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「神霊狩/GHOST HOUND(TVアニメ動画)」

総合得点
63.7
感想・評価
335
棚に入れた
1955
ランキング
4103
★★★★☆ 3.6 (335)
物語
3.6
作画
3.6
声優
3.5
音楽
3.6
キャラ
3.5

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神霊狩/GHOST HOUNDの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ガムンダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

お勧めはしないが説得を試みる 「観てね」

10年前の受け入れがたい経験からPTSDを発症する中学生男子が主人公。
そこへある転校生が引っ越して来て日常が動き始めていく。
この物語は思春期の少年が苦しみながら成長していく、リアル青春物語です。※以下に詳述。

別のアニメのレビューを書いている時に思い出し、ちょっとダイジェストのつもりで観たらガッツリ3周目視聴してしまいました。
やっぱり1話目から引きがスゴい!

…と感じる人とそうでもない人が極端に分かれる作品の様です。

この作品を少し整理して伝えてみたいと思います。
レビューサイトや質問サイトを見て回っていて大勢として少し未視聴者に誤解を与える様な気がしたのでバランスの錘を置くために。
私の紹介が誰かの参考になれば幸い。


このアニメの数々の誤解
①「難解」 ⇒ 全然難しくない
まずこれ。
冒頭書いた通り、これは「過去」に囚われた少年たちが、苦しみと悲しみを乗り越えて成長していく、実に世俗的で一般的なお話で、物語は全然難しくありません。
「難しい」にも色々あります。
論理的に複雑、明示的でない、共感を要する、洞察を要する、経験を要する、などなど。
しかしこのアニメは基本的に見たまんまの意味です。
少なくとも見たまんまの意味さえ理解できればそれで成立するお話です。

対象に性的情動を感じた時は「字幕解説か!」っつうくらい解り易くほっぺが赤くなります。
そんなアニメが難解な訳がありません。

次回予告で本編に関連する心理学、脳科学、認知科学、物理学、細胞生物学等のウンチクをさらっと10秒くらいで喋りますが、これが難しく感じる要因の様です。
しかしこの部分は聞き流しても本編の理解に何ら影響ありません。
(早口なだけで実はそんなに難しい事言ってないんですけどね。)
この予告にはある機能があると思っています。最後に書きます。

その他
{netabare}
・10年前の事件の背景。
・鳳は何者なのか。目的は何か。
・産業スパイの死の真相。
・それらを取り巻く陰謀。
・および大神拝礼会の関わり。
・この土地の特質とは。
{/netabare}
これらも考えなくて良いんです。
これはらただの舞台設定です。
あまりに周到に設定されているだけに、本筋と見誤って追ってしまいそうになりますが、
{netabare}
・人工臓器培養にかかる「生命とは何か」と言う問い
{/netabare}
ですら、この物語の主題とは直接関係が無いと思っています。

繰り返しますがこのアニメは思春期の葛藤と成長と友情を描いた、ちょっと手の込んだ「中学生日記」です。
そういう事にしても充分に見応えがあるのです。

②「遅い」 ⇒ 進行は遅いが密度は濃いい
私は全話目が離せないと思いました。
見逃してはいけない、聞き逃してはいけない、重要な回ばかりです。
例えばこの前「新世界より」のレビューを書きましたが、戦闘の詳細を描く回があるのですが、そこをすっ飛ばしても全然謎解きに影響ないのに対し、こちらは一つも見逃せない作りになってます。
確かに22話と少々長いですが、決して引き伸ばされている訳ではありません。

③「暗い」 ⇒ 雰囲気が静かなだけ
これ。このアニメは切ないお話ではあるけれど鬱アニメではありません。
よく比較される「lain」はサイバーパンク鬱アニメですが、こっちは「となりのトトロ」くらい心温まるアニメです。
この物語を騒々しいテンションでやったらどうなるか→「ひぐらし」になります。
雰囲気の好みはありますが、決して暗いアニメではありません。

④「怖い」 ⇒ これはホラーではありません。
怖くないです。オカルト現象や死者が出てきますが、ホラーじゃないんです。サイコホラーですらありません。
繰り返しますがあくまでただの「中学生日記」です。
物語で頻出する脱体や憑依現象や「神霊」など、それらが客観的事実なのか、幻視や記憶の混濁なのか、それらもどっちでも良い事なのです。
子供には大人に見えない物が見えるんです。マックロクロスケと同じ事です。
主観的事実が事実なのです。

先ほど書きました予告編の科学ウンチクは「これはファンタジーではありません。」と言う表明の機能があると考えます。
むしろこれのお陰でオカルト方面の余計な考察に向かわずに済むのです。
「武器選択コンソールが何故出現するのか」とか、考えでも意味ないです。



と言う訳で、初回レビューに「お勧めはしない」と書きましたが、同時に食わず嫌いは勿体ないです。
これは巷間言われる様な色物ではなく、良質なド直球青春成長物語なのであります。

ED曲が沁みたので
音楽4→5


以下初回レビュー 2015/11/16
「全員訳あり」

何となくお洒落な感じに引かれて観始めましたがこれは一筋縄ではいきません。

物語進行中ずっと謎ばかりです。様々な出来事が交錯して物凄い密度です。
1話から入り込め、つづきが気になり仕方なくなります。
いくつもの謎がラストに向かって集束していくカタルシスとスペクタクルがあります。
その意味では「ひぐらし」と構造が似ています。
(「田舎」と「土着信仰」繋がりでも似ています。)

少し(かなり)重くて悲しいおはなしです。
タイトルは内容を表してません。基本的には友情ものだと思います。
弱いけれど勇敢な子供たち、強いけれど臆病な大人たち。
けれど大人が臆病なのは子供たちという弱点の為なんですね。
世代や立場の違う人物それぞれの抱えるものが切なく交錯します。
結末は・・・ 観てのお楽しみ。

万人にお勧めはしません。
2話観て合わなければ合わないでしょう。

音楽、と言うか音響が凄く凝ってます。
OPはそれ単体では悪くないですがちょっと雰囲気に合ってませんね。


さて小学生ヒロインのみやこですが末恐ろしいツンデレちゃんです。
結局こんな馬鹿なレビューで勘弁してください^^;

投稿 : 2023/05/23
閲覧 : 496
サンキュー:

12

hidehide さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

のたまい過ぎ

脳科学と神話と心霊、などなどの分野の論文集め、
今風な科学技術を足してミキサーで混ぜてアニメ化…

…したら、コレ、なのでしょう。

アニメとして面白いか、で言ったら、
アニメとしては、全く面白くないですがね。

ごく一部の、
『さも』の人や、『知ってますが』の人には
ウケるのでしょう。
『それ』ら全部を知り、理解し、納得している人など
皆無、なのでは、とも思いますが…

それぞれを分屋として分けた時、
『のたまい過ぎ』ていてクドいですね。
『知的な人々を集めて』作りました!
それぞれの自己満、ウンチクを表現し過ぎ、的な…。

自身はそこまでの有識者ではないので、
ただ、理解が追いつかないだけなのかもしれませんが、
単純に、アニメ、娯楽、として見た時、
ただ、長いだけの、
詰まっていそうで、『いない』作品に感じました。

こういう、
作り手が満足して、そちら側のみで喝采している作品、
苦手ですね。

投稿 : 2023/04/26
閲覧 : 97
サンキュー:

1

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:途中で断念した

予告の段階で

鬼滅のレコメンドより視聴しました。

ホラーチックな雰囲気が苦手で、興味が湧かず途中で断念しました。

投稿 : 2023/02/24
閲覧 : 107

ei さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

日常

serial experiments lain 20周年記念
lainを見返した流れで気になっていたこの作品を視聴した。


人が抱えている過去を拒絶する、受けいれる、克服していく
子供たちを中心として物語が進んでいく
ストーリーについては語るような作品ではないし、最後のシーンをみて思ったことがこの作品で得られるものだと思う。深くは考えずにそのまま受け取った。


この作品で特徴的なのは序盤で耳に残るほど繰り返し流される効果音
作品に入らせため 曖昧に、向き合っていくと徐々に変わっていく
最後までみると印象も変わるし、ありだと思った。


1週間ぐらいでまとめてみたが頭が痛くなった
短期間でまとめてみるアニメではないと思う、もし見る人がいるならゆっくり時間を使って観てほしいです。

投稿 : 2021/06/19
閲覧 : 514
サンキュー:

2

ネタバレ

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

男はみなホームランバッター、でかい当たりを狙いすぎていつも空回りばかりしている

内容は過去にトラウマを持った少年達が魂抜けをし幽世の世界や神霊などのオカルト現象を体験しながら、太郎の誘拐事件、信の父親の自殺の原因などの真相を突きとめていくといった、ミステリー仕立てのお話です。

最初は太郎、信、匡幸の三人は友達と言えるような関係ではないのですが、過去のトラウマをお互い克服しようと助け合いながら友情を深めていく過程は見ていて良かったです。
話の進め方などは淡々としていますが、その分雰囲気がいいので特に退屈はしませんでした。
雰囲気を良くしているのは、やはり音楽にあると思います。
音楽というよりは効果音的な物が多いですが、なんだか引き込まれます。
キャラについては良いとは言えないですが悪くもないです。
主要キャラ3人の心理描写はうまく描けていたかと。
若干、匡幸だけは過去の話が薄いけど…。
作画もクオリティーも高いとは言えませんが比較的安定はしています。
ここまでが良い所ですかね。

続いて悪い所なのですが、問題はテーマにあると思います。
医学用語や物理、生物学、哲学などの話が少し出てきますが、ストーリーに関してさほど意味はなく話自体は単純です。
ただ難しい単語をならべて話を難しくしようとしているだけに感じました。
脳や精神を扱ったものを見せるならもっと話を深くしてくれないとお飾り程度にしか感じない。
幽世では神霊が見えそれには脳が関係しているってテーマなんだろけど…浅いです。
神霊や幽世についても結局最後の話の展開がいきなりすぎて何がなんだか分からない。
結局竜神ってなんだったんだ?最後をこの様な展開にするなら大神の家や宗教団体についてもっと詳しくやって欲しかった。
父親の自殺や誘拐事件ついて伏線を張っているんだと思うけどちょっといきなりすぎる。
大神の家ってあんな寂れているのにあの信者の数w昔は影響力があったとか言ってるけど増えすぎw
いつの間にかゲームやってるだけのキャラの匡幸の母親が信者になっていて最後は爽やかに笑ってるし、こいつはなんだったんだ?あと古沢?とかいう鳳先生の助手?こいつもなんだったんだ?一番謎なのは最後の方に出てくる僧みたいな奴ら。いや誰?

この作品は話を難しくしようとして失敗している。
脳や精神について小難しく語るのもいいが、それをうまく作品にリンクさせて欲しい。
都についても結局よく分からないで話が終わってしまうし、説明不足な感じが否めない。
まぁ、ラストの展開や終わり方は爽やかで個人的には好きなのだが、急に話のベクトルが変わるので前半と中盤の話の過程はなんだったの?って感じになってしまう。
もう少し話数を増やして後半のいきなりすぎる展開をスムースにして欲しかった。
全体的には可もなく不可もないってな感じですが雰囲気は好きだったのでした。


ところで題名の神霊ってのは分かるんだが、狩ってなんだろう・・・

投稿 : 2020/08/26
閲覧 : 498
サンキュー:

1

ネタバレ

lll1 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

大傑作!!やはり、中村隆太郎は天才だった。

 監督:中村隆太郎
 脚本:小中千昭
 の『Serial Experiments Lain』(以下:lain)のコンビがおくる本作。

 原案は士郎正宗(攻殻機動隊原作者)とProduction I.Gだが、士朗正宗は本作の制作には特に関わってはいないらしい。
 Production I.G20周年記念作品として作られた本作。20周年記念で、中村隆太郎にこんなくせのある作品を作らせたのは凄い。

 ネタバレ有り。また本作以外にも、今敏の『パーフェクト・ブルー』についても重大なネタバレを含みます。

 またnoteの方にも同様の感想を上げていますので是非。読みやすい方を。
https://note.com/24_98000/n/n3b3484f7962a

 端的に言って”大傑作”でした。しかし、本作は万人受けはしないでしょう。なんていったってlainのコンビです。

 lain同様に音と音楽に、絶大なこだわりをみせ、ここまで効果的に使用しているアニメは珍しい。そして何よりも製作者たちが、その音によって生まれる効果を理解している点。なかなか賭けに近い部分があったと思われるが、それでも貫き通した。

 lainの音響監督を務めた鶴岡陽太は、中村隆太郎の音の演出を唯一無二だと言っており、私もそう思う。たくさんのアニメと映画と海外ドラマを観てきたが、中村隆太郎の演出の影響元となる作品がまるで浮かばない。
 渡辺信一郎の『Cowboy Bebop』は音楽を多用したこだわりの演出をしているが、影響元は間違いなく『パリ、テキサス』を代表とした、洋画の影響が見られる。
 しかし、中村隆太郎は全く分からない。彼の特徴的な演出の一つは”雑音”を取り入れること。日常に潜む、聞き取れはしない人の話し声、コンピューターが起動している低い地鳴りのような音。ゲーム機しかり、機械や人、及び物は多くの音を発するが、「我々は雑音(ノイズ)に囲まれて生活している」とでも言いたいのか、彼はふんだんに取り入れている。
 
 また、中村隆太郎の音楽センスも良く、lainのオープニングテーマとなったBôaの'Devet'。未だに他のアニメとは一線を引いている見事な選曲。当時はもっと衝撃的だったのではないだろうか。
 そして本作は小島麻由美の'ポルターガイスト'。本作のために卸された曲ではなく、『ご近所探偵TOMOE』というWOWOWで放送されたテレビドラマの主題歌である。それをおそらくそのまま使っている。本作もWOWOWでの放送のため、彼の意志なのかレコード会社からの圧力かは分からないが、オカルトちっくなジャズを披露している、この曲は本作にはぴったりだった。
 
 前置きが長くなってしまいましたが、ようやく本作について触れていきます。

以下ネタバレを含みます。
{netabare}
①概要
 本作の舞台は九州北部。県は明確には分からない。
 ミステリーを基調としつつも、ホラーと微量のコメディを取り入れ、何ともオカルトちっくな作品となっており、原案の士郎正宗が考えるネットワークに対するオカルト的な部分が香る。

 主要な登場人物は四人で、タロウ、マコト、マサユキの男子中学生三人と、ミヤコという女子小学生。
 本作の魅力的な部分の一つが、この四人が抱えるトラウマと親との向き合い方、及び家庭の問題。

 ストーリーは、前半は特に男子中学生三人のトラウマを描き、中盤からはホラーとミステリー要素が増す。そして、後半はやや壮大になっていく。



②キャラクター
 まずはキャラクターについて。
 主人公のタロウは、幼少期に"姉"と共に拉致監禁された過去を持ち、またその時に姉は衰弱死している。
 タロウは当時、小学生にも満たない幼児であったため、姉の記憶は断片的で、姉のことを思い出したいが、同時に恐怖が襲ってくるという雁字搦めな状態にいる。

 タロウは、現在もその悩みを抱え、カウンセリングを週に一回受けている。本編開始とともに、カウンセリングの先生が変わり"平田"という男が現れるが、またこの男があからさまに奇妙に描かれた登場をする。
 正直、私は平田の登場シーンの奇妙さから、彼は本当は奇妙ではなく、また悪い人でもないだろうと思った。
 今敏の『パーフェクト・ブルー』でいうストーカー的な役割だと。あからさまに怪しいストーカーを描き、マネージャーから目を背けさせる。この平田が全く同じ役割を務めている訳ではないが、意図としてストーカーに似た意味を感じた。
 私的に最も面白いと感じたキャラクターは、平田です。理由は後術。

 マコトは、地元で程度な権力を誇る、宗教の一人息子で、父親の自殺を目撃するという経験を持つ。おそらく、最も異様な環境にいるのが彼だが、それが少し私の理解からかけ離れていたかもしれない。

 三人の中でかなり共感を得やすいのがマサユキだ。彼はかつて東京の学校におり、そこでとある生徒をいじめて飛び降り自殺に追いやった。本人は自殺をするとは思ってもおらず、また、自殺した被害者が黒板に書き残した中には、マサユキの名前以外にも多数の生徒の名前が記されていた。
 マサユキはいじめっ子の一人に過ぎないが、彼はその責任をとても重く感じており、それがトラウマと化している。
 しかし、本人はそれを認めたくはなく、"高所恐怖症"(被害者が飛び降り自殺(高所)したことが関係)と思いこむことで、そのことから逃れようとしているが、上手くはいっていない。

 学生時代、人権問題といじめに関するビデオ等を見せられたことがあるが、描かれているのは被害者ばかり。加害者は決して描かれない。自動車教習や更新の際にも、自動車事故の被害者が描かれ、加害者は僅かなもの。故意のものではない者も、自動車事故の加害者にはなり得るのに。
 いじめの被害者を救うことだけでは、いじめそのものがなくなることには繋がらない。何とも悲しいことですが。

 また、マサユキの家庭は、両親が共におり、かなり裕福な家庭で育っている。だからこそ、彼の両親の異様さがより際立ち、また共感も得やすい。
 マサユキの父が、仕事から帰って来た時、母はただパズルゲームを黙々とやっている。彼女には生気というものがまるで感じられず、「もし、母がこんな姿になったら、相当怖いだろうな」と思わせる。
 タロウの母のように、原因があれば、気遣いもあるが、彼女にはそれがない。描写されていないだけも知れないが。そして、後半、父の異様な姿もまた、見たくは無い姿の一つだ。

 ミヤコは神社の神主の娘で、霊感が強く、ときおり自身の身体に霊体が降りて来る経験をしているが、それを制御することは出来ていない。
 本作のこの霊体を降ろすという、見方がまた面白い。本編中ミヤコは、乗っ取られたかのようにとある神の名を名乗るが、彼女の父はかつて、その神の研究をしていた。娘がその研究文書を呼んでいたとするなら、霊体が降りたのではなく、ふざけているのか、無意識の内に言っているだけだと、霊体が降りるということを否定した見方をする。これが、また一定の説得力を持ち、非常に面白い



②ストーリーと演出
 本作のジャンルはホラー・スリラー。視聴者に恐怖を味わってもらうため、キャラクターはそのパイプとなる。共感・共鳴の役割を果たす。キャラクターが怖がっていることに共感・共鳴し、視聴者も怖がる。

 物語の序盤はこれが、子供たちの役割だった。三人の男子中学生だ。しかし、中盤から彼らは成長し、恐怖を退けて行く。では、後半誰がその役目を果たすかというと、本作ではそれが"大人"だ。
 本作は、先に子供たちがオカルトの領域に足を踏み入れ、克服する。その後、大人たちが子供たちの異変に気付き、オカルトの領域に足を踏み入れる。子供はどこか怖いもの知らずの一面があるが、大人は違う。経験から何が真実で何が虚構かを判断する。しかし、成長した大人たちでさえ、自身の理解を遥かに超えた体験により恐怖を齎す。

 平田というカウンセリングの先生が主に、この共鳴の役割を務めるのだが、先述したように、彼は最初怪しげな男として登場するのだ。こんなことは普通はありえないだろう。『パーフェクト・ブルー』でいうストーカーが、マネージャーの恐怖に晒され、しかも視聴者が共感するようなもの。
 この平田の変化が大変おそろしく、あたかも彼が感じている恐怖が嘘ではないということに、高い説得力を持たせ実現させている。
 カウンセリングの後、子供を追いかけ、教室を見渡すシーンは絶品だし、テープを聞いて、臨場体験をするシーンも見事。またそれを主観(平田の視点)と客観(タロウの視点)で撮っているから素晴らしい。一気に本物になる。
 これらの変化により、私にとって平田は非常に興味深い人物になっていった。アニメーターが描く表情も上手く、声優の演技も見事。

 本作のホラー演出は、はっきり言って”見事”だ。本当に怖いし、不気味で異様。

 とある地縛霊のようなものが、道路に走っていってトラックに跳ねられるシーンがある。そして、その地縛霊はそれを繰り返すのだ。

 「ポーン、ポーン、ポーン、ポーン」という、一定のリズムの足音のあと、車に跳ねられる。
 「ポーン、ポーン、ポーン、ポーン」という、一定のリズムの足音のあと、車に跳ねられる。
 「ポーン、ポーン、ポーン、ポーン」という、一定のリズムの足音のあと、車に跳ねられる。

 このループととれる現象と、奇妙な足音がとてつもなく怖い。ループがかなりの効果を齎していると思われるが、中村隆太郎らが、この現象が与える効果を熟知しているというのもまた恐ろしい。

 そして、本作はジャンプスケアを一切使用しない。

 エンタメ性の高い王道の演出から外れ、常に邪道と現実味を重視する。セリフにノイズを掛け、何て言っているのか分からない。子供の視点から見た大人、壁の高さと恐ろしさ。悪くない天気。拉致されるシーンは昼間で天気も良いんですよ。まぁこれが気持ち悪い(褒めてます)。

 また、方言についても無視してはいけないポイントの一つ。聞き慣れぬ方言に、僅かな違和感を持つ。人によっては大きいかもしれない。この方言は水面下での違和感の発生を齎している。
 私は、濱口竜介の『寝ても覚めても』に似たものを感じた。『寝ても覚めても』では、関西出身ではない役者に関西弁を喋らせ、異様な雰囲気を作っている。演技もちょっと不気味。しかし、演出力が低い訳ではない。どちらかと言えば高い。いや、むしろ高すぎるのかも知れない。当然、本作も『寝ても覚めても』と同じく演出力は低くない。とても高いのだ。
 この方言による違和感を中村隆太郎と小中千昭は既にやっていたのかも。

 ストーリーについては、克服、そして改善・修復という点に関して弱さがある。トラウマの克服は説得力に欠けるし、終盤家族の修復も描写不足。この2点に関しては残念だった。マコトとミヤコ、強いていうならタロウは良かったが、最も異様なマサユキの家庭の修復は全く描写がない。非常に残念なポイントだった。マサユキの母親の奇妙さは、本当に素晴らしかったからこそ、思ったことだ。

 脚本の統一も良かった。第19話以外の全てのエピソードを小中千昭が脚本を務めている。第19話を観てもらえれば分かるが、これは、小中千昭が苦手とする分野だったのかも知れないと思わせる。
 テレビシリーズは脚本・絵コンテ共に、統一性をはかるのが難しい。違う方が務めることが必ずあるからだ。しかし、本作は小中千昭がほぼ、脚本を書き、中村隆太郎の絵コンテに合わせた他のアニメーターたちの絵コンテも見事だった。中村隆太郎自身が他の絵コンテを直しに直している可能性はあるが…。


④映像
 本作の映像は新しかった。新奇性が見られた。CGとデジタル技術を用い、一人称で見せたりと興味深いものがあった。ホラーの描写はやはり圧巻。
 しかし、アニメーションそのものに視点を向けたとき、さほど高品質ではなかったかなと。序盤は、わざわざ歩いている他の生徒を描いたりと、映像に彩を加えていたが、やや鈍いシーンもあった。日本のテレビアニメが抱える問題は、本作も対象外ではなかった。
 
 それでも先述したように、映像は実に見事です。最高だと思う。
 ノイズだらけの摩訶不思議な前話回想からのオープニング。私はこれを毎回飛ばさず観ていた。毎回微妙に演出が異なることが理由の一つではあるが、この前話回想だけで、ゾクゾクするものがあり、また映像ファンの視点から見ても類のあるものではなかった。演出・映像に興味のある方には、この摩訶不思議な前話回想だけでも是非観て頂きたいもの。

 キャストに関してはそんなに不満はないですが、メインキャストの保志総一朗の演技はいまいちだったかなと。脇役は素晴らしい方ばかりでした。
{/netabare}

おわりに
 やはり中村隆太郎は天才だった。彼の演出は最高だし、絵コンテもめちゃくちゃ上手い。
 本作に合わせ彼の監督作『キノの旅』を観て、『lain』を再観賞した。キノの旅はやや、中村隆太郎らしさを感じにくいものだったが、lainと比べると、本作の演出はやはり似ている。
 また、lainを補完する上でも、本作の観賞はぜひおすすめしたい。中村隆太郎、小中千昭に触れるためもあるが、微小ながらもlainに繋がる部分はある。


 最終評価は 8 / 10点です。

投稿 : 2020/06/06
閲覧 : 732
サンキュー:

2

ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

なんだこの町は。。謎が気になるProduction I.Gの記念作品

2007年Production I.G20周年記念として制作とのこと。
「灰羽連盟」で構成・脚本を担当した中村隆太郎氏が監督との事で視聴。

opから独特な世界観。独創性に力を入れてるカンジ。
しょっばなから謎が提示され、それを追う内に物語は思わぬ展開に。
まぁ、作品のタイトルとか概要から、その方向は容易に想像できるかと。

そんなわけで作風としては明るくなるワケはなく、ややもすると閉塞感を感じがちなところ、陰気臭くならないよう、キャラやエピソードに工夫が感じられました。
個人的にはむしろもっと、おどろおどろしくて良かったんですが。

~{netabare}
またさらに、個人的にはヒロインをもう少し掘り下げて欲しかったかな。
ミステリアスな位置付けにしたかったんだとは思うけど。

ヒロインcvは「灰羽連盟」のクウ役だった矢島晶子さん。繋がってますねー。
ちなみに井口裕香さんもいてちょっと嬉しかったw

バイオ研究所がこの騒動にどう関係したかイマイチ分からなかったけど、途中の謎を盛り上げるためのアイテムかな?突き詰めて理解したい程とのモチベーションまでは至らなかったから、まあいっか。。

着地点は、まあ想像通りかな。無難で不満はないけど満足感もそれなりでした。

終わってみれば、最もツッコミたいのは作品タイトル。
神霊狩?狩ってないじゃんw
とある宗教団体を潰した事が神霊狩なのかな。。
{/netabare}~

期間ありきだったのか全22話はちょっと長い気がしました。
期待した内容とはちょっと違ったけど先が気になる展開が続き、最後まで興味が持続しました。

投稿 : 2020/05/25
閲覧 : 466
サンキュー:

7

ネタバレ

燐火 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2020/05/24
閲覧 : 458
サンキュー:

0

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

メメント・モリ -死を忘るなかれ-

心の奥底に畏怖の感情と共に刻まれたイメージが浮かび上がった。

“進撃の巨人”を観た時も、漠然とした情動に駆られたことは確かであったが、思い出しはしなかった。
病弱であった頃、きっと小学校の保健室、または主治医の診察室かは定かではないが、一枚のおぞましい図が額に入れられていた。
幼少で気弱な性格であった私の目をくぎ付けにしたものこそ、今日の脳科学の基礎を作ったペンフィールドの手になる脳内ホムンクルス図である。
大脳皮質に張り付くように描かれた体の部位、目や口、指などの感覚器がデフォルメされた姿が生々しく、一種のトラウマとなっていたようだ。
頭の中には脳ミソがあって、それが自分である、心であるというのが怖ろしかった。
同時に、自分って何だろう、他人は見ることができるのに、自身は鏡にでも映さない限り見ることのできない寂しさと言おうか不安を感じていた頃だ。
死への根源的な恐れは、年齢を重ねた今より、自我が目覚めた幼少の頃が強かったように思う。

前置きが長くなった。

このアニメは死を意識することで生を構築してゆくことの重要性を改めて教えてくれる作品だ。
主人公の太郎くん、彼の親戚で新興宗教の長男である大神信(まこと)、東京から転校してきたウザい奴、中嶋匡幸(ゆきひさ)、彼らは全て身近な人の死を受け入れられず苦しむ存在として描かれている。

しかし、ネタバレは避けたいので、ストーリーには触れないが、今までの小中千昭作品のような、ある意味実験的ともいえる展開に終始するようなことはない。もちろん、それも大好きであり、前半は脳科学、生命科学、オカルト、量子物理学、古代神道などのレクチャーが延々と続くことは覚悟してほしい。
それでもこれは、スピルバーグ印の作品や、ハリーポッターをイメージするような、親の世代が犯した過ちを繰り返さない決意、冒険と成長、仲間を思いやり、傷ついた心を癒す固い絆の物語でもある。

ただし、中村隆太郎監督である。
仄暗くアナログ的な映像に混じるノイズ、感情の高ぶりを抑えた台詞回しとローテンションなユーモア感覚が魅力だ。
今作においても、それらが変わることのなく全編を貫いていることが何よりうれしく、もう彼の作品を観ることができないことが悲しい。

カギとなる人物はたくさんいるが、中でも、神社の巫女でありこの物語の語り部でもある都ちゃんが可愛い。地獄少女の岡真理子さんのキャラデザと矢島晶子さんの声、最高である。

この年にして、実存主義的アプローチを獲得してゆく少年少女たち、勇気溢れる痛快成長譚である。

最後に、OPとEDの素晴らしさを付け加えなければ。
他の中村作品にも共通するが、その選曲と併せられた映像が抜群に良いのだ。

オープニングは小島麻由美さんの“ポルターガイスト”。
オールディーズのジルバのようなサウンドがらつながる彼女のジャージーな歌声に痺れる。
被る映像の自在な動き、魂抜けした太郎くんの浮遊感と何かが下りてきた都ちゃんの鬼気迫る姿、校門前で他の生徒が流れてゆく中で、太郎たち三人が静止する。

エンディングは、和製サラ・ブライトマン、3オクターブの歌姫、Yuccaさんが透明感あふれる歌声を披露する“風鳴りの丘”である。
太郎君の思い出が流れる映像は上下が逆転しており、脳内をイメージしたものに違いない。

投稿 : 2020/05/14
閲覧 : 461
サンキュー:

9

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:今観てる

7話途中まで

とても面白いんですが、考えながら観たくて放置してたらちょっと手が止まってしまいました

大分間が空いてしまったので、また最初から観直すかも...

投稿 : 2019/03/16
閲覧 : 396
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1

latte さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:----

命ってなんだろうって考えさせられた

投稿 : 2018/11/08
閲覧 : 342
サンキュー:

0

オカルトマン さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:途中で断念した

感想

不気味なアニメ。
2話で断念。ウィキペディアでネタバレ読むだけで十分だと思った。

投稿 : 2018/10/30
閲覧 : 286
サンキュー:

0

錯乱坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

竜頭蛇尾です

かなり面白げな導入で期待して観たのですが、途中から中だるみし始め、
最後はなんだかパッとしない終わり方で、まさに竜頭蛇尾でした。
様々なSF的ガジェットが出てくるのですが、綺麗に収束した感じはありません。
うまくストーリーに嵌っていない感じです。
(前半の謎が次々に深まっていく展開部分は結構面白いです)

全22話構成なので、個々のキャラの描き方は丁寧でいいのですが、思わせぶりな描写が多く、1クール12話程度に収めて未回収の伏線的要素はカットした方がより評価されるようになると思います。

投稿 : 2018/10/26
閲覧 : 381
サンキュー:

1

しーん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

2018
全22話

3人の少年、幽体離脱、未解決事件

投稿 : 2018/01/30
閲覧 : 363
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0

ネタバレ

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

せからしか!

【ターゲットについて】
この作品は、この子供達の世代と、その親の世代の2世代をターゲットにしている。さすがにジブリ的な世代の普遍性を獲得しているとは思えないが、子供も見れるし、大人(まあでもわりと若い世代かな)も昔を思い出し、今を考えられるだろう。たしかに中学の友達って、生涯あれだけ、深い絆もないと思うほどお互い踏み込むんだけど、大人になったら疎遠になるんだよ...。

ただ、たまに全年齢対象的な(?)、親切設計(尺の都合もあろうが)が目につくこともある{netabare} 基本的にあまりにあっけない平和的決着がついたり(特に最後の方、工事屋()のちょろさ、まさゆきの母とか)、たまにハイハイこれこれ、って展開があったり{/netabare}。


【タイトル】
たしかにこのタイトルは内容にあってない。

【方言】
がちで方言聞いてると楽しい。すいましぇーん。

【音】
音への独特なアプローチは相当イイ味出してた。こういうところで個性を出すのは大事。

【絵】
絵は慣れるとあんま違和感ないけど、最初にいい年こいた人が見るには抵抗があるかも。絵で偏見のある方も一見をお勧めする。

【ストーリーとそのテーマ】
この作品のテーマは多岐にわたる。超現象、心理学、家族、恐怖心、音、中学の甘酸っぱさ、生命倫理、酒etc。
後半になれば話のスケールはでかくなるけれど、そこでも常に生活のエピソードを忘れない姿勢が嬉しかった。
また、ついつい超現象、心理学の方面に目がいってしまうけれど、純粋に人間模様のストーリーディングとかも面白かった。まことの話も良かったし、特にまさゆきの{netabare}いじめで自殺させた過去{/netabare}っていうのは確かにそう言う経験者は相当数いるはずでかなりいい題材だったと思う(まあこんなちゃんとした子がそのうち何割いるかは別として)。ただ、後半あまり掘り下げられずちょっと残念だった。

いくつかのストーリーの軸があって、3人の主人公を置いてそれを追っていく、という群像劇的なあり方も自分の好み。
電脳コイルと似てるという人がいたが、確かにわからんでもない。

【科学も、"未"科学も包む懐の広さ】
この作品はアニメや漫画でよく語られるような超現象をより科学的な仕方で行なっている。生命倫理なども扱ってはいるが、子供っぽく科学を悪とするのでなく、それらを行う人間もまた世界の一部なのだという懐の広い価値観は良かった。(最後らへんはナウシカをかなり思い出した。あれには及ばないけど。)

【未知に踏み込む科学】
人にとって世界の大半のことは未知である。
宇宙の先に、さらに数多の宇宙があるなどという説があるらしいが、では果たしてその世界の外側にはなにがあるのか。我々が知っていることというのは多いようでほんの一部だ。中世の叡智なんてものは今からすれば相当野蛮で限られたものだろうが、我々の叡智もいずれ歴史の中にそうやって、埋没されていくだろう。
人は未知を忌み、恐る。その未だ深い闇の中に何がうごめいているのか、その闇に少しづつ光を当て、時に間違えながらも一歩一歩確かなものを探すことが科学である。
残念ながら、特に人間の頭と体について、我々は多くを知らない。そこに何か(例えば共通意識のようなもの)があるかもしれないし、ないかもしれない。
しかし、その大きな未知の闇こそ、我々をスリリングな恐怖心、好奇心といったものを駆り立てるものでもある。これは確かにいいテーマだったし、よく扱えていたと思う。

【ストーリーの難点】
科学的な、公正な視点というものを目指しているだけに細部が多少気になった。
科学者の名前をそれっぽく出して学説に信頼度を与えるってのは、誤解を招きそうで微妙なところはある。
あとホームレスのおじじが最後色々なんやかやと龍神の争いについて解釈してたが、その辺もやっぱりあくまで断定できないことで、1つの教理のようにいってはいけないように感じた。むしろ説明はほとんど不要で視聴者の想像に委ねて良かったのではと思った。
それは、多分根本的に科学的洞察と、超直感的洞察の愛合わぬところが露骨に出ているゆえと思う。
終盤たくさん出てきたシャーマン(?)たちもむしろ学者が数多の学説を争ったように、みんな根本的にだいぶ観点が違うんじゃ、とは思った。(物語は、作者の主観を記述するものが、その世界が客観性を十分持たないと説得力を損ねる。)

【生命倫理について】
生命倫理については、他のことについて割に科学的で、公平な視点を持っているように思えただけに、{netabare}神霊が見えるからバイオイドは生きているんだ、{/netabare}って言うのはあまりに科学的根拠が希薄でどうかと思った。それに、人に殺されるために増える生物を悪とするなら、我々の日々食べている工場で大量屠殺された食肉にも気を配るべきだ。

【総評】
全体的なストーリーディング、題材の配置、音楽、etc、がかなりの出来栄えだったと思う。個人的テレビアニメ作品の中で3指には入るくらい気に入った。
同じProduction I.Gでも攻殻機動隊はあんま好きになれなかった(多分生活感がないせい)が。

投稿 : 2017/11/24
閲覧 : 443
サンキュー:

5

ネタバレ

ざくろ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

面白かった!

まず、言葉使いが色々混じった感じの九州地方の訛りのようですが、慣れない方にはかなり聞きずらいかも知れませんね~

神霊狩と云う題名だとガチなホラー系を想像しますが、ホラー系とは異なる種類だと思いました(^^;

物語が進み出すと霊抜けと云う幽体離脱をし始めますが、アノ二頭身は…何コレ?って感じでしたがもっと先へ進み出すとアァ…伏線かぁ、と納得できました(^^;

主人公達は本当にトラウマになるような体験ばかりで内容的には割と重めですが、神霊と科学的なものを融合させてなかなか珍しいアニメでしたが全22話でまとめるのには少し大変だったような感じはしましたが、まぁ満足です。

投稿 : 2017/07/11
閲覧 : 317
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3

Yuyu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

おもしろかった

タイトル詐偽な気もしますが面白かったです。

神霊、霊体、幽体離脱、シャーマニズムとうとうのこの世ならざる世界を色々な現代科学と関連させてストーリーを作っていってるのが感心させられた。

ストーリーが進につれて三人の少年のトラウマがこの世ならざる世界での体験から克服していったり、その原因が実は繋がっていたりしていったりと、かなりよく練られたんだろうと思います

ただ、序盤の進行スピードが遅いのと筋書のギアが変わるまで時間がかかるので8話ぐらいは辛抱して欲しい

1.2倍速くらいで見るとちょうど良いかも。

投稿 : 2017/02/20
閲覧 : 293
サンキュー:

3

ネタバレ

P太 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

俺も死にかけていたのか?(笑)

子供の頃、夢で空を飛んでいる夢をよく見た。
とてもリアルな夢で、飛び立つ瞬間、足の裏に感じていた大地の感覚が無くなっていくのを感じると、身体どんどん軽くなって、風のような、大気のようになって世界中のどこにでも飛んでいけた。
そんなことを思い出した。
しかし、子供の一途さというやつは危ういけど、もしかしたたら、大人なんかよりずっと勇気ある行動をとれるかもしれないよね。

投稿 : 2016/11/09
閲覧 : 259
サンキュー:

2

ネタバレ

anzjam さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

決してつまらないとはいえないが面白かったともいえない

アニメのタイトルが神霊狩なので、幽霊ないし、妖怪の類を倒す、もしくは封印していくようなものを期待してみたのだが、そのようなことはなく、同じ中学に通う三人の男の子の悩みが解決するまでを描いた作品であった。

三人のまったく違った悩みが、大きな事件にかかわってゆく展開は良く練られていて、なるほどなとうならせれもしたが、肝心の悩みの解決に関していまひとつ得心がいかなかった。

キャラクターについては茶髪の男の子の性格がかなりうっとうしい、そこを耐えられるかどうかでこの作品を最後まで見れるかどうかが決まってくると思われる。

作画に関してはかなり素敵ですばらしいと感じた。
登場人物はみなしっかり動くしとにかく絵柄が好み、
背景や建物もしっかりと描かれ文句なしだった。

全体的に雰囲気は暗めに作られていると感じた。

作画はきれいだし、主人公たちの行動も面白いがそこまで楽しくはなく、切どころが判らず最後まで見てしまった。そんなアニメ。

投稿 : 2016/11/08
閲覧 : 254
サンキュー:

1

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

シャーマニズムと脳科学、心理学の邂逅(かいこう)

最近、何かと二次元の巫女について考える機会が多くw
個人的に巫女アニメと言えば……とまず思い出したのが本作。

内容はそういう好色な内容ではなくw至って真面目を通り越してもはや学術的なお話でして……。


『攻殻機動隊』等で魂の在りかを問題提起してきたProductionI.Gが、
地方の町を舞台に、現世(うつしよ)に重なり合う別世界・幽世(かくりよ)に、
魂が離脱する力を得た少年らを行き来させ、
巫女のシャーマニズムや大脳科学、精神医療など様々な視点から、
幽世の不思議に迫っていくProducitonI.G 20周年記念作品。

非科学的な信仰も、科学的な研究も道は違えど、極めれば同じ真理に辿り着く。

それを実感できるレベルの映像作品は数少ないですが、
本作はそんな稀少な逸品の一つ。

ウンチクの量が膨大すぎて、
特に脳科学や心理学の偉人や語句を羅列する次回予告に至っては、
アニメを観ていると言うより、大学の講義でも聞いているかのような、
学術レベルに達し、知恵熱が出てくるのが玉にきずです(苦笑)

ですが、各々の専門分野を突き詰めて実現した
鋭利な表現は、本作が放映された2007年当時の社会問題に一石を投じるのに十二分。


特に終盤、{netabare}脳科学と宗教がぶつかる長年の争点。
脳死は人の死か?という問題に臆せずぶち当たったのがお気に入り。

脳死判定が有効な社会を生命倫理を無視して先鋭化させれば、
例えば、人の頭部だけを除いた、胴体を臓器移植用のプラントとして量産する
医療ビジネスが興隆し得ますが、

脳科学的にはその胴体は物でも、魂が漂う幽世の理屈で言えば、
頭が部位欠損した怨霊の如き魑魅魍魎を乱造する蛮行になる。

こうした着想が映像として消化できた瞬間、
私の脳内にも、いわゆる脳汁と俗称される物質が分泌されましたw{/netabare}


幽世の不思議を表現する効果音等が独特なのも本作の特徴。
特にアバンタイトルでセリフをノイズ音に差し替えて前回を振り返る演出が個性的。
個人的にはヘッドフォン装着を推奨します。


主人公らが幽世に魂(たま)抜けする傍らで、
治療用、トラウマを誤魔化す用途などで、ビデオゲームの存在があったのも印象的。
魂抜けとゲームが並ぶと、否応なしにゲームが電脳世界に自らの分身を離脱させる、
時に不思議で、時に危険な行為に見えて仕方ありませんw


思えば私も101匹足利尊氏という怪しげなレビュアーの魂に、
ブサイクなサムネを貼り付けてネット世界に飛ばしているわけですがw
せいぜい我が分身・尊氏の帰り道の確認は、
怠らないようにしようと思う今日この頃でありますw

投稿 : 2016/09/18
閲覧 : 426
サンキュー:

22

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:途中で断念した

題材が好み

題材である、トラウマと幽体離脱についてはとても好みだ。
それぞれがトラウマを持ち、また、そこから変わったキャラクターもおり、興味深く、観させて頂いていた。
だが、如何せん心理学的な面が多く、何を言ってるのか、言いたいのかがいまいち掴めず、ついて行けないと判断し、途中で視聴を断念した。
ここは私の理解力の乏しさもあり、題材と雰囲気が好みなだけに残念だ。
結局、太郎はあの女の子に対しては恋心を抱いていなかったということだろうか?
また、三人の間で不穏なシーンがあったのにあっさり仲良くなってるシーン(特に太郎と匡幸)には、え?いつの間に?と驚き、ついて行けなかった。

投稿 : 2016/08/16
閲覧 : 256

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

少年達の心の成長を描いた快作

幽霊物語やオカルトというよりは、脳科学や哲学、シャーマニズムについて、延いては少年達の心の成長のお話です。

随所に心理学や脳科学の歴史、解説を含む部分などは往年の名作「serial experiments lain」を思わせるものがありますが、日常生活の中ではおよそ耳にする事の無いであろう難解な学術的用語の意味、その評価等については、そのつど説明がある為、理解する事はそれほど難しくは無い様に思います。むしろアニメを通してそのような知識に触れられるというのは嬉しい限りです。知的好奇心を掻き立てられます。

主人公の少年たちはある時は友情を通して、時には大人の助言を受けながら、忌まわしい過去の記憶、しがらみから開放されようともがき続けます。物語を通しての少年達(大人たちもそれなりに)の成長は劇的ではないものの確かなもので、成長の契機となったエピソードやそれに付随して起こる少年達の心の動きも、言葉ではなく、人物の行動の変化などで、そこはかとなく細やかに描かれている点にも好感が持てます。

少しだけ残念なのは、エンディングまでの流れが途中経過と比べて急ぎ足で、うまくまとまり過ぎているという印象を受けた事でしょうか。

本編の評価とはあまり関係が有りませんが、士郎正宗氏原案という事なので、本作でもお約束としてタチコマに似た警備ロボットが登場します。出番は少なく殆どしゃべれないのですが、ちょっと可愛いかったりします。

投稿 : 2016/03/23
閲覧 : 504
サンキュー:

19

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

全22話 ホラーとは少し違うかな

ゴーストという題名から
ホラーかなと視聴しはじめ

なかなかストーリーに入り込めず
何度となく繰り返して観ておりました

そして
『ある事件』に対し真相を追っていく
というところに興味を持っていきました

おどろおどろしくは ないのですが
ときどきドキッとする場面はあります

みな方言を話すところは
なんともいえない雰囲気をかもし出します


始めにのべた
『ある事件の真相』
もう一ひねり欲しかったかな


22話ですので 決して短くはありません 
ですが もう少し長ければ
何かが違っていたような気がします


ながれにまかせて観ておりましたが
途中からはしっかりと
飽きずに観ることができたので

ありなのかな… と思います


ストーリーの説得力に関しては
なんとも言えません

もう一度観る機会があるならば
確認しながら観直したいです

投稿 : 2016/01/09
閲覧 : 222
ネタバレ

たまちゃん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

キャラのデザインとか作画が綺麗で可愛い
でもリアルさもあって好き
物語は結構地味?というか落ち着いてる独特な感じ
全体的にシーンとしていた気がする

幼いころに姉と共に誘拐監禁された過去を持つ主人公太郎
誘拐事件の後に信の父親が自殺
太郎と信は親戚?のようなものらしい
虐めていた子が屋上から飛び降り自殺してしまい転校してきた匡幸
過去の事件の事を知っていて太郎や信に色々探ったり絡んできたり

事件の場所に行ってみないか?と約束をして
太郎と信を呼び出した
信は太郎と会いたがらないようだったけど
なんやかんや一緒に場所に行き皆で幽体離脱を経験した

その場所は事件の前もいわくつき?で噂もあったらしい

太郎はずっとトラウマを抱え変な夢や幻覚を見ている
カウンセリングの平田先生めっちゃいい人

「僕が本当に怖か事は、お母さんが壊れるることたい(泣)」
魂抜け(たまぬけ)したキャラが可愛い



駒玖珠 都(こまぐす みやこ)
古森 太郎(こもり たろう)
大神 信(おおがみ まこと)
中嶋 匡幸(なかじま まさゆき)

太郎、信、匡幸も魂抜けしてやってきた
ダム底で魂抜けしてから出来るようになったみたい
幽霊みたいなものや虫動物のような物体も見える

山で出会ったおじいさん
魂抜けしている状態でもその姿を見れる
お前らここら辺のガキか?
魂抜けしてるのもわかっているらしい
あんまり長いこと魂抜けしてると戻れなくなるぞって注意してくれた
何者なのだろうか?
亀岩山にここ最近は居着いてしまっているけど
今までは日本中の山を渡り歩いて生活していたとか

太郎は日頃の出来事?見た夢とか
そういう事をカセットに録音して記録している

カウンセリングの先生はわざわざ東京からやってきてる
体外離脱をしていることに興味を持っていて
太郎が事故で病院行った時にカウンセリングの先生が
医者の所で何か異常があるか
特異体質な所や過去に何かあったかみたいな事を聞いていた
神と出会いたいのか出会ったのか
そんな会話をしていた

廃墟のパチンコ店?に心霊スポットしにきた若い人たちの中の一人が
黒い生き物に体に入られておかしな体験をした
その場所に太郎たちも行って
そこで黒い影を見た
何度も道路に飛び出しては轢かれる繰り返しをしていた
太郎と姉を誘拐した犯人
警察から逃げた時に車にはねられて死んだ犯人
その犯人が自分の姉を・・・って思うと太郎が変形して(体外離脱中)
向かっていくけどその黒い影から犯人の顔がニューって出てきた
きもちわるww

眉間をトントンすると恐怖を和らげる事が出来るらしい

みちおが3年に虐められてるのを見て嫌な思いしていた匡幸
みちおに話しかけたり3年に喧嘩売ったり?
過去に虐めをして自殺まで追い込んでしまったから後悔してんのかな
それか同じ立場の人を見るとそのことを思い出してしまうからかな
良い事をすればこの罪悪感から救われるみたいな

太郎も信もいい子だから
3年に連れて行かれる姿見て放っておけず後つけていったり
信は3年に殴りかかる勢いで現れたけど
3年が逃げて行った

太郎の怒る時ぷくーって顔するのと
顔赤くして照れるところとか可愛い

コンビニで立ち読みしてる黒い影が体に入った男の前に
体外離脱した匡幸が見つめてて
(あっみえてる?俺の事)「やあ!」って言って
ギィヤアアアアアアアアアアって叫ばれてるシーンめっちゃ笑えた


狼になる
太郎が変形してるの見て自分もなれるんじゃないかってやった
体外離脱中は好きな姿になれるらしい



事件の事が発端となり
そこから神とか体外離脱とか哲学的な物語になっている
話が進むにつれて難しくなっていくというか
みやこの中になにかが入って別の人格になる事があって
みやこの中に神が入って体調を崩した
ここには神が多すぎる
不可解な出来事が多いこの村?で
何か関係しているのかということ

みやこに神を入れたのは信のおばあさん?
信がおばあさんを呪ったから死んだ

太郎の夢の記録のカセットをカウンセラーの人が借りて持って帰って聞いている
その記憶を体験してめっちゃきつそうだった

太郎 本家の坊ちゃん
信  分家

父親は自殺で母親は信を捨て出て行った
太郎も可哀想だけど信もかなり可哀想というか
父親が死んだ理由等母親の元へ行き聞こうとする
だけど話してくれないし
それで気が済むのならと殺されても構わないみたいな態度で
母親はいつも死んだような表情してる

信めっちゃ泣いちゃっててかわいそ
信の母親と一緒に居る男
太郎が体外離脱して入った異空間で出会ってた
スナーク
本名かいばらまさと

寿司もぐもぐ食べる太郎かわいい
肉体を持つ自分の方がホログラムだと思っているまさと

匡幸の父親変態
女の医者さん?の脚ずっと眺めてたり撫でたりしてる
生物を開発している
人口有機体
臓器を生育させる必要最小限の脳機能があればいい
個体に俺ぞれ脳を持つ必要がない
この女の人も目的があって近づいたとか
体外離脱してその光景を見てた匡幸は変な生き物によって捕らわれた

信母
太郎に「信と仲良くしてくれてありがとうございます
自分から会いに来てくれてうれしかった
太郎「信に本当の事教えられないわけは?でも僕達を誘拐したわけではないよね?
信に真実を言ってほしい わからんとずっとこれからもずっと…」
信の母親の顔がおかしくなった
てかこわすぎー

みちおまで体外離脱できちゃってるし
この村の人間はなぜここまで不可解な出来事を体験しているのか


けいさん(お姉さん)は、かいばらまさとが好きっぽい
だけどかいばらは信母が好きみたい
信母の幽霊みたいなところが好きだって
そして自分も幽霊みたいな存在だって言っていた

平田先生は太郎のカウンセラーと治療。自分の研究の為にここに来た
でもここに居ると自分じゃなくなる気がしてた
だけど彼の特異の経験が彼の脳にどんな形成をしているかという
自分個人の欲求が大きくなっていたとか


かいばらに最後に渡してと頼まれた手紙を信に渡すけい

匡幸が鈴木に教えてもらった
太郎の誘拐の話
信の代わりに誘拐されたかもしれないとか

信母
最初に誘拐されたのは信だった
母は昔のつてで犯人に交渉し本家の娘ならが金になるって言った
信父はそれを知ってもう生きて行けんと思い自殺
母も一緒にいきたかったけど信がいたから死ねなくて
でもあの家にはもう居られなくなってしまい
でていってしまったけど信を忘れたことは一度もない
信には本当の事言わなきゃいけないともっと苦しむのでも言えなかった?

懺悔として死ぬつもりで手紙を渡してもらったのかな?
家が火事になって
信母は薬を飲んで手首切ってた
母親結局生き残ったけど
でも信の事大神くん。大神ひでおくんって呼んで
自分の事17歳だと思っている
記憶喪失というよりタイムスリップした間隔らしい

こまぐすさん結構重症

「俺、人を殺したって構わない」
ガキの頃あの女に床に落とされて脳に障害があるかもと思っていた
だけど誘拐した犯人が頭をぶつけてた
それを隠してただけみたい
母親の事を恨んでいたけど段々本当の事を知って許していくのかな

平田さん
ここに来てから幻覚が起こる
最初は古森が原因かと思っていたけど
東京に来てからもカセット?聴いてると幻覚をみる
水天町(すいてんちょう)が悪いんじゃないかって

都は大神の家に
都の母は都を預かれないから
大神の家で守ってくれると聞いて預けるらしい
都父は重体みたいだし?
都はもう別人で都ではないようだった


匡幸の父は母親がいきなりいなくなったのにもかかわらずスルー

黒服の男
裏社会の行動部隊
かばた おばあさんが死んでから好き勝手してる
かばたってお手伝いさんかな?
母の心中はなぜ火をつけたか
都合が悪い過去を知る人物は消すってか
「俺の母親は俺が絶対守るし」

都の母に上の方からあの子を預けるよう圧力があったとか

古沢はバイオイドのシステムを上書きしてた

太郎なぜか「み・み・み!」
みやこって喋れなくなってる

女の人をたくさん雇って?
女性しか入れないようになったと信を追い出すつもりらしい
最初は信に継いでもらうことになっていたんだけど
それを拒否してたのとかもあったし
巫女のみやこは神を取り入れられるからみやこに目をつけられてしまった


こまぐすさんは石段から落ちて重体だったみたい
大神教
宗教として存在している
こまぐすさんは誰かに脅されてた


自分の脳の変化を見極めたくてまた平田さんは水天町へきた
新しい目標として

私は私!
太郎がみやこにみやこはお姉ちゃんの生まれ変わり~
とかみやこは神だとかみやこなのにみやこじゃないと言われてた
自分の感情が分からなくなってきて
もう私は消えて居なくてもいいんじゃないかみたいに思っていたからか
みやこの存在が別の人格になってたのかな
それで盛大な仕掛けをして(生き物たちをみちおが誘導して騒ぎ立てて太郎が都を連れ戻す


お姉ちゃんはずっと太郎の中に居た
一緒に生きている
ずっと太郎に話しかけて導いていた人物だね
みやこは自分が自分であり都を必要としてくれ助けてくれた太郎達
集合写真撮って終わるの良かった

巫女太郎可愛い

投稿 : 2015/10/01
閲覧 : 247
サンキュー:

0

ビアンキ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「serial experiments lain」のファンには見て頂きたい

感想書かないでずっと星だけ付けとこうかと思ったけど、書くか。

2年ほど前にAT-Xで視聴

監督:中村隆太郎
脚本:小中千昭
による、オカルトチックながらSFしてる、それでもオカルトな物語(なんじゃそりゃ)

上記の監督、脚本家はかつてserial experiments lainを手がけたスタッフであり、
本作もどことなくlainぽい作風である。

しかし本作はlainよりも難解な上、
あくまで個人的にだが、lainよりも面白くない。
それでも私にとっては好きな作品の1つである。


魅力を語ってみよう。


まず本作は世界観がよい。

本作は九州の架空の町が舞台とはしているが、モデルになった街があるせいかリアル。

車通りもまばらな道路
森の階段を上がると見える鳥居
廃墟と化したパチンコ屋
そんな街の中にあるコンビニ
全体的に森と土手が多い街。

なんというか、こういう退廃的な寂れた田舎、って感じの雰囲気好きだよ、私。
特に街灯と、たまに通る車のライトだけが明かりの、
静まり返った夜の街の雰囲気は大好きだ。

本作のキャラクターのほとんどは方言で喋る。
これも本作のリアリティーに貢献していると思う。
少々何言ってるのか分かりづらいが、これも特徴的で良い。
どのキャラクターも何か、丸く見えるというか。



本作は「音」を重視しているように思える

物語の序盤、我々人間の世界「現世」と、
我々人間の世界ではない「幽世」。
その間にたまたま主人公が踏み込んだとき、「ゴボッ」という水の中に入ったような音を付け、
「現世」から「幽世」に踏み込んだことを明示する。

主人公の友人が、ある理由で学校の前で不安に駆られたとき、学校のチャイムが鳴る。
キャラクターの不安な心理を視聴者にも煽るようにチャイムの鐘は途中で異常に長く響く。

1話1話の前回のあらすじにあたる部分。登場人物の声を加工し、理解不能な「音」にしている。
私はこういう奇抜な演出は好きだ。

こういった音を使った奇抜な演出は、
キャラクターの心情表現の意味合いの場合もあるのだろうが、
基本的には「現世」と「幽世」の境界が曖昧になりつつあることを表現している演出なのだろう。たぶん。



次回予告がいい。まったく次回予告してないけど。

科学、特に心理学に関する論文だろうか?
これをヒロイン(だよね?)がただ淡々と読み上げるだけ。
これは聞いていて何か楽しかった。
ちなみにヒロインの声は「クレヨンしんちゃん」の野原しんのすけ役の声優:矢島晶子さん
とても同一人物には聞こえないけど、かわいくて魅力的。



lainもそうだったが、本作も日常が「侵食」されていく話である。
しかし 本作の侵食はlainとは違い、
侵食による影響が発現する寸前で侵食を食い止めて本作は終わってしまう。
それまではずっと長いこと、主人公と友人2人の変わった日常と、
主人公達の過去や現状を知るための情報収集、追跡。

あるいはその他キャラクターによる心理や科学、
オカルトに関する専門用語や情報だったり、
主人公達の過去や現状に関するヒント等が飛び交う。
難解すぎる上、盛り上がる所はない。地味。

しかし私は、上記の世界観や演出も相まってシナリオも大好きだ。


serial experiments lainが好きな方。
難解な物語が好きな方。
あるいは上記で書いたような奇抜な「音」を使った演出や、世界観に興味を惹かれた方。

そんな方には一度見ていただきたい。
「佳作」と評価する。


「魅力を語る」とか書いておきながら、
「私が本作のどこが好きか」しか書いてないな…申し訳ない。

纏まりのない下手くそな文章、お読みいただきありがとうございます。 

投稿 : 2015/08/02
閲覧 : 436
サンキュー:

13

ネタバレ

ちょっとななめ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

見応えあり

22話と長かったおかげか、見応えがあった。
ただ、子供が主役のせいか大人達の描写が少なかった。
娘を亡くした母の再生、浮気中の夫を持つゲーマー妻の帰還等。
それに、カウンセラーの病気やバイオのその後、放火犯等の疑問も残る。
一番の疑問は、幽体離脱ってそんな簡単に皆が出来るもの?(笑)

投稿 : 2015/07/09
閲覧 : 326
サンキュー:

1

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ホラー物ではない

攻殻機動隊でお馴染みの士郎正宗が原作のもう一つのゴースト系
とは言えGhost幽霊は出るには出るけど、どっちかと言えばモノノ怪のよう
心霊では無く神霊のタイトルで分かって欲しい

作中には各職の専門用語が多々出てくるのですが、これもまた面白い要素

第1話 明晰夢
第2話 眼球運動による脱感作と再処理
第3話 恐怖症曝露
第4話 変成意識
第5話 体外離脱体験
第6話 脳の中のホムンクルス
第7話 シナプス回路を変化させ、それを維持する能力 "人間の脳に於ける長期記憶の正体"
第8話 脳の扁桃体を中心とする記憶・情動を司る大脳辺緑系-その革命
第9話 実存主義的なる神霊
第10話 アフォーダンス[環境が生物に提供するもの]/思考場療法
第11話 論理的統辞論に於ける過ち/プログラム・バグ
第12話 恒常性維持機能同調効果
第13話 そう、そのスナークはブージャムだった
第14話 創発基盤
第15話 廃市へ
第16話 希望的な怪物
第17話 内在秩序
第18話 水辺の量子重力理論
第19話 可塑性時間
第20話 シャーマンの領域
第21話 確率共鳴
最終回 道程/暗黙知の次元

各話のサブタイトルで厨ニ臭いと思った人には向かないかも

改めて思うのは士郎正宗さんの作品はやっぱり面白い。

投稿 : 2015/06/23
閲覧 : 436

ニャンキチ君 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

 空飛ぶ夢もっとみたいなぁ。(〃▽〃)

 2007年 Production I.G20周年記念として制作されたアニメーション作品だそうです。

 神霊狩というのでてっきり ハンターものかと思っていたら大間違いでした。 主人公の古森 太郎君(中2)は、過去の事件より心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症して、カウンセリングを受けていました。
 太郎君は体外離脱をよくするようになり お友達と関わりながら幽世の世界に足を踏み入れて行きます。 心霊現象 心理学 精神 脳 宗教 バイオ科学など いろんな分野からたくさん専門用語が出てきます。

 舞台が九州の田舎でのんびりした所と 方言がいいですね。そこへたまに緊張する場面が入ります。怖いアニメは苦手なのですが これは大丈夫でした。2日で22話観るほど 次の展開が気になって私的には面白かったです。

 幽体離脱の経験はないですが 空を飛ぶ夢って気持ちいいですよね。めったにみないのですが、なぜか一回着地するともう次は飛べなくなるんです。(´・ω・`)ショボーン

 

 ちょこっとだけ出てきた警備ロボットが 玉川紗己子さんの声なので攻殻機動隊のタチコマを思い出し嬉しかったです。

投稿 : 2015/06/03
閲覧 : 402
サンキュー:

25

ダマサキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

オカルトアニメ

土着信仰のオカルト要素と、科学的要素が入り交じった作品。
主人公達が、魂抜けと呼ばれる体外離脱や不思議体験を通して、各々の過去の記憶や事件の真相を探っていき、自らと向き合っていく物語。
この作品を観ようと思った理由は、自分の大好きな作品である『serial experiments lain』(以下lain)と監督が同じだったため。中村氏の遺作らしい。
内容に関しては、自分はオカルトチックなものにテンションが上がる質なので、最後まで楽しめた。
ただ、終盤、特に最終話の展開における巻き過ぎ感は、否めない。22話で完結しているので、監督の体調と大いに関係していたのだろうと思う。
この作品でいかんなく発揮されている音響効果は、先程の『lain』のBGMやSEのさらに進化したサウンドを聞かせてくれる。まぁ『lain』の音響の方が好きではあるが。
個人的には興味深く、好みの作品だった。ホラー要素がちょっぴりあるため、苦手な人は注意。

投稿 : 2015/05/17
閲覧 : 283
サンキュー:

2

だる☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

完璧な理解は難しいかも

所々気になる所はあるものの、キャラの魅力もあってかすごく気に入りました。

ホラーやファンタジーな要素もありますが、
私は子供の成長作品として楽しめました。
地味にロリショタ好きにおすすめです(笑)

最初はなんかフリーホラーゲームの実況でも観てる感覚で、
マンガを読みながら流し見をしてました。
なので所々設定やストーリーも曖昧な所があります。

しかしそれでも途中からは見入ってしまい、
キャラクターもどんどん好きになって、
それぞれのトラウマを少しずつ少しずつ克服していくのを見て、
感動しました。

作画も人物建物問わず綺麗でした。

ただ、BGMがどうも好きになれませんでした。
不思議な感じの音楽と言うか音がすごい気になりました。
あとOPも好きじゃなくて全部飛ばしました(笑)
EDは綺麗でした。

笑うような作品ではないので、
シリアスが好きな方は一度見てみてもいいと思います^^

投稿 : 2015/03/18
閲覧 : 309
サンキュー:

3

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神霊狩/GHOST HOUNDのストーリー・あらすじ

遥か古来より、この世界“現世”は、別の世界“幽世”と重なり合っていた。
 日本の原風景の面影を残す地方の小さな町・水天町。この町に住む中学生、古森太郎と大神信は、それぞれ消し去ることのできない過去を持っていた。町の誰もが忘れられないでいる、11年前に起きた一つの事件。ある日東京から引っ越してきた転校生、中嶋匡幸は2人の過去に触れようとする。3人の出会いによって、各々に背負ってきた過去が絡み合っていく。そして、太郎の持つ力がもうひとりの少女との出会いを導いていく。(TVアニメ動画『神霊狩/GHOST HOUND』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2007年秋アニメ
制作会社
プロダクションI.G
公式サイト
anime.goo.ne.jp/special/ghosthound/
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E9%9C%8A%E7%8B%A9/GHOST_HOUND
主題歌
≪OP≫小島麻由美『ポルターガイスト』≪ED≫Yucca『Call My Name ~風鳴りの丘~』

声優・キャラクター

小野賢章、保志総一朗、福山潤、矢島晶子

スタッフ

原作:プロダクションI.G/士郎正宗、原作協力:クロスロード、 監督:中村隆太郎、シリーズ構成・脚本:小中千昭、キャラクターデザイン・総作画監督:岡真里子、美術デザイン:荒井和浩、小物デザイン:植田実、神霊デザイン:塩谷直義、色彩デザイン:佐野ひとみ、美術監督:小倉宏昌、撮影監督:大庭直之、3D監督:小林賢次、音響監督:鶴岡陽太、編集:濱宇津妙子、音響制作:楽音舎、アニメーションプロデューサー:川口徹

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