりとして仕立て上げた。

◆土御門 鷹寛(つちみかど たかひろ)
春虎の養父。土御門の分家筋であり、泰純の式神。名うての陰陽医だが元呪捜官で、その実力は健在。冬児の治療と封印を施した人物で、現在も診察を続けている。

◆土御門 千鶴(つちみかど ちづる)
春虎の養母。元祓魔官の凄腕陰陽師。雷の術を得意とし、『人間発電機』の異名(本人は『アキバのラムちゃん』や『祓魔局の天神小町』や『閃光のレディ・サンダー』と自称しているが、そちらはあまり広まっていない模様)を持つ、かつての霊災修祓部隊の女隊長。十二神将ではなかったが、当時は破壊力だけなら当代五指に入ると言われるほどだった。

8巻で泰純や鷹寛と共に屋敷を燃やして逃亡し、地方都市に潜伏していたが、夏目の死の報せを聞き、動揺する。

◆土御門 夜光(つちみかど やこう)
半世紀ほど前の人物で、大戦中に現代の陰陽術の礎を築いた稀代の大天才にして『伝説の陰陽師』。その比類無き天賦の才を以て廃れつつあった呪術界を復興させ、土御門家を再び繁栄に導き、現代においてもなお彼が遺した功績は計り知れない。しかしながら何らかの大儀式によって東京に霊災を引き起こした人物でもあり、彼のせいで現在の土御門の名は悪名として通っている。土御門家の栄光と衰退を象徴する存在。

既に故人だが、失敗したと思われた儀式は実は成功しており、現代に転生したといわれている(これは源司や至道などの高位陰陽師達が研究し導き出したもので、確証は高い)。

彼を信奉する者たち(=夜行信者)からはその名前から北極星になぞらえられ「北辰王」と呼ばれている。

夏目に転生したと陰陽術関係者たちに思われていたが、実際は春虎として転生していた。

【 その他の登場人物 】

◆早乙女 涼(さおとめ すず)
解体された宮内庁御霊部にかつて勤めていた女性。夜光という人物そのものを研究していた。その容姿は1年生にも見えるほどの小柄。幼女というものが好きでコンに執着を見せている。春虎と出会う度にからかっている。掴みどころのない見た目と性格に反して陰陽術の知識は豊富。
実は道満の式神(本人は弟子と名乗っている)だが、主である道満さえも手綱を握りきれない奔放者。7巻の終盤で春虎が封印を強引に破って覚醒した後、道満の元を離れて待ち伏せしていたバーで角行鬼に春虎の不安定な状態を伝えた。9巻では天馬の前に現れて彼を式神として陰陽庁に放った後、『泰山府君祭』を行おうとする春虎に協力する。角行鬼とは道満の元にいた頃からの知り合いである。

口ぶりと春虎の前にだけ頻繁に現れていたことから、春虎が夜光の生まれ変わりだと知っていたと推測される。
『三六の三羽烏』の最後の一人で、大友らとは根深い関係だった。

◆角行鬼(かくぎょうき)
夜光の使役していた式神の中でも双璧とうたわれた式神。現在も生きており、隻腕。正体を知らないまま邂逅を果たした春虎からも、かなりの風格を抱かせた。無駄な争いは好まない温厚な一面も見せる。しかし自らの名前にはプライドを持っており、道満に名前を使われた際はわざわざ注意に足を運び、歯牙にもかけぬ相手からの呼びかけには明確な殺気を覗かせる。

実力は未だ底知れず、高位の陰陽師である比良多(多軌子)の術も体に触れることさえ叶わなかった。春虎が夜光の生まれ変わりだと知っており、コンが飛車丸として本来の姿を取り戻した際に、春虎の前に現れて以後は春虎たちと行動を共にする。

本編に直接的な記述はないが、かつて頼光四天王の一人渡辺綱が、一条戻橋で髭切の太刀によって片腕を切り落とした鬼の茨木童子と同一であることが示唆されている。

◆蘆屋 道満(あしやどうまん)
蘆屋道満の名を名乗る、死人のような外見に反して若々しい声を持つ老人。近年起きているいくつかの事件の背後にいる人物とされ、陰陽庁からは「D」の符丁で呼ばれている。一方で非常に気まぐれな性格で、気に入った相手には敵味方問わず知恵を貸す自由人。角行鬼とは古い付き合い。

その実態は「荒御霊」と呼ばれる霊体となって永い時を生き続ける大陰陽師『蘆屋道満』本人。死体を形代として現界しているらしく、角行鬼曰く過去にも何体か存在していたとのこと。大友との術合戦直後に肉体を爆破されるが、幼い少年の肉体を形代として復活する。

伝承の通り伝説の大陰陽師・安倍晴明と戦った経験があるらしい。それ故か、晴明の末裔である土御門家に関心を寄せる。特に生前の土御門夜光とは面識があるようで、彼を非常に高く評価している。


★ 《 主題歌 》 ★

◆オープニングテーマ 「 X-encounter 」
作詞・歌 - 黒崎真音 / 作曲・編曲 - 高瀬一矢

◆エンディングテーマ 「 君が笑む夕暮れ 」
作詞 - KOTOKO / 作曲・編曲 - 井内舞子 / 歌 - 南條愛乃


【 概要 】

『東京レイヴンズ』(とうきょうレイヴンズ)は、富士見ファンタジア文庫(KADOKAWA・富士見書房ブランド)から刊行されているあざの耕平による日本のライトノベル。イラストはすみ兵が担当。 ★ ジャンルは、陰陽ファンタジー ★

ドラマCD化が『ドラゴンマガジン』2010年11月号(2010年9月18日発売)にて発表された。2013年10月よりテレビアニメが放送中。


《 スタッフ 》

●原作 - あざの耕平(ファンタジア文庫/富士見書房刊)
●原作イラスト - すみ兵
●監督 - 金崎貴臣
●助監督 - 中山敦史
●シリーズ構成 - 倉田英之
●キャラクターデザイン - 渡辺敦子
●総作画監督 - 渡辺敦子、八尋裕子
●CGIプロデューサー - 竹内康晃
●CGIディレクター - 高橋将人
●美術監督 - 市倉敬
●美術設定 - 藤井一志
●色彩設計 - 津守裕子
●撮影監督 - 町田啓
●編集 - 木村佳史子
●音響監督 - 岩浪美和
●音楽 - 井内舞子
●呪術考証 - 三輪清宗
●プロデューサー - 小倉充俊、近藤早希、文宣恵、兼光一博、買場道雄
●アニメーションプロデューサー - 植田慎也
●アニメーション制作 - エイトビット
●製作 - 東京レイヴンズ製作委員会(ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント、富士見書房、ブシロード、エイトビット、アイオウプラス、TOKYO MX)

投稿 : 2013/10/10
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