「ひそねとまそたん(TVアニメ動画)」

総合得点
72.8
感想・評価
343
棚に入れた
1233
ランキング
1071
★★★★☆ 3.6 (343)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

モチーフの組み合わせの妙

 航空自衛隊(以後、空自と表記)とドラゴンという組み合わせの妙にまず惹かれた。
 自分のような凡人はこの2つのお題を与えられたら、ものがものだけに空自とドラゴンが
戦う話か、あるいは共闘して共通の敵と戦うかといった戦闘的なものを考えてしまうのが
関の山だが、この2つのモチーフを用いながらまったく戦闘要素がなく、それでいて
ダイナミックなハラハラするような展開を盛り込んでくるのは凄いなと思う。
 ジャンル的にもドラゴン、マツリゴトといった古来から伝わるという伝奇ファンタジー要素と、
そのドラゴンを変態飛翔生体と呼称する自衛隊を中心としたSF的要素がうまいことブレンド
されている感じ。

 ストーリー的にはドラゴンを使用した国家レベルのミッション遂行を主軸に、主人公である
甘粕 ひそねとドラゴンのまそたんとの関係性や、彼女を中心とした人間ドラマが絡み合い、
最後まで飽きさせない。
 ちょっとしたドロドロした人間関係や冷酷な現実を挟み込んでくるところなどは、岡田 麿里
脚本らしいなという感じ。
 最後は勢いで持っていった感じで、設定の気になる部分がないわけではなかったが、
この作風なら「まあ、いいか」という感じ。

 甘粕の思ったことをすぐに口に出してしまう性格だが、彼女の言動が余計なトラブルを
巻き起こしたり、問題の解決に繋がったりとストーリー上の良いスパイスとなっているみたい。
 よくある成長譚のように彼女自身が劇中で変わることはあまりなかったようだが、その性格の
まま自身の考え方の変化で回りとの関係性が変わっていく展開も彼女らしくて
良かったんじゃないかと。
 アニメにおいては作品世界ではあまり可愛くない設定のキャラもデザイン上可愛くなってしまう
ことが多いが、本作の甘粕は失礼ながら「本当に容姿はパッとしないのだろうな」と
思わせるようなキャラクターデザインで、キャラ設定にやけに説得力を感じてしまう。愛嬌は
ありそうだけど。
 他にも魅力的なキャラが多かったが、甘粕役の久野 美咲、貝崎 名緒役の黒沢 ともよ、
柿保 令美役の釘宮 理恵など、キャストの名前を聞いて想像される役柄とは異なる役が
多かったのが印象深く、かつキャストの演技の幅の広さを感じたり。

 ドラゴンの飛行、及び変型シーンの見事さと、まそたんを始めとするドラゴンたちの
可愛らしさも見どころといったところ。
 再視聴時にスタッフの中に河森 正治氏の名前があることに気付いたが、確かにドラゴンの
航空機への偽装は一種の変形だな。

2018/07/06
2020/10/24 追記

投稿 : 2020/10/24
閲覧 : 268
サンキュー:

9

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