「プラスティック・メモリーズ(TVアニメ動画)」

総合得点
84.5
感想・評価
2348
棚に入れた
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ランキング
282
★★★★☆ 3.9 (2348)
物語
3.8
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.9

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Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

キャッチコピーは「想い出を引き裂く。それが僕たちの仕事――」

この作品は、オリジナルアニメ作品だったようですね^^
レビューを書くためにwikiをチラ見するまで全く知りませんでしたが、ヒロイン役が雨宮さんと知って視聴を決めた作品です^^

この物語の主人公は18歳の水柿ツカサ…彼は、大学受験の日に体調を崩して受験に失敗し、親のコネで「SAI社」という会社に就職するところから物語が始まります。
このSAI社が製造・管理しているのが「ギフティア」と呼ばれるアンドロイド…
ギフティアは時には子供…親など人間のさまざまなニーズに応じて社会に溶け込んでいます。

ツカサは耐用年数満期を迎えるギフティアを回収するターミナルサービス課に配属となります。
ギフティアの回収は、人間とアンドロイドであるギフティアがペアを組んで仕事をする決まりになっていて、ツカサは回収のベテランであるヒロインのアイラをパートナーとする事となり…物語が動いていきます。

プラスティック(plastic)という形容詞には「人工的で作り付けのように不自然な」という意味と「感受性が高く柔軟で影響されやすい」という意味があるのだそうです(ニコニコ大百科より)。
完走して振り返ってみると、プラスティックって…ギフティアそのものだったんですね^^

こうして視聴を始めたわけですが、第1話…衝撃の展開にビックリです^^;
ターミナルサービス課の仕事の内容は知っていました。
何となくですが展開も想像していました。
けれど、実際に回遊現場を目の当たりにすると、気持ちが大きく揺さぶられました…

ギフティアはしっかり家族の一員としての役目を遂行していています。
どこから見ても普通の任人間と変わりません…
違いはギフティアの寿命が人間より短いだけ…
だから、回収の実態は壊れた電化製品をリサイクルに持っていく感覚ではなく、誰よりも大切な家族を失う悲しみに溢れているんです…

そして、それはこれまで大切にして貰っていたギフティアにとっても同じこと…
できるのは…最後の瞬間まで別れゆく大切な人の事を泣きながら思い続けることだけ…
こ、こんな切ない別れって有りなの…(T_T)?

最初見たときは、ターミナルサービス課の切ない仕事っぷりが描かれた作品なのかな…
と思いましたが、この物語…とんでもない深い闇を抱えていたんです^^;

時間は誰にでも平等で、時の流れはだれにも止められず、皆等しい時間を過ごしている…
だからどんな物も…人間にだっていつかは寿命が訪れます…
それはギフティアも同じ…ただ、人間の場合、寿命をいつ全うするかは誰にも分かりませんし、家電製品などもいつ壊れるかなんて分かりません。
でも、ギフティアは約9年と予め寿命が決まっています。
自分の寿命が分かってしまうほど怖い事は無いのかもしれません。

病気や老衰の様に体調の変化が有るわけではありません。
至って元気…だから、明日そこに自分の居ない風景が訪れるなんて考えられないと思います。
それに自分が居なくなると、これまで一緒にいた家族が生活に困ってしまう…なんて考えると、いてもたってもいられません。

「離れたくない…ずっと一緒にいたいよ…」
「回収同意書にサインしたくない…」
「どこか…誰もいない場所に二人で逃げようよ…」
こんな風に考えてしまうのは人間もギフティアも当然です。

このターミナルサービス課の仕事…想像以上に大変な仕事なのだと思います。
きっと心が折れそうになったことは一度や二度ではないでしょう…
それでも、何とか回収作業が続けられるのは、回収対象が自分のパートナーではないから…なんだと思います。

もし…回収対象が自分のパートナーだったら…?
人間とギフティアは一心同体…仕事でもプライベートでも常に一緒です。
これは、誰よりも長い時間を共有している…という事になると思います。
その分だけお互いへの愛着も半端無いんだと思います。
きっと別れは身を切るより痛いのだと思います。

そんなパートナーの心情を上手く表現しているのが、佐々木恵梨さんの歌うオープニングテーマ「Ring of Fortune」の一節です。

♪今夜 夢の時間は終わり告げる
 怖くないよ 世界はまだ優しく色づいているから♪

初めてこの歌詞を聴いた時、
「二人一緒の時間は夢の時間…夢だから覚めちゃうんだ…」
と思ったのと同時に
「終わりってやっぱり怖いんだ…」
これらが、これまで見てきた別れ…そしてこれから訪れるであろう別れの全てに合致すると思うと、
色々な顔が脳裏に浮かんできて涙が溢れて仕方ありませんでした^^;

主人公の少しはにかむような笑顔と…堰を切ったように溢れ出る思いが止まらなくて…
パートナーになったばかりの頃には決して見ることのできなかったヒロインの暖かくて柔らかい笑顔…
主人公がターミナルサービス課に配属されて、アイラと共に過ごしたかけがえのない時間…
お互いのために自分らしさを貫き通した二人…
そして遊園地の観覧車で見た淡い光…
第1話の影響から相当ハードルを上げtた最終回…しっかり泣かせて頂きましたが、もう少し尺を取ってもっと丁寧に描かれていたら…間違いなく涙腺崩壊コースだったと思います。

1クール13話の作品で…私にとってはいくつも泣き処のあった作品でした。
雨宮さんが歌っている挿入歌「好きなので。」が流れる10話のシーンなんかは、何度見ても涙が出ます^^;
きっと評価が分かれる作品なのだと思いますが、私的には堪能させて貰った作品になりました^^

投稿 : 2015/07/25
閲覧 : 435
サンキュー:

37

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