「花とアリス 殺人事件(アニメ映画)」

総合得点
63.0
感想・評価
142
棚に入れた
535
ランキング
4490
★★★★☆ 3.6 (142)
物語
3.7
作画
3.7
声優
3.5
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

女子中学生同士の友情の物語は爽やかすぎてまぶしいです

2015年公開の劇場版アニメ 100分
原作監督脚本 岩井俊二

2003年の短編映画「花とアリス」は、高校生の三角関係を描いた青春ドラマで、
翌年には岩井俊二が監督脚本音楽Pで長編映画化される。

荒井花(鈴木杏)有栖川徹子(蒼井優)宮本雅志(郭智博)

この「花とアリス殺人事件」はその前日譚という設定らしい。
岩井俊二はこの夏公開の「打ち上げ花火下から見るか?横から見るか?」
の原作家なので、ちょっと話題の人かも知れない。

主人公の荒井花と有栖川徹子の役は同じ人。
もう20代後半なので中学生の役は無理と言うことでアニメになったのかな?
声優はほとんど俳優が務めているので賛否あると思うが、自分は気にならなかった。

「花とアリス」は女子高生の友情を主に描いたが、
監督は当初から二人の出会いと友情の始まりをアニメにしたいと思っていたらしい。
10年以上の間が開いてしまったが、創作意欲は薄れていなかったようだ。
 
絵コンテを元に実写映像を取り、トレースするという「ロトスコープ」で制作されているため、違和感を感じるかもしれない。
その手法はともかく、
背景が非常に美しく、新海監督が「君の名を。」の参考にしたというのも他の人が書いています。

{netabare} 二人の女子中学生の友情の始まりを描くにあたって、
非常に未完成な人格の少女を設定し、非日常的な事件の出会いから、
家出同然の出発、社会の中の自分たちを知り、大切な存在を見つける、
という流れで、後半はミニロードムービーと言える。

暴力的で幼い思考の少女「アリス」(有栖川)と中二病的だが大人びた「花」が、
異質な存在から次第に打ち解けていく様は大人への成長として納得のいく描き方だと思いました。 {/netabare}

前半は美しい背景と静かな日常、アリスの良い意味での子供っぽさが魅力的で引き込まれました。
後半はほとんどアニメであることを忘れるような、映像との一体化を体験出来て楽しめました。

大荒れなストーリーの大作を観終わったという丁度いい時期に出会えて、
スムーズに観ることが出来ました。
良作アニメですが時期が良ければ最高の作品と思えるかもしれません。

投稿 : 2017/08/06
閲覧 : 355
サンキュー:

27

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