「ソードアートオンラインⅡ(TVアニメ動画)」

総合得点
88.2
感想・評価
3900
棚に入れた
22330
ランキング
125
★★★★☆ 4.0 (3900)
物語
3.9
作画
4.1
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.0

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ネタバレ

RFC さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

良かったんだけどもっと魅力を引き出せたのでは?(厳し目)

SAOを見て超絶期待で視聴したSAO2。
SAOの時と違うのはラノベを読破してから視聴した点です。

【作品概要】
 SAO2に含まれているのは
 ➀ファントムバレット
  SAO脱出後から関係のある総務省の役人
  「菊岡」からの依頼で、ネットゲーム
  「ガンゲイルオンライン」に調査目的で
  コンバートすることになったキリト。
  GGOはガンゲーの世界でありながら剣技で挑みます。
  過去に大きな傷を背負った女性スナイパー
  「シノン」と共闘することになります。

 ➁キャリバー
  キャリバーはSAOのいつものメンバーに
  シノンを加えたパーティーでエクスキャリバーを
  取りに行く物語です。
  基本的にシノンの可愛さが際立つお話です。
  トンキーのエピソードは原作ではフェアリィダンスの
  ユージーン将軍との一騎打ちの後に入るものでしたが、
  尺の都合上ここでぶっこんできました。。
  尚、キリトの髪形がかツンツンからナチュラルに
  変わったのはユイが座りにくいからだそうです

 ➂マザーズロザリオ
  ALOに突如現れた最強剣士「絶剣」ことユウキ。
  彼女はデュエルに11連撃のオリジナルスキルを掛けます。
  キリトを始め腕に自信があるALOプレイヤーが挑みますが、
  ことごとく敗北。
  アスナも興味を持ち、デュエルに挑みます。
  その結果アスナはユウキの所属する
  スリーピングナイツと言うギルドに
  一時加入することになります。
  と同時に、アスナの現実サイドでの問題も
  初めて語られることになり、
  彼女がそれらをどう乗り越えていくかが描かれています。


【作品に対する感想】
1)物語
 ➀ファントムバレット
  弾丸を剣で弾くという異常な戦い方で
  次々と猛者を葬っていくのは圧巻でした。
{netabare}
デスガンのファントムバレット(ありもしない、
  仮想世界から現実の人間を殺す弾丸)により事件は始まり、
  デスガンはシノンのファントムバレットがきっかけで
  敗北する。上手いですね。
  {/netabare}
  ただ原作を知っているだけに、至る所で情報・説明不足が
  気になりました。アニメ化するにあたり、
  尺の関係上原作の心理描写や説明に関する文字情報を
  ばっさり捨てる必要があったという話を
  聞きました。これに関してはしょうがないですよね。
  ただその結果、アンタッチャブルでの超回避や
  BOBで見せた殺気を感知するハイパーセンスのくだりが
  「よく分からないけどキリトSUGEEE」になっちゃいました。
  
  あと、14.5話のデブリーフィングは
  いわゆる「万策尽きた」なんでしょうけど
  カットされた心理描写をシノンやキリトの視点で補足するなり
  やりようはあったんじゃないかなと思いました。

 ➁キャリバー
  重い話の間のお口直し。演出がイマイチで、
  作品の魅力が半減していたと思います。

 ➂マザーズロザリオ
  マザーズロザリオの主人公はアスナです(ですよね?)。
  キリトは終始フォローに回っています。良い旦那です。
  優等生の彼女もフェアリィダンスの頃のキリトのように
  「現実にはなんの力もない」と苛まれていたわけですね。
  
  結末を知っていただけにOP/EDだけで涙が出てしまいました。 

2)声優
 みゆきち…シノンの影を落とした感じがしっくりきてました。
 悠木碧…奔放な感じがぴったりでしたね。
 保志総一郎…デスガンに抜擢されたのは驚きました。

3)キャラ
 ヒロインはシノン・ユウキ共に好感が持てました。
 特にシノンはデザインを含めてかなり好みのキャラでしたね。
 あとシウネーさんがいいキャラしてました。

4)作画
 2期に入って映像はさらにきれいになりました。
 特にGGOの背景の作りこみは尋常じゃなかったです。

 キリトの光剣がまるっきりライトセイバーだったのに
 笑いました。
 (多分そうなるんだろうなとは想像してましたが)

 1期の頃から気になってた「やたらお尻カットが多い」件は、
 2期でさらに悪化しました(笑

5)音楽
 音楽も相変わらずでシーンに見事にマッチングしています。
 OP/EDは1期に続きヒロインの心の声でしょうか。
 ファントムバレットの方はシノン、
 マザーズロザリオの方はユウキ。
 特に「シルシ」は屈指の名曲と思います。

6)好きなシーン
{netabare}
 ①シノン「この人殺しの手をあなたが握ってくれるの!?」
  ずっと心に沈めていた感情を爆発させるシーン。
  これが言えたから最後の「小さな一歩」に
  繋がったんではないかと思います。
  見ないフリをしているうちは
  何も解決しないということですね。

  なお海外の視聴者からは
  「みんなを守った英雄が何でいじめられるの?」
  って意見もあったりと、銃に関する社会環境で
  色々違うものだなと考えさせられました。

 ②しのおねえちゃん、ママとみずえをたすけてくれてありがとう
  ええ、涙腺崩壊です。
  キリトはアキさんから言われたことを、
  そのまま朝田さんに置き換えました。
  強いシノンを作りだすのではなくて、これからは
  朝田さん自身が過去のことと
  向き合っていけるのではないでしょうか?
 
 ③ユウキ「ぶつからなきゃ伝わらないことだってあるよ」
  大人になるほどぶつかることのリスクを恐れて
  玉虫色の妥協点を探すようになります。
  「私はいつからこんなにも臆病になったのだろう?」
  私に冷や水を浴びせた一言でした。

 ④ボク、頑張って生きた…ここで、生きたよ…
  ええ、涙腺崩壊です。
  今まで何度も追い詰められて、自殺を考えたことも
  多々あったのですが、
  生きたくても生きられない人がいる中で、
  自殺なんてありえない。
  そう強く思わせてくれたシーンでした。

{/netabare}

7)チッガウヨ!ソウジャナイヨォ!なシーン
 先に原作を読んだ弊害ですね。
 自分の脳内にシーンの演出が出来上がってしまっていたので、
 それと異なったシーンが違和感大でした。
{netabare}
 ①シノンのしっぽをつかんで「ふぎゃあ!」
  えらい萌えカットになっててちょっと引きました。
  普通にびっくりした感じで良かったかと

 ②スキルコネクト
  説明不足でコネクトの異常性が
  全然伝わってきませんでした。
  簡単に右手と左手のスキルを交互に出せばいい
  くらいの描写でしたが、違います。
  先行したスキルのフィニッシュの態勢と次のスキルの
  初動モーションが近いスキルしかつなぐことができません。
  さらに手を切り替える際には右脳と左脳の感覚を
  切り替える必要があり、タイムラグ0.1秒の誤差も
  許されないという超絶シビアなものでした。

 ③エクスキャリバーを穴底に投げ入れるシーン
  説明不足で視聴者側は
  なんでキリトは剣を投げたのか、意味不明。
  クエスト完了前で所有権を得る前のエクスキャリバーは
  あまりに重すぎて、持ったままではとてもトンキーに
  飛び移ることができないので、
  仕方なく手放したというシーンでした。

  シノンの弓によるキャリバーの回収も説明不足です。
  矢に糸を繋げアイテムを回収する
  このスキルの射程はせいぜい数メートル。
  対し、シノンと落下する剣の距離は約200メートル。
  ホーミングはありません。
  矢の方向は風や重力でころころ変わります。
  GGOで風の読みと弾道計算の鍛錬をしていた
  シノンだからできた神技。
  キリトのスキルコネクトに肉薄するものかと。
  全員が「マジかっけー」と言ったのはそういう理由ですね。
 
 ④シノン「この剣を抜くたびに、心の中で私の事を思い出してね」
  ①と演出を逆にしてほしかったです。
  このときのシノンはキリトをおちょくるために
  あえて最上級の可愛いシノンを演じています。
  ここはもっとあざとくしてほしかった。
  そしてアスナ達女性陣の冷たい視線も。
  グレネード10個分の破壊力を期待してただけに、
  ちょっと残念でした。
 
  ここはBOBの最後にグレネードをもらって爆死したシーンと
  掛けているんですかね?
  シノンから物をもらうと色んな意味で爆発するって。
 

 ⑤クラインがNPCの連絡先をゲットした時のリズ
  「あんたのこと心から尊敬…」
  え、そこはドン引きしてのセリフじゃないですか!?
  納得しちゃいかんでしょ(^^;

 ⑥スペルブラスト
  説明不足でこのシステム外スキルの異常性が
  全然伝わってこないです。
  高速で飛んでくるシングルホーミングのスペルの中心
  1ドットを属性攻撃
  (つまりはソードスキルでなければならない)で
  迎撃するだけでも神技と言っていいと思います。
  しかもソードスキルはシステムアシストがあるために、
  剣を振りぬく速度を加減できません。
  それだけの制約がある中でキリトは7つのスペルを
  迎撃したわけです。
  アスナやリーファも練習したけど断念せざるを得なかった
  異常な技なんですよね。

 ⑦ユウキのエイズ発症の際の倉橋先生の見解の省略
  「私は発症のきっかけになったのは、
   彼女の心を傷つけた前の学校の保護者や教師の言葉だと
   今でも信じています」
  私個人としては、ここは絶対避けてほしくなかったです。

{/netabare}

SAOは劇場版が決定したようですが、
3期(かなり長くなりそう)をやってほしいですね。
いまだ語られていない茅場が本当にやりたかったこと、
ラフィンコフィンとの決着。
原作ももうすぐ完結しそうなので、是非完走してほしいです。

投稿 : 2022/11/19
閲覧 : 373
サンキュー:

44

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