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「少女革命ウテナ(TVアニメ動画)」

総合得点
74.2
感想・評価
514
棚に入れた
2624
ランキング
910
★★★★☆ 4.0 (514)
物語
4.0
作画
3.8
声優
4.0
音楽
4.1
キャラ
4.0

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少女革命ウテナの感想・評価はどうでしたか?

デリダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

現実と夢が錯綜する生きることを問う作品

この作品は他の方も既に紹介していますが、セーラームーンを作った監督が当時の少数先鋭のクリエーターを集めて1997年に世に放った稀代の怪作、名作です。

制作チームであるビーパパス(Bepapas)は幾原邦彦がオリジナル作品制作のために作ったチームで、その名前は「大人になろう」の意。従来は著作者として認められることがほとんどなかったアニメーションの制作スタッフが原作者の立場で表に立つことも目的としていた。(wikipedia抜粋)

このチーム名から既に目的が明確に示されていてこの全てが作品に盛り込まれています。
このアニメの物語性は誰もが認めるのもさることながら
映像表現としても日本のアニメ史に残る影響力を持っていて
この中で数ある特徴的な画面構成、表現やポージングは、のちのアニメや漫画に多くオマージュされています。
(こち亀をはじめとしたいろんな作品に見つけることができるのでそれを探すのも一つの楽しみになります。)
宝塚などを思わせるような非常に煌びやかで、装飾過多な舞台のような世界観
また少し古めかしくも思われる少女漫画的なロマンスの人物の表情や演出
(この視覚効果は、なんとなくではありますが巌窟王と似ているようにも感じました。巌窟王の内容と演出の関係的にも類似点はありますし、ウテナの影響が巌窟王にあったのでは、と勘ぐってしまいますね。)
それらをぶち壊していくようなロマンスとはかけ離れた愛憎劇
そしてなぜかたまに入ってくる一話使い切ってのギャグ回等々
本当によくできています。
長編アニメなので、中ダレ感は否めないのですが、時折入ってくる唐突なギャグ回が未だに脳裏に焼きついています。
ギャグというのは支離滅裂だからギャグなんでしょうが、あまりにも突飛というか、衝撃です。


確かに見る人を選びますが、内容のわかりやすいアニメらしいアニメと言うより映画のように
見るといいのかもしれません。いろいろな意味で初見の人の期待を裏切ってくれる作品だとも思います。


物語はウテナという男勝りな主人公の女性が学園に転校してくるところから始まります。
その学校でアンシーと出会い物語は加速していくのですが、この学校の中ではまるで貴族のような出で立ちをした登場人物が次々と決闘をウテナに要求していきます。
夢のような薔薇の花園が摩天楼のような校舎の中にあり夢とも現実とも区別のつかない世界の中で戦いは進んでいきます。
この戦いと並行いて登場人物たちの恋も進んでいくのですが、決闘の時の夢のような世界とは打って変わって醜い人の心が露わになっていきます。
最初は非常にフェミニズム的な作品のように思われましたが、決してそういうわけではなく
カッコつけたがりの幼稚で子供のような一人の主人公が一人の大人として覚悟を決め、
同じように夢見て現実から逃げ続けるだけの少女が恋と友情を天秤にかけ自分が傷つくことも厭わない強い女性に変わっていく様が克明に描写されています。

この物語の中ではエンゲージという言葉が非常に特徴的でもありますね。
この中で出てくるきらびやかなエンゲージリングや、戦うたびにエンゲージと唱えるシーンは記憶に鮮明ですが
徐々に明らかになってくる、過去の記憶や芽生えた愛にはエンゲージという言葉は全く使用されません。
学園生活の中では、大半の学生が結婚とは縁遠く、大抵口約束やなんとなくの友情や恋愛をするように
舞台の上の正義感あふれる戦いと、舞台裏での人にはあまり言えないような恋愛の対比がとても鮮やかでした。
最終的な展開も素晴らしい、これは是非自分の目で確かめてもらいたい作品です。

この作品はTV版と劇場版で完結しますが、
常に現実とも夢とも区別のつかない世界が入り乱れ、これはまさしく誰もが思い描く、こんな世界の中でこんな人でありたいと思い描く理想と夢と、あまりにも理想と食い違う残酷な現実の間で揺れ動く人の心を増幅して描いているようにも思えます。
そして何よりこの壮大なスケールを描ききることのできたスタッフ本当にすごいと思います。


この作品はアニメや漫画における今までの少女という題材を刷新し、のちのまどかマギカなどにもつながってくるような素晴らしい作品だと思います。

何よりopが最高に良い!必見の作品です。カラオケで歌えば知らない人でもなんか盛り上がる、良い曲です。どこかで聞いたことあるって人も多いかもしれません

投稿 : 2018/04/12
閲覧 : 317
サンキュー:

6

ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

見どころが一カ所しかなく、しかも今の基準では淫行条例違反では?

根強いファンが多い作品であり、きっと本作が放送された20年前は、斬新な演出(*1)だったのだろう・・・と推測します。

だけど、私の評価方法は
(1)「当時、非常に面白く思った」その記憶を評価点数に反映させる、という「思い出補正」込みの方法ではなく、
(2)「果たして今見て面白いか?あるは感動する部分があるか?」というフラットな方法なので、
・・・どうしても本作のような場合は、評価が低くなります。

シナリオに関しては、全39話もあるうち、初めて{netabare}主人公の心身に動きらしい動きが{/netabare}生じる第33話までは、ワン・パターンの{netabare}「決闘」茶番劇{/netabare}が延々と続いて、やはり今の基準でいくと、1クール目で飽きられて打ち切られてしまうパターンでしょう(どう頑張っても2クール目まで)。
タイトルに書いたように、33話も我慢して話に付き合わされて、この結果では、コスパ悪すぎです。

(*1)見どころがほぼ「演出」しかない作品というのも珍しいですが。

・・・ということで、これからもし新規に本作を見るのなら、先に劇場版(TVシリーズのアナザー・ストーリー)の方をお試し視聴して、TVシリーズの方も視聴するかどうか判断した方が賢明だと思いました。


◆制作情報
{netabare}
企画・原作       ビーパパス
原案・監督       幾原邦彦
原案・漫画       さいとうちほ(1996-1999年『ちゃお』に不定期掲載)
シリーズ構成     榎戸洋司
監督補佐        金子伸吾、高橋亨
キャラクターデザイン さいとうちほ(原案)、長谷川眞也
音楽           光宗信吉
アニメーション制作  J.C.STAFF{/netabare}


◆パート別評価

(1) Ⅰ.生徒会編 × 3.3
(2) Ⅱ.黒薔薇編 ☆ 3.5
(3) Ⅲ.鳳暁生編 × 3.2
(4) Ⅳ.黙示録編 ☆ 3.6
(5) 劇場版    ☆ 3.5
-----------------------------------------------
 総合      × 3.3


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================= 少女革命ウテナ (1997年4-12月) =================

 - - - - - - - OP「輪舞-revolution」、ED「truth」 - - - - - - -
-------- Ⅰ.生徒会編 --------------------------------------
{netabare}
第1話 薔薇の花嫁 ☆ 薔薇の刻印、西園寺との決闘、エンゲージ
第2話 誰がために薔薇は微笑む ☆ 姫宮とウテナの寮生活開始、再決闘、世界を革命する力
第3話 舞踏会の夜に ☆ 生徒会長・桐生冬芽、桐生七実のパーティー
第4話 光さす庭・プレリュード × 薫幹(かおる・みき)登場 ※コメディが浮いている
第5話 光さす庭・フィナーレ ☆ 薫との決闘
第6話 七実様御用心! × 中等部1年・七実の王子様 ※コメディが浮いている
第7話 見果てぬ樹璃 ☆ 男装の麗人・有栖川樹璃(フェンシング部長代行、高1)との決闘 
第8話 カレーなるハイトリップ × ウテナ&姫宮心身入れ替わり回 ※内容安直 
第9話 永遠があるという城 ☆ 棺の中の少女、城の降下、生徒会長負傷
第10話 七実の大切なもの ☆ 西園寺退学処分、生徒会長の見舞い、七実の敵意・決闘
第11話 優雅に冷酷・その花を摘む者 ☆ 生徒会長・桐生冬芽との決闘、ウテナ敗れる
第12話 たぶん友情のために ☆ ウテナの変貌(男装放棄)、再決闘、逆転勝利
第13話 描かれる軌跡 ☆ ※Ⅰ.の総集編(これまでの7つの決闘を振り返る構成)、一部新規シーン有り{/netabare}

-------- Ⅱ.黒薔薇編 --------------------------------------
{netabare}
第14話 黒薔薇の少年たち ☆ 黒薔薇会主宰・御影草時(みかげそうじ)、姫宮の兄・鳳暁生(おおとり・あきお、学園理事長代行)の婚約者・鳳香苗との決闘
第15話 その梢が指す風景 ☆ 薫幹双子の妹・薫梢(かおるこずえ)との決闘
第16話 幸せのカウベル × 桐生七実の勘違いファッション・センスを巡る騒動 ※どうでもいい話に・・・
第17話 死の棘 ☆ 有栖川の幼馴染・高槻枝織(たかつき・しおり)との決闘
第18話 みつるもどかしさ ★ 初等部4年・石蕗美蔓(つわぶき・みつる)との決闘
第19話 今は亡き王国の歌 ☆ 若葉の幼馴染・風見達也の恋心
第20話 若葉繁れる ☆ 続き、ウテナのクラスメート&友人・篠原若葉との決闘、西園寺復学
第21話 悪い虫 ☆ 桐生七実のとりまき・苑田茎子(そのだ・けいこ)との決闘
第22話 根室記念館 ☆ 生徒会の黒幕探し、黒薔薇会主宰・御影の過去(根室教授の実験)、時子再訪
第23話 デュエリストの条件 ★ 最後の黒薔薇、御影との決闘、黒幕(鳳暁生)、千唾馬宮(ちだまみや)=姫宮アンシー{/netabare}

-------- Ⅲ.鳳暁生編 --------------------------------------
{netabare}
第24話 七実様秘密日記 × ※半総集編的内容だが、脚本安直{/netabare}

 - - - - OP(変わらず)、ED「バーチャルスター発生学」 - - - -
{netabare}
第25話 ふたりの永遠黙示録 ☆ 明けの明星(ルシファー)、世界の果て、西園寺との再々決闘
第26話 幹の巣箱(光さす庭・アレンジ) ☆ 薫幹との再決闘
第27話 七実の卵 × ※ただのギャグ回、脚本に加えて演出も稚拙
第28話 闇に囁く ☆ フェンシング部部長・土谷瑠果(つちや・るか)との決闘
第29話 空より淡き瑠璃色の ☆ 有栖川樹璃との再決闘
第30話 裸足の少女 ☆ 学園理事長代行&プレイボーイ鳳暁生、ウテナの恋心
第31話 彼女の悲劇 ☆ 桐生七実の情緒不安定(兄との隙間風)
第32話 踊る彼女たちの恋 ☆ 続き(兄の本心、世界の果てからの連絡)、七実との再決闘
第33話 夜を走る王子 ★ ※半総集編的内容だが、ラストで動きあり{/netabare}

-------- Ⅳ.黙示録編 --------------------------------------
{netabare}
第34話 薔薇の刻印 ★ 記憶にない過去(ディオスの封印、魔女の苦しみ、私が王子に)
第35話 冬のころ芽ばえた愛 ☆ 白馬の王子、ウテナの精神の女性化進行、棺の中の少女
第36話 そして夜の扉が開く ☆ 生徒会長の王子さま申込み・再々決闘
第37話 世界を革命する者 ☆ 指輪を外したウテナ、薔薇の門
第38話 世界の果て ★ ウテナの王子さま、革命という名の決闘、裏切り
第39話 いつか一緒に輝いて ☆  ※ED「Rose&release」{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)5、☆(並回)28、×(疑問回)6 ※個人評価 × 3.3


========= 少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録 (1999年8月) ========

全1話 ☆ 3.5 ※87分、{netabare}TVシリーズを下敷きにしたアナザー・ストーリー{/netabare}、作画は完全新規

挿入歌 「輪舞-revolution」、「時に愛は」
ED 「フィアンセになりたい (Adolescence Mix)」


※TVシリーズはAMAZON PRIME(プライム特典(無料))、劇場版はバンダイチャンネル(\324)にて視聴

投稿 : 2018/02/05
閲覧 : 911
サンキュー:

22

評論家気取りくっさ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

タイトルなし

気持ち悪い評論家が違法視聴して書いたレビューはやっぱり気持ち悪いな

投稿 : 2018/02/05
閲覧 : 343
サンキュー:

0

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:----

絶対・運命・黙示録、絶対・運命・黙示録。 出生登録、洗礼名簿、死亡登録。(デンデデデデン!)

漫画家・山本夜羽音さん(別名義:山本夜羽・玄田生。エロ専ですが最近は画業されてないみたいです)も本放送当時はかなり傾倒(?)されてました。
「思考(思想)と感性」で観るような作品なので「何でアニメでイチイチ考えなアカンねん!」と思ってるような方には向いてないと思います。

頭の悪い私が言うのも何ですが。

・前知識(心構え)無しに見て、「少女学園ドラマ」と侮ってるとトンデモないことに!

・「美麗作画」に頻繁に出てくる「含みのある謎カット」。推理小説とはまた違う「謎」を必死に解釈しようと「知ったかオタク」の目を釘付け!

・現実的なドラマ展開に突如の不条理演出にビックリ。

・見慣れてくると、本作は「アニメ」だけれど「舞台演劇」の模倣をしてるのではないかと(やっと)気付いてくる。

・初見だと意味不明な「カッコイイセリフ」や演出に戸惑い、それを考える隙を与える間もなく流れるストーリー展開とキレキレのアクション&気分を高揚させるBGMや挿入歌の数々!

・一話見る度に必死に解釈しようと考えられずにはいられず、慣れない頭脳思考ををフル回転!

etc、etc・・・

逸話は数あれど、自分の中では《世間が卑下する「厨二病」を蔓延させる原因を作ったともいえる罪つくりな作品》でした。(悪く言ってるつもりではありませんよ。誤解の無いように(~_~;))

とにかく様々なクリエイター達(オタク・漫画家&作家志望者、等)に影響を及ぼしたと思われます。
作品の出すテーゼは人により多種多様な解釈と回答。論議を沸かして(実際、答なんて無かったのかもしれませんが)、創作意欲が出る人もいれば、思想哲学に傾倒したり、鬱になってしまう方もいたことでしょう。

文学的だったり、哲学的だったり、所々コミカル場面もありますが、キャラ設定・舞台設定・環境設定・セリフ・行動原理に暗喩と比喩が被って、全てに『意味』があるように勘ぐってしまい、考え出すと足りない頭はバーストしそうなので出来るだけ気軽に見るようにしてましたが、意味深な演出がそうさせてくれないので困ってました(笑)
真面目に論評するとキリがありませんし、乗っかって論じれる知識も語彙もないのでここらで締めさせていただきます。<(_ _)>

最後に、
本作を知らず見てみようと思う方・または人に勧めるならば、まず『寺山修司』の映画を2・3本見ておけば「或る種の耐性」が持てるのでお勧めです。
本作と同じJ・A・シーザー氏が音楽担当ですから。(但し『覚悟』はしておいて下さい・・・)

あと本作が気に入っなら同監督(幾原邦彦氏:見た目はどう見てもミュージシャン?)の、「輪るピングドラム」「ユリ熊嵐」も比較視聴してみてはいかが?




20周年記念イベント東武百貨店 池袋店で開催
2017年11月16日(木)~11月20日(月)

Complete Blu-ray BOX
2017年11月15日発売に添えて・・・

投稿 : 2017/11/14
閲覧 : 260

k-papa さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

不条理な世界に演出による面白さで魅了するアニメ

幾原邦彦による演出の勢いで力任せに展開する作品。

基本、女の子通しが惹かれ合い、とある高校で決闘を通じて
二人の世界を守る内容。

意味もなく狂言的な影絵の演出、決闘場に行くまでの有り得ない
建造物でのプロセスと盛り上げる合唱。

それぞれに意味もなく、興奮させられるクドい演出。
これが良いと感じる人はたまらないだろうが、
可笑しすぎると拒否する人もいるのでは。

それぞれのことに筋道を考えては矛盾してくる。
全ては観る人を興奮させる演出と考えないとついていけない。

一度引き込まれたら、この世界はきっと好きになると思います。

投稿 : 2017/02/19
閲覧 : 258
サンキュー:

3

ネタバレ

古酒(クース さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

絶対!運命!

黙示録~

この監督さんは観てる側に「考える事」を要求してくるわー
でもそれは

最終話まで絶対みせてやると言う、意気込みがないと。
この作品長いのよ・・

そう、最後まで観れてしまうのだよ、これがさぁ・・
私はあまり考えずに、観てるときだけ楽しめればいい。
そんな感じでアニメを観てるのだよ・・考えるのは他の人に任せるよ

それでも最後まで魅せてくれるんだよ
そして、最後は考えないから、訳のわかんないまま終わる。

この作品、っていうか
この監督の作品は ほぼ

訳のわかんないまま終わってしまう・・

でも悔しい!最後まで観ちゃう!
そういう魅力があるのよ

投稿 : 2017/02/15
閲覧 : 224
サンキュー:

4

ペガサス さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

世界の外縁に立つ彼女

「美少女戦士セーラームーン」の製作スタッフだった幾原邦彦が自ら製作チームを結成して世に問うた問題作。
後に製作された「輪るピングドラム」が良かったので期待して観たが、期待以上の出来でした。
才能あるクリエイターたちが自由に作ると、とんでもないものが出来上がるという良い見本である。

「君に会うため、僕はここまで来たんだ。だから君と僕の出会う、この世界を恐れないで。」

全てを否定することでしか辿り着けない場所があり、全てを否定することでしか出逢えない彼女がいる。
わたしはあなた、あなたはわたし。
男であり、女でもあるもの。
わたしとあなたは二つで一つのもの。
良き者よ、智慧はそこにある。

アニメ史上における、神がかり的傑作である。

投稿 : 2017/01/15
閲覧 : 254
サンキュー:

2

abe2000 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6
物語 : 1.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 1.0 キャラ : 2.0 状態:途中で断念した

見る人を選ぶ作品

話が中途半端で演劇なのかレズなのかノーマルエロスなのかよくわからない。
王子様と出会って自分も王子様になるのはどういう論理なのかわからない。
何も構想を練らずに奇をてらった結果、独自の雰囲気と呼べない産物が出来上がった感じ。主人公の女性が「私女なのに男を装って普通の女とは違うアタシ、もっと不思議がって!」という典型的な構って系のメンヘラ女。これはきつい。

投稿 : 2016/12/06
閲覧 : 224
サンキュー:

2

ネタバレ

ニャンキチ君 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

胸をはだける男達って…。暑かったのカシラ。(笑)

 「ちゃお」(小学館)でマンガ連載されていたそうなので 少しお子様向けなのかなって思ったけど まてまて 監督が、幾原邦彦さんなので、あの「輪るピングドラム」や「ユリ熊嵐」みたいに 理解に苦しむけどなんだか引き付けられるアニメなんだろうと 観はじめました。

 エロス漂う雰囲気に 斬新な映像 戦いありに 同性愛に近親愛 王子様にお姫様 耳に残る音楽 世界の果てなど意味ありげな言葉等々 もういろんな物を詰めこんだおもちゃ箱をひっくり返したみたいです。これ今では深夜枠アニメですよね。

 ちょっとはまってしまいました。(・∀・。)

 セーラームーンも中学生だったけど ウテナも中学生。大人でも子供でもないこの年齢だからこそ この世界観が活かせるんですね。 

 視聴後 いろんなレビューを拝見しました。いろんな考察が出ていて 読むのも面白かったです。



 杉並児童合唱団が歌う J.A.シーザーさんの絶対運命黙示録 この先何か困難に立ち向かう時がある時 ぜひバックで流してもらいたいです。
 

投稿 : 2016/09/19
閲覧 : 289
サンキュー:

9

Paoon さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

革命的アニメ

こんなアバンギャルドで危険な作品を夕方に放送していた時代があったというのが今にして思えば驚きです。

エヴァと近い時期にやっており、ある種トラウマ的に心に残っている作品で、子ども時代に感じた衝撃度はエヴァより大きいかもしれません。

意味不明というかおふざけがとても多い作品ですが、その取り扱っている内容は、世間的にタブーと言われるものだらけで、本当に危険な香りがプンプンするアニメで、事実内容も危険な作品です。ある意味18禁レベルな内容ですが、18歳未満の視聴者こそ刺さるとも言えるかもしれません。

ピアノの叙情的なものからヘビメタばりの重く激しいものまである音楽の印象が強く、少女漫画的キャラデザながらスタイリッシュな演出の映像と合わさると、独特な空気を作り、当時のアニメ界では唯一無二のジャンルに作品を昇華しているように思います。今で言うと、シャフトの演出が近いものを感じますが、それよりもさらに奇抜で革命的です。

レビューで語ってもうまく魅力を伝えられない類いの作品なので、まず観て感じてもらうのが一番かと。

投稿 : 2016/08/20
閲覧 : 221
サンキュー:

1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「世界を革命する力をっっ!!!」

ツイッターで「リゼロ」に関するタイムラインを眺めていたところ、フォローしている方が「レム、ラムを見ていたらウテナが見たくなった」とツイートされていました。
もともとウテナはいつか視聴しようと考えていた作品だったので、きっかけとしてはこれで十分…
長丁場の作品ですが、お盆休み期間でもあったので視聴する事にしました。

原作は未読ですが、月間少女漫画雑誌である「ちゃお」で連載されていたようです。
「ちゃお」といえば、低年齢層向けの雑誌…というイメージを持っていたので、「革命」という少し勇ましいタイトルと雑誌のイメージに違和感を感じました。

でも、1997年と今から約20年前に制作されたこの作品のあにこれでの評価が、'16年8月18日時点で「総合得点75.4点」「ランキング305位」と決して悪くない数値を叩き出しているんです。
「この作品…きっと面白い…」と思い視聴を始めたところ、1話で驚愕の事実が発覚…
主人公であるウテナのCVって、川上とも子さんだったんですね^^
一声聞いてすぐにピンとくる独特の声質…俄然視聴に力が入りました。

幼いころに両親を亡くし悲しみに明け暮れていた少女は、白馬に乗った王子様に涙をそっと拭われると共に、薔薇の刻印の入った指輪を受け取ります。
王子様はその少女の憧れとなるのですが…王子様に憧れすぎた少女は、何を思ったのか自分で王子様になってしまったのです。
少女の名前は天上ウテナ…美少女でありながら男装に身を包む彼女はスポーツ万能で正義感が強い上、気高さを併せ持っているので女子中学生の人気の的になっていました。

白馬の王子様と再会したい…そしてそれは薔薇の指輪が導いてくれる…
そう信じて疑わなかったウテナでしたが、薔薇の指輪の本当の意味…薔薇の花嫁のために決闘するデュエリストである証である事を知り物語が動いていきます。

デュエリスト達が薔薇の花嫁…姫宮アンシーの事を一人の女性として大切にするなら、ウテナも決闘ゲームにのめり込む事は無かったのかもしれません。
でも…違うんです。
デュエリスト達は、自分の欲のために闘うんです。
自分の欲のために闘う事は、決して悪いことではありません。
その欲求は、全ての原動力たりえる訳ですから…

花嫁を賭けて激しい闘いを繰り広げているのに、いざ花嫁が手に入ったら本当に欲しかったのは花嫁にもれなく付いてくる副産物で、花嫁には何の興味も示さない…

それだけじゃありません…
薔薇の花嫁…姫宮アンシーは、決闘の勝者に絶対の服従を示すんです。
例えそれが自分の気持ちが微塵も無い人であっても…
それが何度自分の頬を殴った相手であっても…
それが薔薇の花嫁である宿命なんだと…

ウテナが姫宮のために全力を尽くす…
それだけの材料は十分すぎるくらい揃っていました。
でもウテナは姫宮の何を守るために全力を尽くすのでしょう…
この物語のポイントだと思います。

でも、デュエリストがみんな悪役ばかりか…と問われると答えはNoです。
最初は勢い任せだったかもしれません…
でも、人間には理性という抑止力があります。
その抑止力というダムは、日頃から様々な抑圧の流出を防いでいます。
でもこのダムは無限ではありません。
使っていれば汚泥が溜まって貯水能力が少なくなったり、一部の綻びがダムの決壊を引き起こす事だってあります。

そんな人の弱みにつけ込まれて…行き場を失った人が最後に辿りつくのが決闘場だった…だからデュエリストの闘いは苦しみの上に成り立っていたのかもしれません。

そして、物語の終盤…学園の理事長代行にして、アンシーの兄である鳳暁生が登場してからというもの、少女漫画らしからぬ展開は混沌と呼ぶに相応しい内容でした。
この展開の善し悪しは、完全に個人の判断によると思います。
個人的には、この理事長代行はあまり好きにはなれませんでした。

彼の登場でこれまでの登場人物が一気に変わってしまったようにも見えましたが…
そんなモヤモヤ感もウテナが見事に吹き飛ばしてくれます。
そして姫宮は決断します…その決断の気になる方は、是非本編をご覧下さい。

オープニングテーマは、奥井雅美さんの「輪舞-revolution」
エンディングテーマは、裕未瑠華さんの「truth」と上谷麻紀さんの「バーチャルスター発生学」
オープニングがアニメと曲ばマッチしていて最高に恰好良いです。
イントロが流れてクルクル回り出すウテナと姫宮を見るだけでテンションが上がってしましました^^;
このオープニングは絶対覚えたい…そう思える曲でした。

3クール全39話の作品でした。
それなりのボリュームのある作品ですが、時間をかけた分だけ見応えのある作品だと思います。
何よりウテナのイメージと川上さんの声質がマッチしていて最高に気持ちの良い作品でした。

引き続き「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」を視聴したいと思います。

投稿 : 2016/08/18
閲覧 : 335
サンキュー:

13

双真 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

★★★★☆☆

おもしろかった!カシラ、カシラ、ご存じかしら?

投稿 : 2016/06/22
閲覧 : 204
サンキュー:

0

Hiraku8 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

 

投稿 : 2016/03/12
閲覧 : 567
サンキュー:

1

ネタバレ

VriNl57730 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

世界を革命する力とは?

唯一無二の最高傑作。
長かったけど、見て良かった。
一見わかりにくい演出にも意味が込められていて、何気ない一言にもぞっとさせられる。
ラスト、ウテナとアンシーのバトン(指輪)タッチがもう胸熱すぎ。
最終話にしてやっとアンシーの物語がスタートするのだから。
王子様ではアンシーの心には入れなかったのだろう。自分の世界に閉じ込め、身代わりとして利用するだけの王子様では。おせっかいの勇者様だったから手が届いた。もちろん柩を開けられただけの具体的な理由も映像の随所に散りばめられていて(アキオが負けたウテナの剣で扉開けようとしたり、自分の薔薇取って戦闘放棄してワインちゅーちゅーしてたり、ウテナの薔薇最後まで散らされてなかったり)細かいとこにも何度もハッとさせられる。

投稿 : 2016/01/05
閲覧 : 211
サンキュー:

1

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

いつの間にかハマる・・・

軽いノリで1話視聴したら独特な世界観が癖に
日常劇でもすべてが非日常な展開ばかり
設定、音楽すべて濃いのですが地上波放送とは思えない
前衛的な内容です・・・
ウテナは芸術なのかもしれません

バトル物としても結構たのしめるんですコレ
80年代少年漫画のバトルのノリがあります
笑いどころもあるんですが基本シュールなんで人によって笑いどころも
違うでしょうね・・・

台詞回しも独特で素敵なのか愉快なのかわかりませんが
一度みて台詞をマネしてみるとよいです
劇団員気分が味わえます

投稿 : 2015/12/11
閲覧 : 183
ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

視聴のお手伝いになれたら<修>

少女革命ウテナ本作はかなりシュールな作品となっています。

先日、美術館に行ってきました。絵というものは当然誰かに観られる為に描かれており、本作にある、意味深な描写も何かしらの配慮がなされていると感じる。美術館の絵の中で、油絵の保存状態が悪くひび割れていた作品がありました。その作品を修繕した所、一人に視える女性の絵が複数に視えるようになった絵がありました。驚きです。保存状態の行く末まで考え、描くそれ自体も、またその作者の思い通りになった保存のヒビ自体も。

そんなように多分w本作もやたらそんなメタ描写が多すぎる作品です。そもそも設定自体も奇に飛んでいて、主人公ウテナは女性でありながら、女性(ナンシー)を護る騎士として、学園内のナイトと決闘をする流れで、正直最初はわけわかめで観ていました。

というかどのような物語なのか把握できないでいました。毎回同じような決闘を重ねたり、ウテナは女性であるにもかかわらず王子に憧れていたり、ウテナも憧れの騎士がいたり、皆に争われるナンシーは何故争われるのか、他にも女はいるのに、てな感じでござります。

まぁ何とも謎解きのような物語であります。本作の象徴として薔薇が随所に描かれています。花言葉→「バラの花言葉は愛情」+BL?
{netabare} ~
緋色の薔薇 【灼熱の恋】
紅色の薔薇 【死ぬほど恋い焦がれています】
濃紅色の薔薇 【恥ずかしさ】
黒赤色の薔薇 【決して滅びることのない愛、永遠の愛】
赤い薔薇の蕾 【純潔、あなたに尽くします、純粋な愛、愛の告白】
赤いしおれた薔薇 【はかない】
赤い薔薇の葉 【無垢の美しさ、あなたの幸福を祈る】
さくら色の薔薇 【誇り】
プリティーピンクの薔薇 【かわいい人】
ブライダルピンクの薔薇 【愛している】
ダークピンクの薔薇 【感謝】
ピンクの大輪の薔薇 【赤ちゃんができました】
白い薔薇の蕾 【少女時代、愛するには若すぎる】
白い小輪の薔薇 【恋をするには若すぎる】
白い一重咲きの薔薇 【素朴、純粋】
白いしおれた薔薇 【束の間の印象】
白い枯れた薔薇 【生涯を誓う】
{/netabare}
とあり赤だけではなく白から黒まで色々な色が登場します。まず視聴する際、この薔薇の色に注視すべきだと感じます。薔薇の色によって意味が違ってきますのでそこら辺を観ていながら、描写される意味を感じ取るのも一つかと

本作は薔薇だけではなく、車「力ある男性」エレベーター「女性(性)」等々あるので、そんな幾つもの細工がなされてもいて、当然ストーリーも暗喩だらけ。少女革命と題してはいますが、少女だけではなく、旧態依然とした王子像。かっこつけキザ台詞窮地に弱いとか、少女においては、メルヘン男助けて陰でこそこそといった、少年少女の夢をいたずらにぶち壊すw

また主人公においては、ウテナかナンシーがどちらなのかという観方も生まれ、ウテナは某シーンにより超越した存在になったり、ナンシーもry。最終的にマジすかな展開になったりするので、これだけの仕掛けが用意している中で、最後答えは用意しているので、エヴァ的なものにはならずカタルシスー

投稿 : 2015/08/31
閲覧 : 702
ネタバレ

0517 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

この作品は好き。

分かりにくかったり長すぎたり

理事長×姫宮って...えぇー!

とかまぁいろんな展開があったけど

最終的にアンシーが自分を取り戻せてよかった~

ウテナと無事再会できますように。

投稿 : 2015/08/22
閲覧 : 278
サンキュー:

1

めがもん。 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

いろいろと濃ゆいアニメ

小さいころ雑誌で連載していたのをみていましたが
子供心でみていたので不思議な恋愛観でしたね。

少女が王子様になり姫を救う。

終いにはレズの展開も原作でみて気持ちが引いてったのを覚えているが
面白いアニメです。

投稿 : 2015/07/27
閲覧 : 295
サンキュー:

1

ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

映画版レビューのためのレビュー(ED追記)

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 第5話まで視聴後のレビューとなります。
 映画版のレビューを書くための前提として、世界観だけをまとめます。内容はほぼ第1話と第2話から読み取れるもののみです。映画版の影響も少なからず入っていますから、1話・2話と映画を見た方向けのレビューになっています。
 完走していないため、未評価として加減点なしの3点を付けています。(完走したため、評価&追記しました)


基本構造:{netabare}
 この作品の基本構造は、非常にシンプルでかつ明確化されているのですが、キャラクターたちが誤解をしてしまっているために、かえって分かりづらくなってしまっています。この作品の基本構造を一言で言うなら、メタフィクションです。アニメをメタっているのです。

 製作者が言っている「世界を革命する力」とは、「アニメの世界」を脱し、「現実の世界」へ到達することです。これは製作者のみが知っていることではなくて、キャラクターにも視聴者にもオープンにされています。これを端的に示したキーワードが「絶対運命黙示録」です。

 製作者が言う「世界」とは、「アニメの世界」です。しかし、このメッセージを受け取ったキャラクターたちは、「世界」を「自分たちのいる現実の世界」だと認識してしまいました。彼らは自分たちが「アニメの世界」の住人であることを知らないのです。彼らにとっての「現実の世界」とは、私たちにとっての「アニメの世界」です。
 彼らは「世界を革命する力」を「アニメの世界」を支配する力だと理解してしまいました。「現実の世界」を認識できていないのです。

 アニメに限らず、創作物は、主人公のために用意された世界です。主人公はその世界を支配する絶大な力を持ちます。製作者はこの「少女革命ウテナ」という作品を「学園モノ」と決めました。そして、主人公を「王子様」にすると決めたのですが、具体的なキャラクターを配置しませんでした。これにより、キャラクターたちの「王子様(主人公)ポジション」争奪戦が始まります。これが決闘です。

 決闘の勝利者は主人公となり、この「アニメの世界」である学園を自由にすることができる。これ自体キャラクターにとっては革命であり、間違っているわけではありません。製作者の指示を離れて自由に振る舞えるのです。ですが、製作者の作った「学園モノ」という枠から出られるわけではありません。この先には更なる革命として、「アニメの世界」からの脱出と「現実の世界」へ到達が待っているのです。

 つまり、この作品の革命者とは、
  ①王子様(主人公)になり、学園(アニメの世界)を支配する仮の革命者
  ②「アニメの世界」を脱し、「現実の世界」に到達する真の革命者
という2種類の革命者がいるのです。 

 これが1・2話から読み取れるこの世界の基本構造となります。以下では、根拠を挙げながら掘り下げていきます。
{/netabare}

絶対運命黙示録:{netabare}
 まずは、最も重要なキーワードについて述べます。それは「絶対運命黙示録」です。
 黙示録というのは「神の啓示」です。噛み砕いて言うと「神が黙って示した預言(予言じゃないよ)」とか「神による秘密の暴露」とかになるでしょう。
 「絶対運命黙示録」とは、「少女革命ウテナ」における神(製作者)が、その逃れられない宿命を明らかにした、という意味を持っています。メタフィクションをやりたいのです。

 次に、この作品の目的です。これは第2話の冒頭、生徒会の革命宣言によって明らかにされています。
  「卵の殻を破らねば、雛鳥は生れずに死んでゆく。」
  「我らが雛、卵は世界。世界の殻を破らねば、我らは生れずに死んでゆく。」
  「世界の殻を破壊せよ。世界を革命するために。」
 世界を革命するために世界の殻を破壊する、とはっきり述べています。

 最後に、これらをまとめてみます。彼らを縛る「世界の殻=アニメの世界」こそが製作者の用意した「絶対運命」ですから、この作品の最終的な目的は、「製作者が作り出したアニメの世界を革命する」ことになります。

 製作者の言う革命には二つの段階があり、それぞれ「構造の革命」と「意識の革命」です。「構造の革命」をするためには、「意識の革命」が必要となります。
 「構造の革命」とは「アニメの世界」を革命することで、「意識の革命」とは登場人物が「アニメの世界」にいることを「自覚」し、「アニメの世界」を変えようと「決意」することです。
{/netabare}

構造の革命①:{netabare}
 「構造の革命」とは、「製作者が作り出したアニメの世界を革命する」こと、すなわち、アニメのキャラクターが、「アニメの世界」を脱し、製作者がいる「現実の世界」へ到達することです。

 上記のセリフには矛盾があります。「我らが雛」であるならば、既に「生まれている」はずですが、「生れずに死んでゆく」と表現されています。なぜこのような表現になるかというと、この世界自体が「生まれない世界」であるからです。
 「生まれない世界」とは、「アニメの世界」のことです。「雛」であるアニメのキャラクターは、「アニメの世界」では「生まれている」にも関わらず、「現実の世界」における生を獲得していないから「生れずに死んでいく」わけです。

 このセリフの後に出てくる「世界の果て」とは、概念的には「世界の殻=アニメの設定」に該当するものです。これを支配できるのは「現実の世界」においては「作品世界の神=製作者」なのですが、これが見えない「アニメの世界」に入ってしまえば、「仮の革命者」であるその時点での主人公(王子様)となります。

 同様に「世界の果てからの手紙」は「製作者の意向」であり、「仮の革命者の意向」です。
 どこまでが「製作者の意向」で、どこからが「仮の革命者の意向」であるのかは、(第5話の時点では)はっきりしていません。ですが、「製作者の意向」でないと説明できない事柄が二つあります。
 一つ目は、「手紙」の受取人です。モブは受け取れない、というか受け取ったから主要キャラクターなのですが、キャラクターを作ること自体は製作者にしかできないのです。テレビ版では分かりませんが、映画版ではきちんと明言されていました(アンシーは、「(自分たちは)外の世界で生まれた」と言っています)。
 二つ目は、ストップウォッチを持った「タイムキーパー」の存在です。これを必要としているのは、製作者だけです。

 登場人物たちは、「製作者の意向」という枠から抜け出せていないのです。だからこそ、抜け出すことが革命になるのです。
{/netabare}

構造の革命②:{netabare}
 ここで、「少女革命ウテナ」という「アニメの世界」が、どこまで「現実の世界」に近づいているのかを検討しておきます。上のセリフを借りて、卵を例にするならば、私たちが一般に認識しているのは次の二つの段階です。
  ①卵の殻があって、中身が雛になっていない状態(創作の世界)
  ②卵の殻が割れて、中から雛が出てきた状態(現実の世界)
 この作品世界は、
  ①’卵の殻があって、中身が雛になっている状態、です。
 外観的には①の段階でありながら、限りなく②に近づいた状態なわけです。①が革命のない世界だとすると、①’は革命の萌芽のある世界で、②は革命後の世界です。

 しばしば、漫画家などの製作者が「自分の作ったキャラクターが勝手に動き出す」と言うことがあります。製作者はキャラクターを生み出すのですが、そのキャラクターが独自に動き持ち始めると、製作者に影響を与え始めるのです。この延長線上には「キャラクターの現実化」があるはずだ、というロジックがこの作品を形作っているのです。「少女革命ウテナ」という作品は、この状況をアニメのキャラクター側から見たメタフィクションなのです。
{/netabare}

意識の革命:{netabare}
 では、「構造の革命」を起こすための「意識の革命」とは何なのか。
 先の「生まれている」かどうかは、キャラクターが自我を持っているかどうかに置き換えられます。キャラクターが自我を持つことで、世界の殻を「自覚」し、それを破ろうと「決意」する姿勢が「意識の革命」です。「意識の革命」なくして「構造の革命」は起こらない、ということです。

 先の生徒会の革命宣言のあとに、こんなセリフがあります。
 「世界の果ては、いつも一方的に我々に手紙を送ってくる。それに従うかどうかは俺たちの自由だ」
 確かに、製作者の手を離れて独自の思考を始めています。生徒会のメンバーは、「意識の革命」を起こしているのです。

 さらに次のように続きます。
 「世界の果てからの手紙は言っている。
  決闘に勝ち、バラの花嫁とエンゲージするものが、やがてはあの城にたどり着き、世界を革命する力を手に入れる」
 ヒロインであるバラの花嫁とエンゲージすると主人公になれ、「アニメの世界」を支配できるようになります。同時に、どうあがいても変えられない部分(アニメの設定)に気付いてしまうので、いずれは「構造の革命」を起こそうとするだろう。これが製作者の考えです。

 しかし、残念なことに(5話の時点では)まだ生徒会メンバーは、ここが「アニメの世界」であり、外側に「現実の世界」があることを認識していません。「絶対運命黙示録」である「世界の果てからの手紙」を手に入れても、それを正しく理解できておらず、彼らに見えているのは、「アニメの世界」を支配するところまでなのです。
{/netabare}

ウテナへの「手紙」:{netabare}
 第1話で語られているのは、製作者からのウテナに対する「手紙」、つまりウテナのキャラ設定です。

 製作者は、ウテナという新たなキャラクターを生み出しました。ウテナは、「現実の世界」の「人間」として生まれたのではなく、「アニメの世界」の「キャラクター」として生まれています。だからこそたくさんの象徴物を背負った強烈な個性を持っているのです。

 ウテナは「王子様」になりたい少女ですから、主人公候補なわけです。主人公決定戦である決闘に巻き込まれるのは必然です。映画版では、彼女は「王子様(主人公)」の座を獲得していますので、テレビ版でも最終的には同様でしょう。
 「現実の世界」に到達する可能性を持てるようになったのは、ウテナだけになりました。ただし、ウテナが「意識の革命」を起こし、「世界の殻」に気付くという条件付きです。

 ウテナにとっての「意識の革命」とは、製作者に着せられたキャラクターを「自覚」し、それを捨てる「決意」をすることです。
 ウテナのキャラクターは、王子様になりたい「少女」ですから、映画版同様、テレビ版でもいずれ少女であることをやめるでしょう。映画では「あのような形」で少女を捨てましたが、実は少女の捨て方は非常に簡単なものです。恋愛を描けばいいのです。恋愛の行き着く先は、思春期の終わりと大人への成長です。時間の取れるテレビ版ではこちらが中心になる気がします。いずれにしても、ウテナは「意識の革命」を起こすでしょう。

 同時にウテナは世界の殻に気付き、「構造の革命」をも起こそうとするはずです。
 ウテナは、彼女を「世界の殻」に閉じ込めようとする勢力(革命に反対するもの)を全て倒し、「構造の革命」を起こします。そして、製作者が作った「世界の殻」という「絶対運命」から離脱します。これは「アニメの世界」からの離脱、そして「現実の世界」への到達を意味します。
 何やら予測めいたことを書いてしまいましたが、映画でも同様のことが起こっているので、突飛なものではないはずです。
{/netabare}

 テレビ版の第1話と第2話のレビューはここまで。第1話と第2話だけで成立しているものですので、不足や間違いがあるかもしれませんがご了承を。本番は映画版のレビューですので、改めてそちらでお会いしましょう。


★★追記①:少女革命ウテナの構造★★{netabare}
 「少女革命ウテナ」という作品は、上で述べたような「意識の改革」の話と、「構造の改革」の話で成立しています。端的に言えば、「心が変われば世界が変わるよ」という話ですね。

 全体から落とし込んでいくと、「現実の世界→アニメの世界→学園(アキオ)の世界→各キャラクターの世界→各キャラクターの心の世界」というようなマトリョーシカ構造です。話の展開の仕方は逆方向です。小さい方から大きい方へ、個々のキャラクターの心の世界から世界そのものへ、という流れですね。この流れの行き着く先が、世界の果てのその先は? というものです。これがエンディングです。

 視聴後にいろいろレビューを読んだんですけど、少女の精神的な「革命」を述べているものばかりで、少女の起こした構造的な「革命」にまで言及しているものは少ない気がしました。ちょっと残念。ただ、少ない割には濃いものが多かったですけどね(笑)。
 私は、「アニメの世界」と「現実の世界」という整理をしましたが、私が読んだ考察には、「虚構の世界」と「現実の世界」とか、「心の世界」と「現実の世界」とかのまとめ方もありました。メタフィクションをどこまで意識するかの違いかもしれませんね。
{/netabare}★★追記①ここまで★★

★★追記②:エンディングについて★★{netabare}
 表面的なストーリーについては省略して、エンディングについてだけ補足します。途中のストーリーは分かっていても、構造まで押さえてないと分かりづらいエンディングだと思います。

アキオ
 「あれからまだいくらも過ぎてないのに、みんな彼女のことはすっかり忘れているようだ」
 「やはり彼女には革命は起こせなかった」「消えてしまった彼女はこの世界では落ちこぼれ」
アンシー
 「あなたには何が起こったのかも分からないんですね」
 「あなたはこの居心地のいい棺の中で、いつまでも王子様ごっこしていてください」
 「あの人は消えてなんかいない」「あなたの世界からいなくなっただけ」
 この会話までが巻き髪アンシーで、学園を出るところから長髪アンシー。エンディングテーマの最中は歩き続けるアンシーで、「いつか一緒に輝いて」がラストカットでした。


 映画と違い、ウテナだけが「絶対運命」から離脱してしまいましたね。意外でした。
 アンシーも言っていますが、ウテナは消えたわけではありません。ただ消えただけなら「いくらも(時間が)過ぎてない」のに、キャラクターたちがウテナに関する記憶を混濁するわけないですからね。それに「いつか一緒に輝いて」なんて無理ですよね。「構造の革命」を起こして、「世界の果て」から脱出したんです。
 アンシーのセリフが意味しているのは、「棺=死んだ世界=アニメの世界」で、「王子様ごっこ=仮の革命者」ということですね。
 アンシーは鳥かごを模したバラ園にいる、「かごの鳥」という「バラの花嫁」だったんですが、そのキャラクターを捨てました。学園という「かご」からも無事脱出しました。ウテナのところへ向かっている最中です。


 気になったのは「記憶を混濁しているキャラクターたち」「ウテナのポジションに収まったワカバ」「巻き髪から長髪になったアンシー」です。「いくらも(時間が)過ぎてない」わりには、いろいろなことが起こりました。特に長髪アンシーのインパクトは大きかったです。
 
 ここからは私の適当な解釈です。
 「現実の世界」に到達したウテナが、外から「アニメの世界」の革命を始めているんじゃないのかな、と思いました。
 「アニメの世界」には既にウテナがいなくなっています。だからウテナは、自身に関する情報を消し始めたのではないでしょうか。そして、まだ完了していないから記憶の混濁が起こっている。で、穴のあいたウテナポジションに置いたのは、親友のワカバちゃん。
 アンシーに「バラの花嫁」を捨てさせるために、容姿そのものを文字通り描き換えてしまった気がします。これならあの変化も頷けるかな。アンシーも自発的な革命者であるとは思いますけどね。

 この内容は、簡単に言うと、「ウテナからの手紙」ということになるのかもしれません。第一話が「ウテナへの手紙」ですから、構造的な転換としてきれいに収まるように思えます。私はこの解釈でひとまず満足しました。


 テレビ版でのウテナとアンシーの関係は友情。映画版では愛情。というべきなのかな…。アドゥレセンス黙示録は、映画版の追加要素だ、というのは明らかですけどね。
 途中を流し見しすぎたせいで分からないところも多かったけど、大満足でした。

 ちなみに、「現実の世界に行くこと」は、視聴者に対する「現実に立ち返れ」という意味合いも多分に含まれていると思われます。居心地のいい「アニメの世界」から出てけよ、と。これは映画版からも感じましたけど、テレビ版の方がやや強い印象がありました。でも、エヴァほどじゃないですけどね。

 また、マトリョーシカ構造からは「あなたが思っている現実って、本当は虚構なんじゃないの?」という、「虚構かもしれない現実を疑え」という要素が読めてきます。ウテナたちのとっての現実が私たちにとっての虚構であるように、私たちにとっての現実が虚構かもしれないってことですね。これが私たちへの「絶対運命黙示録」だと思います。
{/netabare}★★追記②ここまで★★

投稿 : 2015/04/26
閲覧 : 556
サンキュー:

9

kochiro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

かしらかしらご存知かしら?

この作品いつか面白くなるのでは、展開がいつかは激変するだろう、いやいや、いくらなんでも最後には・・・と思いながらついに最後まで観てしまいましたが、ちょっと私の考えが甘かったようでした。

断言します、第1話で面白いと思えなかった方にこの作品はまったく合いません。最後まで観てしまったらきっと私と同じ気持ちになるはずです。

だって、こんなお子様が観るような作品。ちょっと知らない世界を覗いてみたいと思った程度のかるい気持ちでは観るにたえな過ぎて、時間を無駄に過ごした自分に腹が立って腹が立って仕方がないのだもの。まずいわ。いまだかつて、宝塚歌劇を観たことのないわたくしは怖ろしくて一生観に行かない方がよいのではないかと思ってしまいましたわ・・・

でもなんで?どうして?こんな嫌な気分になってまで最後まで観てしまったのかしら。わたくしがこの作品を最後まで観たのは「こんなはずではなかった。」って言いたいがためではなかったはずよ。少女革命ウテナが永遠に最高の作品なのじゃないかしらと妄想していたあの頃の無垢な自分に言ってやりたい。大人は残酷なのだと。時間は大事にしなさいと。

かしら、かしら、ゴゾンジ頭ぁ!
すんげえ作品が釣れましたぜぇ。
でも、おかしらぁ。あっしにはこいつの価値は最後まで理解できませんでげした。まんまと釣られちまったのはあっしの方だったようでがんす。
かしら。かしら。ご存知かしらぁ。

投稿 : 2015/04/26
閲覧 : 311
サンキュー:

3

ネタバレ

文葉 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 2.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

君のためなら世界さえも変えてみせるよ。

「輪るピングドラム」が見たくて
視聴前に理解深めるために昔見ました。

「少女革命ウテナ」は、
1〜13話が生徒会編、
14〜23話が黒薔薇編
24〜33話が鳳暁生編
34〜39話が黙示録編
全39話と、比較的長いです。
内容が内容なので、当時テレビ東京系で水曜18時に
放送されていたなんて驚きです。

話のテンポも遅く回想や前回までのあらすじが何度も来ます
{netabare} が・・これも演出の内の一つかもしれません。 {/netabare}
、ウテナとアンシーとの関係性から同性愛と語られることが多いですが、
「女同士の友情」を真正面から描いた作品だと思います。
人間関係がすごくドロドロしていて心理描写がリアルに心に突き刺さります。
見ていてちょっと続き見るのが辛いな・・と思いながらも
ウテナとアンシーの行方が気になりつい話を追ってしまいます。
次の話が待ちきれない時、モヤモヤする時は
考察サイトを片っ端から見て答えを探すのが好きでした。

男性キャラがよく服がはだけスタイリッシュ☆脱衣しますが
そこはあまり問題ではないです(混乱)
薔薇の花嫁を狙う「世界の果て」から選ばれたデュエリスト達は
皆どこか心に深い闇を抱いている気がします(だからドロドロするのか・・)

トラウマ回33話とそれ以降ネタバレ
{netabare} 結局王子に憧れていたわけではなく
無数の剣に刺されるアンシーを見て
自分が王子になり世界を革命しようと決めたウテナはそのことを忘れ
王子に憧れ希望をもらったと記憶が変わっていたと気づく
33話のあのシーンで暁生が手を出し女になってしまったウテナに血の涙を流したのはきっと私だけじゃないはず・・泣{/netabare}

鳳暁生について ネタバレあり
{netabare}
学園理事長の娘・香苗と婚約し順調に見せかけて
妹アンシーと関係を持ちウテナに手を出し
物語の黒幕で次々とウテナの邪魔をするのがすごく意地が悪い。
だけど、劇場版の暁生の項目やディオスだった時のことを思うと
なんだか憎めない。可哀想・・とも思える
だけど最終回のアンシーの革命っぷりと
暁生への塩対応にスカッとした人は多いはずw{/netabare}

最終回 ネタバレあり
{netabare}
ウテナは結局王子様にはなれなかった
世界を革命できなかった。
だけど、アンシーと本当の友達になり
彼女の意識を革命することが出来た。
その代償としてウテナは無数の剣に刺され
死んだ世界のような閉鎖的な学園から姿を消した
そしてOPと共にアンシーも学園から出てウテナを探すという
前向きなラストが良かった。

特に一番印象的なシーンが
扉の向こうにいるアンシーに
「君と僕が出会うこの世界を恐れないで」と
ウテナがボロボロに泣きながら何度も名前を呼び
「やっと会えた・・」とつぶやいて二人が一瞬手を取り合うのが
すごく鳥肌だった。声を出さずにアンシーが泣くのが印象的
ここで初めて二人は本当の意味で出会えたんじゃないだろうかと思う
{/netabare}

投稿 : 2015/03/23
閲覧 : 668
サンキュー:

38

ちゃちゃ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

かしら、かしら、ご存知かしら~

衝撃作です。視聴注意です。
見たら世界の果てに誘われますw

最初はあまりに意味不明で見るのを断念したんですが、
周りがあまりに騒ぐのでもう一度見直しました。
それが間違いでした。
設定、展開、演出、キャラにどっぷりハマってしまいました。

特にそのハチャメチャな演出はインパクト充分。
中でも、戦闘に向かうまでの演出。戦闘時の演出。
「絶対運命黙示録」
もう、忘れられません。

あと、かしら、かしら、ご存知かしら~とか

キャラもかなりの個性派揃いで、
暁生とか、もう、あっちにイッちゃってますよね。
声も豪華絢爛、個性派勢揃い。お腹一杯になれます。

そして、音楽。先の「絶対運命黙示録」も印象的ですが、
OP、EDがまた、素晴らしい良曲です。
本編の奇抜な演出と違い、
どちらかといえば王道のカッコ良さを演出してます。

数多くの衝撃を残した本作を含め、
エヴァ、ナデシコ、ウテナは、
90年代を代表する三大衝撃作ですよね。

投稿 : 2015/01/21
閲覧 : 273
サンキュー:

4

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

☆90年代の名作

美術や音楽が印象深い独特な雰囲気の作品です。

ピンドラの監督さんが演出されてるのでよくわからないけど
楽しめました☆前衛芸術家の寺山修二の音楽が
決闘シーンでかかるなど凝っていて宝塚オペラみたいでワクワク
しました。(*^^*).:*:・'°☆


監督/幾原邦彦

シリーズ構成/榎戸洋司

アニメーション制作/J.C. STAFF

1997.4.2-12.24(全39話)

テレビ東京水曜18:00枠


主観的評価(S)



追記欄_

投稿 : 2014/12/29
閲覧 : 268
サンキュー:

4

ネタバレ

GMVDY17867 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

エヴァ、ナデシコに続いての視聴

当時ハマったアニメ。
宝塚に意味深な用語・雰囲気を加えて狂気とミックスした感じか(分かりにくい)。
意味不明な単語・行動が満載で、当時エヴァの難解さにハマっていた自分としてはとても面白く感じてしまいました。
相棒であるアンシーの行動がこれまた不可解でこいつは敵なのか味方なのか、ソワソワしたものでした。
また戦闘前の紙芝居のくだりはその回を総括しており、斬新な演出でした。
狂気を際立たせる音楽も秀逸であり、当時テープにダビングして聴いてました。
最終的に何が言いたかったのかよく分かりませんでしたが、自分としてはその雰囲気だけでも十分楽しめる作品でした。
これを観た人はすごく好きになるか、何コレ、訳分からんとなるかのどちらかだと思います。
一般受けするとは到底思えませんが、謎解き・ミステリアスな雰囲気の作品が好きな方は一度観てみてはいかがでしょうか。

投稿 : 2014/11/07
閲覧 : 249
サンキュー:

3

まめ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ミュージカル・演劇的演出の巧妙なハマリ具合

王道少女漫画、と、思わせておいて
だいぶひねりの効いた濃厚な設定。

軽快にさらりと流れていくストーリの裏に
ドロリとした設定や感情が見え隠れするので
見ていて感情の振れ幅が大きいのです。

そこへきて独特な画的、音楽的演出。

何故か演劇の舞台的なパワーを感じ、
ついついのめりこんでしまう作品です。

投稿 : 2014/09/10
閲覧 : 273
サンキュー:

5

ねねねねの さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

少年少女の青くさい浪漫…と思ったが

当時はリアルタイムで観てました、意味も分かないまま(笑)
演出やキャラ、テンポが軽快で心惹かれていたようです。
何年か後再度見返し、私の中で好きな作品と確立されました。

中学生でそんなありえんだろ?と思いつつも
やっぱり中学生ならではの極端なまでの感情だよなと感じます。
子どもから大人に変わる間、卵やさなぎから蝶に変わろうとする間の感情の矛盾や葛藤。
色っぽくもあり、青臭くもあり、でも魅力的で、とにかく印象深い内容が多いです。
セリフは突き刺さるものがとても多く
語呂合わせをしてるような軽快さがとても面白いです。
独特な演出や作画もそんな世界観をさらに構築してくれてます。
今後似たような作品が出ても多分これのオマージュになるんだろうなぁ。

作中「実をつけるために、花は散るのよ」というセリフがまさに?

シリアスとギャグとのバランスが良く溶け込んでおります。
やっぱりすべてくるんで独特で面白いになるのかな。
最終話は泣かずにはおられませんでした。
ナゾも残るけどそんなこたぁどうでもいいんだよ…!笑
という手放しで良かった、と思ってしまいます。

と、ただそんな表層的なものだけではないようです…。
エヴァンゲリオンといい、作品のストーリー以外で監督の意図するものがあります。
そこを意識すると頭がこんがらがってきます…
当時のアニメは前衛的なものが多いなぁなんて。

投稿 : 2014/08/20
閲覧 : 296
サンキュー:

5

なななっつん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

好き嫌いが分かれるけど、好きな人には一生もの

高評価をつけました。
個人的には見所満載の超はまるアニメです。
(ただし個人差は大きいかもしれない)

1990年代の作品なのでずいぶん前ですが、
今も十分見る価値あり。

耽美で意味のわからない暗号的な世界観。
世界観、キャラ、音楽、ストーリーともに濃厚です。
濃厚すぎて一話でやめたくなるかもしれませんが
そこはガマン。。。

学園を舞台に、
各登場人物の心の奥底の秘密や葛藤が
描かれていきます。
夕方6時台のアニメでしたので、
あくまでもライトですが、
心理的な葛藤は深いものがあります。

特に主人公のウテナは、
少女なのにわざわざ少年の格好をして少年らしくふるまう、
ジェンダーにまつわる葛藤を持ったキャラクター。

それが最終回にむけてどう展開して行くのか。。

結果、私は大泣きしてしまったんですけども!

はまる方は、深くはまるであろう作品です。

投稿 : 2014/08/02
閲覧 : 313
サンキュー:

4

あおきん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

衝撃的

自称、アニメファンを名乗るならば、必須視聴です。1997年に、これだけの前衛的で、かつ、エンターテイメントとしても完成されている作品。

投稿 : 2014/06/24
閲覧 : 189
サンキュー:

2

sukasuka さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

今でも十分通用する快作

なぜかいまだにLD-BOXを持っていたり・・・・・再生機器が無いけど!

少女漫画が原作のアニメとはいえ、男性でも普通に楽しめると思います。
大きく3部に分かれていますが、正直2部目は無くてもよかったかも?

唐突に、ある目的のための歯車として組み込まれていく主人公。
同じ歯車同士の争いの中で勝ち続けていくことの意味すら不明。
そしてついに迎える敗北・・・。
こう書くとなかなか面白そうですよね(笑)

3部目でいよいよ核心に迫っていく訳なんですが、宝塚的なノリが苦手だと
ここまで辿り着くのはまず不可能でしょう。
アクションパートで使われるBGM(合唱)も既存のアニメと違い独特。

終盤への追い込みは申し分なく、最終話もハッピーエンドでは無いものの、
個人的にはほぼ完璧の出来。
全体の感想としては、2部の中だるみを差し引いて90点くらいでしょうか。

人気があったのかどうかは知りませんが、後に劇場版も製作されました。
放映版の続編では無く、一見様OKの完全リメイク的な脚本。
よりエンターテイメント性を重視した作りになっています。
放映版のようなドロドロさが薄く、あまり好きではありませんがね・・・。

投稿 : 2014/06/11
閲覧 : 234
サンキュー:

6

ranice さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

演出と美術が抜群。

投稿 : 2014/05/02
閲覧 : 276
サンキュー:

2

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少女革命ウテナのストーリー・あらすじ

天上ウテナは、幼い頃自分を助けてくれた王子様に憧れる少女である。だが、彼女は、いわゆる王子様がいつか迎えに来てくれるのを待つお姫さまではない。王子様本人に憧れるあまり、自分が王子様になりたいという願望を持つようになった少女だったのだ。鳳学園に入学したウテナは、そこで「薔薇の花嫁」と呼ばれる少女、姫宮アンシーと、天上ウテナが王子様から貰ったのと同じ指輪「薔薇の刻印」を持つ生徒会役員達(デュエリスト)に出会う。彼らは、「世界の果て」という謎の人物からの手紙に従い、「薔薇の花嫁」を賭けて決闘を繰り返していた。薔薇の花嫁とエンゲージしたものに与えられるという、「永遠」に至る「世界を革命する力」を得るために…。そして、ウテナもまたこの決闘ゲームに巻き込まれていくのだった。(TVアニメ動画『少女革命ウテナ』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
1997年春アニメ
制作会社
J.C.STAFF
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%91%E5%A5%B3%E9%9D%A9%E5%91%BD%E3%82%A6%E3%83%86%...
主題歌
≪OP≫奥井雅美『輪舞-revolution』≪ED≫裕未瑠華『truth』

声優・キャラクター

川上とも子、渕崎ゆり子、子安武人、草尾毅、三石琴乃、久川綾、西原久美子、緑川光、川村万梨阿、小杉十郎太

スタッフ

原作:ビーパパス、原案:幾原邦彦、原案・漫画:さいとうちほ(掲載:小学館ちゃお)、 監督:幾原邦彦、企画:ビーパパス、シリーズ構成:榎戸洋司、監督補佐:金子伸吾/高橋亭、キャラクターデザイン:長谷川眞也、コンセプトデザイン:長濱博史、作画監督:林明美/たけのうちのぶゆき/長谷川眞也、美術監督:小林七郎、撮影監督:中條豊光、音響監督:田中英行、音楽:光宗信吉、合唱オリジナル楽曲:J.A.シーザー、企画協力:SOFTX、プランニング:小黒祐一郎、プロデューサー:小林敦子/池田慎一

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