「小林さんちのメイドラゴン(TVアニメ動画)」

総合得点
93.6
感想・評価
1691
棚に入れた
8095
ランキング
11
★★★★☆ 3.9 (1691)
物語
3.8
作画
4.0
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アレンジが上手い

原作持ってます。
これはアニメ一話に原作数話分を詰め込んでますね。
そして原作の幕間を補う形で繋ぎをアレンジしてます。
原作では感じられなかった滝谷君が本気で驚いてる様子とか、
小林さんの悪酔い暴走っぷりのタチ悪さとか、
声優さんの演技の上手さもあり、登場人物の情動の表現が
原作よりもしっかりしており、とても楽しめました。
クール教信者様の他の作品のように五分アニメになるのかと思っていましたが、
思いの外上手い具合に纏めてあります。
原作では説明不足だった電話の謎もすっきり辻褄を合わせてくれていて、
努力の跡が伺える丁寧な仕事でした。これからが楽しみです。

二月四日追記
声優の評価少し下げました。
デスロックの人もう少し頑張って。あとルコアさんにエロさが足りない。
でもカンナちゃんのロリ加減は素晴らしいので下げ幅は小さいです。

逆に物語の評価は上げました。
原作に無い展開が結構沢山盛り込まれているのですが、
尻尾肉超ゴリ押しとか引っ越しとか入学準備とかお昼寝カンナちゃんとか、
原作本編の内容ともしっかり噛み合っていて違和感がありません。
寧ろ幕間劇が追加された事により、より愛らしく、より微笑ましく、
登場人物の魅力を引き立ててくれています。これは良い仕事です。

三月一日追記
トールさんが事あるごとに口にする「下等生物」「劣等種」という言葉、
自分が人間より優れていると再確認する為のこの言葉、
これがどのような意味を持つのか、ふと考えてみました。
それはトールさんの、小林さんにとって必要な存在でありたいと、
人間にはできない事をしてあげられる存在でありたいという思いの
表れではないかと思ったのです。そしてそれは、いつ何時、どんな切欠で、
小林さんとの縁がぷっつり切れてしまうかも知れないという不安を
常に感じているからこそだと思います。だからこそ、「劣等種」である
人間の劣るもの、足りぬものを理解し、自分が寄り添う事で小林さんが
より深く自分を求めてくれるようにと願っているかも知れません。
第七話の回想、「親に言われるがまま」人間を「そういうもの」として
決め付けて来たトールさんではありますが、小林さんの世界で口にする
「下等生物」「劣等種」という言葉は、その意味合いが彼女の両親が
常日頃口にするそれとは、まるで違っているように感じました。

四月七日追記
お父さん、来ましたね。原作では子煩悩で割と理解のある人でしたが、
厳格さと迫力に今一つ欠ける気がして、これでいいのかなと思っていました。
アニメでは子煩悩な面を残しつつも更に厳格に、そして過保護に、
頭の固い頑固親父に進化していて、これはとても良いと思います。
あと、原作では花瓶を消し去っていましたが、これもアニメでは
眼鏡を破砕するという荒業。正に目の前に破壊の力を突き付けるという
小林さんと言えど恐怖を禁じ得ない演出。容赦がありません。
しかしそれは単に非情なだけでなく、子煩悩な面を残しているお陰で
愛娘への愛情に基づく行動として昇華されています。
頭の固い親を単なる悪役として完結させない。
こういう作品は意外に少ないので、好ましく思いました。
血生臭い手段を用いても、手を上げる事になろうとも、
娘を傷つけたくない。不幸にしたくない。親心溢れる行動。
そして、それを揺るがす気迫を見せた小林さんと、
父親の目の前に立ちはだかるトールさんの姿は最終回に相応しい王道でした。
それに一定の理解を示す器の深さを見せたお父さん。寂しげな背中。
愛するが故に我が子と対立する事もある親心の難しさを見ました。


しかし原作ではイルルさん登場回にしっかり活躍しているエルマさんも
彼女がいなければただ食べているだけのモブでしたね。残念です。
「人柱」の回もありませんでしたしね。殆ど存在意義無くなってましたね。
ここはやはり原作を読んで頂きたく思います。アニメとはがらりと違いますよ。
アニメでは食べるだけのモブだったエルマさんに興味が御有りなら是非原作を。
エルマさんが「聖海の巫女」と呼ばれていた時代のお話は原作五巻にありますよ。

投稿 : 2017/04/07
閲覧 : 222
サンキュー:

14

小林さんちのメイドラゴンのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
小林さんちのメイドラゴンのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

笙が他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ