「SHIROBAKO(TVアニメ動画)」

総合得点
91.4
感想・評価
3718
棚に入れた
15365
ランキング
32
★★★★★ 4.2 (3718)
物語
4.3
作画
4.2
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.2

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ネタバレ

ちゃんもり さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観たい

PA最高傑作!

2014年10月から2クールにわたって放送されてきた
SHIROBAKOも、ついに感動のフィナーレを迎えました。

制作はP.A.Works。アニメ好きな方ならば聞いたことは
あるだろうと思いますが、ここでこの会社の沿革をなぜか
私が少しだけご紹介w
アニメ制作会社の中ではまだまだ若手なんですねー。
2000年に「越中動画本舗」という屋号で創業され、
2002年に現社名に商号変更されました。
2007年まではグロス請けの下請け制作メインだったようですが、
2008年に元請け制作の「True Tears」のヒットを皮切りに
「Angel Beats!」や「花咲くいろは」等、
ヒット作を生み出しています。

私は全作を観た訳ではありませんが、個人的印象としては、
・ロケハンしっかり。風景、美術が大変美麗。
・作画が何気にこまかいとこですごい。
・派手な設定に頼らず、人物描写で勝負できていて好感。
といったところでしょうか。
作品ごとにスタッフも違うでしょうから一概には言えませんが、
作品を観るにつれ同社の信頼度は私の中では昨今、
うなぎのぼりでございます。

そんなPAさんが送り出してくれたSHIROBAKOは、
「アニメを作るアニメ」。アニメ版バクマン。ってとこでしょうか。
高校のアニメ同好会で青春をともに過ごした5人の少女たちが
数年後、業界人となって実際にアニメ制作に携わりながら
成長していく物語。
アニメ制作という職業は実は様々な細分化された専門業種の
集合成果物なんですね。
・宮森あおい(主人公)→ 制作(ディレクター)
・安原絵麻 → 原画
・坂木しずか → 声優志望
・藤堂美沙 → 3Dクリエイター
・今井みどり → 大学生、シナリオライター希望
と、これだけで全分野ではないにしろそれぞれの道に進んで
アニメに携わっていきます。
物語の構成としては前半は「えくそだすっ!」、後半は
「第三飛行尾少女隊」という架空のアニメ制作に関わる
様々なキャラを半ば群像劇のようなスタイルで描いていきます。

いわゆる「おしごとアニメ」なんですけど、
「アニメ制作現場のリアルな悲喜交々」が一つのテーマになっていて
それを忠実に丁寧に再現する作画・演出のこだわりようがすごいです。
いや、私は業界人じゃないんで、業界の方からしたらまだまだ
脚色、美化されているのかもしれませんけども、
例えば原画さんが描いた原画をパラパラめくるシーン。
これ、「原画の中に「原画さんが描いた「原画」をめくる動き」を描く」
三重構造ですよね!?

いやぁ・・・めんどくさいわ ハァ━(-д-;)━ァ...

だがこんなシーンが山ほど出てくるけどくずれない!
作画いっっっさいくずれません!さすがPA!ヽ( ´¬`)ノ

主人公のみゃーもりが「制作」という行程管理部署なので
視聴者がみゃーもりの目線で全業種を俯瞰できるつくりに
なっており、大変丁寧な設定だと思います。
中でも注目は声優志望のずかちゃん(坂木しずか)!
ネタバレになるのであまり詳しくは書けませnあぁダメだ、書く(笑)

{netabare}
声優の道がいばらの道という事実はアニメが好きな人なら
たいてい分かってることですよね。作品内でも、ずかちゃんは
何度も失敗や挫折を味わいます。
みゃーもりたちが苦労しながらも会社の仲間たちと「力を合せて」
作品を作り上げていくのに対して、ひたすらずかちゃんの「孤独な」
日々がクローズアップされ、痛々しいほどの対比です。

そして23話、アフレコスタジオの扉を開けて現れたずかちゃん。
もう何でしょうね。謎の幸福感とうるうるが止まらないよ!
ずかちゃんがずっと一人で頑張ってきた姿を、応援することしか
できなかったみゃーもり。
やっと報われて一歩を踏み出したずかちゃんに涙を堪え切れない
姿はもうこれ完全にここ「でみゃーもり=視聴者」で心理状態が
シンクロされるように設計されてて何が言いたいかというと
。・゜・(/Д`)・゜・。うわぁぁぁぁん

ずかちゃんと目が合ってオロオロして台本で顔隠して泣く
みゃーもりヤバいよ!コンテ上手すぎるよ(ノД`)・゜・。
{/netabare}

そして最終話、これは水島監督はじめ、この作品に関わった
全てのスタッフの情熱の代弁といって良いでしょう。
デスクという大役を果たし、内心おを成長させたみゃーもりの
演説はアツかったっす。

思えば第一話放送当初は、ここまで大きな期待はしていませんでした。
派手なアクションがあるわけじゃないし、ハラハラな色恋模様も
ないし、絵柄としては地味なのですもの。
だがしかし。メカがなくでもバトルがなくても恋愛がなくても
萌えがなくても、面白いものは面白い。
毎話スピーディーな展開と物語の牽引力、老若男女魅力あふれる
キャラ(マジで全キャラ)、気づけばすっかり感情移入してしまいました。

現時点で、P.A.works最高傑作に勝手に認定します(笑)

本当に半年間、楽しませてもらいました。
アニメが好きな方は、きっともっと好きになってくれると
思います。ぜひオススメな1作になりました。

投稿 : 2015/03/27
閲覧 : 234
サンキュー:

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