「のんのんびより(TVアニメ動画)」

総合得点
90.1
感想・評価
3387
棚に入れた
15442
ランキング
64
★★★★★ 4.1 (3387)
物語
4.0
作画
4.1
声優
4.1
音楽
4.0
キャラ
4.3

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ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

春っていいなぁ 夏っていいなぁ 秋っていいなぁ 冬っていいなぁ ←全季節がいいなぁと思えるほど魅力に溢れた作品です

年明けちゃったなぁ…そろそろ書くか

【短い感想】
1クールに1つは欲しい女の子グループの日常ほのぼの系アニメ。
(キルミー)→ゆゆ式→きんモザという2013年の日常アニメのバトンを見事に繋ぎ、アンカーとして恥じない、というよりは完成度の高さをまざまざと見せつけた印象でした。

はっきり言ってこの手の日常アニメってキャラのゴリ押しでも十分楽しめると思うんですよ。
しかし、のんのんびよりは決してキャラだけのアニメにはしませんでした。
田舎ののどかさ、田舎と都会のギャップ、四季の描写、時間経過などなど、様々な工夫が見られました。

キャラだけでも絶対楽しめるアニメですが、田舎描写だけでも楽しめる、癒されることができるくらい完成度が高い作品だと思いました。
言ってしまえば、いや仮にですよ、登場人物が小学生の男子4人とかで今回のような田舎アニメにしても私は楽しめる自信があります。
一番はもちろん今回のような形態ですが。

ひたすら笑って癒された素晴らしいアニメでした。


【長い感想】※日常アニメとは思えないくらい感想が長いです。それだけ色んなものに注目出来るアニメでした。
○時間経過とセリフなしのシーン
{netabare}やっぱり一番すごいというか、あの心地良い雰囲気を出せた要因はこれだと思うんですよね。
あの「具は何を!?」で沈黙した空気になったときは大爆笑しました(笑)
日常アニメに対する期待とハードルが上がっていた中、このシーンで完全に心を掴まれました。

時間経過ですごいと思っていることは2つあります。
それは1年、四季を通した時間経過と1日を通した時間経過です。
厳密に言えば違うんですが、1クール=1年、1話=1日といった印象を受けました。
のんのんびよりは1クール通して春夏秋冬の田舎の日常を描いてきました。
お花見して、海水浴に行って、干し柿作って、かまくら作って、また桜のつぼみが膨らんでというように、1年間の四季の変化を見せ、それにまつわる日常を見せてくれました。
「春だなぁ」「夏だなぁ」「秋だなぁ」「冬だなぁ」
思わずこういう気持ちになるし、それゆえにキャラだけじゃなく、季節や出来事にしみじみ出来るアニメにもなっていると思います。
また、たぶんスタッフが意識してたと思うんですが、このアニメはEDが近付くにつれて夕暮れになったり夜になることが多いです。
つまりは、1話で1日の始まりから終わりまでを描いている、1日の日常、時間の流れをあらわしているように感じました。

「可愛い」「笑えるw」「癒される」の他にこんな感情を抱いた人って多いんじゃないでしょうか。
「あぁ…いいなぁー(*´∀`*)」
ほとんど癒されると同じ感じなんですが、ちょっと違う感情。
この感情をとくに感じたのは、ヘタレンジャー、柿次郎の話の柿を吊るしているシーンです。
柿の皮を剥くときにかなり騒いでいたけど、吊るすシーンになったとたん、セリフなし、静止画、穏やかなBGM、そしてだんだん夕暮れになっていくというシーンになりました。
「あぁ…秋だなぁ…」「秋の一日、一日の終わりって感じだなぁ」「のどかだなぁ」
こういう人物以外の背景の描写やBGMの使い方が非常にうまいです。
間の取り方も完璧といっていいほど。
一日の時間が経過していく儚さというか、なんか言葉に出来ないもどかしい気持ちになります。もちろんいい意味で。
このシーン本当に好き!
2013年ベストシーンを挙げるとしたら、これとげんしけん2代目とWA2だなぁ。

濃いキャラばかりでキャラアニメとしても十分な力をもっていますが、それだけじゃないんですよねぇ。
田舎描写、季節描写、時間の経過についての描写の力の入れ具合を見ると、やはりほかの日常アニメとは一味違うなぁという感想を持ってしまいますねー。{/netabare}


○テンプレ
{netabare}このアニメはストーリー的にも人物的にもテンプレが結構多いです。
例えば4話のれんちょんとほのかちんの話とか。
はっきり言ってテンプレの中のテンプレみたいな話だと思います。
どこかこの展開見たことある、だからこそこの後どうなるか(ほのかが帰ってしまう)予想が簡単に出来たはずです。
駄菓子屋もよくよく考えればテンプレの塊みたいな人物ですよね。
イメージとしては雨の中傘さして子犬に餌あげる不良みたいな感じです。
普段キツそうな性格を見せながらも実はれんちょんに甘甘という駄菓子屋。

まぁテンプレとか関係ないですけどね。
確かにテンプレっぽいけども、4話のれんちょん回は感動した人は多かったと思うし、駄菓子屋に魅力を感じ、れんちょんとのエピソードに心が温まった人たちは多いはずです。もちろん私もです。
やっぱ大事なのはそこじゃないです。
いかにキャラの心情を届けられるかなんですよ。
4話はれんちょんのすごく楽しそうな気持ち、同い年の友達が出来て嬉しい気持ちが伝わって来るから、別れの悲しさと手紙の嬉しさというテンプレでも感動出来る話が成立するんです。
ここの楽しんでいる描写も本当に神です。
柿次郎の話と同じで、会話なし、BGMオンリーでもあれだけ楽しさを伝えられるんですよね。
「楽しそうだなぁ、夏だなぁ」「これは別れが辛いやつだよなぁ…」
劇場版クレしんのオトナ帝国の逆襲の名シーン、ひろしの回想を彷彿とさせます。
セリフなしでも、セリフなしだからこそ伝わりやすいことってあると思うし、この手法はこれからのアニメでもうまく使われて欲しいです。

駄菓子屋もなんだかんだ言ってれんちょんにだけは敵わないというギャップだけでもかなり可愛いキャラですが、あのれんちょん赤ちゃん時代の回想が入っただけで何倍も魅力が上がったじゃないですか。
れんちょんが赤ちゃんだった頃の二人の絆によってれんちょんは駄菓子屋に甘える、駄菓子屋はれんちょんを可愛がる。
ニヤニヤが止まりません(笑)
駄菓子屋がれんちょんを可愛がる理由を知れたことによって、より駄菓子屋の魅力を知ることができました。
例えるとアレですね。
友達の本当の気持ちが分かって横でニヤニヤしてしまうみたいな。
私たち「ふーんwそうなんだぁww」ニヤニヤ
駄菓子屋「何だよっ!何ニヤニヤしてんだよ//」{/netabare}


【最後に】
なんか日常アニメに出会うたびに同じようなこと言ってる気がするんですが(笑)このアニメは凄い!
今までの日常アニメの中でもトップと言ってもいいんじゃね?
それもちゃんとほかの日常アニメと一線を引いている理由がありますからね。
すごく魅力的なキャラばかりだけど見所はそれだけじゃない、作画、BGMがいいというだけではない、キャラの感情描写がすごく上手いし、キャラなしにして思わず「いいなぁ」と思ってしまうほのぼの雰囲気、これはほかの日常アニメには中々ない魅力だと私は思います。

いや、キャラの魅力とかお気に入りのシーンもたくさん書きたいんですよ?
それでも、日常アニメでキャラ以外の要素でこれだけたくさんのことが書けるのは今のところのんのんびよりだけですね。

2クールという偽情報に踊らされ、最終回見終わったあと大丈夫かなと心配になってましたが、意外にすごく満足した気分で見終わることができました。
それだけ色んな物を見せてくれた、やりきってくれたように感じました。
もちろん続きが見たくないわけではありません。
BD売上好調みたいですし、2期待ってます。


【お詫び】
以前、かなり2クールを大々的に押し出したレビューを書いてましたが、2クールじゃありませんでした。
大変申し訳ありません><

投稿 : 2014/01/10
閲覧 : 346
サンキュー:

40

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